クラウドワークス成長の軌跡【BBT-CW #1】 – INDUSTRY CO-CREATION(ICC)

クラウドワークス成長の軌跡【BBT-CW #1】

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ビジネス・ブレイクスルー大学大学院の「アントレプレナーコース」は2016年4月に開講しました。ICCパートナーズ小林が担当した「スタートアップ企業のビジネスプラン研究」の全12回の映像講義を許諾を得まして書き起し及び編集を行った内容を掲載することになりました。第一回目の講義は株式会社クラウドワークス 代表取締役社長兼CEO 吉田 浩一郎 氏が登場します。

60分の講義を「クラウドワークス成長の軌跡」「クラウドワークスのターニングポイント」「クラウドワークスの創業時のプレゼンテーション」の3回に分けてお届けします。

ぜひ 「クラウドワークス成長の軌跡」をご覧頂ければ。

登壇者情報
2016年11月17日収録
ビジネス・ブレイクスルー大学大学院「アントレプレナーコース」
スタートアップ企業のビジネスプラン研究
第一回 「クラウドワークス」
(講師)
小林 雅
ICCパートナーズ株式会社 代表取締役
ビジネス・ブレークスルー大学大学院 教授 氏
(ゲストスピーカー)
吉田 浩一郎 株式会社クラウドワークス 代表取締役社長兼CEO
(アシスタント)
小泉 陽以

小泉陽以氏(以下、小泉氏) ビジネス・ブレークスルー大学大学院アントレプレナーコース「スタートアップ企業のビジネスプラン研究」の時間です。この講座のアシスタントを務めます小泉陽以です。よろしくお願いいたします。

小泉さん

それでは講師をご紹介いたします。ビジネス・ブレークスルー大学大学院教授、小林雅さんです。小林さん、よろしくお願いいたします。

小林雅氏(以下、小林氏) よろしくお願いいたします。

小林紹介

小泉氏 この講座、スタートアップ企業のビジネスプランという講座ですけれども、どんな内容になるんでしょうか。

小林氏 はい。12回の講座なんですけれども、12人の起業家に登壇いただきます。

起業家というのはそれぞれにストーリーというかビジネスもありますから、それを根掘り葉掘り聞き、エッセンスを学ぶというのが講義の目的です。

皆さんはこれから起業をされたり、起業を考えてるという方がほとんどだと思いますが、実際に最初に思ってた時と比べて、3年後、5年後というのは全く違った姿になってることがほとんどなんですね。

ビジネスプランを書いても実際にやってみないと分からないことが多いんですよね。

そういった内容を先輩である起業家に色々お聞きし、実際にどういう決断をしてきたのかをどんどん聞いていきたいなと思っています。

小泉氏 それではゲストをご紹介いたします。株式会社クラウドワークス 代表取締役社長兼CEOの吉田浩一郎さんです。吉田さん、よろしくお願いいたします。

吉田浩一郎氏(以下、吉田氏) はい、よろしくお願いします。

吉田集合

吉田 浩一郎
株式会社クラウドワークス 代表取締役社長 CEO
1974年兵庫県神戸市生まれ。東京学芸大学卒業後、パイオニアなどを経て、ドリコム執行役員としてマザーズ上場を経験した後に独立。2011年11月に株式会社クラウドワークスを創業。翌年3月にサービスを開始したクラウドソーシングサービス『クラウドワークス』を展開。2014年12月東証マザーズ上場。2016年6月現在、登録会員は95万人、利用企業は上場企業をはじめとして13万社にのぼる。2015年には、経済産業省 第1回「日本ベンチャー大賞」審査委員会特別賞を受賞、グッドデザイン・未来づくりデザイン賞受賞。2016年には、一般社団法人新経済連盟理事に就任。2016年には、一般社団法人新経済連盟理事に就任。著書に『クラウドワーキングで稼ぐ! ―時間と場所にとらわれない新しい働き方(日経新聞出版社)』『クラウドソーシングでビジネスはこう変わる(ダイヤモンド社)』などがある。

