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【速報】がん治療に新たな未来!超音波治療装置で低負担の治療を可能にする「ソニア・セラピューティクス」がリアルテック・カタパルト優勝!(ICC FUKUOKA 2025)

「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場「Industry Co­-Creation(ICC)サミット FUKUOKA 2025」(2025年2月17日〜2月20日開催)、2月19日に「REALTECH CATAPULT リアルテック・ベンチャーが世界を変える」Sponsored by 慶應イノベーション・イニシアティブ が開催されました。


第一線で活躍する審査員が注視する中、7社の研究開発型ベンチャーが各7分間の熱いプレゼンテーションを繰り広げました。審査員の投票の結果、がん治療に新たな未来!超音波治療装置で低負担の治療を可能にする「ソニア・セラピューティクス」が優勝しました! 


優勝:がん治療に新たな未来!超音波治療装置で低負担の治療を可能にする「ソニア・セラピューティクス」

医療機器開発のディープテック・スタートアップとして2020年に設立。東北大学と東京女子医科大学で創出された技術と、東京医科大学の臨床ノウハウを活かして世界初のキャビテーション気泡援用集束超音波(HIFU:high-intensity focused ultrasound)治療装置を開発。HIFUをがんに対する新たな治療モダリティとすべく、膵がんを最初の対象がん種として国内治験を行っている。また、2025年に米国治験および適応拡大の治験を開始すべく準備を進めている。


佐藤 亨  
ソニア・セラピューティクス
代表取締役社長兼CEO,創業者
公式HP

大学卒業後に小野薬品に入社、2006年にソウル支店長となり、それ以降海外事業に従事。2012年帰国後、海外展開促進のためにアジア地域を中心に既存品のライセンスアウトを行いながら、小野薬品の韓国支社(2013年)と台湾支社(2014年)を設立。台湾支社の代表取締役社長を務め、オプジーボの承認/上市および販売体制を構築。2017年癌領域の知見を深めるべく、新規がん治療として期待されている腫瘍溶解性ウイルスの開発ベンチャーであるオンコリスバイオファーマに入社。同社出資先のペンシルベニア発のスタートアップ Liquid Biotech USAのBoard Memberを兼任。2019年に共同創業者である東京女子医科大学端生命医科学研究所の岡本淳特任准教授(当時, 現当社取締役COO)、東北大学工学部の吉澤晋准教授(当時、現教授兼当社CTO)と出会い、ソニア・セラピューティクス株式会社を設立。

結果速報

ICCサミット FUKUOKA 2025 Session 7A 「REALTECH CATAPULT リアルテック・ベンチャーが世界を変える」優勝は、がん治療に新たな未来!超音波治療装置で低負担の治療を可能にするソニア・セラピューティクス(得点:37点)でした!

第2位は、“エクソソーム”技術による創薬で体外受精率向上を目指す「EXORPHIA(エクソーフィア)」(得点:34点)でした。 

第3位は、人の手の感覚を再現する“視触覚センサ”で産業ロボットの可能性を広げる「FingerVision」(得点:28点)でした。 

当日の中継映像もぜひご覧ください。

2位以下の登壇サービス・プロダクト一覧

第2位:“エクソソーム”技術による創薬で体外受精率向上を目指す「EXORPHIA(エクソーフィア)」

株式会社EXORPHIA(エクソーフィア)は、2019年設立のバイオテクノロジー企業。エクソソーム(EV)技術を基盤に革新的な医療ソリューションを開発。幹細胞由来の抗炎症作用と抗線維化作用を備える治療薬、不妊治療の成功率を高める添加剤、複数のウイルスに対する免疫を一度に獲得できる次世代ワクチンの開発に注力。これまでに累計17億円を調達し、NEDO DTSU事業にも採択されるなど高い成長性を示す。少子化対策や感染症対策といった社会課題の解決にも貢献し、創薬の専門性の高いチームと最先端の基盤技術を活かして日本発の医療イノベーションを世界へ発信。


口石 幸治
EXORPHIA(エクソーフィア)
代表取締役CEO
公式HP | 公式X① | 公式X②

慶應義塾大学理工学部を卒業後、パナソニックでモバイル機器の開発、特許事務所での特許出願業務、マッキンゼーでの製造業の戦略策定・オペレーション改革に従事。その後、2010年にバイオテクノロジー分野で起業し、3社の経営に携わる。2019年、エクソソームを活用した新しい医薬品の開発を目指し、株式会社EXORPHIA(エクソーフィア)を創業。CEOとして事業をリードし、未解決の医療課題に挑戦中。これまでに、3D細胞積層技術を手掛けるサイフューズ(東証4892)を創業、リプロセル(東証4978)ではメディカル事業担当取締役兼執行役員を歴任するなど、バイオ領域での経験が豊富。「バイオテクノロジーで社会を変える」をミッションに、最先端技術を活用した創薬・医療の可能性を追求している。1971年長崎県佐世保市生まれ。

