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燃やさないバイオマスで、高効率のエネルギー創出を実現する「ライノフラックス」 (ICC KYOTO 2026)

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ICC KYOTO 2026 スタートアップ・カタパルトに登壇いただき5位に入賞した、ライノフラックス 間澤 敦さんのプレゼンテーション動画【燃やさないバイオマスで、高効率のエネルギー創出を実現する「ライノフラックス」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回500名以上が登壇し、1,200名以上が参加する。そして参加者同士が真剣に議論し、学び合うためのカンファレンスです。次回ICCサミット FUKUOKA 2027は、2027年3月1日〜3月4日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページのアップデートをお待ちください。

本セッションのオフィシャルサポーターは EVeM です。

▶【速報】審査員も完食続出!栄養豊富な食品残渣を、おいしいお菓子にアップサイクルする「KAWAÌINE」(東京バル)がスタートアップ・カタパルト優勝!(ICC KYOTO 2026)

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【登壇者情報】
2026年8月31〜9月3日開催
ICC KYOTO 2026
Session 1A
STARTUP CATAPULT スタートアップの登竜門
Sponsored by EVeM

間澤 敦
ライノフラックス
代表取締役CEO
公式HP

三菱商事にて金属資源のトレーディング及び事業開発に従事。その後、同社のコーポレートベンチャーキャピタル部門にて資源・エネルギー領域のスタートアップ投資を担当し、米NASDAQ上場企業や欧米の事業会社・VCとの協業を通じて、グローバル市場を牽引する組織の戦略を学ぶ。日本の優れた技術シーズを世界的なビジネスへ昇華させるべく起業を決意し、2023年に京都大学の客員起業家(EIR)第1期生として採択される。2024年、京都大学発の「燃やさない発電技術」を核に、安価でクリーンなエネルギーの供給を目指すライノフラックス株式会社を創業。早稲田大学政治経済学部卒業。米国帰国子女。宴会で気の利いた乾杯の挨拶をするのが苦手。 
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間澤 敦さん よろしくお願いします、ライノフラックス代表の間澤です。

