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Sparty「MEDULLA」は“あなただけのシャンプー”を提供し、顧客に寄り添うヘアケア市場を開拓する(ICC KYOTO 2018)【文字起こし版】

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ICCサミット KYOTO 2018 スタートアップ・カタパルトに登壇し、同率2位に輝いた Sparty深山 陽介さんの【Sparty「MEDULLA」は“あなただけのシャンプー”を提供し、顧客に寄り添うヘアケア市場を開拓する】プレゼンテーションの文字起こし記事をぜひご覧ください。

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ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢800名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。次回 ICCサミット FUKUOKA 2019は2019年2月18日〜21日 福岡市での開催を予定しております。参加登録はICCサミット FUKUOKA 2019をご覧ください。

ICCサミット KYOTO 2018のプレミアム・スポンサーとして、IBM BlueHub様に本セッションをサポート頂きました。


【登壇者情報】
2018年9月4日〜6日開催
ICCサミット KYOTO 2018
Session 1A
STARTUP CATAPULT スタートアップの登竜門
Supported by IBM BlueHub

(プレゼンター)
深山 陽介
株式会社Sparty
代表取締役社長

1988年千葉県生まれ。慶應義塾大学理工学部卒業後、株式会社博報堂に新卒入社。大手通信会社の営業職を経て、100を超えるクライアントのデジタルマーケティング戦略策定に従事。2017年5月に退職し、株式会社Spartyを創業 。“色気のある時代を創ろう”をミッションに掲げ、美容とテクノロジーの融合により、誰でも・簡単に、自分に合った商品を生産/販売/利用できるインフラの構築を目指している。第一弾として、日本初のパーソナライズシャンプー『MEDULLA』を2018年5月より提供開始。7つの質問に答えるだけで、100以上の処方からあなただけのシャンプーを製造する仕組みは、発売当初より多くの反響を獲得。海外展開も見据え、大量生産時代から誰もがブランドを創れる時代へ、化粧品/消費財メーカーのあり方を大きく変革するBeautyTechカンパニーを目指す。

「ICC KYOTO 2018 スタートアップ・カタパルト」の配信済み記事一覧


深山 陽介氏(以下、深山) Spartyの深山と申します。

我々のサービスは、MEDULLAという日本初のパーソナライズシャンプーのDtoCサービスです。

この会場にいる方はほぼ男性なので、シャンプーには興味がないかもしれませんが、非常にホットな領域です。

UX・データ・チャネルで小売業を変革しているアメリカのDtoC市場の中で、シャンプーは一翼を担っています。

日本において、シャンプーは1万種類以上あると言われています。

これだけ多いので、シャンプー市場におけるトップシェアでもたった5%にすぎない、分散した市場になっています。

結果、「ノンシリコン」や「ボタニカル」など、新たなウェーブを作った新興企業が3年で一気にシェアを獲るということも起こり、ITと同じくらいレバレッジの利く市場です。

シャンプーも「パーソナライズ」する時代

では次に、いつどんな波が来るのか?