小泉氏 小林さんは吉田さんとお知り合いなんですよね。

小林氏 そうですね、10年来の。

吉田氏 10年ぐらいの付き合いがありますね。

小泉氏 どういうきっかけでお知り合いになられたんですか。

小林氏 もともとニュー・インダストリー・リーダーズ・サミット、NILSと言ってたカンファレンスを2004年の11月から私が企画に関与していたんですけども、その2、3回目ぐらいからの参加者ですね。もともとドリコムという会社にいらっしゃったんですけれども、2004年の11月にドリコムの内藤社長が大学生の時に登壇しており、吉田さんは当時ドリコムの執行役員ですよね。NILSでいろいろなネット企業から受注して売上を積み重ねて上場した。

吉田氏 そうですね、あのカンファレンスは確かに仕事に結びついた覚えがあります。

小林氏 当時はブログという、今はそんなにブログというのはあれかもしれないですけど、ドリコムさんはやっていまして、企業向けにブログ・システムを営業していくというのをやっていました。

小泉氏 そうなんですね。では早速本題に入ってまいりたいんですけども、

小林氏 現在クラウドワークスってどういう会社なの、っていうのを最初に説明していただきまして、その後後半戦では実際に創業の時のビジネスプランってどうだったんだろうっていうのをちょっと説明いただきながら過去を振り返り、「こんなこと言ってたんだ」みたいなものができたらなと思ってます。

今回の新しいバージョンは非常にビジュアル的にも美しいプレゼンテーション資料になっていまして、この落差も含めて時代を感じていただきたいなと思っています。

小泉氏 ではまずは今のクラウドワークスを説明していただきましょうか。

吉田氏 創業期から今4年経ちまして、本当にユーザーさんも沢山いるので、まずこの表紙の写真はクラウドワークスのユーザーの方々です。クラウドワークスは「クラウドで働く」というサービスです。

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小泉氏 実際に働いていらっしゃる方々なのでしょうか?

吉田氏 はい。働いていらっしゃる方々です。よく話題になるのは左上の松本さんという方です。65歳の方で定年退職後にゼロから勉強されてプログラミングを習得し、クラウドワークスを通じて1件10万円~20万円のiPhoneのアプリの開発を受託している。

松本さんの奥さんも喜んでいらっしゃるっていうことで、旅行に行ったりする様子がテレビにも取り上げられました。

上場する時に東京証券取引所の鐘を鳴らすのですが、普通は経営陣が鳴らすんですけど、クラウドワークスではユーザーを代表して松本さんに叩いていただきました。

小林氏 本当に素晴らしいですね。

吉田氏 松本さんからは、静かに余生を送るつもりだったのが、余生の方がテレビ取材が入ったり、東京証券取引所に行ったり、創造もつかなかったと。。そういった形で人1人の人生に新しい光を当てられる、というサービスのイメージをこの資料の表紙に込めてます。

次のスライドは会社概要のスライドなんですが、2011年の11月11日、一応11時11分11秒に法務局に渡しました。

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小林氏 こだわりがありますね。

吉田氏 はい。そこから(2015年11月の収録時のときは)丁度4年ぐらい経って、従業員が110名となりました。

常勤監査役の向井さんはリクルートを勤め上げた方なので、リクルートイズムも教えていただけました。

アドバイザーでMITメディアラボの伊藤穰一さん、そしてWIREDのエディターであるJeff Howeさんです。両方ともクラウドソーシングという我々のビジネスのアメリカでの最新動向の研究をしていらっしゃるっていうことで、アドバイスをいただいております。

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当社のミッションは「”働く”を通して人々に笑顔を」ということで、今日本の環境っていうのは少子高齢化だけじゃなくて、例えばアマゾンやフェイスブック、グーグル、アップルといった企業がアメリカから日本市場をどんどん取っています。

更に今ロボット、人工知能と出てきて、人の働くっていう環境って劇的に変化してるわけですね。

もしかしたらロボット、人工知能が発達すると、10年後には働きたくても働けないとか、そういった状況もあり得ると思っています。

その中で「“働く”を通して人々に笑顔を」というのはどういうものなのかを社会に提示していくのが我々の最終的なミッションだと考えています。

小林氏 素晴らしいですね。現在のミッションが分かりやすいですね。創業時のミッションのスライドが後で出てくるので是非比較したいと思います。

吉田氏 余談なんですけど、私自身もサラリーマン時代は営業マンをやっていた時代がありました。当時は本当に売上目標のためにぎっくり腰になってでもやるということがあり、仕事にワクワクしてない時があり「働くって何なんだろう」と考えたたりもしました。

