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ICCカンファレンス KYOTO 2016 において大好評だった「オープン・イノベーションを実現するには?」【K16-4B】のセッションの書き起し記事をいよいよ公開!6回シリーズ(その3)は、レノボ・ジャパン留目氏に、レノボで手がけるオープン・イノベーションの事例についてお話頂きました。広告から始まった「海の家」が省庁の実証プロジェクトになる等、そのダイナミズムを是非御覧ください。
ICCカンファレンスは新産業のトップリーダー160名以上が登壇する日本最大級のイノベーション・カンファレンスです。次回 ICCカンファレンス KYOTO 2017は2017年9月5〜7日 京都市での開催を予定しております。
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登壇者情報
2016年9月6日・7日開催
ICCカンファレンス KYOTO 2016
Session 4B
「オープン・イノベーションを実現するには?」
(スピーカー)
竹林 一
オムロン株式会社
IoT戦略推進プロジェクトリーダ
西條 晋一
株式会社WiL
共同創業者ジェネラルパートナー
留目 真伸
レノボ・ジャパン株式会社 代表取締役社長
NECパーソナルコンピュータ株式会社 代表取締役 執行役員社長
丸 幸弘
株式会社リバネス
代表取締役CEO
(モデレーター)
西村 勇哉
NPO法人ミラツク
代表理事
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▶ 「オープン・イノベーションを実現するには?」配信済み記事一覧
【前の記事】
【本編】
西村 3人目に留目さん、よろしくお願いします。
レノボ・ジャパン/NECパーソナルコンピュータのオープン・イノベーションの取り組み
留目真伸 氏(以下、留目) 留目です、よろしくお願いします。
レノボ・ジャパンと、NECパーソナルコンピュータ、それからレノボ・エンタープライズ・ソリューションズの社長をやっております。
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留目 真伸
レノボ・ジャパン株式会社 代表取締役社長
NECパーソナルコンピュータ株式会社 代表取締役 執行役員社長
1971年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。総合商社、コンサルティング、外資系IT等を経て2006年レノボ・ジャパンに入社。常務執行役員として戦略・オペレーション・製品事業・営業部門統括を歴任。2011年からNECパーソナルコンピュータの取締役を兼任し、責任者としてNECとのPC事業統合を成功に導く。2012年、Lenovo Group米国本社戦略部門に全世界の企業統合の統括責任者として赴任。2013年4月よりレノボ、NEC両ブランドのコンシューマ事業を統括。2015年4月より現職。レノボ・グループVice President。
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日本では、2011年からNECとジョイントベンチャーをやっていまして、PCの事業は、このNECレノボ・ジャパングループというところでやっています。
今は、モトローラのブランドの携帯電話、それからレノボとNECのブランドのPC、タブレット、それからこれも直近IBMから買収したばかりですけれども、エンタープライズシステムも含めてこんな形のポートフォリオでやっています。
PCと言うと衰退産業なのではないかと思われる方も多いと思いますし、或いは、自らそういうものだという風に位置づけて、本体から分離して外に出して徹底的にコストダウンを追及するという会社も結構多いのですけれども、我々はそんな風に考えてはいません。元々PCというのは「パーソナルコンピューター(Personal computer)」、「パーソナルコンピューティング(Personal computing)」なんですね。
元々メインフレームにあったコンピューティングパワーというのを、一人ひとりが使えるようにしたというのがPC事業なのですが、これが30年くらい続いている間に業界の殆どの人は事業の本質を忘れてしまいまして、PCという箱を新しくして売るという仕事のようになってしまったのです。
実際には、パーソナルコンピューティングをもっと普及させなければならない、そのためには当然、スマートフォンもやらなければならないし、タブレットもやらなければならないし、クラウド上にあるサーバーも当然やらなければならない訳で、事業はこんな風になる訳ですよ。
これは当たり前の結果だと思うのですが、どんな会社も必要なタイミングで事業の本質、事業の使命に立ち返って、それを再定義していく、ということをやらないでいると、どんな事業もいずれ死んでいってしまうのですね。
オープン・イノベーションに関連してお話しますと、要は、テクノロジーや色々なイノベーションを引き起こすのも人や会社なのだと思うのですが、このパーソナルコンピューティングの事業の例のようにそれを自ら普及させなかったり、ダメにしてしまうのも、多分人と会社なんですよね。
特にIoTの時代には全てがインターネットで繋がっていきますから、全てが繋がったことを想定し、全体のサービス、ソリューションを考えビジネスを創っていかなければなりません。これは一社でできることではありません。
あまり細かく説明しませんが、色々と面白いプロダクトもありまして、Phab 2 Proは発表予定の3Dのカメラが搭載されたスマートフォンです。
(編集注:11月1日に初の「Google Ttango」対応端末として米国で販売が開始されました)
ポケモンGOのようなゲームが3Dの室内で、例えば京都の歴史的な建物の中の何階かに重要なスポットがあるとか、あるいはお城の広間で武士が集まって会議している様子を再現したり、そういうことが将来的には可能になっていくわけですね。ただ、これは私の会社だけでできることではありません。
このように、今、パーソナルコンピューティングというのを普及させるために、Co-Creation(共創)のプロジェクトというのをやらせてもらっています。
今かなり日焼けしてしまっているのですが、鎌倉で海の家をやっていまして、これも観光情報や決済のシステムをタブレットを使って実現していたり、鎌倉市さんと一緒に観光のプロジェクトとしてやらせて頂いていたり、春には、渋谷の観光協会さんと一緒にアプリを作ったり、ウィラートラベル(WILLER TRAVEL)さんというバス会社さんと「INGRESSバス」というものをやらせて頂いたりしています。
オープン・イノベーションでの価値創造を推進しようということで、会社でも実は「“回数無制限”テレワーク制度」というのを導入しまして、会社に来ないで外の人とコラボレーションしてきて下さいと社員に言っています。
オープン・イノベーションをというのは、別に一部のエンジニアがやればいいものではなくて、全てのファンクションでやるべきことだと思っているのです。
もちろん研究開発もそうですし、マーケティングもそうですし、サプライチェーンもそうですし、営業もそうなわけで、会社の中にいて自社だけイノベーションを追及していても、そんなものは実は多くないよ、と。
オープン・イノベーションのためのテレワーク推進のためには、「テレワークデイ」も実施しています。
「テレワークデイ」では、本当は、社員が100パーセント会社に来ないことを期待していたのですが、若干会社に来る人がいまして、95パーセントくらいで終わってしまったのですが、そんなことをチャレンジしています。
ということで、今日はよろしくお願いします。
(続)
続きは 「大学の知恵を社会に実装する」リバネス丸氏が手がける産学連携の仕組み をご覧ください。
https://industry-co-creation.com/management/5062
編集チーム:小林 雅/榎戸 貴史/戸田 秀成/Froese 祥子
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【編集部コメント】
続編(その4)でリバネス丸氏に、リバネスが手がける大学に眠るシーズの発掘事例についてお話頂きました。ビジネスサイドではなく、研究者の抱える想いを語ります。是非ご期待ください。感想はぜひNewsPicksでコメントを頂けると大変うれしいです。
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