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複雑な運用計画の最適化ソリューション「Optium」で、真の生産性向上を実現する「ALGO ARTIS」(ICC KYOTO 2023)

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ICC KYOTO 2023 SaaS RISING STAR CATAPULT 次のユニコーンを探せ!に登壇した、ALGO ARTIS永田 健太郎さんのプレゼンテーション動画【複雑な運用計画の最適化ソリューション「Optium」で、真の生産性向上を実現する「ALGO ARTIS」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。次回ICCサミット FUKUOKA 2024は、2024年2月19日〜 2月22日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションのオフィシャルサポーターはHelpfeelです。

【速報】リアルタイムで在庫がわかるIoT重量計で、”欲しい時に欲しいだけ”を実現する「スマートショッピング」がSaaS RISING STAR CATAPULT優勝!(ICC KYOTO 2023)


【登壇者情報】
2023年9月4〜7日開催
ICC KYOTO 2023
Session 2A
SaaS RISING STAR CATAPULT 次のユニコーンを探せ!
Sponsored by Helpfeel

永田 健太郎
ALGO ARTIS
代表取締役社長
HP | STARTUP DB | X(旧Twitter)

宇宙物理学で博士号取得後、業務コンサルティング会社(株式会社インクス、現:SOLIZE株式会社)にてコンサルタントとして従事。金型職人の技術をITによって再現することで生産性を劇的に向上させるというリアル産業とITとの掛け合わせによる衝撃的なイノベーションを目にするが、リーマンショックの影響を受けて民事再生。2009年にDeNAに入社し、事業管理、データマイニング、ゲーム事業、海外事業、オートモーティブ事業の立ち上げ等の業務に携わり、2017年から新規事業の創出部門に配属。100社以上の企業の話を聞き様々な事業検討を進める中、2018年からAIを活用した最適化に関するプロジェクトを開始。リアル産業とITの掛け合わせによるイノベーションの可能性を感じ、スピンオフに至る。


永田 健太郎さん さて、問題です。

ここに一軒のお団子屋さんがあります。

このお団子屋さんは、5分間に3つのお団子を作ることができます。

もう一軒のお団子屋さんがありまして、同じ条件で、5分間に5つのお団子を作ることができます。

さあ、どちらの方が生産性は高いでしょうか。

これは当然、スライドの下のお団子屋さんですよね。

諸条件をふまえて運用することは難しい

ではもう少し、問題をリアルにしてみたいと思います。

お団子くださいとお客さんがやってきました。

上のお団子屋さんは「すぐできますよ」と言ってくれますが、下のお団子屋さんは「ごめんなさい、品切れです」と対応します。

価値の創出という観点で見ると、上のお団子屋さんの方が生産性が高いと言えるのではないでしょうか?

なぜこんな話をしているかと言うと、これはDXの潜在的な課題を示しているからです。

直近で、日本のDXへの年間投資額は約3兆円にのぼります。

世の中がどれだけ変わってきたかと言うと、現場レイヤーにおいてはIoTやロボティクスで物事が効率よくなってきました。

つまり、お団子を効率よく作れるようになってきたわけです。

でも、いつ、何を、どこで、どれだけ作るべきかという計画に関しては、ほとんどの場合、エクセルを使って人が何とかしているのが現状です。

ALGO ARTIS(アルゴアーティス)はここにフォーカスしておりまして、複雑な運用計画の最適化に取り組んでいます。

なぜ計画が取り残されているかと言うと、優れた計画を作るということは、人にとってはもちろんですが、コンピューターにとっても非常に難しい問題だからです。

人力の非効率な計画では、年間数億円のロスも

化学品の生産プラントでの例を見てみたいと思います。

まず原材料を調達し、生産をして、在庫管理をして売ります。

これだけでも非常にややこしいのですが、それだけではなく、平日と祝日で工場の稼働条件が違ったり、CO2排出量を抑えたり、追加で受注があったりなど、様々な条件を全て考慮した上で、収益性が高くてリスクの少ない計画を、180日分、毎日更新するという業務なのです。

