【NEW】ICC サミット FUKUOKA 2026 開催情報詳しくはこちら

【速報】諦めていた生活をもう一度、BMI医療機器で重度の手指麻痺を改善する「LIFESCAPES」がリアルテック・カタパルト優勝!(ICC KYOTO 2025)

カタパルトの結果速報、ICCサミットの最新情報は公式Xをぜひご覧ください!
新着記事を公式LINEで配信しています。友だち申請はこちらから!
過去のカタパルトライブ中継のアーカイブも見られます! ICCのYouTubeチャンネルはこちらから!

「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場「Industry Co­-Creation(ICC)サミット KYOTO 2025」(2025年9月1日〜9月4日開催)、9月3日に「REALTECH CATAPULT リアルテック・ベンチャーが世界を変える」Sponsored by 慶應イノベーション・イニシアティブ が開催されました。

第一線で活躍する審査員が注視する中、8社の研究開発型ベンチャーが各7分間の熱いプレゼンテーションを繰り広げました。審査員の投票の結果、諦めていた生活をもう一度、BMI医療機器で重度の手指麻痺を改善する「LIFESCAPES」が優勝しました! 

優勝:諦めていた生活をもう一度、BMI医療機器で重度の手指麻痺を改善する「LIFESCAPES」

慶應義塾大学発のスタートアップ企業である株式会社LIFESCAPESは2018年設立。脳卒中や脊髄損傷などによる手の麻痺を対象に、脳と機械をつなぐ「Brain-Machine Interface(BMI)」を応用した医療機器を開発・提供している。既存のリハビリでは回復が難しい重度麻痺の患者にも短期間での効果が期待できる。2024年に薬事認証を取得し、既に日本国内35以上の病院で導入、500症例以上の実績がある。今後は取得された脳波データを活用したリハビリの個別最適化や海外への展開、他の中枢神経疾患領域への応用も視野に入れている。


林 正彬
LIFESCAPES
取締役CSO
公式HP | 公式X

慶應義塾大学理工学研究科を修了後、株式会社ディー・エヌ・エーへ新卒入社。ヘルスケア事業部にて、新規事業の立ち上げ、製薬企業向けサービスの企画、法人営業、アライアンス業務などを推進。在職中に慶應義塾大学大学院後期博士課程へ進学し、Brain-Machine Interface(BMI)に関する基礎研究に従事、博士(理学)を取得。2021年7月、慶應義塾大学発のスタートアップであるLIFESCAPESに参画し、CSOとして技術・事業開発をリード。神経科学研究とディープテック事業化の経験を基盤に、2024年には医療機器の上市を実現。研究成果と実社会の橋渡しを行い、中枢神経疾患領域における革新的医療機器の社会実装に挑戦している。

結果速報

ICCサミット KYOTO 2025 Session 7A 「REALTECH CATAPULT」優勝は、諦めていた生活をもう一度、BMI医療機器で重度の手指麻痺を改善する「LIFESCAPES」」(得点:36点)でした!

第2位は、「フュージョンエネルギー」で国内電力自給率の飛躍的向上に挑む「Helical Fusion」(得点:26点)でした。 

第3位は、不妊治療に「リンパ管再生技術」で新たな選択肢をもたらす「LYMPHOGENiX」(得点:16点)でした。 

当日の中継映像もぜひご覧ください。

2位以下の登壇サービス・プロダクト一覧

第2位:「フュージョンエネルギー」で国内電力自給率の飛躍的向上に挑む「Helical Fusion」

世界初のフュージョンエネルギーの実用化を目指す株式会社Helical Fusionは、世界最高峰の実績を誇る日本の国立核融合科学研究所の研究成果を引き継いで、2021年に設立。太陽の輝きを地上で再現するフュージョンエネルギーは、火力や原子力等のベースロード電源を代替しうる効率性を持ちながら、CO2フリーで燃料枯渇の心配がなく、安全性も確保しやすい究極の発電方法だという。最短2030年代の実現後に期待される市場規模は世界数百兆円とも試算される。なかでも、年中無休でエネルギーを供給し続けられる「実用発電」に最適な日本生まれの「ヘリカル型」で、世界中のエネルギー、そして人類の進化を実現していく。


田口 昂哉
Helical Fusion
代表取締役CEO
公式HP

みずほ銀行、国際協力銀行(JBIC)、PwCアドバイザリー(M&A)、第一生命、スタートアップCOOなどを経て株式会社Helical Fusionを共同創業。京都大学大学院文学研究科(倫理学)修了、京都大学修士(文学)。

