2月17日〜20日の4日間にわたって開催されたICC FUKUOKA 2025。その開催レポートを連続シリーズでお届けします。このレポートでは、WITH THE STYLE FUKUOKAで開催した前夜祭の「ICCデジタル名刺交換ナイト powered by Eight」と、「チャレンジャーズ・ナイト」の模様をお伝えします。ぜひご覧ください。
ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。次回ICCサミット KYOTO 2025は、2025年9月1日〜9月4日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

福岡でのパーティーやCo-Creation Nightの会場としておなじみのWITH THE STYLE。2月17日の夜には2つのパーティーがフロアを分けて行われた。
ICCデジタル名刺交換ナイト powered by Eight
2階で開催された「ICCデジタル名刺交換ナイト powered by Eight」は、レッドパスの登壇者、ブルーパスの参加者の人たちが参加できるパーティーだ。

Eightでチェックインをし、会場にいる人5名とデジタル名刺を交換&カード型デジタル名刺My Eight Cardの登録を完了すると、くじが引けて、モバイルプロジェクターやトラベルギフト3万円分などの豪華賞品が用意されている。

また、青の風船をつけていている賞品提供者とタッチ名刺交換できた人は、「デジタル名刺交換AWARD」に参加することができる。ギミックなしのジャンケン大会、単純だが大いに盛り上がることは前回の京都で実証済みである。
豪華賞品はICC SAKE AWARDで入賞した造り手のお酒から、Oh my teethの歯列矯正、るうふのいつでも宿泊券、UPSIDERのオンライン秘書無償トライアル、Saleshubから10万円相当の和牛食べ比べギフトなどなど、総取りではないものの、カタパルト並の賞品が揃っている。



豪華賞品を獲得という目的を持った人たちの行動は早い。しばらくタッチ名刺交換タイムとなり、そこから交流が始まり、撮影隊がその様子を収めていく。




宴もたけなわとなったころ、いよいよじゃんけん大会がスタート!



商品を獲得した10組の勝者は壇上で賞品提供者&パーティーをスポンサードしたSansanの塩見 賢治さんと記念撮影を行い、その後のジャンケン大会ファイナルラウンドではSun Asteriskの李さんが優勝を飾った。










大いにもりあがったじゃんけん大会の余韻が残るなか、楽天グループの小林 正忠さん、そして再びSansan塩見の塩見さんが壇上にてクロージングスピーチを行い「ICCデジタル名刺交換ナイト powered by Eight」は幕を閉じた。
ICCサミットはともに学ぶことを目的としているため、ガーディアン・アワードのような競技プレゼンのような場や、このような特定の場以外は、名刺交換を目的とするような活動とは主旨が異なる。だからこそ、こういった前夜祭のパーティーを活用して、翌日から始まるICCサミットでは1人でも多くの人と知り合い、Co-Creationの可能性を広げてほしいと考えている。
チャレンジャーズ・ナイト
一方、1階の「チャレンジャーズ・ナイト」は、6つのカタパルトと3つのアワードに出場するメンバーが集結した前夜祭である(SAKE AWARDはメイン会場でリハーサルと試飲会を開催していたため不参加)。翌日に登壇を控えている人も多いため、少し緊張感が漂っている。

ICCスタンダードの映像や、前回のカタパルトの名場面を集めた映像に食い入るように見入るチャレンジャーたち。いよいよ迫った登壇に、次は自分が、という気持ちを新たにしているようだ。

上の階の「ICCデジタル名刺交換ナイト powered by Eight」から、移動してきた小林さんがスタートアップ・カタパルトで司会を務める鈴木 梨里さんの紹介とともに、集まった挑戦者たちに悔いのないプレゼンをと伝え、乾杯の音頭をとった。
アワードは事前のオンライン説明会や、この日会場で設営を行っているため、すでに結束感が感じられる。和気あいあいとした雰囲気で、アワード、カタパルトともにICCポーズでの撮影が進んでいった。


