ICCサミット KYOTO 2025 にスカラシップ制度を利用して参加した北九州市立大学3年笠原 美怜さんに、運営スタッフ参加の感想と、そこで学んだことについて聞きました。スタッフレポートとしてご紹介します！
Industry Co-Creation (ICC) サミットは、「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回500名以上が登壇し、総勢1,200名以上が参加し、参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。
次回ICCサミット FUKUOKA 2026は、2026年3月2日〜 3月5日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページのアップデートをお待ちください。
ICCサミットは、宿泊・交通費など自己負担によるボランティアの運営スタッフで運営されています。優秀なメンバーがより多く参加してもらえるように、ICCサミット KYOTO 2018より、ICCサミット参加企業に支援していただく取り組みを始めました。遠方から参加する若手社会人・学生スタッフを対象に、スカラシップ制度として最大60％程度の交通費を補助をしています。個人としてスカラシップを提供いただいている方々もいらっしゃいます。
運営スタッフに応募したきっかけや、なぜ応募したいと思ったかを教えてください
去年から能登でインターンとしてお世話になっているコワーキングスペース “OKNO to Bridge（奥能登ブリッジ）” を運営する伊藤紗恵さんが数年前にICC運営スタッフをしており、紹介していただき、ICCを知りました。
とにかくICCコミュニティは日本一、質が高いと教えてもらったのが印象に残っています。
HPや採用説明会を聞いていく中で、多くのスタッフの方から「人生が変わる」「刺激をいただいている」という言葉を多く耳にしました。
その時に率直に、自分はこのコミュニティに加わることでどんな体験や経験を得られるのだろうと思い、応募させていただきました。
どのような気持ちで今回のICCサミットに臨みましたか？
私は今回が初参加でE会場運営チームへの配属、司会を務めました。
最初に役割を振られた時は嬉しさと緊張の両方を感じました。
高校時代に野球部マネージャーをしていたときにアナウンスや開会式の司会などをやらせてもらった経験があり、司会業務が好きなこともありました。
一方で、ICCのようなビジネスサミットの経験はなかったので不安や緊張もありました。
実は、ICCには初参加メンバーのためにオンボーディングチームがあります。
私のメンターは五十嵐 有花さんでした。
会期前には、1on1を実施くださり、その時に「何がわからないことなのかが、わからない」と伝えたところ、五十嵐さんが深く共感してくれました。
そして五十嵐さんが初参加だった時の感情や経験をお話ししてくださいました。
わからないことを自分から聞けば、メンバーの誰もが、なんでもすぐに教えてくれたという話を聞いて、とても安心しましたし、わからないことは積極的に聞いて自らチームに入り込んでいこうと思いました。
こうして、打ち合わせや準備を進めていくうちに、少しずつ理解度が高まったり、メンバーとの交流で頼れる人が増えていくにつれ、安心する気持ちとやるしかない！やってやる！という前向きな気持ちになっていきました。
ICCサミットで学んだこと、気づいたこと、深く印象に残っている出来事、エピソードなど、実際に参加した時の感想を教えてください
ICCは、本当にあっという間の3日間でした。
起きてから寝る直前まで、頭の中はICCのことばかり。
そんな濃密な時間の中で、強く心に残った言葉があります。
「過去は変えられない。」
運営の中で生じたミスや準備不足、課題はいくつもありました。
機材トラブルによる開始時間の遅れや私が担当したDAY2のセッションでナビゲーターとの連携に準備不足を感じました。
特にナビゲーターとの連携は、準備日DAY 0のリハーサルの時に確認事項や変更点が想像以上に多く事前準備で決めて指示できるように持っていればDAY 0でばたつくことも少なかったかと思います。
動画の視聴や資料でどこに着目していかにイメージを立てておくかが大切だと学びました。
しかし、起きてしまったことは変えられません。
だからこそ、振り返りを通じて次にどう活かすかが大切だと学びました。
