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「農業のGoogleを目指す」ファームノートの挑戦【K16-5D #2】

ICC KYOTO 2016 S5D

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「1次産業(農業水産業) × ITから生み出されるビック チャンス 」【K16-5D】セッションの書き起し記事をいよいよ公開!9回シリーズ(その2)は、その1に引き続き、ファームノート小林さんに事業紹介と今後の展望をお話し頂きました。「農業のGoogle」をめざす挑戦を是非御覧ください。

ICCカンファレンスは新産業のトップリーダー160名以上が登壇する日本最大級のイノベーション・カンファレンスです。次回 ICCカンファレンス KYOTO 2017は2017年9月5〜7日 京都市での開催を予定しております


2016年9月6日・7日開催
ICCカンファレンス KYOTO 2016「ICC SUMMIT」
Session 5D
「1次産業(農業/水産業) X ITから生み出されるビック・チャンス」

(スピーカー)
小林 晋也
株式会社ファームノート
代表取締役

藤原 謙
UMITRON PTE. LTD.
Founder / Managing Director

安田 瑞希
株式会社ファームシップ
代表取締役

(モデレーター)
椿 進
Asia Africa Investments & Consulting Pte.Ltd.
代表取締役/CEO

「1次産業(農業水産業) × ITから生み出されるビック チャンス 」の配信済み記事一覧

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【本編】

牛につけるセンサー「Farmnote Color」

小林 次に、牛をインターネットに繋げて最適な飼養管理をしようということで、今「Farmnote Color」というセンサーを発売しています。

牛が動いたりご飯を食べたり、反芻したり寝たり、といった行動を取っていますが、この行動に異常があっても、これだけたくさんの牛がいると中々人の目が届かないので、我々のColorというセンサーを牛の首に取り付けています。

例えば発情行動といって、これは排卵するタイミングのちょっと前ですが、排卵のタイミングに合わせて人工授精をします。

そして妊娠して、分娩して牛乳がでる、というサイクルですが、これをスマホに「今発情起きているから受精したらどうですか」ということを伝える、といったようなことを今やっています。

先程、「我々は世界の農業の頭脳になる」と言いましたが、つまりは農業のGoogleになろうと思っていまして、とにかく生産データを大量に集めるということで、牛以外のビジネス、農業にも積極的に出ていこうと、今 畑版のFarmnoteの開発を進めています。

僕等が今目指していることは、今、手入力でデータを打っていただいていますが、今は牛もですが、先程の搾乳機や、自動的に自動的にデータが取れる仕組みは既にありますので、データを自動的に集められるよう取り組んでいます。

そして、集めたデータで予実管理を行い、自分の牧場は何が悪いかを見てもらいます。

集めたデータで「農業のGoogle」になる

「Farmnote Color」は一部機械学習の技術を使っていまして、入ってきたデータから「未知なる脅威」を予測して教えてあげよう、というプラットフォームを作ります。

その中には生産データが大量に入ってますので、実は今ある農協さんに全部の農家さんにFarmnoteを導入して、全体を俯瞰した生産改善を農協さんと組んでやっています。

これはまだ出来ていませんが、生産データを小売店等に繋いでいくことで、全体を俯瞰したサプライチェーンの改善、これを我々は「農業革命」と呼んでいますが、農家さんが持っているデータに、より付加価値がでるような取り組みをFarmnoteは今後行っていこうと思っています。

そのために、今研究機関のFarmnote Labで、とにかく人工知能とIoTの技術を農業で研究しまくろう、ということをやっています。

これもLoRaWANというセンサーのデータを数キロ飛ばすことができるデータの試験をやっていますが、これは実用的に牛の動きを追跡しています。

こんな実験をやったり、あとはドローンをとばして生育状況を見る、このような技術自体は海外でもありますが、このデータを全部集めてGoogleとして統合しよう、ということを今やっています。

最後に、当然日本の品質の技術をもってグローバルに展開していきたいと思っています。

今農地がどんどん減少していって、しかも人口の増加とともに一人あたりの農地面積も減っていきます。

僕等がこの辺の食料問題を解決するために、農業のGoogleになる、とにかくデータを集めて、その中から智恵、知識を創り上げていく、そんな世界を実現したいと思っています。

今日はよろしくお願いします。

椿 どうもありがとうございました。

簡単に質問ですが、1頭いくら、月いくら等、どんな料金体系なんですか。

小林 牛の場合は、小規模の牧場からはお金をいただいていません。

ICC KYOTO 2016 S5D

椿 勝手に使ってくださいと、まさにGoogleですね。

小林 先程申し上げたように、農家さんはそもそもソフトウェアを買うという習慣がないので、まず触れてみるということで、口コミがバイラルするために無償にしています。

100頭以上の大規模農家さんの場合、1頭40円から100円の月額という形で課金しています。

正直それでもソフトウェアは儲からないのですが、やはりお金をいただくことで利用意識が高まるので、そこで我々の「カスタマーサクセスチーム」がサポートして、定着化支援までやることで初めて「ソフトウェアを使用して良かった」と思ってもらえる仕組みになっています。

椿 このシステムは全部自社で、帯広で開発しているんですか

デバイスの一部の設計等は外に出していますが、デバイスのフィールドの試験やソフトウェアの開発は全部自社でやっています。

椿 ありがとうございました、次は藤原さんお願いします。

(続)

続きは IoTの活用で「養殖漁業」が変わる(ウミトロン藤原) をご覧ください。

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【参考情報】 2017年2月23日のプレゼンテーション動画も合わせてご覧ください。

編集チーム:小林 雅/榎戸 貴史/戸田 秀成/城山 ゆかり

 

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【編集部コメント】

続編(その3)では、ウミトロン藤原さんに事業紹介を頂きました。「宇宙のデータで魚を育てる」ビジネスです。是非ご期待ください。他にも多く記事がございますので、TOPページからぜひご覧ください。

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