「食べチョク」は農家直送サービスと栽培データ活用で"こだわりの価値"を最大化する!(ICC FUKUOKA 2019)【文字起こし版】 | 【ICC】INDUSTRY CO-CREATION

「食べチョク」は農家直送サービスと栽培データ活用で“こだわりの価値”を最大化する!(ICC FUKUOKA 2019)【文字起こし版】

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ICCサミット FUKUOKA 2019 スタートアップ・ダイジェスト(前半)に登壇いただいた、ビビッドガーデン 秋元里奈さんのプレゼンテーション【「食べチョク」は農家直送サービスと栽培データ活用で“こだわりの価値”を最大化する!】の文字起こし記事をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢800名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うためのエクストリーム・カンファレンスです。次回 ICCサミット KYOTO 2019は2019年9月2日〜5日 京都での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションは、ICCサミット FUKUOKA 2019 ゴールド・スポンサーの電通様にサポート頂きました。


【登壇者情報】
2019年2月19日〜21日開催
ICCサミット FUKUOKA 2019
Session 11B
スタートアップ・ダイジェスト – 注目スタートアップを一挙紹介!(前半)
Supported by 電通

(プレゼンター)
秋元 里奈
株式会社ビビッドガーデン
代表取締役社長
公式HP|STARTUP DB|LinkedInページ

神奈川県相模原市の農家に生まれる。慶應義塾大学理工学部を卒業後、新卒でDeNAへ入社。WEBサービスのディレクター、営業チームリーダー、新規事業の立ち上げを経験した後、ゲームアプリ『キン肉マン マッスルショット』の宣伝プロデューサーに就任。順風満帆にITサラリーマン生活を送っていたが、次第に家業である農業を盛り上げたいという想いが強くなり、DeNAを退職。「農業の抱える課題をIT技術を活用し解決する」をミッションに掲げ、2016年11月に株式会社ビビッドガーデンを創業。2017年8月にオーガニック農家のCtoCマーケットプレイス「食べチョク」、2018年11月に飲食店向けの仕入れサービス「食べチョクPro」をリリース。小規模の生産者でも簡単に消費者・飲食店と繋がれるプラットフォームとして、全国から200軒以上のオーガニック農家が参画。

「ICC FUKUOKA 2019 スタートアップ・ダイジェスト」の配信済み記事一覧


秋元 里奈氏 株式会社ビビッドガーデンの秋元です。

本日は、私たちが提供している「食べチョク」というサービスについてお話しさせていただきます。

食べチョクは、オーガニック農家が集まるマーケットプレイスです。

農家の方が“朝採り野菜”を農地でそのまま箱詰めして、皆さんのご自宅まで直送でお届けする、そんなサービスです。

一言でいうと、WEB版のファーマーズマーケットです。単なる食品ECではなく、農家さんとの距離がぐっと縮まる、そういうコミュニケーションも発生するプラットフォームです。

