Mellow「TLUNCH」はフードトラックと空きスペースをマッチングし、ランチ難民を救う(ICC FUKUOKA 2018)【文字起こし版】 – 【ICC】INDUSTRY CO-CREATION

Mellow「TLUNCH」はフードトラックと空きスペースをマッチングし、ランチ難民を救う(ICC FUKUOKA 2018)【文字起こし版】

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ICCサミット FUKUOKA 2018 スタートアップ・カタパルトに登壇し、見事優勝を果たしたMellow柏谷さんの【Mellow「TLUNCH」はフードトラックと空きスペースをマッチングし、ランチ難民を救う】プレゼンテーションの文字起こし記事を是非ご覧ください。

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ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢800名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。次回 ICCサミット KYOTO 2018は2018年9月3日〜6日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

スタートアップビジネスの「エコシステム」を構築し、日本の起業家を支援するプログラム「IBM BlueHub」は「STARTUP CATAPULT」のオフィシャル・サポーターです。


【登壇者情報】
2018年2月20日・21日・22日開催
ICCサミット KYOTO 2018
Session 1B
STARTUP CATAPULT
-スタートアップの登竜門-
Supported by IBM BlueHub

(プレゼンター)
柏谷 泰行
株式会社mellow
代表取締役

1986年秋田県生まれ。東京で出稼ぎをするタクシードライバーの父親と、秋田で看護師をする母親のもとで育つ。交通事故の保険金で大学に進学。卒業後、ITベンチャーを経て2011年に(株)イグニスに参画。取締役として複数のアプリを企画・開発。担当アプリは累計3,000万ダウンロードを超える。2014年に東証マザーズに上場した後、2016年に取締役を退任。フードトラックの可能性に着目し、サラダのフードトラックでの修行を経て(株)mellowを設立。mellowでは日本最大級のフードトラック・プラットフォーム「TLUNCH」を運営。活用されていない空きスペースと、個性豊かなフードトラックをマッチングさせ、あたたかい料理を気軽に楽しめる場を提供している。人を元気にする仕組みを作ることでたくさんお金を稼ぐ会社を目指している。

「ICC FUKUOKA 2018 STARTUP CATAPULT」の配信済み記事一覧


柏谷 泰行 氏(以下、柏谷)おはようございます。

株式会社mellowの柏谷と申します。

本日は、当社が運営するフードトラックプラットフォーム、TLUNCH(トランチ)についてご紹介させていただきます。

▶編集注:フードトラックとはトラックで料理を調理・販売する移動型店舗のこと。トラックの荷台の部分が特別な仕様になっており、内部で調理し、側面の窓や後部のドアを開放し、販売する。ランチワゴン・キッチンカーとも呼ばれている。(DIAMOND online

