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ICCサミット FUKUOKA 2020、運営スタッフキックオフイベント開催!登壇者が語る「今をどう生きるか」

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2020年1月16日、ICCサミット FUKUOKA 2020に向けた第1回目のイベント、運営を担うボランティアスタッフのキックオフイベントを開催しました。全国から駆けつけたスタッフ101名に向けたパネル・ディスカッションを企画し、豪華登壇者5名の方々にお集まりいただきました。その夜の模様をお伝えします。ぜひご覧ください。

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢900名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット FUKUOKA 2020は、2020年2月17日〜20日 福岡市での開催を予定しております。参加登録などは公式ページをご覧ください。

運営スタッフが全国から集結!

運営スタッフが顔を合わせるキックオフイベントは、ICCサミットの始まりのイベントです。参加者約1,000人、4日間に渡るカンファレンス運営を支えるボランティアスタッフが初めて顔を合わせるイベントが、1月16日ICCオフィスで開催されました。

前回のICCサミット KYOTO 2020の終了後、1カ月ほどで次回スタッフ募集がオープン。それ以降電話面接を通過して新しく加入したスタッフが28人、運営スタッフは外部パートナーのスタッフの方々やICC社員も含めて総勢126名になります。この夜、全国からなんと97人のスタッフが集まりました。

会場を飾るお花を生けてくれたスタッフも。学生から社会人まで、多芸多才なメンバーが揃っています

ICCサミット開催当日のスタッフたちは、裏方に徹して、会場設営や受付、誘導など、さまざまな運営業務を担います。面接を通過した時点から、ICCアカデミーやワークショップなどにスタッフとして参加をすることができますし、終了後は会場内セッションのアーカイブ映像の閲覧ができたり、スタディ・ツアーなどにも参加することができます。

このキックオフに先立って本番の担当役割が発表され、同じチームのメンバーと顔を合わせるのは今回が初めて。続々と集まり始めたスタッフたちは、クラウドワークス吉田 浩一郎さんからいただいたお米で作ったおにぎりを食べてから会場を設営し、ゲストの登壇を待ちました。

吉田さんが田植えから収穫まで行った新潟県魚沼産のコシヒカリのおにぎり。キラキラの新米でおいしかったです!

この日は運営スタッフのためのイベントですが、豪華ゲストがパネル・ディスカッションで話してくださることになっていました。スタッフ参加のメリットのひとつに、産業のトップランナーとして活躍する方々が、直接語りかけてくださるこういったイベントに参加できることがあります。

さて、登壇者の5人が揃いました。お話の内容はオフレコも多く、運営スタッフのために語ってくださったことなので、このレポートではその一部だけをお伝えします。

5人の豪華登壇者がパネル・ディスカッション

ICCサミットではおなじみの登壇者の方々が集まりました。今回のディスカッションは「生きるとはなにか、いい生き方とは」というざっくりとしたものでしたが、自己紹介からしっかり意図を汲んだトークが展開します。

土屋さんグッドパッチの土屋です。以前にICCサミットで自らの組織の大崩壊について語って、そこからオフレコセッションという枠が出来たと聞いています。

その体験をnoteに書いたら、組織の壁にぶつかったらこれを読めと言われるバイブルになっているみたいです。

カルチャー崩壊と再構築。 Goodpatchが取り組んだ組織デザインの2年間 – 前編(note)
カルチャー崩壊と再構築。 Goodpatchが取り組んだ組織デザインの2年間 – 後編(note)

クラウドワークス吉田さんの次に、ドラマチックな人生を送ってきていると思います」

南さん「去年は『好きなことしか本気になれない』といいう本を出しました。最近はラグビーの伝道師みたいになっています。去年の思い出は、ラグビー観戦仲間の友達とテレビ中継でまるで夫婦のように映ってしまい、家族からも知り合いからもメッセージが来まくったことです。

スキルの売り買いができるココナラというサービスをやっています」

宮宗さん「もともと私はシャープにエンジニアとして入り、LEDやDVD用のレーザダイオードの開発・量産ををしていましたが、2002年に第二新卒の形でドリームインキュベータに入社しました。現在、国内のベンチャー投資・上場支援事業に従事しています。

