ICCサミット FUKUOKA 2026 にスカラシップ制度を利用して参加した横浜市立大学国際商学部3年(当時) 笹木 澪莉さんに、運営スタッフ参加の感想と、そこで学んだことについて聞きました。スタッフレポートとしてご紹介します!
Industry Co-Creation ® (ICC) サミットは、「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回500名以上が登壇し、1,200名以上が参加する。そして参加者同士が真剣に議論し、学び合うためのカンファレンスです。
次回ICCサミット KYOTO 2026は、2026年8月31日〜9月3日 京都市での開催を予定、参加申し込みを開始いたしました。詳しくは、こちらの公式ページをご覧ください。

またICCサミット KYOTO 2026に向けて運営チームの募集を3月15日からスタートしました。 5月・6月には採用説明会を実施予定です。ぜひ下記のバナーよりご応募ください。
ICCサミットは、宿泊・交通費など自己負担によるボランティアの運営スタッフで運営されています。優秀なメンバーがより多く参加してもらえるように、ICCサミット KYOTO 2018より、ICCサミット参加企業に支援していただく取り組みを始めました。遠方から参加する若手社会人・学生スタッフを対象に、スカラシップ制度として最大60%程度の宿泊・交通費を補助をしています。
運営スタッフに応募したきっかけや、なぜ応募したいと思ったかを教えてください

ICCに応募したきっかけは、「このまま大学生活を終えてしまっていいのだろうか」と自分に問い直したことでした。
私は小・中・高校とバスケットボールに熱中し、3度キャプテンを務めました。
授業の合間には自分のプレー動画を見て振り返り、昼休みには毎日のようにトレーニングルームへ走り込んで筋トレをし、時間ぎりぎりまで身体を動かしてプロテインを飲む。そんな生活を送っていました。
辛い瞬間もありましたが、好きなことに全力で向き合っている時間はとても充実していて、何よりそんな自分の姿が好きでした。
しかし大学では腰の怪我もあり競技から離れることになり、それまで熱中していたものが急になくなってしまいました。
新しい環境にも少しずつ慣れ、表面的には充実しているような日々を過ごしていましたが、どこか物足りなさも感じていました。
そんな時、大学の「起業家人材論」という講義で教授がICCを紹介してくださいました。
話を聞いた瞬間に、「ここに飛び込んで力試しをしてみたい。もう一度、何かに本気で取り組む経験がしたい」と直感的に感じました。
大学生活を変えるきっかけにしたいと思い、応募を決めました。
どのような気持ちで今回のICCサミットに臨みましたか?

初参加はKYOTO 2023で、今回は4回目の参加になります。
ただ、自分の中では「初参加に近い感覚」で臨んだ会期でした。
その理由の一つは、前回参加から2回分の会期をお休みしていたことです。
ICCは毎回アップデートが多く、新しいスタッフも増えるため、久しぶりに戻ると場の空気や顔ぶれも大きく変わっていました。
だからこそ、改めてこの場にしっかり向き合いたいという気持ちがありました。

また、この期間にジャパンハートのインターンに参加したことも、自分の考え方に大きな影響を与えました。
もともと長い間、医療という領域に関心を持っており、その思いを確かめるために、また、海外に身を置いて慣れない環境の中で自分の軸を探したいと考えていました。
海外医療ボランティアやインターンを探している中で、ICCとの関係が深いジャパンハートを知り、掲げられているビジョンである「すべての人が、生まれてきて良かったと思える世界を実現する。」に強く惹かれました。
自分の命の時間を、あなたは何に代えるのか? ジャパンハート20周年チャリティディナー開催レポート
自分が医療に興味を持った当時から抱いていた思いとも重なる部分があり、以前インターンとして活動されていた方のお話も伺う中で、改めてこの場所で活動したいという気持ちが強まり、参加を決めました。
現地では、小児がんを患う子どもたちの潜在的なニーズを抽出するための仕組みづくりや、医療ボランティアとして訪れる方々の体験価値向上に取り組みました。
人の生と死に向き合う現場や、そこに尽力する医療者の姿を目の当たりにし、さまざまな感情に触れる経験となりました。
そうした中で出会った子どもたちは、まだ知らない世界がたくさんある一方で、今は健康的な理由などから選択肢が限られている状況にありました。
一方で、自分はその気になれば知らない世界に飛び込んでいくことができる環境にいる。
その違いに気づいたとき、今ある時間や機会に対して、もっと主体的に向き合っていきたいと強く感じるようになりました。
そこから、「今この瞬間をどう生きるのか」「やりたいことがないなら、それを見つけにいく姿勢を持つこと」「目の前のことをただこなすのではなく、自分が目指す方向に向かって行動すること」といった、自分の生き方について改めて考えるようになりました。
これまでも、ただ参加するのではなく、自分なりにどのようなバリューを発揮できるのか、またこの経験を通して自分自身がどう成長できるのかを考えながらICCに関わってきました。
ただ今回は、それをもう一度リフレッシュするような感覚で、「今の自分はICCにどのように関わりたいのか」「どんな形で貢献できるのか」を改めて見つめ直してみたいと思いました。
久しぶりのICCでもあり、自分自身の考え方にも変化があったタイミングだったからこそ、初めて参加したときのような気持ちで、もう一度この場に飛び込んでみようと思いました。
新鮮な気持ちで向き合いながら、自分が何を感じ、何を学ぶのかを大切にしたい。そんな思いで会期に臨みました。

