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ICC FUKUOKA 2024 ソーシャルグッド・カタパルトに登壇した、PECOFREE 川浪 達雄さんのプレゼンテーション動画【お弁当を選んで頼めるアプリで、保護者・高校・高校生の昼食にまつわる悩みを解決する「PECOFREE」(ICC FUKUOKA 2024)】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!
ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。次回ICCサミット KYOTO 2024は、2024年9月2日〜9月5日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。
本セッションのオフィシャルサポーターはICCパートナーズです。
▶【速報】元こども兵の社会復帰支援「テラ・ルネッサンス」と、思いやりをつなぐ遺贈寄付「日本承継寄付協会」がソーシャルグッド・カタパルト同率優勝!(ICC FUKUOKA 2024)
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【登壇者情報】
2024年2月19〜22日開催
ICC FUKUOKA 2024
Session 11A
ソーシャルグッド・カタパルト – 社会課題の解決への挑戦 –
Sponsored by ICCパートナーズ
川浪 達雄
PECOFREE
代表取締役
HP | X(旧Twitter)① | X(旧Twitter)②
飲食業界で店舗運営、エリアマネジメント、新規店舗開発に従事。 産業給食会社に入社し、工場長として産業給食の製造、企画、販売、経理、労務人事に携わる。 2014年株式会社はたなか取締役部長就任、新規事業開発/食堂事業部立案〜実行に従事。 短期大学との産学連携締結、食物栄養学科非常勤講師として食品開発、産業マネージメント、インターン、食育推進、現代の子供の食生活について食育学会学術論文掲載・国立国会図書会掲載などに従事。 2021年2月に会社を設立し、IT×産業給食の既存リソースを掛け合わせたPECOFREEを開発・運営。
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川浪 達雄さん 福岡県のスタートアップ企業、株式会社PECOFREEの川浪です。
よろしくお願いいたします。
私は3年前まで、福岡県にある1日約2万食のお弁当を作る産業給食の会社に14年間おり、工場長を勤めた経験もあります。
コロナ禍で大きな影響を受けた「産業給食」
「産業給食」とは、なかなか見聞きされないかと思いますが、法人企業の昼食をお弁当としてお届けする産業です。
産業給食のサービスを行う会社は、1日1万~5万食ほど、お弁当を製造・配達し、そのスケールメリットにより、安価な値段で皆さんのオフィスに届ける、そういったサービスを提供しています。
また、委託給食を請け負う会社は、幼稚園や中学校の給食を製造しており、日本には約1,000以上の会社があります。
しかし、コロナ禍によって、これらの会社の収益は激減しました。
▶給食業界をとりまく環境変化~給食企業の今後(ニュートランス)
リモートワークや在宅勤務の増加、少子高齢化による弁当給食の減少により、前職では収益の低下に悩みました。
そのため私は、改めて、世界が注目する学校給食に着目しました。
▶世界が注目する日本の学校給食 海外から高く評価されるポイントとは? Aug 27 2017(NewSphere)
子どもの年齢に合わせた健康的な食事で、小中学校95%シェアという、皆さんが召し上がってきた給食に目を向けたのです。
日本の高校生が抱える昼食問題
ところで、なぜ、日本の高校には、給食がないのでしょうか。
理由は、義務教育ではないからです。
しかし、実は、約350万人の日本の高校生にも、昼食問題があります。
学生食堂について、昨年(2023年)は、全国で撤退のニュースが相次ぎました。
▶給食ビジネスモデル崩壊 最終赤字3割、値上げ難しく(日本経済新聞)
現状、学生食堂は不採算による撤退が相次いでおり、約5,000校ある日本の高校のうち、すでに今、その半数には、食堂や購買部がありません。
高校の食堂は混雑し、売店の商品は売り切れ
現在の高校生の昼食の入手先は、コンビニ・売店が約5%、学生食堂などが約8%です。
実は学生食堂は、在籍する全校生徒が1,000人いたとしても、100人しか利用できないのです。
席数のキャパシティー上、または昼食時間の問題によるためです。
そのため、最も多いのは、家庭の手弁当で、約8〜9割を占めています。
しかしながら、この点においても問題がありました。
知られていない食に関する悩みとして、学校の悩みとしては、学生食堂が撤退をすると、学校の食のインフラがなくなってしまうことが挙げられます。
そうしますと、保護者からの要望が増えます。
また、学生の悩みは、学生食堂が混雑し、売店の商品が売り切れという、食事の選択肢がないことです。
そして、もう1つが、保護者の悩みです。
お弁当づくりが負担
