ICCサミット FUKUOKA 2026 にスカラシップ制度を利用して参加した株式会社SoVa松澤 竜さんに、運営スタッフ参加の感想と、そこで学んだことについて聞きました。スタッフレポートとしてご紹介します!
Industry Co-Creation ® (ICC) サミットは、「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回500名以上が登壇し、1,200名以上が参加する。そして参加者同士が真剣に議論し、学び合うためのカンファレンスです。
次回ICCサミット KYOTO 2026は、2026年8月31日〜9月3日 京都市での開催を予定、参加申し込みを開始いたしました。詳しくは、こちらの公式ページをご覧ください。

またICCサミット KYOTO 2026に向けて運営チームの募集を3月15日からスタートしました。 5月・6月には採用説明会を実施予定です。ぜひ下記のバナーよりご応募ください。
ICCサミットは、宿泊・交通費など自己負担によるボランティアの運営スタッフで運営されています。優秀なメンバーがより多く参加してもらえるように、ICCサミット KYOTO 2018より、ICCサミット参加企業に支援していただく取り組みを始めました。遠方から参加する若手社会人・学生スタッフを対象に、スカラシップ制度として最大60%程度の宿泊・交通費を補助をしています。
運営スタッフに応募したきっかけや、なぜ応募したいと思ったかを教えてください

2022年の4月、新卒で入社したばかりの会社のSlackに、「ICCサミットのスタッフを募集します」という案内が流れてきたのがきっかけです。
正直、特別な目的があったわけではありません。
当時の自分のスタンスとして、「誘われたらとりあえずやる」「社外活動はやっておいた方がいいだろう」くらいの感覚でした。学生時代の経験から、社外のコミュニティとの繋がりは持っておいた方がいいだろうという感覚があり、同期のメンバーや会社の先輩も同じタイミングで応募していたので、そこまで構えずに飛び込みました。
もちろん、新社会人なりに「世の中に対してこうしたい」という気概はありましたが、ICCに対して「こういう目的で参加する」という特別な意志があったかというと、そうでもなく。
本当にそれくらいのノリでした。これが合計8回、4年間続くことになるとは、全く想像していませんでした。
どのような気持ちで今回のICCサミットに臨みましたか?

今回のFUKUOKA 2026で8回目、4年目の参加になります。初参加は2022年9月のKYOTO 2022で、そこから連続して参加しています。
振り返ると、自分の気持ちは一歩一歩積み上がってきた感じがしています。
新卒の頃は、上記のような勢いで参加しました。
ICCの熱量に触れた上で、2回目、3回目と続ける中で、半年に1回自分を振り返る場として、本業側でもどかしい気持ちになっていたところを、本来やりたいことに立ち返る、そんな場として参加するようになっていきました。
4回目くらいから目線が変わりました。みんな真剣に取り組んでいるからこそ、苦しい時やもがいている時もある。
近くにいるチームのメンバーがそういう状態にあるのを見て、物事を俯瞰して見る・割り切っているタイプの自分でも、「チームをより良くしていくために何ができるか」とみるみるハマってしまったのでした。
そこからさらに、参加を重ねる中で、チームだけではなく、カタパルトというコンテンツをどう良くしていけるか、社会に対してどう価値を作っていくのかという視点にも広がっていった。
そういう変遷があります。
今回は、カタパルトというコンテンツの価値をどう守り、さらに良くしていくのかを、誰よりも当事者として考えられた回だったと思っています。
世の中にいろんなピッチイベントがある中で、ICCのカタパルトはICCスタンダード(会社でいうミッション・ビジョン・バリューのようなもの)という独特の空気感をまとっています。
真剣に競い合っている。けれど、根底にはリスペクトがある。
すごく真面目に世の中に対して価値を提供しようとしている。
10年間続いてきたその独自性を、どう次に繋げていくのか——そこに当事者意識を持って臨めた今回でした。
役割としては、3チーム・約10名を統括するGM(ゼネラルマネージャー)を前回に引き続き務めました。
ICCサミットで学んだこと、気づいたこと、深く印象に残っている出来事、エピソードなど、実際に参加した時の感想を教えてください

