クリエイティビティの新しい市場の創造を目指す「Viibar」の上坂さんのプレゼンテーションをぜひご覧ください。編集上カットされている動画のデモもございますのでプレゼンテーションの動画も併せてご覧ください。
ICCカンファレンスでは「カタパルト」登壇企業を継続的に募集しております。スケジュールなどはぜひ募集ページをご覧ください。
登壇者情報 2016年3月24日開催 ICCカンファレンス TOKYO 2016 「カタパルト」(10分間のプレゼンテーション) (プレゼンター) 上坂 優太 株式会社Viibar Co-Founder / CEO 1984年静岡県浜松市出身。映画監督を志し、大学時代には映画製作に没頭。卒業後は映像クリエイターとして3年間TV番組やCM等の制作に携わる。その後、楽天に転職し、主に楽天グループ全体のマーケティングを担当。初の試みであったTVCMキャンペーンを成功させる。2013年4月、動画制作クラウド「Viibar(ビーバー)」を運営する株式会社Viibarを創業。ベンチャー企業から大企業まで幅広い業種の企業やNPO等に、効果的でクオリティの高い動画を、廉価で提供している。また、360度VR動画、ドローン空撮などをはじめとした最新の技術を要するクリエイター3,000人超が登録。最近では、様々なデータを動画クリエイティブに生かすデータドリブンな動画制作の領域を強化しつつ、Viibarのミッションである「クリエイティビティの新しい市場を作る」の実現を目指し、日々邁進している。
上坂優太氏(以下、上坂) よろしくお願いします。株式会社Viibar(ビーバー)といって、動画制作クラウドを使って企業の動画マーケティングを支援する事業を行っています。
比較的10分のプレゼンは長いなと思ったんですが、そうだ、動画をいっぱい使おうということで、動画の会社をやっていてよかったなと思った瞬間です。ということで、今日は動画の紹介多めでやらせていただければと思います。
最初は、Viibarというプラットフォームを通じて、こういう動画が生まれていますということをご紹介させていただきます。
これは、資生堂さんのビノラボというサイトの紹介なんですが、クラウドソーシングの強みを生かしたプラットフォームなので、安いんだけど質が高くないんじゃないというリアクションいただくことが多いんです。
でも実は、こういった品質の高いものをコストパフォーマンスよく、スピーディに数多く提供するということをやらせていただいています。
資生堂さんも広告をほとんど使うことなく、100万回以上再生されています。いいコンテンツを作ると、マーケティングに効果があるという事例が増えています。
次は、カゴメさんの事例ですが、先ほどと打って変わって、商品やサービスの説明動画になります。先ほどのご質問にもありましたが、認知以外の目的で使う動画です。例えばLP(ランディングページ)での説明用ですよね。
かなり長いテキストを用意して説明しないと、伝わらなかった要素をインフォグラフィック、あるいはビデオグラフィックのようなかたちで分かりやすく説明していくことで、コンバージョンレートをあげていくということをやらせていただいてます。
それこそ、最近はスタートアップ企業が、新商品やサービスを作ったあと、プロダクトのデモビデオや、コンセプトビデオを作ることはだいぶ普通のことになってきていると思います。今まで動画ではなかったものが、動画化しており、動画ビジネスの裾野が広がっていることを感触として持っています。
こちらは、リクルートジョブズさんの「はたらいく」という、地元・地域密着型の求人・転職サイトのコンテンツになります。これは実際のとび職の方にカメラを付けていただいて撮影しています。
こういうコンテンツを継続的にシリーズで出していくという動画マーケティングを実施されています。1度サイトに来て、例えば、「これ、おもしろいね」という話になると、継続して興味を感じていただいたり、習慣的にそのサイトに訪問いただけるようになります。
こういった動画は、とび職の方をはじめ、特殊な技能を持たれている方の目線を「匠の目」としてうまく動画に使わせていただいています。
動画をきっかけにこの職業に興味を感じてもらい、継続的に顧客育成をして、最終的には「はたらいく」のサービス使っていただく。そんな動画になっています。
動画利用場所の事例としては、こちらをご覧ください。画面の横が切れているのと、音がないので、少し寂しいですがすみません。
これは、トレインチャンネルの事例です。デジタルサイネージも最近かなり普及が進み、どんどんリアルのほうに動画が染み出てきていると感じています。
実は、利用場所が違うことによって、動画の作り方も全然変わってくるんです。我々はこのようなことをメイドフォーメディアと呼んでいます。
メディアやデバイス、それからパーソン、人ごとに動画を作り分けて効果を高めていくということをViibarではもっと加速していきたいと思っています。
クライアント様の声としても、いろいろご意見をいただいています。
例えば、教育業界において先駆的なマーケティングを実施されているZ会さん等にも、当社で制作した動画はとても評判がよく、ご担当者様からも、どこで作ったかよく聞かれたり、ご紹介することも多いと言っていただいています。
