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ICCサミット FUKUOKA 2020「ズバリ聞きたい!ベンチャーキャピタルは今後どうなっていくのか?」の全文書き起こし記事を全7回シリーズでお届けします。(その1)は、登壇者5名の自己紹介からスタートです。GCP仮屋薗さん、オプトベンチャーズ野内さん、ドリームインキュベータ/DIMENSION宮宗さん、インキュベイトファンド村田さん、そしてモデレーターを務めるのは、イスラエルのMAGENTA Venture Partners竹内さんです。豪華メンバーがVCの現状と未来を語ります。ぜひご覧ください!
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ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回250名以上が登壇し、総勢900名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット KYOTO 2020は、2020年8月31日〜9月3日 京都市での開催を予定しております。参加登録などは公式ページをご覧ください。
本セッションは、ICCサミット KYOTO 2019 ゴールド・スポンサーのfor Startups, Inc.様にサポートいただきました。
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【登壇者情報】
2020年2月18〜20日開催
ICCサミット FUKUOKA 2020
Session 2C
ズバリ聞きたい! ベンチャーキャピタルは今後どうなっていくのか?
Supported by for Startups, Inc.
(スピーカー)
仮屋薗 聡一
株式会社グロービス・キャピタル・パートナーズ
代表パートナー
野内 敦
株式会社オプトベンチャーズ
代表取締役
宮宗 孝光
株式会社ドリームインキュベータ 執行役員 /
DIMENSION株式会社 代表取締役
村田 祐介
インキュベイトファンド
代表パートナー
(モデレーター)
竹内 寛
MAGENTA Venture Partners
Managing General Partner
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▶「ズバリ聞きたい!ベンチャーキャピタルは今後どうなっていくのか?」の配信済み記事一覧
本編
竹内 寛さん(以下、竹内) こんにちは、MAGENTA Venture Partnersの竹内と申します。
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竹内 寛
MAGENTA Venture Partners
Managing General Partner
三井物産(株)企業投資部所属。2004年、同社VC子会社(Mitsui & Co. Venture Partners) 米シリコンバレー拠点立ち上げの為渡米し、現地で米Startup投資業務に従事。2009年に日本帰国後、三井物産の複数部門で自動車・IoT分野の米Startup投資と日本での事業開発に従事。同社経営企画部イノベーション推進室で、全社イノベーション推進体制の企画・推進。2018年11月、イスラエルのStartup投資にFocusしたVC、Magenta Venture Partners設立、Managing General Partnerに就任。現在イスラエルに駐在し、同国Startupへの投資業務に従事。早稲田大学大学院 理工学研究科卒(修士)。ソフトウェア工学専門。
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私は今イスラエルに住んでいて、現地でベンチャーキャピタル(VC)の仕事をしています。
社名の“MAGENTA”は、色の名前で、少し紫がかった赤色です。
プリンタのトナーカートリッジにあるマゼンタ色ですね。
イスラエル国旗の「青」と日本の日の丸の「赤」を混ぜ合わせるとマゼンタ色になることから、社名をMAGENTA Venture Partnersとしました。
私は三井物産の企業投資部に所属しており、2018年の暮れにイスラエルでファンドを立ち上げる目的で現地に渡り、投資業務をしてまいりました。
三井物産以外にも外部から資金調達して、ピュア・ファイナンシャルリターンを狙った投資をしています。
シリコンバレーを含めた主に海外でのVC投資をやって来た人間であり、国内のVC事情にはあまり明るくありません。
そこで本日は、国内のVC事情と今後について重鎮の皆様の議論を拝聴しながら、私自身も会場の皆さまと一緒に学びを深めていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
早速、皆さんに自己紹介と今取り組まれているお仕事についてお話しいただきたいと思います。
村田さんから、お願いいたします。