20世紀的な高度経済成長の時に、今我慢したら家が買えるとか、車が買えるということで満たされた時代があったと思うのすが、今はそうではないわけですよね。

高度経済成長、終身雇用、大企業が安定といった神話は崩れ始めています。その中での新しい問に対する答えですよね、それを出していきたいというがクラウドワークスです。

小泉氏 非常に大事ですよね。こちらは経済産業省の第1回日本ベンチャー大賞の写真ですよね?

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吉田氏 はい。日本のベンチャー企業を活性化をすすめるために経済産業省が日本ベンチャー大賞を創設しました。第1回目の日本ベンチャー大賞で、クラウドワークスは新しい働き方をつくる企業として、ワークスタイル革新賞を受賞させていたしました。

一緒に並んでるのはミドリムシで世界を救うユーグレナ出雲さんやクモの糸で繊維の世界を変えるスパイバーさんというような企業さんと一緒に表彰いただいています。

小泉氏 政府も起業家を応援していこうというような動きがあるということでしょうか?

小林氏 はい。日本政府は応援するだけではなくて実際にお金も投資されていて、例えば産業革新機構という政府機関系の投資会社がベンチャー企業やベンチャーキャピタルに大きく出資をしてます。

何百億円という単位で民間のベンチャーキャピタル(ベンチャー企業に投資する投資ファンド)に分散して投資されています。そのお金がクラウドワークスのようなベンチャー企業に投資されて成長しています。日本政府のベンチャー企業の後押しは非常に大きいです。

吉田氏 我々もそこからの投資を受ける形になります。間接的になりますけど、ベンチャーキャピタルを通して国のお金が一部入っていますね。

小林氏 国を上げて新しい雇用、新しい産業を作る、そしてみんなを笑顔にということを実現する。

生きていて楽しくないと意味がないんじゃないかと私は思うので、そういう世の中を実現するというのは新しい産業を創るスタートアップのような勢いのある会社だと思います。

国全体として、政府として応援していることは素晴らしいです。

小泉氏 続いて実際の事業内容を説明いただきたいと思います。まずクラウドソーシングとはそもそも何でしょうというところからお願いします。

吉田氏 クラウドっていうのは実は雲のクラウドではなくて、群衆のCROWDで群衆に対してアウトソーシングするという意味の造語です。

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先程アドバイザーで名前があがったJeff Howeさんが提唱した言葉になるんですね。

そういう意味では、日本社会における意味としては、従来は企業間取引が当たり前、企業から独立した個人は信用できないというのが日本社会だと思うんですけど、その眠る個人の才能や労働力を活性化して、それを全ての企業が使えるようになるという意味では、対象の企業数や労働力というのは全ての企業が使える可能性があって、全ての人々が働ける可能性があるということです。

小泉氏 このスライドの数字はどういう意味でしょうか?

吉田氏 市場のポテンシャルを表現する数字ですね。まだまだこれから大きく成長する市場であると我々は考えております。

小泉氏 まだまだ成長できる余地があるということですよね。続きまして、このクラウドワークスについてお話いただきたいです。

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吉田氏 (2015年11月の収録時現在)クライアント数は10万社を超えて、登録ユーザー数が70万人を超えているという状況です。

クラウドワークスの業績の推移ですが、小林さん依頼いただいて作成したスライドです。実は第1期は監査法人が入る前だったので、このスライドは今まで作ったことなかったんですよね。

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今回改めて最初見直す機会をいただきました。改めてみるとすごい勢いで成長してきたのだなと思います。

小林氏 もともと創業の時に立てた計画と比較しました?

吉田氏 実はさっき初めて自分で気づいたんですが、この後お見せする資料では2016年9月期に上場と書いてあるんですよ。ということは1年前倒しで実現しました。

小林氏 素晴らしいですね!

