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ICC KYOTO 2026 ディープテック・カタパルトに登壇いただき3位に入賞した、WAKU 姫野 亮佑さんのプレゼンテーション動画【農作物の品質・収量向上に貢献するグルタチオンで、分裂酵母の技術を産業に実装する「WAKU」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!
ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回500名以上が登壇し、1,200名以上が参加する。そして参加者同士が真剣に議論し、学び合うためのカンファレンスです。次回ICCサミット FUKUOKA 2027は、2027年3月1日〜3月4日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページのアップデートをお待ちください。
本セッションのオフィシャルサポーターは 慶應イノベーション・イニシアティブ です。
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【登壇者情報】
2026年8月31日〜9月3日開催
ICC KYOTO 2026
Session 7A
DEEPTECH CATAPULT -ディープテックが世界を変える
Sponsored by 慶應イノベーション・イニシアティブ
姫野 亮佑
WAKU
代表取締役CEO
公式HP | 公式X
新卒でJXTGエネルギー株式会社(現ENEOS株式会社) 入社。石油化学品の法人営業や新規事業推進を担当。その後、モビリティスタートアップを経て、2022年7月、株式会社WAKUを創業。世界40ヵ国近くを渡り歩いた経験から、世界で起きている社会の負や理不尽の是正に対する興味が強い。
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姫野 亮佑さん グルタチオンで、人類の食を守るWAKUの姫野です。

よろしくお願いします。
「農業スタートアップは儲からない」という先入観を壊す
私たちWAKUは、農業を効率化する、バイオスティミュラントを提供する会社です。
編集注:バイオスティミュラントとは、従来の農薬や肥料と異なり、植物や土壌により良い生理状態をもたらすさまざまな原料や有効成分を配合した農業資材。
▶︎バイオスティミュラントってなに?化学肥料とどうちがうの?(AJINOMOTO)

皆さん、「農業」と聞いて、こうお思いではないでしょうか?
「でも、農業スタートアップって、結局儲からないんじゃないの…?」

「バイオスティミュラントって、結局普及しないんじゃないの…?」

そういう風にお思いの方もいるかもしれません。
今日はまず、その先入観を壊していきたいと思います。

猛暑下でのネギの品質低下と収益減問題を解決
まずは、こちらをご覧ください。
こちらはネギです。

ネギは猛暑の影響で年々細くなっていて、そのせいで規格が落ちて、農家の収益もガクッと落ちてしまっています。


私たちの技術を使ったネギがこちらです。

右側を見ていただくと、太さが改善しているのがわかるかと思います。
数値で見てもその通りで、上位規格は2.5倍、本数は40%増加、利益は2.8倍の増加につながっています。

そして、これは試験ではありません。

実際に導入されている事例です。

面積でいうと100ヘクタール、東京ドーム約20個分の実際の農業法人で活用されている事例です。
使用方法は原液を1,000倍に薄めて、3回撒くだけ
「高くて実際受け入れられないんじゃないの?」

そんなことはありません。
肥料、農薬がそれぞれ1ヘクタールあたり90万円、60万円と使われるのに対して、私たちの技術でかかった費用は、たったの6万円です。

「でも、色んな手間がかかっているのでは?」

そんなこともありません。
原液を1,000倍に薄めて、3回撒くだけ。

たったこれだけです。
特別な機械も要りません。

今ある農薬散布機でもドローンでも、散布することが可能です。

ブロッコリー、ナス、トマト…、作物を選ばず結果が出る
そしてこれは、ネギだけではありません。

ブロッコリーやナス、トマト、ブドウ、小松菜。

作物を選ばずに、結果が出ます。

それはなぜか?
植物の生命活動そのものに関わる分子を、私たちが扱っているからです。

医薬品、サプリだけではない「グルタチオン」の可能性
その分子というのが、「グルタチオン」です。

グルタチオンは、植物、動物、微生物が共通して持っている細胞を酸化ストレスから守る物質です。

3つのアミノ酸から構成されていて、既存の普及用途としては、医薬品、サプリ、美容など、ヒト向けには、かなり普及が進んでいる物質なのです。
ただ一方で、これが植物にも使える分子であると、注目されているのです。

