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ICC FUKUOKA 2026 新企画 – ネクストステージ・カタパルト グループAに登壇した、HarvestX 市川 友貴さんのプレゼンテーション動画【ハチより精度の高い自動受粉と栽培ソリューションで、豊かな食を未来に残す「HarvestX」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!
ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。次回ICCサミット FUKUOKA 2026は、2026年3月2日〜3月5日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。
本セッションのオフィシャルサポーターは EVeM です。
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【登壇者情報】
2026年3月2〜5日開催
ICC FUKUOKA 2026
Session 2A
新企画 – ネクストステージ・カタパルト グループA
Sponsored by EVeM
市川 友貴
HarvestX
代表取締役CEO
公式HP | 公式X
2018年に本郷テックガレージにてHarvestXプロジェクト立ち上げ、世界初のロボットによるイチゴの授粉に成功。開発した技術を社会に実装するため、2020年にHarvestX株式会社を創業。経済産業省より、2019年度未踏スーパークリエータ、総務省より2020年度異能vation 異能βに認定。
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市川 友貴さん 皆さんこんにちは、HarvestXの市川です。
私たちは自動授粉ロボットを核に、いちごを安定して生産できる自動栽培ソリューションを提供しています。

日本のおいしいいちごをいつでも、どこでも、誰でも楽しめる世界をつくります。
いちごが当たり前に食べられなくなる未来
突然ですが、皆さん、いちごは好きですか?

好きな方が多いと思います。
私も大好きです。
実は、この当たり前に食べられているいちごが、当たり前ではなくなりつつあります。
いちごを含む農業は今、複合的な危機に直面しています。

気候変動、自然災害、高齢化、水不足、そしてハチの減少。
つまり、私たちが今日食べているのを、明日も同じように食べられるとは限りません。
豊かな食と食文化を未来に残したい、これが我々の会社の出発点です。
農業の形が変わっても受粉は不可欠
農業のあり方は、時代の課題に合わせて変化してきました。

露地からビニールハウス、そして植物工場へ。
ただ、どの形にも制約があります。
例えば、露地は自然災害に弱い。
ビニールハウスは日射調整が難しく、燃料消費が必要。
だからこそ今、より制御できる生産が求められています。
そして、農業の形が変わっても、共通して必要なものがあります。
それが受粉です。

いちごだけではありません。
果樹、果菜類をはじめ、受粉に昆虫が必要な作物はたくさん存在しています。

つまり、受粉は農業のボトルネックであり、同時に大きなレバレッジポイントです。
授粉作業を完全自動化
現状、農園や植物工場で鉢の巣箱を購入して放し飼いをすることによって、受粉をしています。

ただ、受粉するかどうかは蜂次第。
準備に1週間、受粉は4週間、最後は殺処分になってしまいます。
人手もコストもかかり、不確実性も大きく、安定供給のボトルネックになっています。
そこで私たちはAIとロボットで、授粉作業を完全自動化しました。

蜂に頼る受粉から、ロボットによる授粉へ。
運任せではなく、再現性のある受粉を実現します。
授粉精度は96%以上
こちらがデモ動画です。
ロボット製造は、機械設計から電気、ファームや認識モデルに至るまで、全てに内製化しています。
作業時間になるとロボットは自動で環境を認識しながら、対象の栽培ラックまで移動します。
ロボットが花を認識し、適切に授粉をしていきます。
この認識の正確性は既に99.9%です。
ポイントは、ロボットは実験室ではなく、お客様のいる現場で今も動いているという事実です。
では、実際の受粉精度はどうでしょう。

既存の蜂による方法が約70%に対して、
最新データでは96%を超えつつあります。
いちごの栽培パッケージを企業向けに提供
この差は、収量や品質にも直結します。
受粉という入口を安定させることで、いちご生産全体を最適化することができます。
HarvestXが提供するのはロボット単体ではなく、自動受粉ロボットを核とした、いちごの閉鎖型栽培パッケージです。

いわば、企業向けいちご栽培キットを企業に提供しているのです。
栽培設備、日本品種の苗、栽培管理システムまで、お客様が自社でいちごを生産できる状態をトータルで支援しています。
そして現在、フィジカルAIといったend to endの手法も取り入れ、この先、収穫などの完全自動化機能のリリースも予定しています。
ビジネススキームは、至ってシンプルです。

ICC2026_HarvestX株式会社.pptx 12
私たちは授粉ロボット、栽培設備、栽培ノウハウ等を提供し、お客様は自社の植物工場でいちごを栽培、加工品等として販売します。
つまり、食品メーカーや中食、小売の皆様が原料を内製化し、供給リスクと品質のばらつきをなくしているような世界を我々は作っています。
閉鎖型栽培で、厳しい衛生基準にも対応
さらに、閉鎖型栽培による、品質面の強みもあります。

ICC2026_HarvestX株式会社.pptx 13
HarvestXの提供する環境で栽培したいちごは、第三者機関の検査で、ハウス栽培に比べて一般生菌数(※)が4分の1以下、つまり、より長く鮮度を保つことが可能です。
▶︎編集注:一般生菌数とは、食品の微生物汚染の程度を示す最も代表的な指標。ある一定条件下で発育する中温性の好気性及び通性嫌気性生菌数のこと。
安定供給やコストだけではなく、品質でも差を出すことができます。
現在、国内では食品製造業を中心に導入が進んでいます。

これが、生菌数の差を示した理由です。
蜂を使わない私たちの製品は、食品メーカーの厳しい衛生基準に適応することができます。
既存の植物工場は蜂を使用するため、誰もアクセスすることができませんでした。
でも、植物工場のいちごが一番刺さるのは食品製造業であり、私たちが独占できる部分です。
世界の各地域でも導入が進む
また、そもそも、いちごの市場も十分大きいです。
世界で約3兆円以上あるいちご市場は、今もなお成長をしています。
その上、我々の製品の導入が進んでいるのは、国内だけではありません。

東南アジア、中東、ヨーロッパ、北米の各地域で導入が進行しています。
小売、中食、不動産デベロッパー、総合商社など、食品を安定調達したいプレイヤーは世界中にいます。
私たちは、日本発で、グローバルにこのモデルを広げていきます。
農業における不確定要素を解決する
最後に、私たちがやることは明確です。

農業における不確定要素を圧倒的な技術力で解決していく。
工業x農業で新しい産業を日本でつくり、世界へ届けていく。
HarvestXは、未来に”豊かな食と食文化”を繋ぐインフラになります。
ありがとうございました。
(終)
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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/小林 弘美/戸田 秀成


