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ICC FUKUOKA 2023 カタパルト・グランプリに登壇いただいた、MATCHA青木 優さんのプレゼンテーション動画【地域の観光サイトをつなぐ多言語CMSから、日本の観光産業の進化を目指す「MATCHA」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!
ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。次回ICCサミット KYOTO 2023は、2023年9月4日〜 9月7日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページのアップデートをお待ちください。
本セッションのオフィシャルサポーターはAGSコンサルティングです。
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【登壇者情報】
2023年2月13〜16日開催
ICC FUKUOKA 2023
Session 6A
CATAPULT GRAND PRIX (カタパルト・グランプリ)- 強者が勢揃い –
Sponsored by AGSコンサルティング
青木 優
株式会社MATCHA
代表取締役社長
HP | STARTUP DB
1989年、東京生まれ。明治大学国際日本学部卒。株式会社 MATCHA 代表取締役社長。内閣府クールジャパン・地域プロデューサー。学生時代に世界一周の旅をし、2012年ドーハ国際ブックフェアーのプロデュース業務に従事する。デジタルエージェンシーaugment5 inc.に勤めた後、独立。2014年2月より訪日外国人観光客向けWEBメディア「MATCHA」の運営を開始。「MATCHA」は現在10言語、世界180ヶ国以上からアクセスがあり、様々な企業や県、自治体と連携し海外への情報発信を行なっている。
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10言語で展開、日本最大級のインバウンドメディア「MATCHA」
青木 優さん(以下、青木) 皆さん、おはようございます。
株式会社MATCHA代表の青木優です。
僕たちは、日本に来る外国人観光客向けメディア、MATCHAを運営しています。
MATCHAは、年間330万人が見る、日本最大級のインバウンドメディアです。
10言語で展開し、世界各国からアクセスがあります。
皆さんご存知でしょうか、世界から見た日本のインバウンド。
日本のインバウンドは、2019年まで急激に伸びていました。
日本のインバウンド産業のポテンシャル
実は、日本の国際観光収入は世界第7位です。
2019年、1位はアメリカで日本は7位でしたが、これは2009年からの10年間、447%増加したという驚異的な伸びによるものです。
世界から見て、日本のインバウンドはすごいという状況だったのです。
さらに、インバウンド産業は2030年には自動車産業を超える15兆円市場になると言われています。
皆さん、これは、ものすごいポテンシャルだと思いませんか?
コロナで国際観光がストップ、インバウンド市場が消滅
しかし、2020年4月、コロナによって国際観光がストップしました。
旅行者数は−99.9%となり、インバウンド市場が消滅しました。
MATCHAも大きなダメージを受け、ユーザ数は330万人から100万人に、売上高は50%以下に、社員数は30人から10人に減りました。
正直、とても辛い日々が続きました。
業界内外からは、「インバウンドは終わったのか? インバウンドはもう終わりだ」という声が続きました。
しかし、そんな中でも100万人のユーザーがいることに、僕たちは可能性を感じ、諦めず、前を向きました。
越境クラウドファンディング、在日外国人向け特集、そしてインバウンド業界最大のカンファレンスを開催しました。
▶越境クラウドファンディングJapan Tomorrow成功の秘訣とは? MATCHA CMO 齋藤氏 × Shopifyマーケティングエキスパート徳田(世界へボカン)
▶Living in Japan
▶インバウンドサミット 2022 日本の底力
MATCHAのクライアントの多くは、地域の方でした。
インバウンドが止まっているこの時だからこそ、インバウンドに対しての思いや課題を、全国150の地域に対し、1対1で直接ヒアリングを続けました。
明らかになった地域観光の課題
そんな中で、分かってきたことがあります。
明らかになった地域の課題は、1つ目は情報発信の予算と時間が足りない、2つ目は観光サイトを作っても訪日外国人に情報が届かない、3つ目は訪日外国人のニーズが分からない。
ほとんどの地域で、これらの課題が見られることが分かりました。
さらに日本には、1,300もの観光サイトが乱立しています。