過去20年以上、世界中の研究機関で、グルタチオンが耐暑性があり、光合成に効く、生育改善につながるといった報告がされてきました。

値段が高すぎると言われた「グルタチオン」を農業へ
「グルタチオンは農業で使える!」

そう言われてきたのですが、「効果は確かだけど、値段が高すぎる」「そんな医薬原料のようなもの、金箔を土に撒くようなものだろう」、そんな風に言われてきました。


ならば、最初から農業用途を前提に、圧倒的に安く作ればいい。

そうして生まれたのが、私たちWAKUです。

私たちはグルタチオン含有バイオスティミュラント「WAKUFUL」シリーズを展開しています。

1分子で多機能、現場で使いやすい「グルタチオン」
では、「バイオスティミュラント」とは何か。

肥料、農薬に次ぐ第3の農業資材として、非常に注目されています。
肥料を例えて言うなら「食事」、農薬を「薬」であるとするならば、バイオスティミュラントは生理機能の改善を行う「コンディショニング」のようなものです。
でも、このバイオスティミュラントには、効く時もあればムラがある、作物を選ぶ、成果が見えにくいといった課題がありました。


それもそのはず、従来のバイオスティミュラントは、植物の課題ごとに製品を使い分ける必要がありました。



光合成ならこの製品、猛暑乾燥ならこの製品、根張りならこの製品、こういった具合です。
そのため、環境によって効果が出ないこともありました。

一方で、グルタチオンは、たったの1分子で複数の機能を横断しています。

だから、現場で実装しやすいのです。

ローカライズ不要でそのまま11兆円のグローバル市場へ
農業資材市場は巨大です。
世界で72兆円といわれており、バイオスティミュラント市場に絞っても、約1兆5,000億円になるといわれています。

では、グルタチオンの機会市場はどうか。
日本国内の全農家が使った場合は1,000億円、世界の農家が使った場合は約11兆円と試算できます。

「でも、本当に世界なんて出られるの?」

はい、出られます。
国ごとに製品カスタマイズは不要なので、そのまま世界に出ることができます。


WAKUの優位性は「分裂酵母」
では、なぜWAKUに優位性があるのか。

答えはこれです。

「酵母」です。

酵母といえば、パンやビール、ワインやバイオものづくりなどで活用が進んでいますが、これら産業で使われている酵母種は、すべて「出芽酵母」という酵母種です。


そして今、グルタチオンは、出芽酵母で作られています。

ただ、私たちが着目している酵母種は、出芽酵母ではありません。

こちらの、「分裂酵母」という酵母種です。

分裂酵母の特性を発見し特許化
分裂酵母といえば、細胞生物学や遺伝学など、アカデミアでモデル生物として活用が進んできた酵母種です。


一方で、産業での主流は出芽酵母です。

分裂酵母の産業利用は極めて限定的です。
ただ、この分裂酵母は、遺伝学上グルタチオンを“めっちゃ”作り、“めっちゃ”取り出しやすいという特性があるのです。

これを私たちが発見しており、特許とノウハウでプロテクトしています。

したがって、私たちはこれまで眠っていた分裂酵母の技術を産業へ実装する会社なのです。

分裂酵母研究者が集まる技術集団
北海道大学で20年以上、分裂酵母研究をしていた研究者がフルタイムでジョインしており、分裂酵母研究者がWAKUのもとへ集まってきています。


私たちは、分裂酵母研究のフロントランナーなのです。

農業を超えて、医療・環境分野へ
グルタチオンを農業で実装するのと同時に、分裂酵母の技術集団です。

だからこそ、農業だけではありません。

グルタチオンを低コストで安定的に生産することができれば、既存の普及領域でも展開が可能になります。

グルタチオンの原料市場だけでも、約1,000億円の市場があるといわれています。

さらに、分裂酵母を基盤として、グルタチオンや高機能分子など、機能性分子を安く作るだけではなく、有害物質の浄化やがん治療などまで進出することが可能です。



「でも、これは技術の可能性の話?」

いいえ、そんなことはありません。
すでに関連特許は出願済みです。

分裂酵母とともに、Go ネクスト味の素!
皆さん、味の素といえば、食品、ヘルスケア、農業、半導体材料など、事業が非常に多岐にわたっていることをご存知かと思います。

ただ、この多岐にわたる事業は、実は全て微生物を基盤とした技術の上に成り立っています。

そして今、味の素の時価総額は約5兆円あります。
私たちは、分裂酵母というユニークな微生物とともに、「Go ネクスト味の素」を合言葉に活動しています。

WAKUは分裂酵母の技術でワクワクを届ける
私たちは、グルタチオンで農業の課題を解決するのと同時に、分裂酵母を初めて本格的に産業へ実装する会社です。


出芽酵母の既存産業、分裂酵母のWAKUなのです。

分裂酵母から産業の未来へ。
WAKUという社名に込めた意味は、「ワクワク」です。

WAKUの技術で皆さんをワクワクさせていきたいと思っておりますので、応援のほど、ぜひよろしくお願いいたします。
ご清聴いただきありがとうございました。
(終)
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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/戸田 秀成/小林 弘美