私は縁を大事にしていて、若い人たちからも学びたいと思っています。最近もファンドを立ち上げてそう思ったのですが、こんな場をいただいて縁を感じています。エンジニア出身でもこういうことができるというのを体現していければと思います」

山田さん「日本製の洋服を全国55の工場で作って売っています。ファクトリエは工場直結でやってきましたが、2019年の4月、山梨にオーガニック・コットンファームを作りました。

じつは耕作放棄地や、熊本地震で地割れした阿蘇でもコットンは作れます。そこで出来たものを『阿蘇コットン』として売る、という閉じたブランドの在り方も”シャンパーニュ(※シャンパンはシャンパーニュ地方のものしかそう呼ばれない)”のようで面白いんじゃないかなと思っています」

吉田さんクラウドワークスという、オンラインで働ける仕事のプラットフォームを作っています。子育て中のママさんからシニアまで、いろいろな人たちが働いていて、そこから社会課題が表れることに興味を持っています。

強い人はどんな環境の変化についていけるけれど、弱い人に変われるきっかけを作ったり、機会を提供することに興味があります。社会課題との接点を大事にしています。

千葉で台風被害にあわれたユーザーさんがたくさんいたので、IT業界の人に声をかけて募金を募り、ボランティアに行きました。今までは会社単位でやっていたけど、個人として、自分なりに関わるのがとても意味があると感じました」

自己紹介から、南さんから向かって左の3人がおふざけチーム、宮宗さんから左がまじめチームと自らカテゴライズした6人は、楽しそうに笑いながらも、時折相手に助け舟を出します。

南さん「僕も何かいいこと言えばよかった」

土屋さん「僕たち、組織崩壊とラグビー……」

吉田さん「でもほら、南さん、昔から名刺を2枚持っていて、NPOもやってたじゃない。昔から、個人でも働いていましたよ」

いま、就職するなら?

南さんが最近、就活生と話していて「いま、就職するならどこに入りたいか?」という質問の回答に窮したことから、登壇者たちに同じ質問を投げかけました。

すると土屋さん、山田さん、吉田さんの社会人人生は、営業職が始まりだったことが判明。南さんは銀行、宮宗さんはエンジニア、ICC小林はコンサルタント。そこから全員が大幅なキャリアチェンジを経ており、自分が新卒だったらここに就職したいという答えもそれぞれバラバラでした。

吉田さん「GAFAかな。その中ならGoogle。既存の社会が集中的だったのに対して、分散型の基本理念を持っているから」

山田さんこんまりさんの会社かな。片付けを通して、『ときめくもの』に囲まれて生活する。すごく日本的な考えをもって、市場のなさそうなところに市場を作ったのはすごいなと思います」

宮宗さん「私は2017年に初めてスタンフォード大学を訪問したのですが、その環境に感動しました。就職じゃないけれども、スタンフォード大学に入りたい。私がもし学生だったら目指していたと思います」

南さん「個人的にこれからの日本は望み薄いと思っているから、日本の大学に行く時点で負けだと思っている。海外ですね」

土屋さん「27歳のときにサンフランシスコに行って、それで人生が変わりました。

去年5月に久しぶりに行ったら、格差が広がって、浮浪者が増えて街が荒れていた。もうシリコンバレーからは何も生まれない気がしましたね。だから中国かな」

ICC小林「僕は建築家になりたい。ガウディかフランク・ゲーリーのような。作品が完成しなくても、誰かが引き継いでくれたらいい。街を変えるものを創っている」

スタッフたちは、仕事に、人生にいろいろ考える世代。今、やりたいことはあってもこれからどうするのか。自分に何ができるのか。登壇者のみなさんの答えを聞いて、そういう考え方もあったのか!と刺激を得た人もいたのではないでしょうか。

登壇者たちの人生を変えたきっかけ、考え方

冗談やお互いへのツッコミをはさみながらも、話題は自然と、世界へ目を向ける必要性や、日本人の視野が狭くなっていくことへの危機感というメッセージを交えながら、それぞれの人生を変えた出来事へと移っていきました。