私自身、高校生・中学生・小学生の子ども3人がおります。
また、現在、日本の約70%が共働き世帯と呼ばれています。
そのため、仕事・家事・育児をしながらの生活において、食事を作るといった家事の負担が大きく、時間の余裕がないという問題を抱えています。
おそらく、皆さんも、そのように感じられることがあるのではないでしょうか。
こちらは、高校生と保護者に実施したアンケートの声です。
「高校に給食が欲しい」、給食は「負担軽減に役立つ」といった意見がありました。
お弁当作りは約1時間かかります。
「お弁当作りに苦労」しているという声も、多数ありました。
スマホで注文、管理栄養士監修の選べる弁当が高校に届く
そういった声を受けて、私たちはPECOFREEを立ち上げ、こちらのサービスを始めました。
[学校]と[給食会社]をマッチングするプラットフォーム、学生向けフードデリバリーアプリ「PECOFREE」です。
皆さん、高校生に戻ってください。
自分の食べたいものを、スマートフォンのアプリで、学校に出前することができたら嬉しいと、考えたことはありませんでしたか。
現在は、実現可能です。
私たちは、学生専用の食事を、給食会社に製造していただいています。
管理栄養士による監修の、選べる3〜5種類のお弁当をご用意しております。
たとえば、男子はボリューム重視のもの、女子はヘルシー志向のもの、部活動に励む学生にはスポーツ栄養を考慮したものをピックアップできます。
メニューラインナップは、ひと月で60種類以上あり、様々なメニューの中には、学生考案のメニューもあります。
学生はポイントで簡単注文、保護者は履歴を確認できる
アプリの利用方法は、とても簡単です。
学生と保護者は、学校専用のQRコードを読み込むだけで、利用を開始できます。
次に、保護者がキャッシュレス決済で、私たちの「PECOFREE」のポイントをチャージすることで、学生は好きなランチを注文できるようになります。
保護者は、注文確認で子どもが今日何を食べたのかを知ることができ、一方で、学生は金銭管理をすることなく、自分の好きな食事をとることができます。
こちらの動画は、お弁当の受け渡しの様子です。
食堂のない、生徒数600人の学校で、「PECOFREE」を導入していただき、1日に150人が注文してくださった際の受け渡しの様子です。
約10分間で、ピックアップが完了します。
そのため、昼食時間45分間のうち、35分間を有効な時間として、学生は使うことができるようになりました。
高校生・保護者の昼食の悩みを解決
こちらの動画の撮影当時から、約3年の月日が経ちました。
サービス開始後、高校生が抱える昼食問題や、保護者が毎朝お弁当を作る大変さを、「PECOFREE」によって解決できたとして、全国の地元メディア50社以上に取り上げていただいています。
また、「PECOFREE」が導入された学校の学生・保護者からの嬉しい声も、数多く頂いております。
「今までは、母が朝早く起きてお弁当を作ってくれていたけれども、PECOFREEが導入されたことでとても助かっていると言っています」
「給食みたいで懐かしい感じがして嬉しいです。皆で注文して楽しんでいます」といった声です。
「PECOFREE」導入が高校のアピールポイントに
学校側からの嬉しい声としては、「全校生徒に食事が行き届く」「学生に健康な食事を届けられるようになった」「保護者からの満足度が高い」といった声を頂いています。
また、「教員の負担がなくて助かる」「学校の魅力が向上しPRできる」「次期の生徒募集要項に掲載するアピールポイントとなった」、そして、「食のインフラ整備ができた」といった声も頂いております。
提携給食会社にDX化をもたらす
また、私が以前に勤めていた給食会社で、現在、全国の約200社の給食会社と提携しております。
それらの給食会社に、電話・FAXの受注や現金集金、連絡のやりとりの削減、また、見込み調理によるフードロス問題などのソリューションを「PECOFREE」で提供させていただくことができております。
また、高校給食という新しい市場による食数増加、配送効率の向上、既存顧客もアプリでDX化ができたといった、多数の嬉しい声を頂いております。
全国500校以上の導入実績、市場拡大に挑戦
現在、全国エリア500校以上・25都道府県の導入実績があります。
ターゲットは、全国の教育学校施設、約7万施設です。
現在私たちは、給食市場と高校給食という多数の大きな未開拓市場を創出し、また、弁当給食のDX市場の開拓に取り組んでおります。
今期、導入予定の学校は1,200施設、また、販売食数は120万食と、GMV(流通取引総額)をYoY6倍という形で、達成していきたいと考えております。
日本に新しい給食文化を!
私たちは、こちらの5つ「学生」「保護者」「学校」「給食会社」「PECOFREE」で、ソーシャルインパクトを起こしていきたいと思っております。
「日本に新しい給食文化を」
株式会社 PECOFREEでした。
ありがとうございました。
(終)
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編集チーム:小林 雅/森田 竜馬/小林 弘美/正能 由佳/中村 瑠李子/戸田 秀成