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ICC KYOTO 2026 スタートアップ・カタパルトに登壇いただき同率2位に入賞した、inprog 宗清 直人さんのプレゼンテーション動画【狭いトイレでも自律的に動けるロボット「CleanK」で、日本の清掃品質を世界に広げる「inprog」 】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!
ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回500名以上が登壇し、1,200名以上が参加する。そして参加者同士が真剣に議論し、学び合うためのカンファレンスです。次回ICCサミット FUKUOKA 2027は、2027年3月1日〜3月4日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページのアップデートをお待ちください。
本セッションのオフィシャルサポーターは EVeM です。
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【登壇者情報】
2026年8月31〜9月3日開催
ICC KYOTO 2026
Session 1A
STARTUP CATAPULT スタートアップの登竜門
Sponsored by EVeM
宗清 直人
inprog
代表取締役社長
公式HP | 公式X
大阪大学卒業、北京大学留学後、2020年にAIモデル開発の事業で起業(株式会社inprog)。その後、AIと最も遠い領域で事業を行う必要を感じ、清掃業に業態転換。清掃用具を運ぶ軽バンを買うところから始め、業界のレジェンドに師事。少しずつ清掃を開始し、年間1,000台以上の便器を磨きながら、便器ふち裏まで磨くトイレ清掃ロボット「CleanK」を開発している。清掃事業を行う間に2年以上集め続けた物理清掃データや最新鋭のシミュレーションを、日本最高峰のロボット開発チームとともに活用し、日々プロダクト開発に勤しんでいる。日本式の清掃で世界中のトイレを美しくするべく、現在は東京とアトランタの2拠点で活動。
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AI事業から一転、トイレ清掃事業へ
宗清 直人さん 皆さん、今朝からずっとここにあって気になっているかもしれませんが、実はこれはトイレを清掃するロボットです。

まずは、デモをご覧ください。
このように、トイレ清掃ロボット「CleanK」は、小便器、大便器、壁、床、シンクなど、トイレ空間の全てを清掃していきます。
そして、人間と同等以上の清掃品質を目指しています。
一体なぜこんなものを開発しようと思ったのか。
私は大阪大学を卒業し、北京大学に留学後、AIモデル開発の事業で起業しました。

しかし、AIに脅威を感じ、AIと最も遠い領域で事業を行う必要性を感じました。
そして清掃事業へ業態転換し、軽バン1台を購入するところから始め、業界のレジェンドに弟子入りさせていただき、少しずつ清掃を始めました。
人件費ベースのトイレ清掃は限界を迎えている
しかし、私がそこで直面したのは、清掃員の採用、教育、定着の課題でした。
これは、私だけの問題ではありませんでした。
毎日110万人以上の清掃員が800万台以上の便器を磨くことで、日本のトイレの美しさが保たれています。

しかし、この人手による清掃は限界に来ています。

度重なる賃金上昇と高い離職率によって、約90%の事業者が、採用難を経営の最重要課題としています。

ロボット技術の最難関「狭小空間での接触清掃」への挑戦
さらに、トイレは、全体の1%の面積で40~70%の清掃時間を占める、最もコストのかかる清掃領域です。

アップダウンもあり、体に非常に負担がかかります。
これだけ大変なトイレ清掃は、なぜ今まで自動化されてこなかったのでしょうか。

床や窓など、平面を洗浄するロボットは既に存在しています。
一方、日本の狭いトイレ個室に入り、便器に自ら近づいて、接触して清掃することは、ロボティクスにとっては最も困難な課題の一つです。

それでは、本番です。
トイレ清掃を、ご覧ください。

▶︎編集部注:ここで会場では「CleanK」による清掃の実演が行われました
このようにCleanKは、私たちが独自に開発した先端ツールを使って、接触清掃を行っていきます。
事前に塗布した汚れを認識し、清掃し、取り除いています。
日本は、ウォシュレットが全体の90%以上に普及している特殊な環境です。
高圧洗浄では、電子機器を傷めてしまいます。
そこで、接触清掃によって、力をかけて汚れを落とすことで、プロと同等の清掃品質が実現できます。
ご覧いただき、ありがとうございました。
月額18万円のサブスクで、清掃時間を大幅カット
CleanKは、月額18万円のサブスクリプションリースのビジネスモデルです。