第3位:不妊治療に「リンパ管再生技術」で新たな選択肢をもたらす「LYMPHOGENiX」

LYMPHOGENiXは、再生医療と生殖医療の社会実装を担う次世代バイオベンチャーとして、2024年5月に英国ロンドンにて設立。社名は「リンパ(Lymph)」と「発生(-genesis)」に由来し、リンパ管再生技術を通じて生命の連続性を支えるという理念を体現している。当社は、独自の細胞賦活化技術を乳歯歯髄幹細胞(SQ-SHED)に適用することで得られるリンパ管再生を誘導する細胞外因子製剤(培養上清液)を中核技術とし、子宮内膜環境を根本から改善することで、ヒトおよび畜産動物における不妊症をホルモンに依存せずに治療する革新的なソリューションを開発している。再生医療による妊孕性の回復を通じて、個人と家族のQOL向上、畜産業の生産性向上、さらには地球環境への負荷軽減など、複合的な社会課題の解決に取り組んでいる。


岩宮 貴紘
LYMPHOGENiX
Director
公式HP

慶應義塾大学研究員/特任助教、株式会社メトセラ代表取締役を経て、PwCコンサルティング合同会社シニアマネージャーとして医療・ヘルスケア分野の戦略策定や事業化支援に携わる。2024年、英国ロンドンで LYMPHOGENiX Limited を創業し、リンパ管再生を軸とする世界初の線維症治療プラットフォームを構築。不妊治療や肺線維症など、治療選択肢が限られる疾患領域に向け、新たな治療法の実用化を推進している。同社では研究・知財・事業・資本の各戦略を一貫して統括。英国と日本を拠点に、アカデミア、企業、医療機関との共創体制を築き、畜産からヒト医療まで疾患領域を横断する革新的医療技術と環境ビジネスの国際展開に挑んでいる。

ハイパースペクトルカメラで早期発見の難しいがん診断をDXする「Invisible World」

これまで見えなかった世界を可視化するハイパースペクトルカメラとAIを用いて、がん診断や月面探査の判定システム「ANSWER」を提供するMilk.株式会社は2019年設立。従来の目視で行われていた様々な検査を数値化、自動化し、がん診断においてはこれまで判定が難しかったステージⅠの早期膵がんの発見も可能に。ハードウェアからソフトウェアまで一貫して内製化しており、大手企業を中心に共同研究開発を行い、人工衛星や月面探査ロボットの開発から、細菌検査AIや食品鮮度検査AIも開発している。


中矢 大輝
Invisible World
代表取締役
公式HP


愛媛県松山市出身。親族がみな会社創業者という環境の中、中学時代にひきこもりを経験したのがきっかけで物理学に熱中する。高校卒業後、カリフォルニア州SierraCollegeにて物理学専攻。当時、JAXAエンジニアであった佐鳥新教授の研究室に入り、ハイパースペクトルカメラによるがん細胞の研究をスタート。北里大学との共同研究をはじめとして、防衛医科大学校や昭和大学など計12施設との研究により、50件以上の学術成果と2件の特許を取得後、Milk.株式会社を創業。現在、光産業創設大学院大学の博士課程後期。Invisible Worldは、Milk.株式会社のハイパースペクトル技術を用いた社会変革事業の名前。

安定的な植物生育を植物内生菌「DSE」で支援する「エンドファイト」

株式会社エンドファイトは、「森の微生物の力で未来を創造する」ことをビジョンに掲げた、2023年創業の筑波大学・茨城大学発スタートアップ。当社が実用化を進める植物内生菌「DSE」は、あらゆる植物の根部に共生し、環境ストレス耐性向上や栄養成分向上、生育促進等、様々な機能を付与することを可能とする。当社は世界最大規模のDSE菌株のライブラリを構築しており、農業・緑化・森林分野における広範なニーズや課題に対して適切なソリューションの提供が可能となっている。既に大手企業20社以上と連携しながら、新規グリーン産業共創のエコシステム構築を進めている。


風岡 俊希
エンドファイト
代表取締役
公式HP

外資・内資系コンサルティングファームにおいて、産官学連携の新規事業戦略策定および実行支援を経て、創薬ベンチャーの経営企画やITメガベンチャーにおけるアフリカの新規事業立ち上げ支援に従事。その後、海外大学院にて経営学修士取得後、官民ファンドにて大学発スタートアップへの投資と研究者との共同経営を経験。現在は、大学発ベンチャー、エンドファイトを創業し代表取締役に就任するとともに、複数のベンチャー、事業会社や自治体のアドバイザーを兼務。