大好きだった畑、「農業は継ぐな」という母の言葉

まずはじめに、なぜ私がこのサービスを始めたのか、その理由をお話しさせてください。

私は、農家の長女として生まれました。

上の写真に写っているのは、私の母と祖母、そして双子の弟と私です。

小さい頃は畑が遊び場で、弟と一緒に自然に囲まれた中で育ちました。

しかし物心がつくとき、母からこう言われます。

「農業は継ぐな」

理由は簡単で、農業が儲からないからです。

その結果、後継者がいなくなった実家の農業は、廃業してしまいました。

私はその後、新卒で株式会社ディー・エヌ・エーに入社しました。

そこで、社会人になって改めて、大好きだった畑が変わり果てた耕作放棄地になっているのを目にします。

「どうしてこんなに立派な農地があるのに、農業をやめてしまったのだろう?」

私たちは、食べ物がないと生きていけません。農業というのは、非常に尊い職業です。

ただ、その農業に関わる人たちの数は年々減少しています。

「なぜ、減少しているのだろう?」

そうした疑問を抱いたことをきっかけに、私は全国の農家さんを回るようになりました。

そんなとき、ある農家さんが言いました。

「農業はすごく好きなんだけど、子どもには継いでほしくない」

私は、その言葉を聞いて涙が止まらなくなりました。

私が両親から言われた「農業は継ぐな」という言葉と重なって、何だかとても悔しく、悲しい気持ちでいっぱいになりました。

そこから、私は農業の業界にのめり込みます。

農家と消費者を直接つなぎ、農業の流通課題を解決する

原因を突き詰めてゆくと、そこには「こだわるほど儲かりづらい」という農業の流通課題がありました。

農業の流通では多くの中間業者を介すため、農家の粗利は低くなります。

何よりも問題なのは、販売価格が固定で決まってしまっているということです。

いくら農家の方がこだわりをもって生産しても、そのこだわりは、価格には一切反映されないのです。

そこで「食べチョク」では、この両者を直接結ぶことによって農家の粗利を80%とし、そして農家が販売価格を自由に決めることを可能としました。

通常の流通ルートに比べて農家の手取りは圧倒的に高くなり、適切な利益を還元できる、そんなサービスになっています。

消費者にとっての“直接つながる”ことの3つの価値

実はこの仕組みは、消費者側にも非常に大きなメリットがあります。

食べチョクでは、一般的な有機野菜の宅配サービスとは異なり、集荷場を介さずに農家さん自身が箱詰めをして直送するので、消費者は、より鮮度が高い状態で野菜を受け取ることができます。

さらに、少量しか生産されていないような希少性の高い食材にも出会うことができます。

また、農家の方と直接コミュニケーションを取ることができるので、ぬくもりのある消費を体感することができます。

美味しい食べ方を教えてもらったり、「美味しかったです」「ありがとう」と農家の方々に直接、御礼を伝えることもできます。

食べチョクは、農家と消費者の距離がぐっと縮まる、そして日々の食生活がより豊かになるサービスだと考えています。

栽培情報のDB化で、法人ニーズにも細かく対応

私たちのこのサービスは、リリースから1年半が経ちました。

登録オーガニック農家数は260軒を突破しています。

これは、農家直送のサービスで最大級の規模となっています。

なぜ、創業間もないベンチャーがここまで多くの農家さんに支持していただいているのか。

その理由は、私たちが単なるマーケットプレイス以上の価値を提供できているからだと考えています。

食べチョクでは、「いつ、何の野菜が、どの農家さんで採れるのか」といった、農家さんの栽培情報を非常に細かくデータベース化しています。

このデータによって、「いま何の野菜が採れるのか知りたい」という消費者のニーズに応えることができます。

さらに、こだわりをもった飲食店や小売店といった法人と農家のマッチングも可能になっています。

つまり農家さんからすると「食べチョク」に登録するだけで、消費者だけではなく法人ともつながることができるのです。

飲食店は、個人消費者に比べて単価も高いのですが、ニーズは多岐にわたります。

たとえば、私たちは農家のデータベースをもっているので「サラダ用の野菜がほしい」などのふわっとしたニーズにも瞬時に対応することができます。

飲食店の方々からも、農家直送ですぐに野菜が取り寄せられる、そんなサービスとして使っていただいています。

「継がせたくない」と言われない、農業の未来を創る

さて今回、「食べチョク」をフルに活用していただいている農家の森藤さんからメッセージをいただきましたので、ぜひご覧ください。

私たちは、農家さんには生産に専念していただいて、販売の部分をすべて請け負う形でビジネスを展開しています。

森藤さんは、「食べチョク」の利用を始めたことで野菜部門の利益が2倍になりました。

これにより、森藤さんには「これなら娘に継がせられる」とおっしゃっていただきました。

私たちは、森藤さんのような農家が増えることによって、後継者問題、空き農地の問題、その他の農業の課題にも解決策が生まれてくると思っています。

「子どもには継がせたくない」

私たちは、そんな悲しい発言が出てこないような農業の世界をつくりたいと思っています。

実は、農業のこの課題は何十年も前から全く変わっていません。

いま日本の社会は高齢化が進んでいますが、日本の農業には、もう時間はほとんど残されていないと思っています。

私たちは、長年解決されていないこの農業の難問に、いま本気で立ち向かっています。

「生産者のこだわりが、正当に評価される世界へ」

食べチョクの応援を、どうぞよろしくお願いします。

(終)

実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

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編集チーム:小林 雅/尾形 佳靖/戸田 秀成/小林 弘美

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