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ニューロープは、ファッション特化型AIでアパレル業界に新たなインフラを創り出す(ICC KYOTO 2018)【文字起こし版】

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ICCサミット KYOTO 2018 スタートアップ・カタパルトに登壇し、同率準優勝に輝いたニューロープ酒井 聡さんの【ニューロープは、ファッション特化型AIでアパレル業界に新たなインフラを創り出す】プレゼンテーションの文字起こし記事をぜひご覧ください。

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ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢800名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。次回 ICCサミット FUKUOKA 2019は2019年2月18日〜21日 福岡市での開催を予定しております。参加登録はICCサミット FUKUOKA 2019をご覧ください。

ICCサミット KYOTO 2018のプレミアム・スポンサーとして、IBM BlueHub様に本セッションをサポート頂きました。


【登壇者情報】
2018年9月4日〜6日開催
ICCサミット KYOTO 2018
Session 1A
STARTUP CATAPULT スタートアップの登竜門
Supported by IBM BlueHub

(プレゼンター)
酒井 聡
株式会社ニューロープ
代表取締役

九州大学芸術工学部にて、アートとエンジニアリングを学ぶ。在学中に㈱メディアプラネットにてポスターなど多数のデザインを手がける。2009年、㈱マイナビに入社し、プロモーション、情報誌の編集、市場調査等を担当。マイナビ進学リニューアル、情報誌「進路のミカタ」の創刊の編集デスクとしてプロジェクトを統括。並行して中小企業診断士を取得し、製造業、出版社、商社等、複数社の経営コンサルを経験。2012年よりウェブインテグレーションを事業とする㈱ランチェスターで企画、情報設計、デザイン、プロジェクト管理に従事し、複数のサービス立ち上げを経験する。また、同時期にスクールでプログラミングを学ぶ。2014年に㈱ニューロープを設立し、ファッションメディアを展開。2017年よりファッション特化のAIをリリースし、アパレルECやアパレルメーカー、アパレルテック企業の支援にフォーカスする。

「ICC KYOTO 2018 スタートアップ・カタパルト」の配信済み記事一覧


酒井 聡氏(以下、酒井) ファッションに特化したAIを展開しているニューロープの酒井と申します、よろしくお願いします。

我々は、アパレルの専門家やモデルのセンスを人力でデータ化しAIに落としこみ、niko and …マガシークのようなアパレル企業に提供しているベンチャーです。

ファッションメディアでの蓄積データを基にAI開発

今に至るまで、紆余曲折がありました。

2014年に、「#CBK(カブキ)」というレディースファッションのメディアをリリースしました。

こちらのような画面でパラパラとスナップを眺めることができ、もし気に入ったスナップがあれば、そのスナップで使用されているアイテムと似たアイテムをその場で買えるというものです。

そのスナップで使用されているアイテムと似たアイテムを紐づけるために、全て人力でデータ入力を行ってきました。

しかし残念ながら、このサービスはうまく売上を伸ばせませんでした。

しかし我々には希望が残されていました。

それは、手元に残った細かく情報化された大量のデータです。

その情報を基にして、AIの開発を始めました。

しかし皆さんご存知の通り、AIの開発にはすごく時間がかかります。

この時点であまり預金残高がなかったので、一旦、会社として死にかけました…。

「これはやばいぞ」と思い、AIの開発を続けるために色々なことをしました。

例えば、アプリ開発の受託を行いました。

日本政策金融公庫にもお世話になりました。

この時期は非常に辛かったのですが、一緒に踏ん張ってくれたメンバーには感謝しかありません。

類似性と着合わせからリコメンドするファッションAI「#CBK scnnr」

そして、2017年に、遂にファッションAI「#CBK scnnr(カブキスキャナー)」をリリースしました。

リリースしたところ、アパレル企業からたくさんの引き合いを頂くことができました。

こちらは、実際にマガシークに導入した画像検索の機能です。

マガシークのアプリの中でスナップを選んでアップロードをすると、一瞬で類似アイテムを検索してくれるというものです。

次にこちらは、スタイリングを提案してくれるチャットボットです。

スナップをアップロードすると解析してくれて、「この帽子にはこのパンプスが合う」「このパンツが合う」と、ショップ店員のように提案をしてくれます。

従来のリコメンドは購入履歴に基づいたものですが、我々のAIによるリコメンドは、類似性やスタイリングに基づいた仕組みです。

すでに、様々なEC事業会社に導入して頂いています。

AIの導入には数千万円かかることもありますが、我々のAIは数万円から数十万円の予算で気軽に導入して頂けます。

導入実績は右肩上がりです。

メディア事業からAI事業へと、華麗にピボットを遂げました。

ECを超えた展開で、ファッション業界のインフラを目指す

そして今は、我々はECに限らず展開を進めています。

例えばこちらは、itSnapというファッションメディアです。

記事の中にスナップがあると、それをAIが解析し、自動的に類似アイテムを検出する仕組みです。

itSnapは通常通りに記事を書くだけで、マネタイズすることができます。

こちらはFLAG SHOPです。

AIが、アイテムを検出してスタイリングの提案を行い、消費者の複数点購入を促しています。

ディノス・セシールとは、お客様の購入履歴に基づいて、お客様にお届けする紙のカタログをパーソナライズするという取り組みを行っています。

その他にも、TwitterなどSNS上で、ハッシュタグ検索で検出されるスナップをAI解析をしています。

「このようなアイテムが、どれだけタイムライン上に現れたか」というデータを定量的に蓄積し、トレンドを予測につなげる予定です。

また、デジタルサイネージを活用し、お客様が着ている服に合うアイテムを提案して接客の支援をしています。

監視カメラによって来店顧客のファッションを分析し、マーチャンダイズに活かす提案も行っています。

AIでスナップを解析し、着こなしのポイントを自然言語で自動的に生成するための取り組みも進めています。

さらに、画像生成のプロジェクトも進行しています。

ECのみならず、メーカーや店舗なども巻き込んで、ファッション業界のインフラとして成長できるよう、進めています。

AIを導入すると、商品情報・売上・ユーザーの好みといったデータが蓄積されるので、それによって価値を生み出すというサイクルを実現しています。

アパレルECの市場規模は1.6兆円、年2桁成長中

市場性については、アパレルECだけでも年間1.6兆円と非常に大きな市場であり、毎年10~13%も成長しています。

仮にAmazonやGoogleがこの領域に攻めてきても、我々は十分戦えると考えています。

しかし、今後の成長においては問題点もあります。

ECは便利ですが、商品を探すのは大変で疲れるものです。

「これ、良いな」と思う商品があったとしても、接客を受けていなければ着こなし方が分からず、買うかどうかの判断ができないこともあります。

一方企業担当者は、人手不足や、需要予測が当たらないという問題をずっと抱えています。

同時に、インバウンド需要に支えられた売上が見込めなくなる2020年以降に危機感を持っている方が多いです。

よって、AIを導入するのであれば、今がベストなタイミングです。

こちらが、課題に取り組んでいる、ニューロープのメンバーです。

国内外の優秀なエンジニアを揃えており、技術力のある、逆境にも耐えられるチームです。

5分でファッションAIを導入できるSaaSをリリース!

そして最後に、重大な発表があります。

オンラインで、世界中のアパレル企業が、今までお話しした色々なAIを、たった5分で導入できるSaaSを年内にリリース予定です。

ファッション領域でも、AIは当たり前に使われるようになるでしょう。

なぜなら、ニューロープがいるからです。

ありがとうございました。

(終)

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編集チーム:小林 雅/戸田 秀成/本田 隼輝/尾形 佳靖/大塚 幸

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