“ゼロイチ”から起業家を支援「インキュベイトファンド」村田さん
村田 祐介さん(以下、村田) インキュベイトファンドの村田と申します。
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村田 祐介
インキュベイトファンド
代表パートナー
1999年に金融機関向けSaaSスタートアップに創業参画し開発業務に従事した後、2003年にエヌ・アイ・エフベンチャーズ株式会社(現:大和企業投資株式会社)入社。主にネット系スタートアップの投資業務及びファンド組成管理業務に従事。2008年より同社ネット系投資部門の責任者を務める。2010年にインキュベイトファンド設立、代表パートナー就任。メディア・ゲーム・医療・フロンティアテック関連領域を中心とした投資・インキュベーション活動を行うほか、ファンドマネジメント業務を主幹。 2015年より一般社団法人日本ベンチャーキャピタル協会企画部長兼ファンドエコシステム委員会委員長兼LPリレーション部会部会長を兼務。Forbes Japan「JAPAN’s MIDAS LIST(日本で最も影響力のあるベンチャー投資家ランキングBEST10)」2017年第1位受賞。
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インキュベイトファンドは、2010年にスタートしたVCです。
2020年5月の初号ファンド設立から、ちょうど10年を迎えます。
私は2003年にエヌ・アイ・エフベンチャーズ(現:大和企業投資株式会社)に入社して、以来17年のVCのキャリアがあります。
入社以前の1999年には自身でスタートアップを起ち上げ、当時はずっとコードばかり書いていました。
ファンドのAUM(運用資産)は、350億円前後あります。
会社がまだ形に全くなっていない、言ってみれば「創業者」にもなっていない人と一緒に会社をつくっていく“ゼロイチ”にこだわって、ずっと仕事をしています。
国内が中心ですが、シンガポール、インド、パロアルト、シリコンバレーの4拠点体制で、現在投資活動をしています。
本日はよろしくお願いします。
2019年設立の新ファンド「DIMENSION」宮宗さん
宮宗 孝光さん(以下、宮宗) 宮宗と申します。よろしくお願いします。
私のキャリアは少し変わっていて、もともとはシャープのデバイスのエンジニアでした。
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宮宗 孝光
株式会社ドリームインキュベータ 執行役員 /
DIMENSION株式会社 代表取締役
1974年生まれ。東京工業大学・大学院を卒業後(飛び級)、シャープ株式会社を経て2002年ドリームインキュベータ入社。大企業とベンチャーの戦略策定、幹部採用、M&A、提携などを推進。現在、国内ベンチャー投資・上場支援事業を統括。3社の上場、3社の東証一部上場企業へのMBOに貢献。直近の出資・支援先はSHOWROOM、五常・アンド・カンパニー、AnyMind Group など。2006年から起業家との勉強会を主催。メンバー17名中、10名が上場。2019年、総額50億円の国内ベンチャー投資ファンド「DIMENSION」を組成し代表取締役に就任。「正しい起業家 と 事業の創出」をビジョンに、起業家支援に注力。
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投資や経営とは非常に遠いところで仕事をしていましたが、2002年にドリームインキュベータに入社しました。
代表的な出資・支援先のIPOはは、ポケトークを手掛けるソースネクストです。
同社は私の初期の支援先で、CEOの松田憲幸さんとは、長いお付き合いをさせていただいています。
ドリームインキュベータはこれまで170社に出資し、29社が上場しています。
並行して18年ほど自己資金で投資事業を続けてきましたが、2019年に50億円の国内ベンチャー投資ファンドDIMENSION(ディメンション)を立ち上げ、その代表も兼務しています。
トラックレコードとしては、SHOWROOM、五常・アンド・カンパニーなど、レイターステージの企業さんからシードのステージのベンチャーさんまで出資支援をしています。
自己資金からファンドへの切り替えのところなので、ファンドとしてはまだまだですが、多面的な支援をしています。
今日はそういった経験をもとに、何かをお伝えできればと思います。
豊富な事業経験を活かしたハンズオン型VC「オプトベンチャーズ」野内さん
野内 敦さん(以下、野内) 野内です。よろしくお願いします。
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野内 敦
株式会社オプトホールディング
取締役副社長 グループCOO
株式会社オプト(現:株式会社オプトホールディング)共同創業者。2006年からCOO、その後数々の戦略子会社の設立・運営に携わる。2013年より投資育成事業の責任者として陣頭指揮を執り、出資先への経営指導やビジネスモデル開発を支援中。オプトベンチャーズ代表取締役を兼務。