ICCサミットで学んだこと、気づいたこと、深く印象に残っている出来事、エピソードなど、実際に参加した時の感想を教えてください
これまでの参加では、受付チームやサポートチームとして関わることが多く、来場された方を迎え入れたり、会期全体がスムーズに進むよう支えたりと、どちらかというと「場を支える側」としてICCに関わってきました。
参加者の方々がICCという場にどっぷり浸かれるよう、入口や裏側から支えることにやりがいを感じていました。
一方で今回のバリスタチームでは、企業の皆さまからご協賛いただいたプロダクトを使いながら、ドリンクという形で体験を届ける立場になりました。
来場された方にとっては、その瞬間に接するスタッフの対応や雰囲気も含めてICCの体験の一部になります。
だからこそ、ドリンクそのものだけでなく、その場の空気や接し方も含めて体験をつくっているという意識を持ちながら関わっていました。

また今回は、プロダクトそのものだけでなく、それを作っている方の想いに触れる機会も多くありました。
会期前の2月15日には、那須町にある森林ノ牧場を訪問し、牛舎や製造ライン、搾乳の現場も見学させていただきました。
中でも印象的だったのは、牛乳の瓶詰めが一本一本手作業で行われていることや、搾乳の場に自ら向かう牛たち、そしてその牛に合わせて餌の量を調整している様子でした。
実際にその現場に触れたことで、完成したプロダクトに触れるだけでは分からない、そこに込められた想いや手触りのようなものまで感じることができました。
カネス製茶の小松 元気さんには味合わせ会に参加していただき、どのような比率や温度でドリンクを作るとプロダクト本来の良さが引き出されるのかを一緒に試行錯誤しました。
実際にさまざまな組み合わせを試しながら味を言語化していく中で、それぞれの素材が持つ特徴や余韻の違いを感じ、単に「美味しい」という言葉だけでは表しきれない発見のある体験でした。
さらに、素材が組み合わさることで味の印象が変化し、新しい体験が生まれる瞬間にも何度も立ち会いました。
自分自身がその体験に感動したからこそ、その感動を来場者の方にも届けられる立場にいることに大きなやりがいを感じました。
ドリンクを提供するだけではなく、そのプロダクトが持つ魅力や背景も含めて体験として届けていくこと。
そのことに責任と同時に強いワクワクを感じながら関わっていた会期でした。
運営スタッフとして参加してよかったことを教えてください。また、どんな人に参加をおすすめしたいですか?