「人生のリミットや制限が生まれたときに、それを人は越えていこうと思い、クリエイティビティが生まれる。人は自由を求めるけれど、制限が登場したときに、本当の意味で自分に何をやりたいのか問う場面が訪れる」

土屋さんが21歳のときに命に関わる病を患い、死を意識したことから22歳に起業を決意した背景をそう語りました。

南さんにも身近な命のエピソードがたくさんありました。ご自身は至って健康で幸せとのことですが、日本人留学生射殺事件の被害者が親しい同級生であったこと、震災ボランティアで多くの死を目にしたこと、身近な人の死に直面したこと。

それで自分らしく生きるしかないというスイッチが入り、起業のアイデアなど後からでよく、自分の価値観に伴う何かをするしかないと思って動いたことが、ココナラの起業につながっているそうです。

宮宗さんは父親が49歳で病気で倒れたことから、自分の人生の残りの時間を若いころからずっと考えているそうです。

「仕事もプライベートも楽しいことをしたほうがいい。どうやったら充実するかを考えながらトライする。すぐに得られる答えのような、簡単なものはありません。起業しなくても幸せになれます。僕がそうです」

と、好きなことをやるべきで、その好きなことは変わっていい、という力強いメッセージを送りました。

ICC小林も、直近の体験が現在のICCサミットにつながっています。

「2015年はビジネスパーソンとしての死を迎えました。

それまでは自分の天職だと思っていて、輝いていて、順調で、ずっとそれが続くと思っていたのですが、一瞬で無くなってしまいました。慢心していた部分もあります。

だから昔より今のほうが、1回1回が勝負だと思っています。何のためにここにいるのかということを、いつも考えています」

そのときに「人生は何歳からでもやり直せる」と励ましてくださったのが、吉田さんだそうです。

変化の時代に、いかに自分をアップデートするか

トップランナーである登壇者の方々でさえ、常にもっている危機感も共有していただきました。

「進化しないと”着メロのビジネス”になってしまいます。あれだけの成功体験があっても、アップデートしていないと、世の中から退場することになります」(宮宗さん)

「すべての価値観は、ある期間の中で作られただけのもの。自分たちが受けてきた教育ですら、その当時最適だと思われたシステムによって作られたものを学んでいるにすぎません。

今、動物を殺すのは野蛮だというビーガンの主張が、極端だと思われていますが、これだって新しい価値観です。長い目で見ると、さまざまな根拠をもとに肉食が終わり、ビーガンが今後デファクトになっていくかもしれません。

領土の獲り合いと人の殺し合いだった帝国主義を野蛮といって、GDPで競う資本主義が取って代わったのが今です。その構造と変わりません。

それぐらい世界は変わっていきます。それなら新しい世界に賭けたほうが楽しいんじゃないかと思います」(吉田さん)

「情熱はあっても、維持出来ない人はたくさんいる。自分の情熱を維持する方法論を確立するのはすごく大事です。その方法論は個人それぞれです。

高いとき、低いときがあると思いますが、大事なのは低くなったときにどう戻すかです。

将棋の羽生名人は、情熱を維持するのが才能だと言っています。年を重ねたときにそれが問われると思います」(宮宗さん)

登壇者からのメッセージ

渋い声で、冗談も印象的なコメントも放つ土屋さん、全体を明るいキャラで包み込む南さん、まとめを所々に挟み込みながらも熱い宮宗さん、真摯で謙虚な山田さん、幅広いうんちくと知見の塊吉田さん。話は尽きることがありませんが、時間も残り少なくなり、スタッフからの質問タイムになりました。

e-Education坂井さん「皆さんの大きなキャリアチェンジに、どんなマインドチェンジがあったか教えていただけますか?」

グッドパッチ 高野さん「皆さんの思う、いい生き方をされている人とは、どんな人でしょうか?」

回答は抱腹絶倒、オフレコ満載の内容のため、運営スタッフだけのものとさせてくださいね!