小泉氏 予想以上に成長が順調ということで。

吉田氏 はい。我々のビジネス、特徴としてはこの青いところが総契約額という、経営の用語で「グロス」と「ネット」というのがあるんですけど、「グロス」というのはマッチングした仕事の全体額です。これは28億円ぐらいございまして、それに対する手数料収入が8億1千100万円というのが最新の状況です。

小林氏 講義ということなので解説しますと、よく全体の取引総額というのがあるんですけども、例えば楽天だとトランザクション、つまり売買された金額になると思うんですけど、あれが総取引金額です。

実際の会社の会計上の売上として計上されるのは、手数料の収入なんですよ。よくグロスとネットという表現があるんですけれどもそれを取り違えてしまうと、意外に売上が小さいけど……というようなことが言われるのですが、全体的に取引額はどれぐらいなのか、それから手数料でいくと何%ぐらいとれているのか、というのは重要な指標になりますね。

小泉氏 すみません、これは触れてはいけないかもしれないんですけど、緑(営業利益)の部分はどうなんでしょうか?

吉田氏 大丈夫です。

小泉氏 損失が出ているんですけれども、これはまずは先行投資という、そういうスタンスと考えてよろしいのでしょうか?

吉田氏 はい。我々はワールド・ビジネス・サテライト等のニュースでも取り上げられたんですけど、赤字のまま上場したという非常に珍しい会社です。

東京証券取引所のホームページに東証マザーズにはどう書かれているかというと、来るべき一部上場に備えた準備市場であると。

ですので、高い成長性が期待される市場に対する事業であれば、会計上 赤字であったとしても上場を認めることがあると明記されています。

そういう意味では、バイオテクノロジーの分野やロボットの分野というのは赤字上場が非常に多いんです。一方で、インターネット業界では実にサイバーエージェント以来14年ぶりの赤字上場だそうです。

上場前期(上場した決算期の前年の決算期)の赤字というのはあるんですけれども、クラウドワークスの場合は上場後の今期も赤字ということを伝えており、。投資を続けて市場を広げることにしています。

小林氏 現在までの調達金額の総額はいくらでしたでしょうか?

吉田氏 累計で30億円ぐらいになりますね。

小林氏 赤字というのは単年度のPL(損益計算書)上の数字なんですが、バランスシート(BS。貸借対照表)には調達した30億円があるわけなので、何年か6億円ぐらいの赤字が続いても潰れない。そういう状態ですね。

小泉氏 上場する時に赤字であってもそんなに気にすることはないと。

小林氏 はい。短期的な数字を見る投資家の方がほとんどだと思いますが、長期的に成長するのか?と考えることが重要です。

将来的にキャッシュフローを生むか?というのが現在価値(Net Present Value)などがファイナンスの講義で習うと思いますが重要です。

単年度で赤字だろうが実は関係ないんですよね。将来的に大きくなれば全てが正当化される、というのがビジネスの世界の面白い点だと思いますね。

吉田氏 上場したままそれができるっていうのがなかなか難しいので、今回我々は非常にいい挑戦の機会をいただいていると思っています。

小林氏 思い切りがいいですよね。ちょっと黒字よりは、潔く赤字ですと言ってる吉田さんはかっこいいなと思いますよね。オトコですよ。

小泉氏 素敵です。続きましてクラウドワーカーの数の推移ということですね。

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吉田氏 ユーザーさんの推移です。これは当初1万人、7万人、22万人で、上場を機に約3.3倍の73万人に拡大していきました。

小林氏 上場によって信頼性/信用が高まり一気に成長したのでしょうか?

吉田氏 明らかに伸びたという印象はありまして、ユーザー獲得のコストも、上場してから格段に下がった印象ですね。

テレビにも取り上げられますし、そういったことで認知向上という要因も勿論ありますが、その中から特筆すべきなのは、クラウドワーカーという働き手の年収の増加ですね。

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何となくインターネットで仕事をするというとお小遣い稼ぎとかポイントを貯めるというようなイメージなんですけど、昨年度は最高年収1,000万円を超えてきてまして、今では2,000万円を超えています。

小林氏 素晴らしいですね。新しい仕事を生み出していますね。

吉田氏 この方は翻訳家の方で、プログラマーやデザイナーではありません。

国内のクラウドソーシング市場は急成長しています。個人の労働力活用できるようになポテンシャルを秘めていると考えています。

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小林氏 基本的にこれは働き手が増えているから市場規模が伸びているという、全体的な仕事に対して発注するニーズっていうのはまだまだいっぱいあるっていうことですよね。

吉田氏 そうですね、企業さんの発注するものがこれから増えていくという市場のポテンシャルを感じています。

小泉氏 業界といいますか、発注する業種というのは、プログラミングやデザインの仕事が多いのでしょうか?