我々ライノフラックスは、京都大学発のエネルギースタートアップです。

2024年に立ち上がりました。

ミッションは非常にシンプルで、燃やさない発電技術を社会に実装します。

眠れる巨大エネルギー資源「バイオマス」 

100万年間、人類は炭素資源を燃やして文明を発達させてきました。

その結果として、資源の枯渇、気候変動、エネルギー安全保障など、さまざまな課題に直面しています。

我々は、人類に第2の手段を提供する、こういった思いで会社を立ち上げています。

人類はこれまで、さまざまな資源を燃やしてきました。

石炭、石油、天然ガス、そしてバイオマス。

我々がまず対象にするのが、このバイオマス資源です。

バイオマス資源とは動植物由来の有機性資源で、例えばここにある木材や農作物、捨てられる汚泥などがバイオマスに分類されます。

資源のポテンシャル(エネルギー換算値)は非常に大きく、世界のエネルギー供給量の約2.5倍です。

原子力発電所に換算すると5.3万基分の資源が毎年、地球規模で、再生可能な形で生まれています。

普及を阻む最大の壁は「コスト」 

一方で、その大部分は現状、経済的に活用できていません。

その理由は一言、コストが高いからです。

スライドの右側、日本国内での発電コストを比較しますと、一番右の原子力から左の風力までありますが、バイオマスは約30円/kwhで、非常に割高な電源です。

資源が地球規模で存在し、再生可能である一方で、コストの高さが普及の全ての妨げになっています。

我々は、この課題を解決します。

バイオマスを燃やさず、電子を取り出す革新的技術 

そこで出てくるのが、我々が開発している、燃やさない発電技術です。

従来の発電技術は、火力発電です。

バイオマスを燃やして、そこで得た熱を使ってタービンを回して発電します。

ただ、そもそもバイオマスは水分を多く含んでいて、燃えづらい。

さらに、燃やして高い温度になると、非常に大きな熱エネルギーの損失が発生する。

結果として手元に残る電力は、もともと資源が持っていたエネルギーのわずか10%、どれだけ頑張っても30%で熱力学的には頭打ちを迎えます。

これに対して我々は、根本的に異なるアプローチを取ります。

従来のようにバイオマスを燃やさず、特殊な水溶液と低温で反応させることによって、電子を高効率に取り出す技術です。

従来よりもはるかに高い効率で発電ができるほか、副産物として、極めて純度の高いCO2を生成します。

これは、産業ガスとして販売できる、価値のある副産物です。

高純度CO₂の収益化と分散型プラントの経済性 

この技術が社会に実装されると、何が良いのか。

一言で申し上げると、冒頭に申し上げた、課題であるコストを大幅に削減できます。

その理由は3つです。

1つ、従来と比べて約3倍の電気を同じ原料から得ることができます。

2つ、副産物として回収できるCO2の純度が極めて高いので、コストをかけずにこれを収益化できます。

3つ、燃焼設備を持たないので、プラントを小型化しても効率が変わりません。

これによって、従来のように大きなプラントを中央に立てて原料を集めるのではなく、資源の出元に、それぞれにぴったりなサイズのプラントを設置し、その場所で輸送コストをかけず、高効率でエネルギーに変えることができます。

これらの理由から、従来と比較して約半分、具体的には中規模の原子力発電所やメガソーラーと並ぶほどのコスト水準を実現し得ます。

これを支えるのが、京都大学で生まれた「湿式ケミカルルーピング技術(※)」です。

▶編集注:湿式ケミカルルーピング技術とは、京都大学の反応工学研究室で確立された、画期的なエネルギー変換技術。従来のようにバイオマスを燃焼させることなく、金属イオンを含む水溶液を循環させ、酸化・還元反応を繰り返し引き起こすことで、高効率なエネルギー変換と高純度のCO₂生成を同時に実現する。

反応工学研究室の、蘆田(あしだ)隆一先生の研究成果を利用しています。

▶社員インタビュー 研究者人生、最高の「発見」と最悪の「失敗」 取締役CSO 蘆田 隆一(ライノフラックス)

2016年から研究が本格化し、ここまで来るのに10年かかりました。

飲料・食品、汚泥、木質領域で実証実験が進行中 

実績です。

数あるバイオマスの中で、我々は明確に3つのセグメントに絞っています。

食品・飲料、汚泥、木質、これら全てのリーディングカンパニーと実証を進めることができています。

想像してみてください。

コカ・コーラは世界中に多くの飲料工場を持っています。

そこで、コーヒーやお茶などの搾りかすが大量に発生します。

これらは水分を多く含んでいて分散して発生するので、現状はコストをかけて捨てざるを得ません。

我々はこれを、工場の敷地内で、その場で高効率にエネルギーに変えることができる。

こういった取り組みが認められ、国内、海外のさまざまな団体からサポートを頂いています。

これを今後、さらに加速させます。

分散型次世代発電プラント「ライノハウス」を世界へ

ビジネスモデルです。

我々は、分散型の次世代発電プラント「ライノハウス」、これを先ほどのような顧客に販売します。

さらに、その後のメンテナンスで、リカーリング(継続)の収益が生まれます。

これらを世界各地に分散設置し、その場で高効率にエネルギーに変えていく。

これが、我々が目指す世界観です。

市場は、バイオマス全体を対象とすると、非常に大きくなります。

これら全てに最初から取り組むのではなく、水分が多く、分散して発生し、捨てざるを得ないバイオマスから始めます。

そのバイオマスだけでも、グローバルで12兆円の規模が期待されます。

この背景に、我々の競争環境があります。

我々の技術は、水分が多くても良く、本質的に効率が高い、つまりスライドの右上のセグメントにあります。

したがって、従来の技術ではそもそも取り扱えない資源から取り組み、将来的には、その高効率性で既存技術に打ち勝っていくという戦略を描いています。

人類に“燃やさないエネルギー”という第2の手段を

ビジョンです。

単にプラントを売りたいのではなく、ライノハウスを世界中に設置して、大量に存在する資源から価値を絞り出す、次世代のエネルギーインフラのセンターピンを目指します。

思い出してください。

資源のポテンシャルは世界のエネルギー供給量の2.5倍です。

この1%でも価値を解放できれば、非常に大きな利益が生まれる、この挑戦をします。

それを実現すべく、国内外のトップクラスの科学者、技術者、そしてビジネスパーソンが我が社に集まっています。

未来を変える準備はできています。

人類に第2の手段を提供する、この大きな挑戦にはさらなるサポーターが必要です。

皆さん、ぜひご協力ください。

ライノフラックス、燃やさない、エネルギー。

どうもありがとうございました。

▶︎実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

(終)

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編集チーム:小林 雅/小林 弘美/浅郷 浩子/戸田 秀成

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