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ICC KYOTO 2025 カタパルト・グランプリに登壇した、シェアダイン 井出 有希さんのプレゼンテーション動画【和食ブームを追い風に!料理人マッチングサービス“CHEFLINK”で世界の食産業に挑む「シェアダイン」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!
ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。次回ICCサミット FUKUOKA 2026は、2026年3月2日〜3月5日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。
本セッションのオフィシャルサポーターはAGSコンサルティングです。
▶【速報】世界で戦える日本の水産業をゲノム編集で実現する「リージョナルフィッシュ」がカタパルト・グランプリ優勝!(ICC KYOTO 2025)
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【登壇者情報】
2025年9月1〜4日開催
ICC KYOTO 2025
Session 6A
CATAPULT GRAND PRIX (カタパルト・グランプリ)- 強者が勢揃い –
Sponsored by AGSコンサルティング
井出 有希
シェアダイン
共同代表
公式HP | 公式X① | 公式X②
ゴールドマン・サックス証券でキャリアをスタートし、9年にわたり株式アナリストとして働く。2009年に米系資産運用会社に転職するも2012年にチーム解散を経験。ボストンコンサルティンググループを経て、子どもの好き嫌いから食事作りに悩んだことを機に2017年に同僚であった飯田 陽狩さんと共に株式会社シェアダインを創業。料理人の新しい働き方の実現と食産業の変革を目指し奮闘中。東京大学経済学部卒、2児の母。
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井出 有希さん 皆さん、こんにちは、株式会社シェアダインです。
私たちは現在、3万人の料理人が登録し、飲食事業者と料理人をつなぐプラットフォームを運営しています。
この地図上の場所が、何か分かる方はいらっしゃいますか?
実はシェアダインのお客さんがいる場所です。
世界が憧れる「日本の食」に深刻な課題
私は今日、シェアダインが飲食業界のあり方を変え、世界に挑戦していく会社であるということを伝えるために、ここに来ました。
今、まん福ホールディングスさんのプレゼンテーションがちょうどありましたが、日本の食に世界中が憧れています。


しかし、それを支える裏側をご存知でしょうか?
現場では、事業者、働き手の双方に深刻な課題があるのです。

FLコストが事業者を圧迫
まず、「事業者の課題」です。
飲食業はFLコスト(食材費と人件費)のうち、特に人件費の割合がとても高く、収益性が脆弱です。

そのうえ、繁忙期と閑散期の差が大きいため、固定的なコストが、経営を圧迫する構造です。

また、人手不足も深刻です。

求人を出しても、なかなか人が集まりません。
飲食業の離職率は約30%と高水準
一方の「働き手の課題」です。
飲食業の離職率は約30%と産業界で最も高く、若手の料理人は減っていっています。

業界を離れる理由は、「拘束時間が長い」「収入が低い」、そして「将来のキャリアパスが見えない」という構造です。

これは、まさに私たちが世界に誇る食産業が消滅する危機です。

求めるスキルの料理人を“頼みたい時だけ”募集
この課題を一気に解決するのが、CHEFLINK(シェフリンク)です。

CHEFLINKは、料理人のLinkedInのようなプラットフォームで、経歴、スキル、レビュー、認定バッジまで、すべてがデジタルで可視化されています。

飲食事業者は、必要な時にだけ求人を掲載できます。
料理人は、働きたいお店や時間帯を選んで応募します。
事業者が応募者のプロフィールを確認して承諾するだけで、マッチング成立です。

経歴やスキルがすべて見えるデジタル履歴書があるから、事業者は安心して即戦力を呼べます。
事業者は、「必要なスキルを持つ料理人」を「必要な時にだけ」呼ぶことが可能になるため、繁閑の波を吸収し、固定費を抑えることができます。
求人広告なしで即戦力を確保できます。

こうした強みから、沖縄から北海道まで、世界的なブランドホテルや飲食施設で導入が進んでいます。
料理人にも大きく3つのメリット
そして、働き手にとってもメリットがあります。
自分の好きな時間で働ける自由があり、例えばフレンチの料理人が和食店で働くなど、ジャンルを越えた経験が積めるため、キャリアの広がりも実現できます。