価値の循環を生み出す新しい空地活用

TLUNCHは空きスペースとフードトラックをマッチングするプラットフォームです。

TLUNCHによって、なんでもない場所がおいしい場所に生まれ変わります。

TLUNCHでは約350店舗のフードトラックと提携し、できたてのランチを提供しています。

例えば、六本木・赤坂・横浜等、関東を中心に約60ヶ所で事業を展開しています。

オーナーシェフが自慢のメニューで勝負

ではなぜこのサービスを始めたのか、少しだけ経緯をお話しさせてください。

私はもともとIT業界出身で、イグニスという上場企業を経営していました。

飲食とは全く関係ない業界で働いていたのですが、食に関してずっと気になっていたことが一つだけありました。

それは、コンビニ飯を食べている人の目が死んでいる、ということです。このことがずっと気になっていました。

ランチが空腹を満たすためだけの作業のようになっており、この光景が私はとても嫌いで、何とかしたいと思っていました。

そんなある日、知人が「フードトラックがあるよ。」と私に声をかけてくれました。

トラックの中にキッチンがあり、そこで出来立てのお弁当が食べられるというのです。

少し試してみようかと軽い気持ちでフードトラックのもとへ行ってみました。

そこで、僕の人生は変わりました。

フードトラックが提供するごはんがとても美味しかったのです。

非常に大きな衝撃でした。

感動した僕は、フードトラックを運営している方に、無給でいいので働かせてくださいとお願いをし、実際にフードトラックで働くことになりました。

実際に働いてみて、分かったことがいくつもありました。

ほとんどのフードトラックは個人事業主、つまりオーナーシェフが経営しています。

人生をかけて仕事に挑むオーナーシェフが目の前で料理を作り、全力で接客する。

チェーン店では味わえない、このような人間臭いサービスが人を惹きつけているのです。

さらに、フードトラックは1日に約50食売れれば利益が出るので、大衆受けのありきたりのメニューではなく、本当に自分が追求したいメニューで勝負ができます。

だからこそ他では味わえない料理が提供されており、根強いファンが生まれています。

また、フードトラックは固定店舗と比較すると、5分の1の約200万円で開業することができます。

そのため、いつか自分の店を持ちたいと思っていたシェフが続々と起業して、フードトラックで活躍しているのです。

フードトラックは本当に素晴らしいです。

このビジネスが広がれば、だれもが当たり前のようにおいしいランチを食べられるのではないか、また午後から仕事を頑張ろう、と前向きな気持ちになれるのではないかと思いました。