カタパルトは、カタパルト必勝ワークショップ&公開リハーサルに参加した登壇者たちは顔見知りであるものの、緊張や興奮を隠せない表情だ。

「登壇は2年ぶり。スピード感をもって日々を過ごしてきたが、2年前のカタパルト・グランプリでコミットしたことが、それ以上の形になってきている。世の中を変えないといけないタイミングに来ていると感じる。ICCがなかったら今はないと思います」と、北三陸ファクトリーの下苧坪 之典さんは語った。
▶︎Made by Japanを世界へ。「北三陸ファクトリー」はうにの再生養殖で水産業の新時代を創る(ICC FUKUOKA 2023)
聞けば、1年前にもあった登壇オファーを断り、大規模な調達や海外事業を作ってきたという。クラフテッド・カタパルト、カタパルト・グランプリの優勝を経て、地球のソーシャルグッドを目指してカタパルトに挑む。

カタパルト毎に集まったチャレンジャーたちの写真撮影が進んでいく。

ジャーナリスト出身、ガーディアン・カタパルトに登壇するスマートニュースの鈴木 健太さんは「一流のエンジニアが集まり、最近話題になっている”フィルターバブル”を超えた良質な情報との出会いを設計するよう、日々努力していることを伝えたい」と意気込んでいる。
ニュースのプラットフォームがこういったプレゼンに望むのは珍しいが、情報の信頼性が問われ、ニュース離れといわれる今、配信者側の試みを伝えようとするのは、極めて誠実なことである。
2年前にはICCの運営スタッフだった森山 穂貴さんはemome代表取締役としてスタートアップ・カタパルトに登壇する。「2年前、私が見ていた舞台っていうのは非常に大きくて、とてもこんな舞台に立てるのか?みたいな状態だった」という。しっかりと準備を重ねて、プレイベントの公開リハーサルではグループ首位であり、それを翌日の本番でも再現することに挑む。
▶︎ICC FUKUOKA 2025直前!「カタパルト必勝ワークショップ&公開リハーサル」
スタートアップとリアルテックの両方に登壇するオプティアム・バイオテクノロジーズ 西岡 駿さんは「みんなで楽しい3日間にしましょうという感じで話しましたが、実はみんなすごい緊張しています」と教えてくださった。
カタパルトや3つのアワードの運営を担うチームの挨拶もあった。まずは6つのカタパルトの統括を務める一人、高杉 涼平さんから。
「我々も多分同じぐらい、それ以上に緊張をしています。皆さんの時間や、人生をかけたプレゼンを台無しにするわけいかないので、すごく不安になりますし、運営を16回やっていても1週間前にはお腹が痛くなって眠れなくなります。ミスをしようものなら、しばらくは夢に見ます。
我々のチーム26名は、 5カ月間でチームを組成して、役割分担をして余念のない準備をここまで重ねてきました。ですからプレゼンの7分間はちゃんとお守りできます。安心して身を任せていただければと思っております」



運営チームからの挨拶が終わると、最後にこちらもじゃんけん大会となった。

写真を見るとみんな笑顔で盛り上がっているように見えるものの、2階の楽しい雰囲気とは少し異なり、翌日から始まる真剣勝負への運試しのような緊張感が漂っていたことも否めない。

ここでの勝利の権利はスピーチで、最後に勝利したカタパルト・グランプリに登壇するOpt Fitの渡邉 昂希さんがスピーチを行い、チャレンジャーたちの士気を上げた。

準備万端の挑戦者たちが詰まっているこの場所から、これから社会を変えるような、それまでの概念を変えるようなイノベーションがいくつ生まれていくのだろうか? 人知れず素晴らしいものづくりを続けてきた人たちを私たちはどれだけ発見して応援し、どれだけスポットライトを当てることができるのだろうか?
翌日のスタートアップ・カタパルトの登壇者たちの集合時間は朝7時半、運営チームの集合時間はそれよりも早い。寸暇も惜しむ挑戦者たちは、パーティ会場から足早に消えていった。

(終)
編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/小林 弘美/戸田 秀成