さらに、効率的な人材配置によって削減されたコストを還元することで、業界平均と比べて8割高い収入を得ることが可能になっています。

つまり、CHEFLINKは「時間」「報酬」「キャリア」という料理人の3つの課題をすべて解決するキャリアプラットフォームです。

プロの料理人3万人以上が登録
この強みから多くの支持を集め、特に採用が難しいプロの料理人が、3万人以上登録するまでに成長しました。

利用者の声を聞いてください。
(動画内音声)
(下谷 晃司シェフ)自分の成長ですね。新しい技術や色々な料理人の技を見て、自身も成長できるなと、始めさせていただきました。
(佐村 亮太シェフ)星付きのレストランだったりとか、結構本格的なお店も本当に求人でたくさんあるので、単発で入って仕事ができるってなかなかないと思うので、CHEFLINKでしかできないなって僕は思っています。
このように「幅が広がった」「仕事が楽しくなった」といった嬉しい声がたくさん届き、CHEFLINKは多くの料理人の人生を変えています。

料理人が集まり、つながり、情報が循環するコミュニティも生まれています。

マッチング時の手数料モデルで年率3倍成長
収益の仕組みはシンプルです。

マッチング時の手数料モデルです。
料理人が集まり、つながりが循環します。
料理人が増えれば、利用する事業者も増えていきます。
この好循環こそが、成長の原動力です。
このモデルにより、GMV(流通取引総額)は、これまで年率3倍のペースで成長しています。

そして今、GMV 100億円が射程圏内にあります。

料理人のフィードバックデータから新サービスを構想
私たちの事業は、単なる国内でのお仕事マッチングにとどまりません。

レストランで料理人が働くと、現場の新しい課題が見えてきます。

例えば、「このレストラン、食材の在庫管理に課題がありそうだな」などです。
これらのフィードバックをすべてデータベースで私たちは管理し、新たなサービスを展開し、事業者が抱える経営課題を、これから総合的に解決していく、そんな構想を持っています。
空前の和食ブームの中、和食料理人の海外進出を後押し
そして、グローバルに挑戦します。

私たちには3万人を超える料理人のデータベースがあり、かつ日本の食は世界が認める超優良コンテンツです。
これを武器に、世界で戦います。
今、空前の和食ブームです。

私たちは、和食料理人のキャリアの選択肢として海外を提案し、越境支援を行っていきます。
現在、アムステルダム、フランクフルト、ハワイの事業者と話が進んでいます。
CHEFLINKの仕組みをグローバルへ!
また、海外から日本への取り組みも進めていきます。

日本で働きたい外国籍の調理人材を囲い込むため、CHEFLINKの英語版をリリースしました。
▶シェフリンク、外国語対応機能をリリースし外国人シェフのキャリア支援を強化(PR TIMES)
特定技能外国人の受け入れ支援システムの提供も始まっています。
▶シェアダイン、外食業における特定技能外国人の受け入れ支援システムを提供開始(PR TIMES)
そして、このCHEFLINKそのものの仕組みを海外で展開します。

先日、台湾の企業と実証実験のパートナーシップを結びました。
シェアダインは、世界の食産業を変えていくグローバルスタートアップです。
ターゲットとする市場規模は、日本で4兆円、世界で20兆円以上のマーケットです。

今後、世界300万人の料理人の登録を目指していきます。
わが子の偏食に悩んだことが出発点
私がこの事業を始めたのは、自分の悩みからでした。
私には2人の子どもがいますが、幼い子どもの偏食に非常に悩み、「専門家に頼れたら」と考えて始めたのが、家庭向けの出張料理サービス(SHAREDINE (シェアダイン))です。


その後、コロナ禍で料理人の厳しい現実と業界の置かれている問題を知り、これに向き合おうと考えました。

100年後も世界が感動する日本の食の未来を創る
料理人が自ら戦略的にキャリアを作り、誇りを持てる未来を創る。

皆さん、100年後を想像してください。

100年後も世界中の人々が、日本の豊かな食に出会い、感動する。
日本発の食のサービスが世界中で展開されている。
そんな世界を創っていきます。
応援よろしくお願いします。

(終)
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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/原口 史帆/正能 由佳/戸田 秀成