第3位:人の手の感覚を再現する“視触覚センサ”で産業ロボットの可能性を広げる「FingerVision」

2021年10月設立のロボティクス・スタートアップ。「画像(カメラ)をベースに触覚を再現する」というコンセプトをコア技術としています。ロボットハンド等の指先に搭載することで、触覚(力や滑りの分布等)を知覚できるようになり、あたかも人が「手のひら」の感覚を使って物体を扱うような“いい感じの”制御をロボットで実現できます。高機能(高分解能・マルチモダリティ)でありながら、経済性に優れる実用性の高さが特徴です。「触覚」センサとは言いつつも、把持対象物を見る(視覚)モダリティも備えた、まったく新しいコンセプトの「視触覚センサ」であり、ロボットと組み合わせたプロセス自動化だけでなく、無限の応用可能性を持ちます。


濃野 友紀
FingerVision
代表取締役
公式HP | 公式X

ボストン・コンサルティング・グループ(BCG) にて産業財セクター、テクノロジー/デジタルセクターを中心に多数のプロジェクト(トランスフォーメーション、グローバル展開、M&A、組織設計・構築等)に従事したのちに創業。父親が大学教授であったこともあり、幼少期から「先端技術」に対する思い入れは強い。以前は、NTTデータや電通コンサルティングにてシステム開発やマーケティング・事業構想も経験。

高タンパクな水生植物「ウキクサ」の量産技術を開発し持続可能な食料生産の仕組みを作る「Floatmeal」

2023年5月25日、北大発認定スタートアップ企業設立。Floatmeal㈱は、「持続可能な生産で、食料安全保障と気候変動に挑む」というビジョンを掲げ、未来の食糧不足の危機に立ち向かうべく、高たんぱく質で栄養価の高い「ウォルフィア」(ウキクサの一種)の持続可能な安定生産技術の開発・生産を行う国内で唯一の企業です。ウォルフィアは、生産に必要な農地面積および水使用量が、他タンパク源と比較して最小限であり、環境負荷の低い食料です。さらに、短期間で大量に繁殖する特性から、たんぱく質1kg当たりの生産コストが他の農産物や食品と比べ極めて低く、低コストで大量生産が可能です。Floatmeal㈱では、微生物を用いた独自の技術により、安定した大量生産技術の確立を目指しています。ウォルフィアは、食品や機能性食品の原材料としての活用だけでなく、化粧品、環境浄化、エネルギー源など様々な場面で活用が可能になります。


北村もあな
Floatmeal
代表取締役
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日本人の両親のもとニュージーランドで生まれ、オーストラリアで育つ。東京学芸大学附属国際中等教育学校を卒業後、北海道大学水産学部、そして北海道大学大学院水産科学院に進学。北極海における環境変化が海洋生態系に与える影響について研究を行なった。大学で気候変動に関する研究に取り組む中で、「将来の食料を持続可能に確保することが、地球環境の保全につながる」と考えるようになる。大学内で「ウキクサ」の研究を行う研究室のメンバー、サジャッドと出会ったことがきっかけとなり、次世代の食資源として注目されるウキクサの量産技術開発と販売に事業の可能性を見出し、法人化へと動き出した。2023年5月にFloatmeal株式会社を設立し、現在はCEOとして、持続可能な未来を実現するための新たな食料生産の形を提案し続けている。

人の目利きに代わる細胞の品質自動評価で再生医療、細胞治療の発展に貢献する「Quastella」

株式会社Quastellaは2019年設立。従来の細胞製品の品質管理は主観的な目利き評価に依存し、非効率かつ不安定な評価であったが、名古屋大学での20年以上にわたるAIおよび画像解析の研究成果を活用した品質管理AIシステム「Cytometa」により、細胞品質管理のデジタル化を実現した。2024年8月にローンチしたCytometaは、細胞培養加工施設や培養基材関連メーカー等で既に導入されており、再生医療分野をはじめとする細胞培養を活用する事業者で活用されている。Cytometaは細胞画像のアップロードをトリガーとした1STEPでの自動評価を可能にする。これにより、細胞製品の生産コスト削減と品質向上を目指し、次世代の細胞製造業を支える基盤となることを目指している。