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私はオプトグループの共同創業者の1人で、1994年の設立から26年が経ちました。社内では主に事業の立ち上げを行ってまいりました。
グループが上場した2004年からは並行して、自分たちの機能を拡大するための戦略的な事業投資を行うようになりました。
そして2013年に、「事業投資よりも、これから世の中を変革する力を持つベンチャーを支援したほうが世の中のためになるのではないか」と考え、社内で50億円の承認をとってオプトベンチャーズを立ち上げました。
その50億円をあっという間に使い切り、6億円を追加して、わずか2年で56億円を投資しました。
1号ファンドを立ち上げ、現在2号ファンドを運用中です。
AUM(運用資産)は総額200億円ほどですが、まだまだファンドのVCとしてはニューフェースですので、今日は色々と勉強したいと思います。
25年にわたり日本のベンチャーを支援「グロービス・キャピタル・パートナーズ」仮屋薗さん
仮屋薗 聡一さん(以下、仮屋薗) グロービス・キャピタル・パートナーズの仮屋薗です。
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仮屋薗 聡一
株式会社グロービス・キャピタル・パートナーズ
代表パートナー
株式会社三和総合研究所での経営戦略コンサルティングを経て、1996年、株式会社グロービスのベンチャーキャピタル事業設立に参画。1号ファンド、ファンドマネジャーを経て、1999年エイパックス・グロービス・パートナーズ設立よりパートナー就任。2006年マネジング・パートナー(現代表パートナー)就任、現在に至る。2015年7月より一般社団法人日本ベンチャーキャピタル協会会長を務める。慶應義塾大学法学部卒、米国ピッツバーグ大学MBA修了。著書に、「機関投資家のためのプライベート・エクイティ」(きんざい)、「ケースで学ぶ起業戦略」(日経BP社)、「MBAビジネスプラン」(ダイヤモンド社)、「ベンチャーキャピタリストが語る起業家への提言」(税務研究会)がある。
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グロービスはMBAのスクールとしてご存知かと思いますが、1992年設立のグループです。
創業からわずか4年の早い段階でVC事業を始め、独立系のVCとしてはおそらく最古参になると思います。
▶HISTORY 日本におけるベンチャーキャピタルの起業家(グロービス・キャピタル・パートナーズ)
私は1996年に開始されたVC事業の第1号社員で、小さなファンドですが1人で最初の3年間運用に従事し、現在25年目に入りました。
現在は6号目のファンドを運用しており、サイズは400億円、累計では1,000億円を超えてきたところです。
我々は設立当初から、グループ全体で「ヒト(人材)」「カネ(資金)」「チエ(経営ノウハウ)」の3つのインフラを使って、日本の産業および企業を興すためのプラットフォームとなることをビジョンを掲げており、アーリーステージから会社・経営者に寄り添って、ハンズオンでサポートをするクラシックなVCをずっと志向してきました。
累計で1,000億円と申し上げましたが、私たちのファンドの特徴は機関投資家比率が高いことです。
2号ファンドでは、欧米で30年以上の投資実績を持つエイパックス・パートナーズとジョイントベンチャーを組みました。
このとき、機関投資家、年金基金、大学のエンダウメント(大学基金)等々から、どのように資金をお預かりして、ファンドマネージメントするかを学びました。
以来、国内外の機関投資家の皆様から信頼していただき、資金をお預かりしています。
日本のVCが今後、リスクマネーをしっかりと投下できる、世界に伍する規模になるには、いかに機関投資家から資金を預けてもらえるか、いかに金融産業における本当の意味でのアセットクラス(※)になるかだと思います。
▶編集注:アセットクラスとは、投資対象となる資産の分類のこと。「伝統的4資産」としては、国内株式、国内債券、外国株式、外国債券が挙げられる。
本日はよろしくお願いいたします。
竹内 皆さまありがとうございました。
仮屋薗さんが今、機関投資家から資金を集めることがポイントだとご指摘されました。
グロービスがそれをできている理由といいますか、どういう過程で今にたどり着いたのか、そこのところを詳しくお聞かせいただけますか?
(続)
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続きは 2.「キャピタルゲイン狙い」を明言するCVC、オプトベンチャーズ をご覧ください。
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編集チーム:小林 雅/尾形 佳靖/フローゼ 祥子/小林 弘美/戸田 秀成
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