植物の希少成分を人工微生物によって発酵生産するプロセスを開発する「ファーメランタ」

ファーメランタ株式会社は、2022年10月に設立されたバイオものづくり分野のスタートアップ。目的に応じた新たな機能を付与した生命システムの設計・構築・制御を志向する合成生物学に基づき、細胞構築を行う技術基盤が強み。医薬品やサプリメント、化粧品原料を用途に、植物など天然由来の健康機能性成分を人工微生物で発酵生産するプロセスを開発する。従来の天然物抽出法や化学合成法に代わって、低コスト化、高品質化、安定供給、環境負荷低減を実現する次世代のサプライチェーンを構築。化学産業において、新しいバイオ技術により持続可能な物質生産手法をもたらす産業革命を目指す。


柊崎 庄吾
ファーメランタ
代表取締役CEO
公式HP

ファーメランタ株式会社代表取締役CEO。2016年に東京大学経済学部金融学科卒業後、バークレイズ証券株式会社に新卒入社し、その後ドイツ証券株式会社にて勤務。一貫して、投資銀行部門にて消費財セクターにおけるクロスボーダーM&Aや資金調達のアドバイザリー業務に従事。合成生物学の技術的可能性に強い関心を持ち、共同創業者で石川県立大学の研究者である南と中川と出会い、2022年10月にファーメランタを設立。NEDO SSA(研究開発型スタートアップ支援)フェロー。

世界の未活用遺伝子資源データからニーズに適した酵素を開発する「digzyme」

digzymeは世界中の研究者によって日々蓄積される未活用遺伝子資源を活用して、産業用に有用な酵素を開発する東工大発の研究開発型スタートアップ。系統解析や分子シミュレーションといった一連の解析技術を統合したプラットフォームである「digzyme Moonlight™」をコアとして、食品・化学・環境といった業界におけるニーズに適した酵素を迅速にワンストップで量産化をする。酵素のエンドユーザとメーカーをつなぐ「酵素アクセラレータ」として、業界における新しいポジションを担う。プラットフォーム活用のパイプライン積み上げ型のビジネスモデルで、多種多様な酵素製品を世に導出することを目指す。


渡来 直生
digzyme
代表取締役
公式HP

2019年、東京工業大学生命理工学院博士課程在学時に株式会社digzymeを共同創業、代表取締役に就任。2020年に博士号取得後、シードラウンド調達を実施。その後、pre SeriesA, SeriesAの調達を経て現在に至る。

“ネオセルフ抗体検査“で、不妊症・不育症の早期治療を可能にする「AOI Biosciences」

AOI Biosciencesは、感染症領域・自己免疫疾患領域を中心に情報解析技術と独自のバイオ技術を融合することにより、検査・創薬・創薬支援事業を展開し、人々の当り前の健康のために貢献し続ける企業。具体的には、自己免疫疾患の新規メカニズムであるネオセルフ理論に基づく検査創薬事業(ネオセルフ事業)及び、生体情報解析技術に基づく創薬・創薬支援事業(BI&AI事業)を展開。ネオセルフ事業では、特に同技術を用いた不妊症・不育症の検査であるβ2GPIネオセルフ抗体検査事業に注力しており、全国190以上の医療機関が導入している。また、BI&AI事業では、東芝社の量子インスパイアード最適化ソリューション(SQBM+TM)を活用したアロステリック創薬事業を展開している。


末田 伸一
AOI Biosciences
代表取締役社長
公式HP

2008年京都大学医学部を卒業し、その後腎臓内科医として臨床に従事。臨床現場では、自己免疫疾患、感染症、慢性腎不全などを中心に診療を経験した。2014年より京都大学大学院にて腎再生医療を学ぶ。2016年にiPS細胞から心筋細胞へ分化誘導する技術を持つバイオベンチャー企業の取締役最高技術責任者、最高経営責任者を経て、2019年11月にAOI Biosciences株式会社(旧株式会社Revorf)を創業。

表彰式

(終)

カタパルトの結果速報、ICCサミットの最新情報は公式Xをぜひご覧ください!
新着記事を公式LINEで配信しています。友だち申請はこちらから!
過去のカタパルトライブ中継のアーカイブも見られます! ICCのYouTubeチャンネルはこちらから!

編集チーム:小林 雅/山下 詩織/浅郷 浩子/小林 弘美/森田 竜馬/原口 史帆/古川 琢郎

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!