農業革命を実現するクラウド型牛群管理システム「ファームノート」(前編)をぜひご覧ください。3月24日の開催した「カタパルト」のベスト・プレゼンテーションです。ぜひ動画も併せてご覧ください。
ICCカンファレンスでは「カタパルト」登壇企業を継続的に募集しております。スケジュールなどはぜひ募集ページをご覧ください。
登壇者情報 2016年3月24日開催 ICCカンファレンス TOKYO 2016 「カタパルト」(10分間のプレゼンテーション) (プレゼンター) 小林 晋也 株式会社ファームノート 代表取締役 北海道帯広市出身。 機械部品の商社で営業を担当し、2004年株式会社スカイアークを創業、代表取締役に就任。 日本シェアNo.1 CMS「Movable Type」の拡販を行い、160社の大企業顧客開拓と1,000社を超える製品販売実績を達成(代表取締役は現任)。2014年に株式会社ファームノートを立ち上げ、代表取締役に就任。
小林晋也氏(以下、小林氏) こんにちは、北海道から参りました、ファームノートの小林です。本日は私たちが取り組んでいる農業革命についてお話させていただきたいと思います。
私たちは世界で最も農業の生産データを持って、誰もが高い効率で農生産できる世界を目指しています。
私は北海道十勝に産まれて、家系が代々農家です。子供の頃はよく畑仕事を手伝っていました。
その北海道、十勝は日本の生乳の15%を生産している日本の農業の中心地です。ファームノートはその十勝、帯広市に本社があります。しかし今、その基幹産業が衰退の危機にあります。
日本の牛が400万頭いるんですけれども、飼料コストの増大とか高齢化でどんどん離農が進んで、生産供給が不安定になっています。
そこで我々は、北海道の基幹産業を支えるべく、2015年2月からクラウド型牛群管理システム「Farmnote」を提供しております。
畜産の生産量を増やすには、健康な牛の数を増やす必要があります。
その為、この牛舎を綺麗にしてストレスを減らす必要があります。
病気の牛に素早く対処する必要があります。
牛乳は分娩後に出ますので、発情、種付けを経て、分娩を経て繰り返します。しかし搾乳量は時間とともに減少するため、分娩の間隔を短くしてロスを減らす必要があります。
そして、人と一緒で良い餌を食べると牛が健康になり、搾乳量が増えます。
つまりは、牛のことを考えて牛の利益を求めることで人の利益に繋がっていくわけです。しかし、酪農家の労働時間っていうのは、一般労働者の2倍です。ですから牛にかける時間っていうのが少なくなってしまします。
更に、一般的に牛の管理っていうのは、このようにメモ帳とかノートで行われます。
管理システムも世界には存在してますが、こうやってコマンドを打たないと牛が出せないという、非常にデータを活用した経営がしづらい状況です。
そこで私たちはこの時代に合わせてノートを再発明しました。それがクラウド型牛群管理システム「ファームノート」です。
これが、実際の利用シーンです。このように実際に作業をしている時に牛に異常があった場合、例えば病気とか発情の異常があれば、このようにスマートデバイスに通知が飛んできます。
今までだと牛を見なければいけなかったですし、もし牛の情報を見たければ事務所に戻らなければいけなかったんですけども、その場で牛の情報を確認できる。
更に毎朝、今日はあの娘、あの牛が発情するよ、とスマートデバイスに通知が飛んできます。今日は何をしなきゃいけないのかっていうのが一覧で分かりますので、発情の抜け漏れ等もできます。
更にその牛の生産性を分析することができます。
未来この牧場にどれぐらいの頭数の牛がいるんだろうというシミュレーションができます。
どんな病気がどのタイミングでどれくらい出てるんだっていう分析ができます。
あとはKPIを予算、実績、対比で確認をしていくことができますので、経営の見える化っていうのがタッチ操作だけでできる。というのがファームノートの特徴です。
ファームノートはクラウドですので、いつでもどこからでもデバイスを問わず利用できます。
ビジネスモデルなんですけども、日本の93%の小規模農家さんには無償で提供して、顧客を拡大しています。そして大規模農家さんには、1頭月額40円から100円という価格で提供させていただいています。
我々はサービス開始して1年で、今1,200の農家にご利用いただいています。
そしてファームノートが管理する牛の頭数、400万頭の日本の牛に対して11万頭ということで、大体2.7%。そのうち約4割が有償契約をいただいています。最近では農協さんとのアライアンスが加速していまして、複数の農家さんを束ねて、農協さんが生産性を上げていくという取り組みも増えてきています。
(続)
編集チーム:小林 雅/城山 ゆかり
続きはこちらをご覧ください:農業に破壊的イノベーションを起こす「ファームノート」の今後の戦略(後編)
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