最後のメッセージでは、ディスカッションからの自分の学びについて語りながらも、私たちにとっても学びになる言葉をたくさんいただきました。

宮宗さん「『ライブで』『肌感』でという話がありました。小林さん含め6人全員違う部分もあるし、共通項もありました。共通項から気づきを得るのがとても大事で、個々人の経験やステージによっても受け取り方は違うと思います。そうした事を大事にしていれば、いい生き方になると思います」

山田さん「僕らの組織(ファクトリエ)は、日本製とか社会性で内向きになりがちですが、経営者は外を向いて、遠心力を効かせていかなければならない。だからICCの学びの場を大切にしています。

『ビジョンミッションドリブン』で内向きになりがちだからこそ、僕らが学んでアップデートしないといけないし、みなさんも一緒にアップデートしていきましょう」

吉田さん「私はオーナー社長として珍しいタイプなのかもしれませんが、自分が正しいとか自信があるわけではありません。でも常に学ぶこと、変化することにプライドをもってやっています。

現在の自分は一瞬先の未来に役に立たないということを、常に考えています。

基礎能力は高くなくても、何歳からでも、学び続けて変化することさえできれば、やっていけます」

なお土屋さんと南さんは、議論の中で盛り上がった、子どもにいかに自己肯定感、自己効力感をもたせるかについて語りました。これはICCサミット中に、今回限りのメンバー、チームとはいえ、みんなで少しでも実現できるよう、お互い助け合いながらチャレンジしていきたいですよね!

登壇いただいた皆さま、どうもありがとうございました!

懇親会がスタート

そのあとは運営スタッフの懇親会がスタート。料理やドリンクを手に、交流が進みました。

お忙しいなか会場に残ってくださった宮宗さんに、運営スタッフの川島さんと一緒にディスカッションの間から気になっていたことをお聞きしました。宮宗さんの情熱の維持法は? なにを目標に生きているのですか? 

「20歳のときに決めた人生の目的があって、それは今まで変わっていません。

両親に感謝していることがあります。私は三男なのですが、全員18歳になったら、自分で生活しろと言われて、家を出されました。

1人暮らしで時間がたくさんあった際、じっくり考えて『信頼できる人との輪』を人生の目的の1つに決めました。その目的を得るために生きています。

情熱を維持する方法論としては、インプットと内観の両方があります。インプットはこういう会話でもいいし、食べ物でも、私は海外が好きなので、旅行でもいい。そうしたインプットから、どう内観していき、自分独自の軸を立てるか。これが情熱の維持に効くと思っています」

セッション会場では、議論をまとめて展開していく名モデレーターとして活躍している宮宗さんですが、お話をうかがうほどに面白いエピソードが次々と出てきます。最近2泊4日の弾丸旅行でトルコに行ったこと、そこで東ローマ帝国と秦が滅びた共通点を考えたこと、世界史好きであることなどなど……。

ICCサミット中は、ひたすら白熱議論を繰り広げる登壇者の方々の、リラックスしたお話がうかがえるのも、運営スタッフとして参加するメリットのひとつといえるのではないかと思います。

運営チームで記念撮影

いつも撮影をしてくださるカメラマンの戸田秀成さんが、会場を回り始めました。本番の予行練習さながら、写真チームにアサインされたメンバーも一緒に行ってサポートをし、チームの撮影開始です。

▼A会場チーム

▼B会場チーム

▼C会場チーム

▼D会場チーム

▼E会場チーム

▼サポートチーム

▼スピーカー誘導チーム

▼写真チーム

▼受付チーム

この日、駆けつけられなかったメンバーも、2月17日には集結して、ICCサミット FUKUOKA 2020が最高の場になるような運営を目指します。そのために各担当のチームビルディング飲み会なども、続々開催されています。

最後は「ともに学び、ともに産業を創ろう!」の掛け声に合わせて、みんなで次回ICCサミットの成功を誓いました。すでに開催まで2週間となり、だんだん緊張感も高まってきています。以上、現場から浅郷がお送りしました。

(終)

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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/戸田 秀成

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