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歴史は夜作られる! ICC KYOTO 2023のCo-Creation Nightで目撃した共創の瞬間

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9月4日~7日の4日間にわたって開催されたICC KYOTO 2023。その開催レポートを連続シリーズでお届けします。このレポートでは、2夜2会場に渡って行われた、夜のテーマ別ディスカッション企画、Co-Creation Nightの模様をお伝えします。ぜひご覧ください。

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回400名以上が登壇し、総勢1,000名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット FUKUOKA 2024は、2024年2月19日〜 2月22日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページのアップデートをお待ちください。


ICCサミットでもおなじみのナイトプログラムとなった、テーマ別ディスカッション企画「Co-Creation Night」(以下CCN)。

カンファレンスの夜のイベントは立食パーティーで交流を深めるというのが定番だったが、交流のニーズがあるわりにパーティーの滞在率や満足度は低く、またコロナ禍を経てその開催も難しいとなったときに生まれたコンテンツで、今や昼間のプログラムと並ぶほどの人気を得ている。

SAKE AWARDを除くメイン会場のセッションが終了すると、部屋のホストを務める方々はひと足早くCCN会場へ移動する。ホストたちだけでも成立する人数がアサインされているが、それに加えて限定数の整理券が発行され、ホストたちと議論することができる。当日朝8時30分からの整理券配布は連日瞬時に終了する人気だ。

今回も2夜に渡ってCCN2会場に潜入した。DAY1はnode hotel、DAY2は南禅寺 八千代、写真中心にその様子をお伝えしよう。

DAY1 @node hotelのCo-Creation Night

京都の中心部にあるアートホテルのnode hotelでは、50平米超のジュニアスイートとツインルームの12部屋が会場となった。一夜目はこれからご紹介するテーマで開催され、二夜目は「生成AI」「美食」「モビリティ」「SAKE AWARD」など全く異なるテーマ、異なるホストで開催された。

グロース戦略を語り尽くす①

とにかく真面目に議論していたこちらの部屋。全員で1つの輪になり語っていたのは、ベンチャーに携わる人たちの変化。「以前は起業したい!という人が多かったけど、今は起業してグロースさせたいという人が増えている印象」とは、ランサーズ曽根 秀晶さんの弁。

グロース戦略を語り尽くす②

人気テーマのため2つに分かれた「グロース戦略」の部屋。もう1つの部屋とは対照的に、こちらの部屋はノバセル田部 正樹さんやGrowthCamp山代 真啓さん、ディー・エヌ・エー原田 明典さん、カウシェ門奈 剣平さんはなぜか起立したまま、総勢19名が5組に分かれて真剣に議論していた。

CFOが語り尽くす

この部屋に入ったのは、ちょうどデリバリーが届いて歓声が上がっていたタイミング。ピザを分け合って、さらにディスカッションにも熱が入った模様。

M&Aについて語り尽くす

M&Aクラウドの及川 厚博さんを中心に、真面目に話し込んでいたこの部屋、知見を惜しみなく共有し合うのがICCコミュニティの特徴だ。

株式市場や投資動向について語り尽くす

この部屋はプロ筋が集結し、オフレコトークを中心に展開。ICC運営スタッフを卒業して、ディスカッションに参加しているメンバーもいた。

ファンビジネスについて語り尽くす①

ICCでファンづくりについて話を聞くならば、やはりこの方は外せないヤッホーブルーイング井手 直行さん。尊敬する経営者から直に経験を聞けるのは、何にも代えがたい財産になる。

ファンビジネスについて語り尽くす②

スタートアップ・カタパルトでこの日、5位に入賞したXANAのRIOさんや、人気音声プラットフォームVoicyを運営する緒方 憲太郎さんがホストの「ファンビジネス」②の部屋。ものづくりに関わる人たちも加わって、いかにファンを楽しませ、満足させるかを議論した。

D2C・リテールを語り尽くす

FABRIC TOKYO森 雄一郎さん、オルビス小林 琢磨さん、ヘラルボニー松田 崇弥さん、KAPOK JAPAN深井 喜翔さん、Greenspoon田邊 友則さんといったICCおなじみのブランドに加え、阪急阪神百貨店橋本 裕一さん、マクアケ松岡 宏治さんというプラットフォーマーが集結し、課題を語りあっていた。

歴史を語りつくす部屋

惜しまれつつ終了したシリーズ、「世界の偉人」や「帝国の作り方」セッションでもおなじみのメンバーが集結したこの部屋、1回休みを経て復活したCOTEN深井 龍之介さんを囲んで、歴史トークというよりは、同窓会的な雰囲気!?

ストックオプションについて語り尽くす

ずっと話が途切れる気配がなく、楽しそうに盛り上がっていたこの部屋。夜遅くまで笑い声が上がり、ICCポーズでの撮影のリクエストにもこの団結力!