その答えが、「パーソナライズ」です。

資生堂もパーソナライズの化粧水を発売し、業界全体もパーソナライズビューティー、“Beauty Tech”に向かっています。

我々は、ヘアケアカテゴリで変革を起こしたいと考えています。

我々が狙う市場は、ジョンマスターオーガニックなど、価格帯7,000円台の「SPA時代」を作ったカテゴリです。

いわゆる店舗をもって自社ブランドを展開するというカテゴリ、しかしそのカテゴリでさえ、種類は6つしかありません。

我々は、同じ価格・同じ品質で、100種類以上の処方を提供しています。

ですから、100種類の髪に寄り添えるということです。

しかしターゲットとする女性にとっての「スマホ体験」とは、例えばインスタグラムのストーリーをタップするだけで、あらゆる情報が入ってくるというものです。

彼女たちにとってはもはや「棚に並んだ商品を選ぶ」はもちろん、「検索して商品を選ぶ」という行為すら苦痛なのです。

彼女たちはたくさんの選択肢が欲しいわけではなく、シンデレラの靴のように、自分たちが綺麗になれる「自分だけの魔法」が欲しいと思っているのです。

7つの質問で100種類の中から最適なシャンプーを選び出す

我々のサービスの体験は、7つの質問に答えるだけで、100種類の中からその人に合った1つを提供するというものです。

こちらが、サービスのデモです。

スタートボタンを押して、髪の長さ、状態、クセのレベル、髪の太さ、そして9つのなりたい印象から3つを選択して頂き、その後、香りとカラーを選択して頂きます。

最後に名前を入力すると、ボトルに名前が入ります。

1本1本製造されたシャンプーとトリートメントの二本セットで6,800円で、1ヶ月または2ヶ月ごとの定期お届けサービスです。

実際の製品は、このようにニックネーム、処方カードが入っています。

我々の魔法はこれだけでは終わりません。

マイページに行くと、担当スタイリストがデジタルでフォローしてくれます。

そして「今回はこうだったから次回はこうしてほしい」というフィードバックをすることで、次回の処方が変わります。

つまり、お客様と一緒に成長するヘアケア体験なのです。

これを作り上げるために、既存の製造フローを全て見直しました。

既存のフローでは、大きなバルクで製造し、均等にボトルに入れてお客様に届けます。

我々は逆で、お客様によって入力されたデータに基づいてそのお客様に最適なバルクを選んでそのバルクから80%を充填し、20%は個別充塡をするというフローです。

このオーダーメイド式のフローを将来は自動化していきたいと考えています。

5月22日にこのサービスをローンチしましたが、3ヶ月間で月商1,000万円を突破したという初期のトラクションが、リファラルベースで出ております。

現在の継続率80%という数字を今後、伸ばしていきたいと思っています。

サロンと提携し、無料で体験できる場を作る

では、どう伸ばしていくか?

ECでのヘアケア購入時の課題を解決します。

今のECでは、シャンプーで大事な香りや質感が試せません。

ですから我々は全国に、「無料の魔法体験の場」を作ります。

これを、お金をかけてやるのか?

我々はこの「体験の場」を、無料で増やすことができています。

それは、全国に約23万件あると言われている、サロンとの提携です。

提携サロンに行くと無料で髪を診断してもらえ、さらに、近しい処方でシャンプー、ブローをしてもらえ、合った処方を一緒に選んでもらえます。

ここまで、全て無料です。

もし気に入れば購入し、自宅に届きます。

現在は都内の4店舗で実施していますが、全国に広げていきたいと思っています。

ヘアケア、そして消費財のデジタルOEM基盤に

これまでのヘアケア市場は、CMを投下して棚を取り、POSデータではなく調査データをベースに商品開発をしていましたが、これらを変えていきます。

ノーコストで全国に体験の場を作り、スマホをシャンプー工場にし、ヘアカルテと購買データを蓄積します。

つまり、高速でPDCAを回し、データを起点として、顧客に寄り添うヘアケア市場へと変革したいと思っています。

しかも我々の変革はここで止まりません。

我々は、「工場と連携し、ヘアケアのデジタルOEM基盤を作っている」のだと認識しています。

つまり、我々のブランドMEDULLAだけではなく、例えばインフルエンサーが髪質や好みのデザインを入力するだけで、在庫リスクなしでオリジナルのシャンプーを販売できます。

BASEの消費財版みたいなものを作っていきたいと思っています。

データ取得の高度化とUXの高度化によって、頭皮と購買データの基盤ができます。

それをもとにアップセル、リアル領域の支援、他の商材領域へと広げ、消費財全体を変えるプラットフォームにしたいと考えています。

我々は、マーケティングとヘアケアに強みを持つチームです。

我々にはまだ工場の自動化など、やるべきことはたくさんあります。

ただ、P&Gに代表されるような「大量生産・大量消費」であまりに巨大化した消費財を、僕らの手に取り戻したいと思っています。

是非、ご支援のほどよろしくお願いします。

Spartyでした。

(終)

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編集チーム:小林 雅/本田 隼輝/尾形 佳靖/戸田 秀成/大塚 幸

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