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ICC FUKUOKA 2023 SaaS RISING STAR CATAPULT 次のユニコーンを探せ!に登壇いただき、見事優勝に輝いた、ハイヤールー葛岡 宏祐さんのプレゼンテーション動画【モノづくりを担うエンジニアが実力で評価される世界を目指す「ハイヤールー」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!
ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。次回ICCサミット KYOTO 2023は、2023年9月4日〜 9月7日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページのアップデートをお待ちください。
本セッションのオフィシャルサポーターはHelpfeelです。
▶【速報】エンジニア採用におけるミスマッチを改善し、もう一度日本をモノづくりの世界一へ導く「ハイヤールー」がSaaS RISING STAR CATAPULT優勝!(ICC FUKUOKA 2023)
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【登壇者情報】
2023年2月13〜16日開催
ICC FUKUOKA 2023
Session 2A
SaaS RISING STAR CATAPULT 次のユニコーンを探せ!
Sponsored by Helpfeel
葛岡 宏祐
株式会社ハイヤールー
代表取締役
HP | STARTUP DB
1996年生まれ、京都府出身。バックパッカーとして世界一周を経験後、独学でiOSの旅行アプリ『AminGo』をリリース。2018年にAIエンジニアとして株式会社ディー・エヌ・エーに入社し、数々のイベントに登壇。2020年2月、画像検索プロジェクトのテックリードとして株式会社メルカリに入社し、在籍中の2020年12月に株式会社ハイヤールーを創業。
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葛岡 宏祐さん エンジニアの力を解き放つ、エンジニア採用プラットフォームの株式会社ハイヤールーです。
我々ハイヤールーは、エンジニアのスキルを可視化することで、採用や評価などの難しい組織課題を解決する、そんなSaaSを提供しているスタートアップです。
優秀なエンジニアでも学歴が必要な日本の採用
なぜ今、エンジニアのスキル可視化が重要なのか。
きっかけは、私の実体験にありました。
私はこれまで、スタートアップ、メガベンチャーでエンジニアとしてキャリアを積んできましたが、私の転職活動を難しくする大きな課題がありました。
それは、中卒という私の学歴でした。
中学卒業後、自分の手でモノを作りたいとエンジニアを志し、英語、数学、コンピュータサイエンス全てを独学で習得しました。
さあ、いざ転職と意気込み、会社に応募しようとしたその時に気づきます。
私には、応募する資格がないという現実です。
企業は、私が数年間死に物狂いで身に付けたスキルより、学歴で私を評価していたのです。
そんな中、幸いにも私の企業に目をつけてくれた企業のおかげで、私は何とかエンジニアとしてのキャリアを歩み始めました。
この問題の根幹にあるのは、エンジニアの採用方法です。
日本では、エンジニア採用において多くの場合、応募時に履歴書などの書類を提出してもらい、書類選考を行いますが、過半数以上の候補者が、ここで落ちてしまいます。
僕もその一人でした。
その後、人物やカルチャーフィットの観点から面接で評価し、最終的な合否が判定されます。
皆さん、お気づきでしょうか。
この採用方法は、実は、ビジネス職の採用方法と全く同じなのです。
しかし、海外を見てみると、まずはオンラインでコーディング試験を行い、その後、現地で6時間にもわたるオンサイトコーディング試験を行います。
最後に履歴書などの書類を提出し、面接のフィードバックと共に合否が判定されます。
海外ではこのように、学歴や職歴ではなく、エンジニアのスキル中心で評価をしています。
ですから私も実際に、Big Techの選考を受けることができました。
なぜ、国外と国外の採用方法はこんなにも違うのか。
この問いが、我々が事業を始めるきっかけとなりました。
スキル評価と、評価するソリューションが不足している
一方、国内でも同様に、エンジニア採用で重視する点のトップは、技術力とコミュニケーション能力なのです。
問題は、スキルを評価できる人材の不足と、評価するソリューションが存在していないことなのです。
その結果、ビジネス職と同じ採用方法でエンジニアを評価し、結果としてミスマッチが生じます。
このミスマッチですが、エンジニアを採用する企業の8割以上が過去に経験しており、ミスマッチ1件あたりにかかる費用は何と500~700万円にものぼるということが、分かっています。
スキルを可視化するハイヤールーのエンジニア試験とは
そこで我々は、そんなエンジニア採用のミスマッチを防ぐためのソリューションを開発しました。
デモをお見せします。
まずは試験の作成です。
試験に必要な情報を入力後、問題を選びます。