その多くは満足に多言語化されず、全体の6割がほとんど更新されていない、とてももったいない状況です。
地域観光の3つの課題を解決する画期的なサービス
それらの課題を解決すべく作ったサービスが、MATCHA Contents Managerです。
これは、とても画期的なサービスです。
MATCHA Contents Managerでは、地域や企業の方が、MATCHAに記事を投稿することができ認知度をアップさせることができます。
さらに、5言語に自動翻訳されるので翻訳の手間が削減されます。
データで訪日客のニーズが分かり、地域のインバウンド施策に活かすことができます。
日本語から5言語に翻訳され、地域独自のページをMATCHAの中に作ることができます。
今まではバラバラだった地域の観光サイトが、MATCHA配下に、同じドメインでページを作ることができるので、旅行者は簡単に地域の情報を得ることができます。
日本語の記事を一度に5言語に翻訳し、MATCHA上に公開
デモをご覧ください。
管理画面は非常にシンプルで、誰もが使いやすいようにと、こだわっています。
さて、記事を投稿してみましょう。
まず日本語で文章を作成します。
確定ボタンを押すと、一気に多言語に翻訳され、翻訳後は直接編集も可能です。
最後に、言語別で公開設定をすれば、あっという間に、6言語でMATCHAに公開することができるサービスです。
こちらが、英語のページです。
固有名詞を登録できる翻訳辞書機能も搭載しました。
これによって、自動翻訳の精度が向上します。
月額15万円から、コンテンツ数は無制限
サービスをローンチして3カ月ほどですが、15を超える地域、法人に導入いただいています。
とある地域では、既存サイトを大幅に上回る実績を叩き出しています。
これだけの機能を持つサービスが、月額15万円から利用可能です。
コンテンツは投稿し放題で、広告換算をするとものすごい効果が生まれます。
今後は、今までMATCHAが取引をしていた500を超える既存顧客に対して導入を強化し、さらに強力な株主と共に、MATCHA Contents Managerを全国、世界に広げていきます。
インバウンドが本格的に再開、ピーク時の半分まで回復
そしてついに、2022年10月11日、待ちに待ったインバウンドが本格的に再開しました。
本当に、この3年間長かったです。
訪日外国人は、1カ月200%のペースで増加し、ピーク時の半分にまで戻りました。
MATCHAのユーザー数は230万人まで回復、送客数も右肩上がりで増加しています。
とある大手レンタカー会社から、MATCHAがインバウンド送客のNo.1という報告を受けました。
これはとても嬉しい出来事でした。
旅行の行動を促すアクションプラットフォームへ
この流れを経て、MATCHAは従来のメディアから、旅行の行動を促すアクションプラットフォームへ進化していきます。
MATCHAが構想する事業モデルです。
MATCHAには既に多くのアクセスが集まっており、さらに地域のコンテンツが掲載される仕組みとして、MATCHA Contents Managerをリリースしました。
今後は予約を促すメタサーチ機能、そしてMATCHA Contents Managerの商品販売機能を付けることで、地域のホテルや体験を予約できるサービスへと成長させ、収益を最大化させていきます。
今後の成長ストーリーです。
メディアのトラフィックとMCMの利用数増加に合わせて、送客事業を圧倒的に成長させていきます。
そして、2027年度の売上高100億円を実現させます。
日本の素晴らしい文化を世界に届けたい
最後に、MATCHAのビジョンです。
MATCHAのビジョンは、「日本の価値ある文化が、時代とともに残り続ける世界に。」
日本には、素晴らしい文化がたくさんあります。
その素晴らしい文化が世界に届き、それによって日本の良さが残るようにしたい。
僕は今、33歳です。
自分が50歳、70歳になった時に、日本には素晴らしい文化や景色が残っている、そう胸を張れる人生、事業を作っていきたいと思い、会社を経営しています。
MATCHAを作っている仲間たちも、会社のビジョンに共感し、日々、力を発揮してくれています。
観光産業は、すべての業界の強みを組み合わせることができる稀有な作業です。
ここにいる皆さん一人ひとりの強みを活かすことができます。
日本の未来は、観光にあります。
この会場にいる審査員、参加者の皆さん、そしてオンラインで聞いていただいている皆さん、MATCHAと共に日本のインバウンド、そして日本の未来を作っていきませんか。
僕たちはこれからも、挑戦をし続けていきます。
応援のほど、どうぞよろしくお願いします。
(終)
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編集チーム:小林 雅/星野 由香里/浅郷 浩子/正能 由佳/戸田 秀成