営業場所を確保し出店機会を提供

一方、解決されていない大きな課題もありました。

営業できる場所がないのです。

フードトラックを路上に駐車して販売活動をしてしまうと、道路交通法違反になってしまいます。

ビルオーナーから私有地を借りなければならないのですが、料理人が不動産オーナーにアポを取り、交渉して土地を借りられるか、というとそんなに簡単ではありません。

そのため、土地が足りなかったのです。

こうした課題を解決するサービスがTLUNCHです。

まず、我々がビルオーナーから一括で土地を借り、フードトラック事業者に出店機会を提供します。

そこで生まれたランチの売り上げの15%を我々が頂戴し、5%をビルオーナーへお支払いします。

つまり、ランチの売り上げの10%がTLUNCHの利益になる、そんなサービスです。

ビジネス×テクノロジー×食のスペシャリストがカスタマー体験にコミット

このビジネスをどのようなチームで運営しているかをご紹介します。

TLUNCHのチームは、ビジネス、テクノロジー、食、3分野のスペシャリストで構成されています。

まずはビジネス分野ですが、僕をはじめIPO経験がある経営者が中心となって、事業開発を行っています。

続いてテクノロジー分野では、バイアウト経験がある森口をはじめ、優秀なエンジニア、データサイエンティスト、デザイナーが開発を行っています。

さらに食分野では、フードトラック歴15年の石澤をはじめ、飲食の現場でひたすら改善を繰り返してきたメンバーがチームを支えてくれています。

では、なぜこのようなメンバーを集めたのかというと、私たちは単なる場所貸し、マッチングでは終わりたくないからです。

ビジネス、テクノロジー、食を掛け合わせて、お客様体験にコミットする、そんなプラットフォームでありたいのです。

飽きさせない仕組みで1店舗あたり売上向上

では実際にどんなことをやっているのか、例をご紹介します。

まず、移動できるという利点を生かして、月曜日から金曜日まで別々のフードトラックを配車しています。

それにより、毎日飽きることなくランチを楽しめるようになりました。

さらに、いつ、どこで、どんなお店がどれだけ売れているのか、データを分析し、それぞれの場所にマッチしたフードトラックを配車できる仕組みを作りました。

また、独自のアプリを提供し、効率的に集客ができるようになりました。

それにより、シェフが料理と接客に集中できる、そんな環境を実現しました。

他にも、フードトラックの開業支援を行うことで、素敵なフードトラックそのものをどんどん増やしています。

その結果、一店舗当たりの売り上げが前年比144%も成長しました。

ただマッチングをし、ただ場所を提供しているだけではこんなに伸びるはずはありません。

飲食業界において、一店舗当たりの売り上げを伸ばすことは本当に難しいことです。

どのくらい難しいかと言いますと、この表のように、外食、中食も成長率は100%前後と苦戦しています。

その中で、TLUNCHだけは144%と圧倒的に伸びています。

ただのマッチングではなく、お客様体験を最大化するプラットフォームだからこそ、この数字が実現できているのです。

月次のランチ売り上げも右肩上がりに伸び、月次の売り上げは4,300万円規模になっています。

モビリティサービス・プラットフォームへ進化

続いて、今後の展開です。

今後はサービスの提供時間を広げていきます。

今まではランチタイムが中心でしたが、モビリティという特性を生かして、朝・昼・夜、それぞれの時間帯に必要とされるサービスを一日中展開していきます。

さらに、食以外へサービスカテゴリーを広げていきます。

今年の4月にはマッサージのトラックがオープンする予定です。

我々は空きスペースを活用して、必要なサービスを必要な場所に必要な時にお届けする、モビリティサービス・プラットフォームに進化しています。

これまで、空きスペースの活用法として真っ先に思い浮かぶのは駐車場・コインパーキングでした。

日本だけで3.5兆円以上と言われる巨大市場です。

しかし、TLUNCHが一日中サービスを提供できるようになれば、日本中にあふれる駐車場・コインパーキングを上回る収益性を実現できます。

現にいくつかのスペースでは、駐車場以上の利回りを発揮して、リプレイスが実現しています。

我々のサービスはビジネスとしても大きなポテンシャルを秘めています。

専門職での低コスト起業を支援するプラットフォームに

最後に、私の想いを聞いてください。

TLUNCHによって、リアルな店舗で働いているシェフ・ネイリスト・ジムのトレーナーなど、様々な専門職の方が、超低コストで起業し、自分のこだわりがつまったサービスをどんどん世の中に送り込む。

その結果、面白いサービスと生き生きと働く人たちで、リアルな街が満たされていく、そんな景色を当たり前にしたいと思っています。

実は、このことはインターネットの世界では既に実現されています。

AWSなどのクラウドサービスによって、ウェブサービスを立ち上げるコストは劇的に低くなり、その結果インターネットの世界には、起業家と面白いサービスが溢れました。

僕らはこの現象をリアルな世界でも実現したいと思っています。

ぜひ応援してください。宜しくお願いします。

(終 / 後日談もご覧ください。)

【後日談】カタパルトで優勝、その後

2月20日のスタートアップ・カタパルト優勝後に、Mellowをとりまく環境にさまざまな変化があったとのこと、後日談として、5月29日のMellowスタディツアー時の柏谷さんのプレゼンテーションを一部ご紹介します。

さまざまなメディアから取材の依頼や問い合わせが寄せられ、

営業を増やさずして、WEBでの問い合わせが3倍になりました。

空きスペースの確保も重要な課題でした。以前は実績がなかったため、不動産デベロッパーにひたすら営業をかけては断られる毎日でした。カタパルトで優勝したことにより、話がしやすくなった部分があります。

カタパルトの優勝でメディア露出が増えたこともあるのでしょうか、ランチ販売額も過去最高額を記録しました。1年前とくらべると、売上が5〜6倍にまで伸びています。

オイシックスさんと組んで、トラックで「Kit Oisix(ミールキット)」の販売も始めました。ランチ以外の取り組みです。一日働いて帰宅するときに「夕食を何にしよう?」という悩みを、これで解決できます。実際販売を行って、好評を得ました。オフィスを出たらすぐ買えるというのはいいと思いませんか?

昼、夜ときたら、次は朝食です。たとえば朝食用にパンを販売するなども考えています。すでにマッサージカーの実施も決定しており、マッサージを施術しても揺れない、快適な車内環境を開発しました。提供時間の拡大に加え、提供サービスの拡大など、さらに面白いサービスを考えて、街を満たしていきたいと思っています。

Mellow柏谷 泰行さんのプレゼンテーション動画をぜひご覧ください。

(完)

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編集チーム:小林 雅/戸田 秀成/浅郷 浩子/三木 茉莉子/平井 優花

【編集部コメント】

何度かTLUNCHさんを利用させて頂いてますが、目の前で焼いてくれた出来たてのお肉は本当に美味しかったです!ランチだけではなく朝・夜の時間帯や提供サービスの拡大も検討中とのことなので、今後の展開に注目していきたいです。(三木)

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ICCパートナーズ(ICC Partners Inc.)は産業を共に創る経営者・経営幹部のためのコミュニティ型カンファレンス「Industry Co-Creation サミット/ICCサミット」の企画・運営および新規事業創出・アライアンスなどのアドバイザー業務を行っています。