2016年3月24日に開催したICCカンファレンス TOKYO 2016の「カタパルト」(10分間のプレゼンテーション)の書き起し記事を公開しました。福岡から世界No.1モバイルアミューズメントパークの構築を目指すグッドラックスリーのプレゼンテーションをぜひご覧ください。
ICCカンファレンスでは「カタパルト」登壇企業を継続的に募集しております。スケジュールなどはぜひ募集ページをご覧ください。
登壇者情報 2016年3月24日開催 ICCカンファレンス TOKYO 2016 「カタパルト」(10分間のプレゼンテーション) (プレゼンター) 井上 和久 株式会社グッドラックスリー 代表取締役CEO 東京大学工学部システム創成学科知能社会システムコース卒業後、2004年㈱ドリームインキュベータに参画し、インターネットモバイルコンテンツ部門のリーダーとして、日本を代表する大手ゲーム会社、モバイルコンテンツ会社への経営コンサルティングを担当。ベンチャー企業支援では、担当投資先㈱DLE(代表作「秘密結社鷹の爪」)の東証マザーズへの株式公開を実現。2013 年、生まれ故郷の福岡で、㈱グッドラックスリーを設立し、代表取締役兼CEO(現任)に就任。2015年10月に、サンリオ人気キャラクター「ぐでたま」スマートフォンゲームをリリース。リリース約1ヶ月で、100万ダウンロード突破。福岡から世界No.1モバイルアミューズメントパークの構築を目指す。
井上和久氏(以下、井上) グッドラックスリーの井上です。
弊社は、モバイルアミューズメントパーク構想というのを実現しようとしています。
その中でも、第一弾で「ぐでたま」を作っています。スマホゲームを作っています。
これはあさチャンで人気のキャラクターでして、サンリオさんのキャラクターです。
私達グッドラックスリーは、ゲームアプリ「さわって!ぐでたま」を開発しています。リリース1ヶ月で100万ダウンロード突破しまして、今、300万ダウンロード近くいっています。シリーズ展開して行って、500万、1,000万と狙っていこうとしています。
ios、Googleでも一位獲得、auベストアプリに選ばれています。
どんなゲームかというと、ムービーがありますのでぜひご覧ください。
このやる気がないシニカルなキャラクターが、女子高生とかOLに結構人気でして、今はサンリオショップでもメインの棚をとったりとか、ピューロランドにも出ていたり、ぐでたまカフェを全国に展開していっています。たまごのキャラクターなので、食品のライセンスにも使えるというので人気です。
私達は、このぐでたまモバイルアミューズメント構想の中で、スマートフォンゲームの開発・運営を行っています。
他にも、LINEスタンプで皆さんご存知のように、連日1位を獲っているような人気振りでして、アニメもTBS系列「あさチャン!」で平日は毎日放送しています。
資本業務提携先のギャザリングという会社が、「ぐでたま」のアニメを製作しており、ゲームアプリ開発でも連携しています。
ぐでたまは、サンリオさんを中心として、漫画や音楽にも展開していて、まさにモバイルアミューズメント構想を実現しています。
やはりスマートフォンを通じた感動体験が大事だと思っています。これは、子供達が、ママにぐでたまのやり方を聞きながらゲームしている様子です。
このように、ぐでたまは、子供達でも、親と一緒に遊べるというところが、何百万とユーザー数を増やしている要因の一つかなと思っています。私達は、一人だけでゲームをやるというよりは、皆で遊べる楽しみを作っていきたいと考えています。
ぐでたまには、ぐでたまダンスというのもあって、小さい子でも踊れちゃうんですね。
最初に覚える言葉が「ぐでたま」になってくれると嬉しいですね。
こういう、スマートフォンを通じた、いつでもどこでもの感動体験っていうのを作っていきたいと考えています。
既に、ぐでたまはリアルアミューズメントパークでは十分な感動を提供していると思います。そこで、モバイルアミューズメントパークの中でも感動体験を作っていくっていうことを大事にしています。
いつでもどこでもっていうのが、リアルにはない良さとしてある。時間と場所の制約を越えていくっていうことを実現したい。
更に、某アミューズメントパークとモバイルアミューズメント構想を仕掛けようとしています 。私は月に1回はここに行っているんですけれども、このアミューズメントパークをゲーム上に再現します。
バトルや箱庭の部分に、アミューズメントパークの中のキャラクターや建造物が出たりとか、ゲーム内で出たキャラクターがアミューズメントパークに反映されたりとか、そういう構想を今推進しています。
単にアミューズメントパークで楽しむだけではなくて、先程のぐでたまのようにダンスがあってもいいでしょうし、LINEスタンプでキャラクターを楽しみ続けるっていうこともできるでしょうし、いつでもどこでも感動体験が得られるような、そういう豊かなエンターテイメントを作っていこうとしています。
この構想の実現のために3つ要素があると思っていまして、一つ目は高品質コンテンツ、二つ目は継続的な露出、三つ目は圧倒的な感動体験だと思っています。