LTVは600万円以上、限界利益率(※)は60%以上、将来的にはさらに単価を上げて、限界利益率を80%以上に持っていきます。
▶編集注:限界利益率とは、売上から変動費を差し引いた限界利益の割合。固定費をどれだけ回収しやすいビジネスモデルかを示す指標。
私たちはCleanKによって、今まで人が30便器に120分かかっていた清掃時間を10分以内に減らしていきます。

これにより、いつ人が辞めても回る現場にしていきます。
トップエンジニアがプロの清掃技術を身につけ開発
私たちは清掃事業を行う傍ら、2年以上、物理清掃データ(清掃動作に関するデータ)をため続けてきました。

職人技を1本のアームに落とし込んでいます。
また、私たちは、最先端のシミュレーションも駆使し、トイレとCleanKを何台も召喚し、「精神と時の部屋」のような形で、数千年分の清掃を学習させています(※)。
▶編集注:PC上の仮想空間内にトイレやCleanKを大量生成(召喚)し、漫画『ドラゴンボール』の修業場(精神と時の部屋)のように、時間を超高速化してAI学習を行う取り組みを表す。

さらに、何と言ってもこのチームには、ロボカップジュニアで優勝し日本代表となった徳満(陽喜さん)や、NHK学生ロボコンで全国優勝した東京大学チーム出身の上田(研二さん)など、非常に優秀なメンバーが揃っています。

異常なのは、この優秀なエンジニア全員が、お客様のところに行ってトイレ清掃を学び、研修をし、プロの清掃技術を獲得した上でCleanKを開発している点です。

私たちは模擬便を開発して、清掃品質を徹底的に評価しています。

ここまでトイレ清掃に執着している会社は、世界でも私たちただ1社です。
東京都運営施設でのPoC後、羽田空港で統合試験を開始
本当に現場で使えるのかという疑問もあると思いますが、東京都の有償PoCで失敗を潰し、羽田空港での統合試験を行えるレベルにまで至っています。
▶トイレ清掃ロボットCleanKが東京都運営の施設に3ヶ月間試験導入が決定(inprog)

最初からうまくいったわけではありません。
この狭いトイレ個室に入るために、何度も機体を改良し、やっとここまで来ました。
PoCを進める中で、CleanKの環境適応能力も向上しています。

マップ(CleanKが認識するトイレ内の地図)も、高速化、精緻化しています。
お客様のところにCleanKが届いてから120分以内に、本清掃を開始することを目指しています。

ハードウェアも、爆速成長、爆速スケールするプロダクトにしていきます。
お客様からは、「狭いところを2人で清掃するとどうしてもケンカしてしまうが、CleanKなら可愛がれそう」など、期待の声を頂いています。

日米5,000台展開によるユニコーンへの成長シナリオ
私たちは、販売開始前から8,000万円以上の契約済み受注を獲得しています。

今期、この見込み受注を1.5億円まで伸ばしていきます。
私たちはCleanKを日米2,500台ずつ、合計5,000台稼働させることで、ユニコーン企業になれます。


その一歩を踏み出しています。
それに不可欠な米国での事業展開も、本格開始しています。

CleanKをアメリカに持って行ってお客様に触っていただいて、日本と同じ課題を持っていることを確信しました。
アトランタでどんどんPoCを進めていきます。
日本の清掃技術×最先端ロボティクスで世界のトイレを美しく
そして私たちは、接触清掃技術をコアに、3D清掃(床などの平面(2D)に対し、便器のフチ裏のような曲面や、高さや奥行きのある立体的な空間(3D)の清掃)の市場を獲得します。

空調メーカーとのプロジェクトも既に始めております。
私たちは、日本発のトイレ清掃ロボットを世界標準にします。

最も馴染みのある日本のトイレ清掃と、最先端のロボティクス技術を掛け合わせて、世界中のトイレを美しくしていきます。
ご清聴ありがとうございました。
▶︎実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。
(終)
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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/戸田 秀成