最初の1〜2回目:ギャップと、もどかしさ
初参加のKYOTO 2022は、スピーカー誘導の担当でした。
要所を抑えるのは得意だったので、与えられた役割はこなしていました。
ただ、周りの人たちがすごく真剣にやっていて、参加者たちもここに命をかけに来ている。自分との温度差を感じていた、というのが正直なところです。
2回目のFUKUOKA 2023は、自己採点30点。
先輩から「ストレッチしきれていないんじゃないか」と指摘されて、ハッとしました。
新しいことはやっていたけれど、それは「出来そうなもの」の範疇であり、「出来ないもの」への挑戦ではなかった。その気づきは大きかったです。
ただ、この1〜2回目の頃、もどかしくやっていた自分のことを気にかけてくれる先輩方がいました。
今もICCとは全く関係のないところで時間を作ってくれて、定期的に会って仕事の話をして刺激を受けている先輩方です。
新卒のタイミングで、社会人として/人生としての先輩に気にかけてもらえて、それが4年経った今も続いている。
そういう人と出会えたことは、本当に大きかったと思います。

3〜4回目:スタッフの本気と、人を思う熱さ
3回目のKYOTO 2023でカタパルトの演台チームに入りました。
登壇者が7分間のピッチに人生を賭けて臨む姿を至近距離で見て、挑戦者が真剣であると同時に、スタッフも本当に本気であることを感じました。
プレゼン直前のトラブルに対処した時、登壇者から「良かった、これで安心してできる」と言われた瞬間は、ICCでやるべきことの一端が見えた気がしました。
4回目のFUKUOKA 2024は、自分の中で転換点です。
あるメンバーが不得意の業務の中でもがいていて、真面目に取り組んでいるのにうまくいかず、大きな失敗をしてしまいました。
その時、先輩にあたる方がそのメンバーのことを「この人にはこんな強みがある」と涙を流しながら熱く語り、サポートしようとしていた姿がありました。
部活の頃のような、人を本気で思う熱さが、そこにあった。
あの光景を見て、「自分もチームに貢献しなければ」「自分にもできることがある」と思いました。
今思い返すと、チームのことを考え始めた原点はあの瞬間です。(そして、そのもがいていたメンバーも、今もスタッフを続けてくれています)
この頃から、自分のチーム以外の人たちとの関わりも増えていきました。
自分の会社では出会えないような人たち。
有名企業のエースや、責任者を担えるくらいの人たちが集まっている。
ICCは一見すると熱量が高くて独特な空間(一種の宗教のような)に見えるかもしれませんが、中にいる人たちは実はすごくクレバーで、バランス感のある人が多い。
そういう人たちとの出会いは、自分の人生観とも切っても切り離せないものになっています。
今もみんな仲良くしてくれている先輩方がたくさんいて、新卒1〜2年目だったあの頃、いろんな刺激を受けていたのだと、今振り返ると思います。
5〜6回目:コミットした分以上が返ってくる
5回目のKYOTO 2024は、カタパルトチームの中演台という役割でリーダー的な立場となり、一番コミットした回でした。
正直、仕事よりも真剣に向き合っていた時間が多かったかもしれません。
チームのあるべき姿を言語化して、行動ベースの基準に落としてフィードバックし合う座組を創りました。
すると、先輩が「お前はもっとこうしたらより良くなるよ」とフィードバックを返してくれるようになりました。
こちらが真剣にやればやるほど、周りもそれに応えてくれる。
その結果、メンバーから「今までで一番楽しかった」という声が上がりました。
ただ忙殺されるだけだったのが、楽しさや学びを感じられるタイミングに変わり、
マネジメントの面白さを感じ始めたのが、この頃です。
6回目はチームが仲間と呼べる存在になった頃です。
GMという立場をいただきましたが、口調が強くなってしまったり、任せ方がうまくいかないこともありました。
それでも、「こうした方がいいのではないか」とずっと率直に意見をしてくれる先輩が近くにいました。「これをやりたい」と言った時に、ついてきてくれるメンバーもいました。
うまくいくこともいかないことも含めて、一緒に走ってくれる人たちがいた。
今となっては、半年に1回のICC以外のタイミングでも何度も集まるような、もはや仲間と呼べる存在です。
4〜5回目くらいからちゃんと向き合ったからこそ出来上がった関係であり、どこか外側から見ていた自分を内側に迎え入れてくれた人たちだと思っています。

7〜8回目:できることが増えた実感と、返していきたいという気持ち
7回目のKYOTO 2025からは、複数チームで構成されるセクションを見るようになりました。
自分が見切れない部分も出てくる中で、ちょっとした言葉の選び方で伝わり方が変わり、結果も変わる。
結局、人がこのカタパルトというコンテンツを作っていて、社会を作っている。そのことを実感する日々でした。

