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ICCサミット KYOTO 2020 スタートアップ・カタパルト 総集編に登壇いただいた、Mellow 森口 拓也さんのプレゼンテーション動画【フードトラックから加速!Mellowは「SHOP STOP」でモビリティ店舗のプラットフォームを目指す】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!
ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢900名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット FUKUOKA 2021は、2021年2月15日〜2月18日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。
本セッションは、ICCサミット KYOTO 2020 プレミアム・スポンサーのTokyo Prime にサポート頂きました。
▶【ICCサミット10回開催記念特別企画①】歴代スタートアップ・カタパルト優勝・入賞者が再登壇!ライブ中継もあります!(ICC KYOTO 2020)
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【登壇者情報】
2020年9月1〜3日開催
ICCサミット KYOTO 2020
Session 8A
第10回開催記念特別企画 STARTUP CATAPULT 総集編
Supported by Tokyo Prime
森口 拓也
株式会社Mellow
代表取締役
ショップ・モビリティ(移動型店舗)のプラットフォームを展開する㈱Mellow代表取締役。早稲田大学在学中(2013年)にALTR THINK(株)を創業。データ分析を駆使し100万⼈以上が使うチャットアプリを複数開発後、上場企業へ売却。企業のデータ分析基盤構築など多くのプロジェクトに携わったのち、株式会社Mellowの創業に参画。2018年11月より現職。ビジネス・テクノロジー・クリエイティブ・オペレーション、すべての文脈でショップ・モビリティ市場を成長させるため奮闘している。
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森口 拓也さん 株式会社Mellowの森口と申します。
今日は、「都市インフラとしてのSHOP STOP」と題しまして、簡単な事業紹介から直近の新型コロナウイルス感染症の流行に合わせて、我々が行っていることについて紹介させていただきたいと思います。
フードトラックで街にコンテンツと賑わいを生み出す「Mellow」
我々のビジネスは簡単にいうと、街の何もない空間に、今は主にフードトラックですが、移動販売車が来ることによって、街にコンテンツと賑わいが生まれる、そんな場所づくりをしています。
このような風景が最近、東京都内でも増えているので、見たことがある方もいらっしゃると思います。
豊洲、赤坂、広尾、こういった様々な場所でロケーションを展開しています。
首都圏を中心に900台のフードトラックと提携、300スペースで展開
現在、約900台のフードトラックと提携して、首都圏を中心に約300スペースで展開して事業を行っています。
学校や事業会社など多業種のスペース保有者が導入
その結果、不動産デベロッパーだけではなく、学校や、自社ビルを持っている事業会社など、多くの多業種のスペースの保有者に導入していただいています。
自治体と提携しアンテナショップを展開
最近は、さいたま市などと包括提携したり、山口県と移動型のアンテナショップのプロジェクトを行ったりと、自治体との連携も非常に推進しています。
▶株式会社Mellowと幅広い分野における包括連携協定を締結しました(さいたま市)
「都市と地域をつなげるアンテナショップ・モビリティ事業者募集のお知らせ」(Mellow)
銀座などにアンテナショップがお店として入っていたりしますが、あれは基本的に助成金ベースで成り立っているモデルです。
それを移動できる形にすることで、サステナビリティを作っていく。
そのような取り組みを行政の方とやらせていただいています。
ITシステム×オペレーションで飽きないランチ体験
そうやって開拓した場所や公共空間の活用なども進めているわけですが、そういう場所に毎日同じフードトラックが出ていると、毎日同じメニューなので飽きてしまいます。
それに対して、毎日日替わりでフードを提供することによって、飽きないランチ体験を提供しています。
そのために裏側でかなり凝ったことをしているのですが、説明をしだすと時間が無くなりますので、興味のある方は、裏側のITシステム×オペレーションについてご質問いただければと思います。
フルロイヤリティ・固定費なしで出店機会を提供
ビジネスモデルとしては、このような場所の運営をしていますが、まずビルの持ち主の方がいて、一方でフードトラックの事業者の方がいます。
我々は、ビルの持ち主の方と交渉して無料で場所を借りてきて、それを出店機会としてフードトラックの事業者の方にお渡しします。
そこで、上がった収益の15%をロイヤリティとしていただいて、そのうちのさらに一部をビルの持ち主の方に還元しています。
このように、フルロイヤリティ、固定費の無い仕組みで運営しています。
今回のようにコロナウイルスの感染流行が起きて、現場の売上が落ちたときに、賃料が固定費だと飲食業者の方は撤退せざるを得ません。
そういうことが起こりづらい弾力性のあるモデルになっています。
急激な社会変化をいかに捉えるのか
我々は、ICCのスタートアップ・カタパルトで優勝したときのプレゼンでは、「ランチ難民の解決ベンチャーです」と言いましたが、今はコロナ禍で、ランチ難民がそもそもいません。
▶Mellow「TLUNCH」はフードトラックと空きスペースをマッチングし、ランチ難民を救う(ICC FUKUOKA 2018)【文字起こし版】
4月、5月はかなり売上げ落ちて、苦しい時期でしたが、そのような近況から今はどのように動いているかをご紹介させてください。
コロナの話だけでなく、もう一段話を上げさせていただくと、このグラフは皆さんもう見飽きていると思いますが、そもそも少子化という問題があります。
その上さらに、働いている人口も加速度的に減っていて、元々、働き方改革と言われていましたが、コロナによってそれも一気に加速しました。
オフィスの面積を減らそうかなと少しでも検討したことがある方は、手を挙げていただけますか?