吉田氏 最初のころははホームページとかアプリ開発というものが主体でしたが最近ですと全国のゴルフ場の18ホールの写真を募集していたり、各地の群衆の力を活用することで実現できる仕事依頼も多くなってきています。

こういった仕事は、クラウドワーカーの方が撮影マニュアルをもとに撮影する仕事です。

例えば、ゴルフ好きな人がをしている人に少しずつ撮影することも可能です。

小林氏 それいいですね! ゴルフしながら写真撮って、ちょっと休憩している時に写真撮ればよいのですからね。

小泉氏 お小遣い稼ぎにもなりますしね。

吉田氏 他に面白い事例は筆書きのお仕事がありました。

毛筆が得意な主婦の方がいらっしゃるのですが、趣味から初めて、クラウドワークスを通じて毛筆を活かした看板のデザインやロゴのデザインを手がけています。

すでに飲食店の40店舗ぐらいの仕事をしているんですよ。

埼玉県の42才の主婦で、立派なデザイナーとして活躍している例です。

小泉氏 年齢も関係ないし性別も関係無いですね。

吉田氏 最高年齢で85才までクラウドワークスで働いていらっしゃいます。

70代で稼いでいらっしゃる方もいらっしゃいますし、子育てママでも働くことができる、というのがクラウドワークスのサービスの特徴になってますね。

一方で、これも小林さんから事前にオーダーいただきまして、会社の組織はどのように成長してきたかを説明したいと思います。

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小泉氏 このスライドは社員数の推移ですね。

吉田氏 創業当初3人でやっていたのですが、2年目は15人、3年目は29人ということで、上場までは少数精鋭で立ち上げて、30人足らずで上場させていただきました。

そこから一気に採用を加速し現在は従業員100人を超えています。

オフィスの風景の写真で成長をぜひ感じていただきたいです。

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小林氏 これは会社が大きくなっても撮り続けたほうが良いですよね。

吉田氏 一番左上が3人のレンタルオフィスで、サイバーエージェント・ベンチャーズさんがインキュベーション施設を持っていた時のものです。創業1年後に1周年記念で撮影したのですけれど、あんまり人が増えていなかったですね。

このタイミングは、先程申し上げたように2012年の9月で3人ですから、多分4人か5人位の時ですね。

右側が初の自社オフィスということになりました。見えてる範囲がオフィススペースで、15席ほどのスペースでした。

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それから増床してクリスマスを迎えたのが左上の写真です。

小泉氏 徐々に増えてる感じですね。

吉田氏 左と右で比較できるようにしたんですけど、左が2013年の12月で、右が2014年の12月。

小泉氏 丁度1年後ですね。

吉田氏 下が2014年10月の移転直前の第3期決起と、2015年11月の4周年という形です。

小林氏 すごいですね、この左と右の光の明るさが違うという、ベンチャーだと日当たりの悪いオフィスが多いんですけどね、日当たりがよくなっていますね!

吉田氏 光の感じとかが全然違いますね。

小林氏 全然雰囲気が変わってくるんですよね。

吉田氏 最新のオフィスの写真はこちらです。

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実は2015年11月に恵比寿のガーデンプレイスに引っ越しました。

小泉氏 随分増えていらっしゃいますね。

小林氏 これから創業する人は必ず写真撮っておいた方がいいですよ。

ミクシィさんのオフィスには過去の写真が飾ってあるのですが、みんな歴史というのか思い出を大切にしているんですよね。

オフィス毎に写真を撮ることは重要なことです。創業期の昔話をすると、「渋谷のオフィスの時の頃」いうふうな会話になるんですよね。

カルチャーの変化もオフィスが変わると大きな変化をします。

会社の歴史として語る上では非常に重要なものですね。

吉田氏 本当に最初の頃は写真撮るのを疎かにしてしまうんですよね。ただやっぱり後からみると、振り返りの物があるので会社の文化が伝わると思います。

小泉氏 2014年に上場されていらして、その後にやはり急激に増えているということなんですか?

