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「すべての人が、自分らしく暮らせる社会」を目指し、日本版アフォーダブルハウジングの産業を創る「LivEQuality大家さん」(ICC FUKUOKA 2026)

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ICC FUKUOKA 2026 カタパルト・グランプリに登壇いただき4位に入賞した、LivEQuality大家さん 岡本 拓也さんのプレゼンテーション動画【「すべての人が、自分らしく暮らせる社会」を目指し、日本版アフォーダブルハウジングの産業を創る「LivEQuality大家さん」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回500名以上が登壇し、1,200名以上が参加する。そして参加者同士が真剣に議論し、学び合うためのカンファレンスです。次回ICCサミット KYOTO 2026は、2026年8月31日〜9月3日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページのアップデートをお待ちください。

本セッションのオフィシャルサポーターはAGSコンサルティングです。

▶【速報】ネクストステージ突破から下剋上! 落とし物DX「find」がカタパルト・グランプリ優勝(ICC FUKUOKA 2026)


【登壇者情報】
2026年3月2〜5日開催
ICC FUKUOKA 2026
Session 6A
CATAPULT GRAND PRIX (カタパルト・グランプリ)- 強者が勢揃い –
Sponsored by AGSコンサルティング

岡本 拓也
LivEQuality大家さん
代表取締役社長
公式HP | 公式X①

公認会計士としてPwCにて企業再生に従事後、NPO経営を歴任。2018年、父の急逝により建設会社を承継。ファイナンス・NPO・建設業の経験を統合し、2021年にシングルマザー向けに良質な住宅を市場より低い賃料で提供する「日本版アフォーダブルハウジング」事業を開始。株式会社LivEQuality大家さん、NPO法人LivEQuality HUBを設立。事業性と社会性を両立した独自のビジネスモデルとインパクトファイナンス手法を開発し、累計9.3億円を調達。2025年にりそなグループと日本初の10億円アフォーダブルハウジングファンドを組成。さらに東京都が出資する官民連携ファンドで共同GPに採択され、わずか1年半でファンド規模100億円へ成長。ファンドGPでありながらNPOとして入居者に伴走する唯一無二の不動産ファンドビジネスモデルで、日本のアフォーダブルハウジング市場をリード。その他、Forbes JAPAN 2024 年 3 月号「新しいリーダーを語ろう」にて特集記事、2026 年 1 月 14 日 NHK「おはよう日本」などメディア掲載多数。


岡本 拓也さん アフォーダブルハウジング市場のパイオニアとして、日本の住まいの課題を解決するLivEQuality大家さんの岡本です。

皆さん、「アフォーダブルハウジング」という言葉を聞いたことはありますか?

アフォーダブルハウジングとは、所得や安定した職がないことなどを理由に、家を借りたくても借りられない人を対象に、相場より割り引いた家賃で、気持ちの良い住まいを提供する事業です。

欧米で拡大するアフォーダブルハウジング市場

欧米ではすでに、行政の税制優遇によって市場が大幅に拡大しています。

GAFAは数千億円を、この分野に投じると発表しました。

多くのアフォーダブルハウジング関連のスタートアップが生まれて、多額の資金を調達する、注目の成長領域です。

国内で公的支援が進まず家を借りられない人が続出

では、日本はどうでしょうか?

アフォーダブルハウジングの役割は、長らく公営住宅が担ってきました。

しかし、国の財政は限界を迎え、公営住宅は減少しています。

公的支援が進まない中、民間の不動産マーケットは加熱。

家賃の高騰で家を借りられない人が次々と生まれる現状に、日本は対処できていません。

そこで私は、住まいの課題をビジネスで解決する日本版アフォーダブルハウジングを名古屋で立ち上げました。

住まいがないことから始まる負の連鎖

まず対象にしたのは、DVの被害などから逃れ、住まいを探しているシングルマザー世帯です。

なぜなら、日本は住所主義だからです。

住まいを借りられなければ行政支援を受けられず、子どもの預け先がなければ、シングルマザーは働くことができません。

あるお母さんは、こう言いました。

「この子と一緒にやり直したくて、なんとか夫の暴力から逃げてきました。でもまさか、家を借りられないなんて…」

このような構造的課題を解決するために、シングルマザー世帯に、所有物件の30%を、通常家賃の3割引きで貸し出す事業を始めました。

3割引の家賃でも稼働率向上で総収益はアップ

一見ビジネスとして成立させることが不可能に思えるこの取り組みを、2つのイノベーションで実現しました。

1つは、「ビジネスモデルのイノベーション」です。

通常の不動産オーナーは、空室を避けるために、仲介会社に家賃の2〜3カ月分の広告料を支払って、入居者を集める努力をしています。

一方、私たちは、行政やNPOから継続的に、入居希望者が紹介される体制を構築しました。

空室が出れば、広告料0ですぐに入居者が決まります。

結果、入居率は20%向上しました。

稼働率が上がって生まれる収益の増加が、家賃を割り引いた利回りの低下を上回ります。

アフォーダブルだからこそ高い入居率を維持でき、利益が増えるモデルです。

インパクトボンド開発で累計9.3億円を調達

もう1つは、「ファイナンスのイノベーション」です。

利回り0.1%、返済期間20年、1口1,000万円という資金調達方法を開発しました。

ローンと合わせて、累計9.3億円の資金調達に成功しました。

(株)LivEQuality大家さん、第4回のインパクトボンドを発行。累計9.3億円の資金調達を実施し、新たな居住用物件を取得(PR TIMES)

NPOが入居者の自立をサポート

なぜ、ビジネスとファイナンスにイノベーションを起こせたのか?