弊社自慢のエンジニアが考えた数百問の問題から、自社に合った問題を選択するだけです。
必要な作業はこれだけです。
候補者は、Zoom同様、企業からリンクを受け取り、期限内に受験します。
実務で使用する言語を用いてコーディング課題を解いてもらうことで、地頭の良さやコーディング力を測定、また、AWSやGCPを使って実務システムの設計をしてもらうことで、設計力も測定することができます。
さらに、候補者とインタラクティブに試験を実施し、オンラインテストでは見られない思考プロセスやコミュニケーション能力の測定も可能です。
試験が完了すると、様々な指標を用いて定量的に採点された結果が、このようにレポートとして表示されます。
これらの結果は、ハイヤールー上で実施された全てのコーディング試験と比較され、偏差値がつけられています。
さらに、母集団を自社のエンジニアのみに絞ることで、社内のエンジニアと相対的に比較することも可能です。
我々は、成果物だけではなく、過程も非常に重要視しています。
このように、設計やコードを書いた過程は全てログが取られており、後から巻き戻し再生することが可能です。
これにより、候補者がどこで詰まったのかの確認と、さらにはオンラインテストならではのコピペ検出もできるのです。
最後に、これらの結果を、自社の指標を用いて定性的に評価し、選考は終了です。
このように、定量的かつ定性的に評価することで、評価が属人化せず、結果としてミスマッチを防ぎます。
評価した結果は、一覧として確認することができます。
さらに、特定のスコア以上や、偏差値での候補者の絞り込みも可能です。
これにより、エンジニアのみならず、人事部門の方でも簡単にスキル評価が行えるのです。
ハイヤールーを導入することで、「属人化していた採用基準が明確化され、ミスマッチが減った」、「1時間かかっていたスキル評価が、2、3分に短縮できた」など、嬉しい声をたくさん頂いています。
これが、Big Techも行っている、理想のスキル採用です。
基本料金+試験数の従量料金制
続いて、ビジネスモデルです。
使いたい機能によって決まる基本料金と、試験数によって決まる従量料金の組み合わせでご契約いただけます。
年間数名程度採用するスタートアップの場合、月約5万円から、数十名程度採用する場合だと月約30万円からご利用いただけます。
トラクションです。
リリースから約1年、インバウンド中心に、有料顧客社数は約100、累計選考数は約10,000と、順調に推移しています。
MRRはMoMで約20%、YoYで約900%と急成長しています。
評価、育成の次はエンジニア採用の指標設定に挑む
今後の展望です。
スキル可視化を軸に、まずはコーディング試験サービスで実績を作り、その後、社内の人材評価、育成においてのソリューションを展開します。
そして、選考と社内人材の評価プロセスで蓄積したデータをもとに、TOEICのような標準化された指標を定義し、エンジニア採用の指標設定に挑戦します。
我々が目指しているのは、「強いエンジニアリング組織を作る上で、ハイヤールーは必須」という世界観です。
そこで2本目の柱として、社内人材の評価におけるソリューションを開発しました。
デモをご覧ください。
定期的に発行される課題を受けることで、定量的なスキルや成長過程がこのように可視化されます。
評価者は、これらの結果をもとに、定められた評価項目と定性的なコメントで、詳細に評価します。
結果は即座にフィードバックされ、良かった、悪かった点、評価者からのコメントなどが確認できます。
これにより、評価する側とされる側の目線合わせが可能になり、お互いに満足のいく評価ができ、結果として個人のモチベーションアップにつながるのです。
結果はこのように一覧として管理され、成長が著しい人材や鈍化した人材を一目で把握することができます。
これらのプロダクトを通し、今後は、現在お使いいただいているテックカンパニーだけではなく、国内IT企業の半数以上を占めるSIer、受託開発企業、最後にDXを進めている大企業という順で、顧客獲得をしていきます。
モノづくりを担うエンジニアが正当に評価される未来へ
ターゲット顧客は、エンジニアを採用する全ての企業です。
最後に、この事業にかける思いをお話しさせてください。
かつて、この国はモノづくりで一番になりました。
ですが、情報革命においてモノづくりの形は変わり、今では世界に大きく遅れをとっています。
私は、日本はもう一度、モノづくりで一番になれると信じています。
そして、次世代のモノづくりを担うのはエンジニアなのです。
学歴、職歴がない、上司との相性が悪い、そんな理由で正当に評価されていないエンジニアはたくさんいるのです。
私はそれを本気で変えたい、だからこの事業に人生を懸けています。
エンジニアが正当に評価される世界、その先には、個の力、企業の力が最大化され、日本がもう一度モノづくりで一番になる、そんな明るい未来があると私は信じています。
ハイヤールーでした、ご清聴ありがとうございました。
(終)
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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/小林 弘美/正能 由佳/戸田 秀成