吉田氏 そうですね、上場してから従業員を一気に採用して市場のシェアを取りに行き、市場を拡大するための先行投資をしています。

我々の場合は、実はなぜ上場のタイミングを優先したのか。上場しないという選択肢も当然あるわけですね。

「赤字を続けるのであれば上場しない方がいいだろう」という考え方もありますが、クラウドワークスの場合は発注者が法人のサービスでありますし、個人にお仕事を出すというのは結構難易度が高いわけですよね。

なので、早期に上場することによって、大企業の発注者からの信用を得るためなんですね。

それによって、我々の実績としては、トヨタ自動車様、三菱UFJ銀行様、NTT様、ホンダ様などそういった日本の大企業さんに取引の口座を開いて取引をさせていただくことができているというような状況になりました。

実は資金調達の目的で上場したわけではなくて、会社としての信頼性を高める、ということがこのビジネスにおいて非常に重要だと考えて上場しました。

小泉氏 それによって社員の方もクラウドワークスに入りたいっていう方もすごく増えたという感じなんですよね?

吉田氏 そうですね、そこは両刃の剣なんですけど、これだけオフィスの環境が良いと入りたいって言う人は増えるわけですね。

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逆に左上の状態の3名のときに例えばクラウドワークスに入りたい人いますか? と言ってもなかなか勇気いりますよね。

小林氏 ちょっと暗い感じでね、この写真も夜で。

吉田氏 ここから1年経ってもこれだけしかいないですから、毎日4人しか顔合わせないので毎日行ったら「はい4人」みたいな。

小泉氏 そうすると逆に、初期の頃のメンバー集めと言いますか、どういう形で採用していかれたんですか?

吉田氏 小林さんはよく見ていらっしゃると思いますが、私は中々人生苦労した人間でして、実は創業の直後に入社した2名は創業前の2年以内に知り合ってる人なんですよ。1人は1年半前に知り合ってまして、1人は創業の半年前に知り合ってるっていうぐらい関係が短いのです37歳で起業してるんですけど、35歳以降に知り合った人で起業してるんですね。

しかも今の開発担当取締役、当初のCTOとはツイッターを通じて知り合っています。

その当時、1回目の起業に失敗する前だったので、1回目の起業でシステム開発をしていたんですけれど、ちょっと人手が足りなくて、こんなサービス開発するんですけど誰かいませんか?ということでツイッターに投稿したら、友達づてに知らない人が「私興味あります!」と言ってきて会ったのが、今の開発担当の取締役なんですよ。

小泉氏 そんな出会い方もあるんですね!!

小林氏 最初から人脈がないと起業できないんじゃないか?と思いますよね。

小泉氏 思ってしまいます。苦楽をともにした仲間と、みたいな。

小林氏 どちらかというと、志とかビジョンによって人が動くと考えた方が良いですよね。

吉田氏 何歳からでもチャレンジができる。35歳で友達がいないという私は結構追い詰められた気分があったんですけど、ツイッターで知り合って、もう1人のCFOの佐々木は、株主である須田さんから紹介いただきました。

小林氏 須田さん、「スダックス」と言われてるんですよ、ベンチャー用語ですね。講義聞く方は、須田と言ったらスダックス、覚えておいた方が良いと思いますね。

吉田氏 須田さんが出資をすると上場するというジンクスがあって、大前研一先生のアタッカーズ・ビジネススクールの卒業生である弁護士ドットコムも須田さんが監査役で入られていいます。

小泉氏 吉田さんもアタッカーズ・ビジネススクールを卒業されていらっしゃるんですよね?

