「プランテックス」は、植物栽培の研究と量産のプラットフォームで、情報ビジネスの創出を目指す(ICC FUKUOKA 2021) | 【ICC】INDUSTRY CO-CREATION

「プランテックス」は、植物栽培の研究と量産のプラットフォームで、情報ビジネスの創出を目指す(ICC FUKUOKA 2021)

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ICC FUKUOKA 2021 カタパルト・グランプリに登壇いただき、 第4位に入賞した、プランテックス 山田 耕資さんのプレゼンテーション動画【「プランテックス」は、植物栽培の研究と量産のプラットフォームで、情報ビジネスの創出を目指す】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット KYOTO 2021は、2021年9月6日〜9月9日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページのアップデートをお待ちください。

本セッションは、ICCサミット FUKUOKA 2021 プラチナ・スポンサーのAGSコンサルティング様にサポート頂きました。

【速報】自律分散型水循環システムの社会実装に挑む「WOTA」がカタパルト・グランプリ優勝!(ICCサミット FUKUOKA 2021)


【登壇者情報】
2021年2月15〜18日開催
ICC FUKUOKA 2021
Session 7A
カタパルト・グランプリ
– 強者が勢揃い –
Supported by AGSコンサルティング

山田 耕資
株式会社プランテックス
代表取締役社長

2007年東京大学大学院卒業後、ものづくりの生産工程改革で有名な㈱インクスに勤務。同社の民事再生申請時には、再生計画案を作成。インクス退社後の2010年以降は、日米計6社のベンチャーの創業に参加。2013年末に、人工光型植物工場と出会う。世界の食と農に革新をもたらす新技術であること、ものづくりのエンジニアを集結することで新技術の発展・普及に貢献できることを確信し、創業を決意。エンジニアリングの分野で卓越した実績・スキルを持つメンバーと共に、新しい産業を興すことを目指して2014年6月に㈱プランテックスを創業、代表取締役社長に就任。日本を発信源とする一大グローバル産業の創出を目指す。


山田 耕資さん プランテックス代表の山田と申します。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

私たちは、植物工場の開発に取り組むベンチャーですが、今日お話しするのは、単なる野菜の話ではありません。

大きな産業がこれから生まれてくるということを、ぜひお伝えしたいと思います。

密閉方式の植物生産システムを自社開発

こちらが、一般的な植物工場です。

それに対して、こちらが我々が開発した植物生産システムです。

一般的な植物工場との違いとして、我々の装置は、装置そのものが密閉されているという構造を特徴としています。

従来の植物工場は、部屋全体で環境を制御しており、各環境条件のバラつきの大きさに課題がありました。

それに対して、我々は、密閉することで装置内の環境制御性を高め、植物の成長のパフォーマンスを引き出すことを目指した装置を開発しました。

ちなみにこれらの技術は全て、我々自身が独自で開発しています。

20種類の環境パラメータで緻密に制御

我々は、植物の成長に影響する、20種類の環境パラメータを定義しました。

大きく分けて、光・空気・水ですが、例えば温湿度や風の強さ、各イオン濃度や水の流れの速さといったものも、植物の成長に大きく影響します。

これらを緻密に制御するために、密閉型の栽培装置を開発しました。

こちらが、装置の実際のパフォーマンスです。見ていただいた通り、非常に正確な制御を達成しています。

収穫重量を高め、安定生産することに成功

環境条件を正確に制御し植物を育てることで分かってきたことの一つとして、例えば、レタスでは同じ大きさの装置に対して、収穫量を大幅に高められることがあります。

単位面積当たりの収穫重量を約5倍まで高めることに成功したのです。

加えて、非常に安定した生産が可能になりました。

日々の連続生産を行った中で、重量の変動幅が1%を切るような非常に正確な生産ができることがわかりました。

これらの結果から、環境制御にかなりコストをかけたとしても、それ以上の成長を引き出すことで、コスト面においても従来方式よりも優れたパフォーマンスを引き出すことができることが確認されました。