それから、楽天さんは人材採用用動画でも当社を使っていただき、スピード感や柔軟性がいいと言っていただいています。また、セプテーニグループのgooddo(グッドゥ)さんですね。NPO支援を事業とされていますが、なかなか伝わりづらいんですよね。
テキストや画像だけでは伝わりづらいところを、動画を使ってストーリーが伝えられるので、伝達力、伝動力がすごいというコメントもいただいています。
利用実績は創業から堅調に伸びております。
どういうかたちで動画をコストパフォーマンスよく提供しているか、という仕組みのところをご説明させていただきます。一般的なクラウドソーシングとは少し違う仕組みとなっています。現在当社は、日本全国、一部海外の、審査を通過したプロのクリエイターさん3,000人ほどご登録いただいています。
彼らのスキルを全部タグ付けし、可視化するこことで、マッチングを最適化するシステムをご提供しています。また、動画制作中のサポートもしっかりさせていただき、品質のいいものを安定的に提供する体制を実現しています。
制作中のサポートはすべてオンラインで提供しております。
最後に、なぜこんなことをやってるかということを、簡単にお話ししたいと思います。
先ほども触れましたが、元々私も動画や映画を制作する仕事をしており、なかなか古い業界だなということずっと感じておりました。
そのあと、楽天というインターネット企業に転職して発注側もやったのですが、その時双方に課題があるなと思いました。クライアント様から見ると、動画を作ろうと考えた時、どこに頼んだらいいか、発注先が分からないですよね。
「大手代理店様に丸投げしよう」みたいな話になりがちだなというところがありました。それから、動画制作におけるコスト構造もとても見え辛くなっています。実は、弁当代に5,000円かかっているみたいなことが起きている可能性があります。
それから、煩雑なやり取りっということで、素材を保存したファイルをバイク便で飛ばしたりとか、いまだにそういうことが行われている世界です。ですので、こういった課題を打開したいと考えていました。
それから、クリエイター側です。クリエイターは比較的自由な世界で、アニメーターもそうですが、すごく平均年収が低いですよね。それから、残業時間もすごく長く、クリエイティブじゃない仕事にものすごい徒労して、疲れているんです。
ここを解決すれば、クリエイターさんにも本来集中すべき作業に集中してもらえるんじゃないかと考えました。
我々はViibarという仕組みを使い、クライアント、クリエイター両者のハッピーをつくっていきたいと考えております。これによって、伸びている動画市場を、クリエイティブ供給の側面から後押ししていきたいと考えております。
実際にクリエイターさんからも信頼できるパートナーです、といっていただいています。それから、これまでクライアントさんのための条件出しや、お金のこと、その他にも雑多な気になることがたくさんあって、クリエイティブに集中できなかったのですが、Viibarさんのおかげで集中できるようになりましたというお話などもいただいています。
それから、クリエイターさん同士のマッチングもできるプラットフォームになっているので、新しいクリエイターさんと共創できる環境もご提供できているのかなと感じています。
最後に創造性の可視化についてです。つまり、我々がこういった事業を通じてどういう世界を実現したいかということをご説明させてください。
広島のアニメーターさんとか、あるいは、例えば徳島でGo Proでこういうの作ってますという方がいたとしても今までは埋もれていたんですね。これを我々がデータベースで可視化をして、その先に埋もれている、クリエイティブ領域を繋ぐことによって、もう少しクリエイティブが活性化するということをやりたいと思っております。
これによって、少しでもより良い世の中に貢献できればと考え、Viibarを運営しています。
本日は、清聴ありがとうございました。
(終)
プレゼンテーション終了後は第一線で活躍する経営者やベンチャーキャピタリストの方々と積極的な質疑応答が行われました。
(コメンテーター 一覧) Emotion Intelligence株式会社 取締役 杉山 全功 氏 オ イシックス株式会社 代表取締役社長 高島 宏平 氏 株式会社じげん 代表取締役社長 平尾 丈 氏 C Channel株式会社 代表取締役社長 森川 亮 氏 takram design engineering 代表 田川 欣哉 氏 東京大学大学院 特任准教授 松尾 豊 氏 日本アイ・ビー・エム株式会社 東京基礎研究所 技術理事 武田 浩一 氏 日本交通株式会社 代表取締役会長 川鍋 一朗 氏 株式会社ニューズピックス 取締役 NewsPicks編集長 佐々木 紀彦 氏 株式会社メルカリ 取締役 小泉 文明 氏 楽天株式会社 代表取締役副社長 山田 善久 氏
新しい産業をリードするトップリーダーが参加するコミュニティ型カンファレンスの特徴を最大限に活かした「カタパルト」は素晴らしい出会いの場となります。ICCカンファレンスではスタートアップのプレゼンテーションの場「カタパルト」の登壇企業を継続的に募集しております。スケジュールなどはぜひ募集ページをご覧ください。
編集チーム:小林 雅/根岸 教子
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