やはりちらほらいらっしゃいます。
もともと人が減っていて、オフィス需要が減るだろうな予想していましたが、そこに対して飲食のテナントなども減らさざるを得ません。
その中でモビリティをお昼の時間帯だけ活用するビジネスモデルを考えていましたが、これがかなり先倒しになってきました。
そのことによって、やはり需給ギャップがどんどん生まれてきています。
これは東京も例外ではありません。
床の面積を壊して減らしたりはできないので、オフィスの空室率が上昇し、ニーズの減少とともに需給のギャップができてきています。
さらに、店舗のテナントでも同じことが言えて、退店が続いています。
その結果として何が起こるかというと、街で働いている人や暮らしている人の満足度が下がり、ニーズに合った商品が提供できなくなってくるのです。
これはつまり、今の街のインフラのままいったときに、ニーズとサプライがミスマッチしていくだろうと考えています。
平時でも2年後廃業率50%といわれる飲食店がコロナで廃業増加
日本全国で、飲食店がどんどん廃業していっています。
▶【新型コロナ】飲食店の倒産が11月時点で過去最多を更新。外食大手でも閉店相次ぐ(Foodist)
トヨタグループと提携し、飲食事業者の開業リスクを削減
需給のミスマッチに対して我々がまず何をしたかというと、2020年2月にトヨタグループと資本業務提携をしました。
▶Mellowがトヨタファイナンシャルサービス、PKSHA SPARX アルゴリズム1号より総額5億円の資金調達を実施(PR TIMES)
この提携は、飲食店の方々、廃業せざるを得なくなった方々にフードトラックをサブスクリプションで提供することを目的としています。
そうすることによって、開業のハードルを下げることができて、店舗のバリエーションを落としません。
車があっても出店する場所がなければ意味はありません。しかもオフィス周辺に行っても売れないので、タワーマンションや住宅エリアに営業エリアを拡大しています。
このような感じで、晴海辺りは非常に売れます。
フードトラックで医療従事者へ温かい食事を提供
また、医療従事者に対する支援も行っています。
医療従事者の方がなかなかまともな食事を取れず、さらに患者の受け入れまでやって大変だということで、温かい食事と休憩スペースを無償提供しています。
▶Mellow、フードトラック駆けつけ隊による医療従事者への温かい食事支援を実施(PR TIMES)
モビリティ店舗のプラットフォーム「SHOP STOP」
これから何をやっていくかということを、最後にまとめてお話しさせていただければと思います。
飲食のところを中心にお話ししましたが、2020年6月にリブランディングをしています。
以前は、「トラックランチでTLUNCH(トランチ)」という名前で、それこそスタートアップ・カタパルトもトランチについてプレゼンテーションをしました。
現在、我々は「SHOP STOP」という名前にブランドを変えました。
▶Mellow、「SHOP STOP」構想を発表。ショップ・モビリティによる豊かな街づくりを推進(PR TIMES)
「トラックランチでトランチ」では飲食のプラットフォームですが、「SHOP STOP」はリアル店舗全般のモビリティ店舗のプラットフォームです。
「SHOP STOP」は、ショップ・モビリティのバス停です。
「BUS」STOPじゃなくて「SHOP」STOPです。
そのようなブランドを展開していきます。
朝、昼、夜で店を入れ替えられる
これを街づくりに使っていくと何が起こるかというと、昼はランチのフードトラックが来ている場所に、夜は他のコンテンツが来ます。
それによって、ランチ以外のモビリティで空間のマルチユース化を推進します。
最近では、豊洲市場の仲卸の方々とジョイントベンチャーを作って、魚屋トラックをタワーマンションのエリアで試してみました。
▶Mellow、豊洲市場仲卸のお魚販売モビリティをタワマン下で展開(PR TIMES)
豊洲のスマートシティ構想でSHOP STOPを導入
将来的には、豊洲のスマートシティ構想で、SHOP STOPの導入が決定しています。
▶理想は街づくり版テスラ? 清水建設が進める豊洲スマートシティ(日経クロストレンド)
つまり、街そのものがスマートシティ化していき、固定店舗では満たせない、かつECでも満たせないニーズというのは今後どんどん生まれていくはずなのです。
ショップ・モビリティを通じて街がアップデートされ続ける世界へ
そのニーズを満たす存在として、ショップ・モビリティの拡大を推し進めていきます。
ショップ・モビリティを通じて、街そのもののサプライ機能がアップデートされ続ける世界を目指して、我々は今後も頑張っていきますので、よろしくお願いします。
(終)
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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/戸田 秀成/SNOWLIGHT
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