人的資本経営について語り尽くす

おそらく一人ひとりじっくり語るには、この規模くらいが最適と思われるUnipos田中 弦さんがホストを務めたこの部屋。落ち着いた雰囲気で議論が進んでいた。

ウェルビーイングについて語り尽くす

部屋の一角に大勢が密集して語り合っていたこの部屋。整理券を入手してこの議論に加わっていたヘラルボニーの社員の方が、会社への愛を熱く語っていたのが印象的だった。

DAY2 @南禅寺 八千代のCo-Creation Night

メイン会場から徒歩10分ほどの純和風旅館、南禅寺 八千代は、6つの和室で車座で話し合えるのが魅力のCCN会場だ。八千代は整理券の配布がないため、完全に固定されたレッドパスの登壇者たちによる議論となる。この前夜は経営者の大テーマ、「組織マネジメント」が6部屋に分かれてディスカッションされていた。

フード & ドリンク ビジネスの未来

フード & ドリンクアワードに参加経験のあるスピーカーが集まっていたこの部屋、扱うものは異なるにせよ、抱える課題は似ており、アットホームな雰囲気で会話が進んでいた。 

モノづくりの未来

さまざまな部屋から人が流入していたこの部屋、新旧クラフテッド・カタパルト登壇経験者を中心に、運営スタッフも交えて楽しく話が盛り上がっていた。

一次産業(畜産業)の未来

最初は畜産関連で8名のホストがアサインされていたこの部屋、シャッフルタイム(部屋を変わっていい時間)を経て、撮影に訪ねたときにはこの人数で、アットホームな雰囲気に。

一次産業(水産業)の未来

北三陸ファクトリーの下苧坪 之典さんが「大事な話をしているので、ぜひ聞いていってください」と撮影チームにも伝えていたこの部屋、水産業にかける思いが熱い!「素晴らしいプレゼン」と、イノP宮川 将人さんの登壇プレゼン映像をスマホで見せていたのは、キャビア王国国王の鈴木 宏明さん。

一次産業(農業)の未来①

開放的な大きな部屋と、グランプリやリアルテック、スタートアップの新旧カタパルト優勝者たちが集結していることから盛り上がりまくっていた、農業の未来を語る部屋①。最初はマイノリティだった農業の関係人口が増えてきたことを思わせる流れが、この部屋から生まれていた。

一次産業(農業)の未来②

①がテックを用いた革新を試みる農業なら、こちらは日本で続いてきた農業の素晴らしさをつなぎ、新たな価値提案をしていく農業に携わる参加者が集まった。畜産、水産とともに、一次産業がアップデートされていく波が、彼らのような挑戦者たちの先導のもと、少しずつ大きくなっている。

地方創生

伝統工芸から、自らの地元に根ざした商売から、全国に展開する新たなビジネスまで、この部屋に集まった人たちは、首都圏をベースとしている人はいない。しかし都会でないことは彼らにとってむしろ強みであり、その場所から声を上げることが使命と考えているような人たちばかりで、意気投合するのは必然ともいえる。

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参加者たちの交流、Co-Creationを促す仕組みをさまざまに試し、作ろうとしているICCサミットだが、今回それが立ち上がる場面を目の当たりにした。

南禅寺八千代での「一次産業(農業)の未来①」の部屋に撮影のため入ったときに、この日、カタパルト・グランプリで優勝したサグリの坪井さんはじめ皆が口々に、「アグリスタートアップ協会」なるものを立ち上げるから、その記念写真を撮ってほしいという。

【速報】3度目の挑戦で悲願のV!衛星データ×AIで農業を儲かる産業にする「サグリ」がカタパルト・グランプリ優勝!(ICC KYOTO 2023)

「京都だから新選組風に」「自分は土方役」など、いろいろな注文が飛んだ

写真に収まった顔ぶれは、実際の農園経営から最新のアグリテックといっても幅広く、衛星データによる土壌分析、効果的な肥料、農薬、受粉、収穫、灌水課題の解決まで、この写真に収まっているスタートアップたちがもしもひとつの農場を作ったら、世界最先端のものが作れるに違いない面々だ。

カタパルトやアワードの優勝・入賞、登壇者が揃ったハイレベルかつ、課題解決力の高い経営者たち。そんな彼らの結団式のような場面を見て、近い将来の農業の進化を確信せずにはいられなかった。「ともに産業を創る」の体現を目指す姿がそこにあった。

一人では解決できない課題をともに取り組むのは、意気投合する仲でも一朝一夕にできることではない。同じ問題意識を持ち、想いを伝え合うことを重ねて、層が厚くなってきたからこそ、生まれてきたものなのだろう。

この企画をスタートした3年前には想像できず、まさか農業というジャンルからこういう流れが生まれるとはと驚きつつも、コミュニティの成熟を感じたICC KYOTO 2023であった。

夜も続くディスカッションとインキュベーションの場、Co-Creation NightはICC FUKUOKA 2024でも2つのホテルで開催を予定している。真剣に語り合いたいテーマがある方、仲間を見つけたい方は、ぜひご参加いただきたい。

(終)

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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/戸田 秀成

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