その理由は、体制づくりにあります。

私たちはただ家を貸すだけでなくNPOをつくり、入居者との面談や自立に向けたサポートを行っています。

認定NPO法人LivEQuality HUB(リブクオリティ ハブ)

ハードとソフトの両面をカバーし、ラストワンマイルまでサービスを届け切る仕組みだからこそ、家賃回収率は100%、滞納は0件です。その後の就業率は、80%に上ります。

人は住まいとつながりがあれば、何度でも人生をやり直せる。

私は、そう確信しています。

日本版アフォーダブルハウジングは人生そのもの

さらに、このスキームを実現できた理由は、プロフェッショナルな経営チームにあります。

異なる専門領域から集まったチームだからこそ、イノベーションを実現できました。

そして、このチャレンジは、私の人生そのものです。

原点は、国連職員を志していた大学生の頃に、バングラデシュで出会ったグラミン銀行にあります。

なぜグラミン銀行は世界を変えられたのか?貧困解決の鍵は、自尊心だった(岡本拓也 note

「ビジネスが、社会を変える」

その可能性を目の当たりにしたことから、すべては始まりました。

ビジネスとファイナンスの腕を磨くべく、公認会計士として企業再生の分野で修行した20代。

東日本大震災をきっかけに、ソーシャルセクターの現場に飛び込み、NPO経営に邁進した30代。

父の急な他界により名古屋の建設会社を承継し、建物の修繕と向き合い始めた40代。

ファイナンス、NPO、建設業。

私の人生の点と点がつながり生まれたのが、日本版アフォーダブルハウジングなのです。

想定を優に超えるスピードで100億円規模の事業に

人生を懸けたこの事業で登壇した2024年のソーシャルグッド・カタパルトで優勝することができました。

「大家×NPO×ファイナンス」で、シングルマザーの課題を住まいから解決する「LivEQuality大家さん」(ICC KYOTO 2024)

そこで宣言した目標は、「5年後に100億円」。

誰も達成できる目標だとは思っていなかったかもしれません。

それが5年どころか、たった1年半で100億円規模の事業に成長しました。

一体何が起きたのか?

まず、りそなグループと日本初のアフォーダブルハウジングファンドを10億円で組成しました。

国内初!アフォーダブルハウジング分野におけるひとり親支援型インパクトファンド組成について(PR TIMES)

これは大手銀行グループの水準で見ても、収益性が確保できると判断されたからこそ実現したビジネスです。

機関投資家や大手企業からも、投資対象として選ばれるフェーズに突入しました。

官民連携アフォーダブル住宅供給促進ファンドのGPに

さらに私たちがモデルケースとなり、東京都が100億円を出資する官民連携ファンドの組成が決定しました。

国内初 アフォーダブル住宅を供給する官民連携ファンドを創設(都庁総合ホームページ)

総額200億円以上のファンドを組成する、一大官民連携プロジェクトです。

大企業2社との強力なコンソーシアムを組み、私たちはファンドの共同GP(General Partner、無限責任組合員)を担います。

マーケットリーダーとして日本版アフォーダブルハウジングを拡大

こうして、たった1年半で私たちの事業モデルは、「ソーシャルビジネス」から社会性と経済性を両立した「不動産ファンドビジネス」に進化しました。

ファンドGPでありながらNPOとして入居者に伴走もできる組織は、日本はおろか、世界に目を向けても他に例がありません。

これからは、日本版アフォーダブルハウジングが健全に成長するために、マーケットリーダーとなり市場拡大を推進します。

そのために協議会を設立し、政策提言をリードします。

欧米で一般的な、行政による税制優遇を実現します。

そして2035年までに、日本の賃貸住宅市場の10%、およそ7兆円のアフォーダブルハウジング市場の創出を目指します。

世界的なメガトレンドとなった「アフォーダブル」

アフォーダブルは、いまや世界的なメガトレンドです。

アメリカのトランプ大統領も、ニューヨークのマムダニ新市長も、イギリスの世界的経済誌も、アフォーダブルこそが現代の最重要課題と宣言しています。

その根底にあるのは、住宅価格の高騰です。

日本もついに動き始めました。

東京都の取り組みを皮切りに、こうした動きが日本中に連鎖する未来は、目の前に迫っています。

「すべての人が、自分らしく暮らせる社会」の実現を

私たちが目指していること、それは「すべての人が、自分らしく暮らせる社会」の実現です。

マーケットリーダーとして、社会性と経済性を両立するビジネスで、この未来を実現します。

皆さん、1年半前のICCサミットでは誰も知らなかった、この重要な課題を解決する新しい産業を、ともにつくりませんか?

皆さんの力が必要です。

ご清聴ありがとうございました。

▶︎実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

(終)

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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/戸田 秀成/小林 弘美

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