竹本 悠人
Quastella
代表取締役CEO
公式HP | 公式X① | 公式X②

2023年3月、名古屋大学大学院創薬科学研究科博士後期課程を修了し、博士(創薬科学)を取得。在学中から株式会社Quastellaの基盤技術である細胞画像解析や品質評価AIモデルの研究に携わり、特に再生医療分野での細胞品質管理技術の深化に貢献。同年4月、名古屋大学大学院医学系研究科特任助教に着任し、バイオインフォマティクス分野で筋萎縮性側索硬化症(ALS)の早期診断を目指したAIモデルの開発に取り組む。2022年2月、株式会社Quastella取締役CTOとして細胞品質管理AIシステム「Cytometa」の開発を主導し、2023年7月には代表取締役CEOに就任。2024年には、AICHI NEXT UNICORN LEAGUE (シーズン1)で第3位、名古屋市主催GLOW Pitchで最優秀賞とNICT賞、CNBベンチャー大賞2024で最優秀賞を受賞した。

CAR-T細胞を効率的に増殖させる独自技術で、難治性がんの治療に挑む「オプティアム・バイオテクノロジーズ」

オプティアム・バイオテクノロジーズは2020年に創業した愛媛大学発バイオベンチャーである。ヒトの免疫細胞を強化してがんを攻撃する「がん免疫療法」の一種である「CAR-T細胞療法」の研究開発を通し難治性がんの治療薬開発を行っている。CAR-T細胞は血液がんの治療において革命を起こしたが、現在固形がんへの適応に向けて世界的な研究開発競争が行われている。次世代CAR配列作製技術Eumbody Systemを武器に固形がんの治療を実現すべく研究開発を進めている。がん治療を次のレベルに引き上げ、がんに苦しむ患者及びそのご家族が安心して暮らせる世界の実現を目指し、2026年度に米国で脳のがんである膠芽腫を標的とした臨床試験を開始する予定。


西岡 駿
オプティアム・バイオテクノロジーズ
代表取締役社長
公式HP 

一橋大学商学部卒業後、2009年野村證券株式会社入社。2009年4月から2012年3月までリテールセールス業務で横浜エリアの中小企業及び富裕層の資産管理業務に従事したのちに、2012年4月より投資銀行部門ヘルスケアセクター・ケミカルセクターに異動。製薬企業、化学企業、バイオベンチャー、医療機器メーカー、医薬品卸等のM&Aおよび資金調達業務に従事。2020年まで多数の国内外のM&A及び資金調達案件に従事。2012年にIPS細胞の発明で山中伸弥先生がノーベル賞を受賞し、以降国内バイオベンチャーの注目が一機に高まり、国内外のバイオベンチャーの支援をする中で、自身もそこに深く関与したいという思いが醸成される。2020年6月に愛媛大学医学部越智俊元先生とともに、オプティアム・バイオテクノロジーズ株式会社を共同創業。

作成に長時間かかり治療成績に直結する放射線治療計画をAIで支援する「アイラト」

高精度な放射線治療の治療計画を支援するサービス「RatoGuide」を運営するアイラト株式会社は2022年設立。放射線治療計画はがん治療の治療効果を決める最も重要な作業であるが医師が6時間かけて手作業で行うものであり、アイラトではその作業をAIが自動で行い、医師の業務量低減、治療効果の均てん化を目指す。利用は月契約で1,000,000円から。超高齢化が進み、がん治療患者も年々増加する中で放射線治療のニーズは拡大しており、弊社プロダクトで放射線治療のパフォーマンスを最大させ救えるがん患者を増やす。


角谷 倫之
アイラト
代表取締役
公式HP | 公式X

東北大学医学部での放射線治療研究成果を活用し2022年に東北大学発スタートアップとしてアイラト株式会社を創業。がん治療×AIによって放射線治療の可能性をさらに拡大し、日本ひいては世界中で「すべてのがん患者」をゼロにするというミッションの実現を目指す。病院講師として東北大学病院放射線治療科にも勤務。名古屋大学医学系研究科博士課程修了、スタンフォード大学やカリフォルニア大学デービス校での研究員・客員助教を経て現職。

表彰式 

(終)

編集チーム:小林 雅/谷 郁果/山羽 真梨那/浅郷 浩子/小林 弘美/戸田 秀成

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