CCにスタッフとして参加してよかったと感じていることの一つは、「本気で取り組む感覚」を思い出せたことです。
会期に向けてチームで試行錯誤を重ねながら準備を進め、当日はそれぞれの役割に全力で向き合う。
そうした時間を過ごしていると、学生生活の中で少しずつ薄れていた「何かに本気で向き合う感覚」が自然と戻ってくるように感じました。
そしてその感覚は、会期が終わったあとも日常の生活に熱を与えてくれるものだと思っています。
またICCには、年齢や職種、バックグラウンドの異なるさまざまな人が集まります。
感性やスキルも多様なメンバーと一緒に場をつくるからこそ、自分にはどんな強みがあるのか、どんな部分をもっと伸ばしていけるのかに気づく瞬間が多くあります。
ICCでは、クリフトンストレングスを活用していることもあり、メンバー同士で強みを言葉にして共有したり、率直なフィードバックをもらえる機会があります。
社会に出るほどこうした機会は少なくなると言われますが、ここでは自分の強みを認識しながら挑戦し、その結果に対してフィードバックをいただけるという、とても貴重な経験ができました。
さらに、カンファレンスをつくる過程の中で、さまざまなプロダクトやサービス、そしてそれを生み出している人たちの想いに触れられることもICCの大きな魅力だと感じています。
普段の生活をしているだけでは、まず出会えないような挑戦の現場に立ち会うことができます。
そこで語られる想いや熱量に触れていると、不思議と自分の中にもエネルギーが湧いてくるような感覚があります。「自分も何かをやりたい」「もっと本気で取り組みたい」と自然と思える。そんな感覚を味わえる時間が、ICCにはあると思います。
ICCは、「何かに本気で取り組んでみたい人」「挑戦してみたい人」「まだ知らない自分に出会ってみたい人」にぜひ参加してほしい場所です。
特に学生にとっては、自分の可能性や選択肢を大きく広げてくれる場だと感じています。将来に迷っている人や、何か一歩踏み出すきっかけを探している人ほど、この場に飛び込んでみてほしいと思います。
ICCでの経験を、今後どのように生かしていきたいですか?
ICCでの経験を、すぐに具体的な形でどう生かしていくのかは、まだはっきりと言葉にできていない部分もあります。
ただ、この経験を通して「物事に本気で向き合う姿勢」や「体験をつくるという視点」は、自分の中に確実に残っていると感じています。
ICCには「ICCスタンダード」という3つの言葉があります。
「一生懸命やり切る」「挑む人の応援者たれ」「全員対等、全員真剣」。
その中でも、私は特に「一生懸命やり切る」という言葉に強く共感しています。
私は最近、ジャパンハートでのインターンを通して、「人生そのものを一生懸命にやり切りたい」という感覚を持つようになりました。
まだ自分の中で言葉にしきれていない部分もありますが、どう生きたいのかを考えるきっかけになった出来事でした。
ICCの現場では、「一生懸命やり切る」という姿勢を実際に体現している人たち、その人たちが生み出しているプロダクトやサービス、そしてそこに込められた想いに触れることができます。
さまざまな形の「一生懸命さ」に触れる中で、自分が大切にしたい価値観を、もう一度確かめるような時間にもなりました。
これから社会に出てどんな仕事に関わるとしても、ただ役割をこなすのではなく、「それは誰のどんな体験につながっているのか」「その背景にはどんな想いがあるのか」を考えながら関わっていきたいと思っています。
ICCで感じた熱量や、「一生懸命やり切る」という姿勢を忘れずに、自分自身も誰かの体験や価値を生み出せるような関わり方をしていきたいです。
スカラシップ提供企業への感謝のメッセージをお願いします

今回、大変光栄なことに住友生命保険相互会社 の藤本 宏樹さんより個人スカラシップという形でご支援をいただきました。
また応援のメッセージとお手紙まで頂戴しました。
特に印象に残っているのは、お手紙の中でご紹介いただいた「好楽楽苦」という言葉です。
「楽しいことは大いに楽しめばいい。ただ、人生は楽しいことばかりではない。困難に直面したときも逃げるのではなく、『これを楽しんでやる』という気持ちで正面から向き合うことで、道は拓け、自分も成長できる」
という意味の言葉で、この考え方は自分にとって大きな気づきになりました。
私はまだ学生で、これから楽しいことも苦しいこともたくさん経験すると思います。
それでも「楽しむ」という姿勢を忘れず、目の前の出来事に真正面から向き合っていきたいと思います。
また、スカラシップという形でその部分を支えていただいているからこそ、交通費などを気にしてアルバイトに時間を割くのではなく、ICCの準備や学びに思い切り時間を使うことができます。
会期に向けてチームで試行錯誤しながら、より良い体験をつくるために本気で向き合える環境をいただいていることに、心から感謝しています。
改めまして、このような貴重な機会をいただき、本当にありがとうございました。

(終)
今回の提供企業は以下の会社です。ご協力いただいたスカラシップ支援企業の
- コミスマ株式会社(16)佐藤 光紀さん
- 株式会社キュービック(16)世一 英仁さん
- 株式会社マネーフォワード(11) 金坂 直哉さん 竹田 正信さん
- 株式会社THE GROWTH (8)山代 真啓さん
- 株式会社SoVa (初) 山本 健太郎さん
(()内は支援回数)
そして、個人サポーターの皆さん、本当にありがとうございました。

編集チーム:小林 雅/北原 透子/浅郷 浩子