そして今回、8回目のFUKUOKA 2026。
自分のできることが確実に増えてきたという手応えがありました。細かい業務はもちろん、中長期的な施策も形にできた。
例えば、応援コメントは、登壇者と審査員・オーディエンスの間にある「わざわざDMを送るほどではないけど、ちょっと伝えたいことがある」というギャップを埋める仕組みです。
前々回に着想して前回テスト実施し、今回はナビゲーターから案内してもらう形で正式導入しました。
頑張る挑戦者がいて、それを応援する人がいて、応援した人が「私も頑張ります」と書いている——応援が応援を生むループが生まれていました。
約半年〜1年かけて育ててきた施策です。
こうした中長期の取り組みができるようになったこと自体が、自分の中では成長の証だと感じています。
ただ、施策以上に今回感じていたのは、ここに関わってくれている人たちが「いいな」と思って帰ってくれるかどうか、ということでした。
カタパルトが自分の体の中に入ってきたからこそ、そういうことを自然と考えるようになったのだと思います。
お世話になった先輩たち、仲間たち、そして代表の(小林)雅さん。
いただいてばかりの4年間だったので、それをどう返していくのかという気持ちが、今回の根底にはあったのかもしれません。
運営スタッフとして参加してよかったことを教えてください。また、どんな人に参加をおすすめしたいですか?

別にICCでなくても、何かしらに本気になれれば、それで十分だと思います。
本業でも、副業でも、社会人サークルでもいい。本気であるということ、そして仲間がいるということが、すごく豊かなことだと思うので。
私にとってICCが良かったのは、本気の人たちが集まっている場だということです。
自分が密かに求めていた熱狂感がそこにはあって、あの時ノリで参加したことが、結果的にすごく良かった。
最初の数回は馴染みきれていない部分もありましたが、それでも気にかけてくれる人がいて、続けるうちに仲間と呼べる関係が生まれました。
続けるということ自体にも意味があったのだと思います。
ICCスタンダードの中に、「一生懸命やりきる」「挑む人の応援者たれ」「全員対等・全員真剣」という言葉があります。
2023年のICC京都で発表されたスピーチの中で、最初に「あなたの一生懸命さを、私たちは笑わない。」という一言がありました。
その一言を聞いて「いいな」と思うか、「ふーん」と思うか——「いいな」と思う人には、おすすめしたいです。
それくらいの直感だと思います。
ICCでの経験を、今後どのように生かしていきたいですか?

もう4年続けていると、「経験を生かす」というよりは、すでに生かしている、自分の中に入っている、という感覚です。
ICCのおかげでできることが確実に増えてきました。
それを、今いる本業で価値貢献していきたいと思いますし、本業に限らず、自分のやりたいことを社会に対して届けていきたいと思います。
ICCでの4年間は、本当に人に支えられてきました。
生意気な自分のことも面倒を見てくれて、気にかけてくれる先輩がいて。
与えられてばかりだったからこそ、その人たちへの恩返しはもちろん、次の世代へのpay it forwardとしても与えていきたい。
やはり人が好きなので、そこは続けていきたいと思っています。
「いいな」と思ってくれる人が一人でも増えたら。
それが事業という形なのか、人としての関わりなのか。
一人でも豊かにできることが、それ自体豊かだと思えるような。
今はできる範囲が狭いかもしれませんが、力をつけて、レバレッジして、広げていきたいと思っています。
スカラシップ提供企業への感謝のメッセージをお願いします

ICCというコンテンツ、そして代表の雅さん という人のことはご存じかもしれません。
我々ボランティアスタッフは約150名おり、5社の皆さんからは、無名のボランティアスタッフ約150名に対し、ICCの活動への賛同、そしてスカラシップという形での温かいご支援をいただいております。
感謝しきれません。
社会人になって一番良かったと思う瞬間のひとつが、この場に関わり続けられていること。
4年間・8回を通じて積み重ねてきたものが確かに血肉になっているという実感を持てるようになったのも、この制度を支えてくださっている皆さまがいてこそです。
本当に、ありがとうございます。
(終)
今回の提供企業は以下の会社です。ご協力いただいたスカラシップ支援企業の
- コミスマ株式会社(16)佐藤 光紀さん
- 株式会社キュービック(16)世一 英仁さん
- 株式会社マネーフォワード(11) 金坂 直哉さん 竹田 正信さん
- 株式会社THE GROWTH (8)山代 真啓さん
- 株式会社SoVa (初) 山本 健太郎さん
(()内は支援回数)
そして、個人サポーターの皆さん、本当にありがとうございました。

編集チーム:小林 雅/北原 透子/浅郷 浩子