一つ目には、やはり作る力があります。グッドラックスリーでは、社内レビュープロセスを整備しており、レビュー4以上の高品質なコンテンツを提供していきます。
二番目に「継続的な露出」です。ゲーム開発には、2億円、3億円とか開発費がかってきます。こんなに開発費がかかってしまうと、継続的に露出し続けるのは大変です。一方で、漫画やFLASHアニメは、数百万円の制作費です。
私達は既に電子コミックも展開しているんですけれども、こういったものとか、ぐでたまのように、ショートアニメで毎日放送されて、ユーザーベースを作っていくような展開が大事です。FLASHアニメーションの場合、普通のアニメに比べると制作費が5分の1、10分の1ぐらいなんですね。うまくいけば10分の1くらいで作れます。
そうすると、ユーザーに対して継続的に露出できる。つまりそういうコストパフォーマンスが良いコンテンツ展開が大事だと考えます。
三つ目は、「圧倒的な感動体験」で、じゃあゲームとかアニメ、漫画にあるキャラクターって星の数ほどありますよね。
その中で何が差別化になるのかというと、やっぱりキティーとかディズニーみたいにテーマパークで会えるという圧倒的な感動体験ではないでしょうか。
会って触れ合った時にユーザーの心への残り方っていうのは、すごく深いものだと。それは、5年、10年経っても、好きでい続ける源泉になる。
自分自身、ディズニーランドのようなアミューズメントパークに行った経験とか、ドラえもんの映画を毎年足を運ぶとか、そういうアニメーションという制約を越えたリアルな体験というのは深く心に残っています。そういう圧倒的な感動体験を実現していきたいと思っています。
私達がベンチマークというか目標にしているビジネス規模なんですけれども、クラッシュ・オブ・クランを作ったスーパーセルとか、アングリー・バードを作ったロビオが目安です。
これらの会社は、両方がフィンランドにあり、最盛期の売上はいずれも2,000億円前後あります。
一方で、フィンランドの国力はというと、実は九州の方が、GDPでいっても人口でいっても2倍くらいあるんです。ゲーム産業のレベルでは、九州は全然負けていません。
では、なぜ九州からああいいうスーパーセルとかロビオが出ないんだっていう疑問を持ちました。
現状、九州では、ゲーム専用機のビジネスに偏っていますが、これからは、スマートフォン領域に集中することで大きなビジネスインパクトが出せるんじゃないかと考えています。
つまり私達はモバイルアミューズメント構想の実績をベースに、リアルアミューズメントパークと提携していき、更に九州のポテンシャルを発揮するグッドラックスリーの強みを掛け算にして、世界ナンバーワン・モバイルアミューズメント会社へ進化していくということを考えています。
今から九州からスマートフォンゲームだけを作っていくという話ですと、誰ももうプレゼンテーションすら聞いてくれないと思います。gumiさんも、マイネットさんも、アカツキさんも、上場して、スマートフォンゲーム会社は立派な会社がたくさんあります。
私達は、モバイルアミューズメントパーク構想を掲げて、スマートフォンゲームに留まらず、ユーザーに、キャラクターを起点にした、スマートフォンエンタテイメントを提供していこうと考えています。第一弾は、サンリオさんの「ぐでたま」で、ゲームアプリ「さわって!ぐでたま」シリーズを展開し、300万ダウンロードと沢山の方に楽しんで頂きました。
第二弾は、某アミューズメントパークと、キャラクター開発から手掛けています。
まだまだパートナー、投資家、大募集中です。是非とも応援よろしくお願い致します。ありがとうございました。
(終)
プレゼンテーション終了後は第一線で活躍する経営者やベンチャーキャピタリストの方々と積極的な質疑応答が行われました。
(コメンテーター 一覧) 株式会社アカツキ Co-founder&CEO 塩田 元規 氏 WiL LLC Co-Founder CEO 伊佐山 元 氏 株式会社オールアバウト 代表取締役社長兼CEO 江幡 哲也 氏 株式会社gumi 代表取締役社長 國光 宏尚 氏 株式会社ソウゾウ 代表取締役社長 松本 龍祐 氏 株式会社マイネット 代表取締役社長 上原 仁 氏 株式会社VOYAGE GROUP 代表取締役社長兼CEO 宇佐美 進典 氏 立命館大学 准教授(多国籍企業論) 琴坂 将広 氏 (肩書は開催当時) ユナイテッド株式会社 代表取締役社長COO 金子 陽三 氏
新しい産業をリードするトップリーダーが参加するコミュニティ型カンファレンスの特徴を最大限に活かした「カタパルト」は素晴らしい出会いの場となります。ICCカンファレンスではスタートアップのプレゼンテーションの場「カタパルト」の登壇企業を継続的に募集しております。スケジュールなどはぜひ募集ページをご覧ください。
編集チーム:小林 雅/Froese 祥子
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