これはもはや、人間の能力をはるかに超えているのです。

それにもかかわらず、エクセルを使って人が何とかしている限り、計画は必ず非効率になります。

そうすると、生産コストや調達コスト、流通コストや遅延リスク、CO2排出量が増大してしまいます。

例えば、100億円のコストで運営している工場があったとすると、毎年だいたい数億円ロスをしている可能性があるわけです。

複雑な生産計画を瞬時かつ高度に最適化するソリューション

これを解決するのが、我々の計画最適化ソリューション、Optium(オプティウム)です。

Optiumには、ヒューリスティック最適化という特殊なアルゴリズムを組み込んでいます。

この技術領域において、我々は、少なくとも日本国内で最強のチームを持っています。

グローバルのデータはありませんが、私の知る限り、同レベルのアルゴリズムチームは存在しません。

では、どのように解決できるのか。

こちらは、先ほどの化学品の生産プラントの例です。

縦軸に様々なスペックの生産ラインで、横軸には日々、何をどれくらい作るかが記載されています。

これは人が作った計画で、まぁまぁ良い感じに埋まっているように見えますが、在庫数を見てみると欠品、つまりお団子が足りない状況になっています。

これを人で解消しようと思うと非常に困難なのですが、我々のアルゴリズムを使うと、瞬時に、高度に最適化された計画となります。

もともと赤くなっていた部分が解消されています。

これは、生産計画を、このように緻密に修正することによって実現されています。

また、Optium上では、全ての計画の定量評価ができます。

数億円のコスト削減と3%のGHG排出量削減を実現

このようにビフォーアフターを比較すると、欠品がなくなって、コストが下がって、CO2排出量も下がり、売上と利益を最大化する計画になっています。

これは、人間業ではできないことです。

既に、メーカーや電力会社の発電所の運用などで使っていただいており、数億円のコスト削減と、3%のGHG(温室効果ガス)排出量削減を実現しています。

また、それ以外にバス会社など様々な分野での導入が進んでおりまして、その後ともに事業を拡大しているところです。

人が介在する“半自動”のライトプラン「Optium Lite」でできること

このように我々のOptiumによって、時代遅れの計画を改善できることは証明したのですが、次のステップとしてこれを普及させなければいけません。

これは一つの例ですが、エクセルや通常のスケジューラーが自動車だとすると、Optiumは完全自動運転車です。

つまり、早く安く、人の運転よりも安全に、完全自動で目的地に連れて行ってくれるものです。

ただ、こういうものは導入もなかなか大変で、コストもかかります。

実際、我々のOptiumも導入に1年間かかり、導入費用は約1億円で運用費用も数千万円頂いています。

ただ、この要素技術を使うことで、半自動化のオペレーションを提供することができます。

我々はこれをOptium Liteという形で開発を進めています。

こちらは先ほどと同じような製品の在庫計画ですが、赤いところは欠品です。

これを何とかしたい。

Optiumであれば、複数の欠品があったとしても、ワンクリックで効率的な計画に変更されます。

逆にこれを通常のスケジューラーで何とかしようとすると、在庫計画、購買計画、生産計画、販売計画を見ながら 変える必要があります。

1つが変わると、連動して他のもの全てが変わり、よく分からない状況になります。

Optium Liteを使うと、今の依存関係を全て解消した上で、非常に筋の良い計画を複数レコメンドしてくれます。

これが既存の結果です。

下に赤いラインがありますが、非常に潤沢に在庫のある製品を示しています。

ですので、このラインを一度止め、欠品が発生する可能性のある製品の生産を割り込ませる提案をしてくれています。

実際それを行うとどうなるかについても、KPIで比較することができます。

割り込み生産なので、生産の総量は変わりません。

製品の単価が変わるくらいなので、売上とコストもあまり変わらず、非常にコンサバなレコメンドです。

もう一つのアイデアは、空いているラインで、追加で生産をする方法です。

この2つの方法は全く違い、KPIで見ると、後者は増産になるので、生産量も工場の稼働率も上がります。

ただ、売上は上がるけれども、コストも上がります。

どちらがいいかを人が選択して「保存」ボタンを押すと、生産計画、購買計画、物流計画など全ての計画がワンクリックでアップデートされます。

先ほど赤くなっていた欠品が解消されているので、ここが青くなっています。

人とOptiumがインタラクティブに、良い計画を作るソリューションです。

グローバルで5兆円のマーケットを狙う

Optiumはこれまで通り、トップ企業に引き続きご利用いただきます。

それに加えて、Optium Liteをより幅広い業種のお客様に使っていただく形で、グローバルで5兆円のマーケットを狙っています。

このように、時代遅れの計画レイヤーを、我々はOptiumによってアップデートしていきます。

そして、お団子が欠品しないような、真の生産性向上を実現したいと考えております。

ALGO ARTISでした。ありがとうございました。

実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

(終)

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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/小林 弘美/正能 由佳/戸田 秀成

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