大手農業機械メーカー・大手スーパーと提携

我々は、次のステップとして、こちらのような植物工場の建設に取り組み始めています。

これはかなり具体的に進んでいる話です。既にクボタ様から、工場を建てるまでの資金も出資いただき、これから海外進出に向けた技術提携についても協議を進めていきます。

農業機械大手のクボタから資金調達し、大規模マザー工場を建設

マルエツやカスミを傘下に持つ大手スーパーマーケットのユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(U.S.M.H)様との事業提携も、2020年12月にリリースさせていただきました。

U.S.M.Holdingsと野菜の次世代製造小売サービス検討に係る基本合意書締結

これによって、野菜の販売面における重要なパートナーも、既に獲得しております。

高い環境制御下の植物工場でしか育てられない野菜の開発

2020年12月に完成したばかりですが、量産機1号機も既に完成しています。

これらを通じて、我々は、これから、高いパフォーマンスを発揮する量産工場を実現していきます。

ただ、植物工場で重要なのは生産性を上げることだけではありません。

植物工場は、例えば「生産が安定する」「省資源で野菜を生産できる」といった技術の点でも優れているのですが、それに加えて期待されているのが、「高い環境制御の中で、植物工場でしかできない野菜が登場してくるのではないか」ということです。

我々は、それに対しても既に取り組みを始めています。

新しいマーケットは、健康・美容・医療といった分野だと思っています。

野菜の健康成分を環境条件で様々にコントロール

一つ事例をご紹介させていただきます。

こちらは、我々が先ほどの装置で生産しているレタスの成分含有量です。

見ていただいた通り、一般的なレタスと比べても、非常に機能性成分に富んだ野菜ができています。

かつ、これらの成分が環境条件によって様々にコントロールできる、という可能性が見え始めています。

我々は、冒頭で申し上げた20種類の環境条件(パラメータ)を様々にコントロールする中で、健康や美容に寄与する様々な機能性成分を特徴とする野菜の研究開発を進めていきます。

抗がん成分の高濃度化を玉川大学と共同研究

また、もう一つ大きな事例として、玉川大学さんと共同研究している事例があります。

ニチニチソウという植物から採れる抗がん剤成分は、数十トンの植物からわずか1gしか採れないような非常に貴重な成分です。

それを、500倍の濃度に高めることに成功しました。

このような成分コントロールが可能になると、今後、大きく社会を変えるインパクトを持った商品が出てくる可能性があります。

植物栽培研究所設立を計画

こういった植物工場でしかできない様々な野菜の研究開発を進めていくにあたって、植物栽培研究所の設立を目指しています。

既に研究所のコアとなる栽培装置は完成しています。

ここで非常に重要になるのが、植物栽培研究所の小型の装置と大型の量産用の装置が、ハードとソフトの面で高い精度で規格化されているという点です。

これらの規格が合っているというところが非常に重要なポイントで、小型の栽培装置で試験した中身が、そのまま大型の量産機で再現できるということを意味します。

我々は、「栽培レシピ」と称している特定の栽培条件の組み合わせを、栽培研究所において精力的に研究していきます。

栽培レシピを中心とした情報ビジネスの創出

我々は、量産においても研究においても、皆様がオープンに参加できる環境を整えて、量産と研究のプラットフォームとして提供していきます。

研究所で生み出された栽培レシピは、クラウドを通じて量産工場に還元します。

量産工場は、栽培レシピにより、その価値を高めます。それらの収益の一部は、研究所に還元されて、さらに研究開発を加速させます。また、量産工場における日々の栽培に関するデータはクラウド上に蓄積され、生産改善や新しい研究テーマに繋がる情報として利用できます。

このように、研究と量産がシームレスに連動することにより、栽培レシピを中心とする情報ビジネスが、今から生まれてくると考えています。

我々は、研究と量産を両輪とした情報ビジネスを、日本初のグローバル産業として創出していくことを目指し、これから強力に推進していきたいと考えています。

どうもありがとうございました。

▶東京・京橋にある密閉型植物工場をレポートした記事 銀座でレタスが育つ!? リアルテック・カタパルトに登壇した、プランテックスの最先端植物工場を見学しました【ICCビジネス・スタディツアー vol.7】もぜひご覧ください。

実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

(終)

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編集チーム:小林 雅/小林 弘美/浅郷 浩子/戸田 秀成

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