これは登壇者の方々も同じだと思います。
過去は変えられないからこそ、一瞬一瞬に一生懸命で、本気で、真剣に臨む。その熱量が会場全体を特別な場にしているのだと実感しました。
その場にいられるだけでも貴重でしたし、そこで自分自身も一生懸命やり切ったからこそ、スタッフとしての意味が生まれたのだと思います。
本当にかけがえのない経験でした。
運営スタッフとして参加してよかったことを教えてください。また、どんな人に参加をおすすめしたいですか？
ICCが終了して一番心に残ったのは、「明日からまた頑張ろう」という前向きな気持ちでした。目の前で思いを込めてスピーチするプレゼンター、その姿を真剣に見つめる審査員や参加者。
拍手で始まり拍手で終わるセッションの一つひとつが、誰かの未来へと繋がる瞬間であり、その場に立ち会えたことが自分自身の原動力となりました。
また、ICCにはこんなにも応援してくれる人、真剣に向き合ってくれる人がいるのだと実感し、自分の「好き」を肯定することができました。
振り返れば、私はICC運営スタッフと話すたびに自然と能登の話ばかりしていました。
他のことを話そうと思えばできたはずですが、気がつけば能登の話になっていたのは、自分が本当に伝えたかったから。
私は「能登を誰かに知ってもらいたい」という強い想いを再確認することができました。
そして、サミット終了後の、9月22日〜24日にICC 石川・能登コネクテッドが開催され、私も現地参加させていただきました。
ツアーでは、たくさんの方と能登での生活や現状をお話しさせていただきました。
参加者のみなさんからは、知識や知恵を教えていただいたり、できることはないかと一緒に考えてくれたり、本当に嬉しかったです。
「やっぱり私は能登が好き」涙ながらに皆さんに宣言しました。
サミット本番、そして会期後に行われたコネクテッド、これらの体験は、自分の好きや大切にしたいものを改めて見つめ直し、それを前向きに発信していく大きなきっかけとなりました。
ICCをおすすめしたい人はたくさんいますが、あえてここであげるなら自分や自分の好きに自信がない人です。
ICCという場はあなたの好きを肯定し応援してくれる場所です。自信を持てれば見える世界も変わってくるはずです！
ICCでの経験を、今後どのように生かしていきたいですか？
ICCには3つのスタンダードがあります。
「一生懸命やりきる。挑む人の応援者たれ。全員対等、全員真剣。」
私は、この3つを体現できる人間になりたいと思いました。
一生懸命やっている人、挑む人は本当にかっこよく、その姿を応援している人も同じようにかっこよかったです。
「全員対等」という前提があるからこそ、お互いに本気で、真剣に向き合うことができる。
ICCに参加して初めて、その言葉の価値を心から理解できました。
だからこそ、ICCの会期中に限らず、日常の生活や仕事の中でも、常にこのスタンダードを体現できる人間でありたいと強く思います。
スカラシップ提供企業への感謝のメッセージをお願いします
私は現在、石川県能登半島の珠洲市に暮らしています。
東京のICCオフィスへは飛行機で、京都のサミット開催会場へは新幹線で足を運びました。
学生である私にとって金銭面の負担は大きな課題でしたが、スカラシップ制度のおかげで「挑戦したい」という思いを実現することができました。
住む場所にとらわれず大きな学びを得られること、そして多くの人や機会とつながれることを自ら体感できたのは、貴重な経験です。
地方に暮らす方々であっても挑戦できる環境がここにはあり、それは企業の皆様や個人の支援者の方々のご厚意によって成り立っています。
そのご支援への感謝の気持ちが、私がICCスタッフとして取り組む際の大きな原動力となっています。本当にありがとうございます。
（終）
今回の提供企業は以下の会社です。ご協力いただいたスカラシップ支援企業の
- コミスマ株式会社(15) 佐藤 光紀さんhttps://www.comicsmart.co.jp
- 株式会社キュービック（15)世一 英仁さん https://cuebic.co.jp/
- 株式会社マネーフォワード（10） 金坂 直哉さん 竹田 正信さんhttps://corp.moneyforward.com/
- 株式会社THE GROWTH （7）山代 真啓さんhttps://thegrowth.jp/
（（）内は支援回数）
そして、個人サポーターの皆さん、本当にありがとうございました。
編集チーム：小林 雅／北原 透子／浅郷 浩子