吉田氏 そうです、そんな状況です。

次に増資(ファイナンス)の履歴を説明したいと思います。どのような資金調達をして成長していったかをまとめております。

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これは起業の教科書に出てくるようなファイナンスをしているとよく言われます。

教科書で説明されているような資金調達のラウンドを全て経験しています。

まず自分たちで会社を設立して、次の個人投資家を対象とする「エンジェル・ラウンド」がありました。その次の「シード・ラウンド」ということでサービス開始前の段階においてベンチャーキャピタル(サイバーエージェント・ベンチャーズ)が少額の投資を行いました。

サービスを開始し、本格展開の段階において「シリーズA」というラウンドでは約3億円の資金調達を行いました。その後の拡大フェーズの「シリーズB」のファイナンスでは11億円の資金調達を行いました。

小泉氏 これは計画的にやられていらっしゃったんですか?

吉田氏 そうですね。

小林氏 個人資産が潤沢にある人以外だと、いずれにしても自己資金は限られていますよね。

多くの人がどのように資金調達をするのか?という話なのですが、まず自分に人脈が無い、実績が無い場合は、実績がある個人(エンジェル)に出資して頂くというのがあります。

個人で名前が売れている方が投資することによって、「◯◯さんが投資している注目ベンチャー」というような評価になるわけです。

クラウドワークスの創業期に出資している小澤さんという方は現在はヤフーの執行役員です。

山田進太郎さんはもともとウノウという会社を経営されて米国のZyngaというゲーム会社に会社を売却。その後 メルカリという急成長している会社の代表をしている方です。

佐藤さんは当時はネットプライスという上場企業の経営者をされていた方です。

そういった方々、いわゆる何らかの道で成功した方が創業段階の一般的にはなんだかよく分からない時に出資をしている会社となるわけです。

つまり吉田さんは経営者として素晴らしいとか、ビジネスとして大きなポテンシャルがあるということを証明まではいかないですが、太鼓判を押すようなものなんですよね。

その投資家の方々が次に投資家を紹介とかするんですよ。あと人の紹介ですよね。

先ほどの須田さんがCFOの佐々木さんを紹介すると、そのCFOの佐々木さんが活躍して次の資金調達に繋がったりしていくっていうのがあります。

そういった流れを作るというのはエンジェル(個人投資家)の方々に出資をいただいていたからですね。

吉田氏 やはり先人が投資したとこでまた紹介いただけるというので、シードラウンドでサイバーエージェント・ベンチャーズというサイバーエージェントの子会社のベンチャーキャピタルから出資をいただきました。

ここが実はシリーズAの3億円の資金調達のうちの2億円を引き受けてくれた伊藤忠テクノロジーベンチャーズさんを紹介してくれたんですよ。

サイバーエージェント・ベンチャーズさんが1回話し聞いてくれませんかとお願いしてくれたんですね。実は1回断られてるんですけど、もう1回聞いてくれて、じゃあ1回だけ話聞いてみようというところから、会ってみたら面白いじゃないかということで伊藤忠テクノロジーベンチャーズさんが2億円の出資を決めていただきました。

伊藤忠テクノロジーベンチャーズさんがシリーズAの資金調達における「リードインベスター」となり、さらに他の投資家に打診いただきデジタルガレージのインキュベーション会社から約1億円の出資をいただきました。サイバーエージェント・ベンチャーズさんが伊藤忠テクノロジーベンチャーズさんの呼び水となり、さらには多くの投資家を集めることができました。

小泉氏 そうすると、起業しようと思った時に最初のアクションとしては、まずエンジェルラウンドという有名な個人の投資家の方々のところに自分で出向いていく、というような感じになるのでしょうか?

小林氏 そうですね、まず出資の話も重要なのですけど、色んな人に意見を聞くというのが重要だと思うんですよね。

自分のビジネスは成功された方々が見て、どう思うか?というアドバイスをいただけるというのが一番大きいですね。

勿論成功したからといって新しいビジネスに的確にアドバイスできるかとは別の問題なんですけども、少なくても自分1人で悶々と考えているよりかは聞いた方がいいかなと思いますね。

それで出資に繋がればそれはそれで繋がる。

(続)

編集チーム:小林 雅/城山 ゆかり

続きはこちらをご覧ください:クラウドワークスのターニングポイント

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