23歳の挑戦!「Ay(アイ)」は、衰退した明治期の伝統絹織物 銘仙を現代の普段着として甦らせる(ICC FUKUOKA 2022) | 【ICC】INDUSTRY CO-CREATION

23歳の挑戦!「Ay(アイ)」は、衰退した明治期の伝統絹織物 銘仙を現代の普段着として甦らせる(ICC FUKUOKA 2022)

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ICC FUKUOKA 2022 ソーシャルグッド・カタパルトに登壇いただいた、Ay 村上 采さんのプレゼンテーション動画【23歳の挑戦!「Ay(アイ)」は、衰退した明治期の伝統絹織物 銘仙を現代の普段着として甦らせる】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回300名以上が登壇し、総勢900名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット KYOTO 2022は、2022年9月5日〜9月8日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションは、ICCサミット FUKUOKA 2022 ゴールド・スポンサーのSIIF(一般財団法人 社会変革推進財団)にサポートいただきました。

【速報】未来を奪われた難民の、日本での活躍を支援する「WELgee」がソーシャルグッド・カタパルト優勝!(ICC FUKUOKA 2022)


【登壇者情報】
2022年2月14〜17日開催
ICC FUKUOKA 2022
Session 11A
ソーシャルグッド・カタパルト
– 社会課題の解決への挑戦 –
Sponsored by SIIF(一般財団法人 社会変革推進財団)

村上 采
株式会社Ay
代表取締役

1998年、伝統工芸品「銘仙(めいせん)」の生産量No.1の群馬県伊勢崎市に生まれる。慶應義塾大学総合政策学部4年生。15歳で米国単身留学にて日本人としてのアイデンティティに気づき、郷里の銘仙の着物を用いた活動を開始する。大学2年生の時に国際協力を学び、アフリカ・コンゴ民主共和国にて銘仙を通した交流イベントを開催。現地NGOと協業しコンゴの伝統生地リプタと銘仙をドッキングさせた衣服を生産、日本で販売をするソーシャルビジネスを立ち上げる。その経験を活かし2021年6月、群馬県前橋にて起業。衰退した銘仙の着物をアップサイクルした衣服を提案するカルチャーブランドAy(アイ)をリリース。群馬を拠点に全国、世界へ日本文化を発信に取り組む。


村上 采さん 株式会社Ay代表の村上采です。

私は群馬県伊勢崎市に生まれ育ちましたが、大学の4年目の期間を休学し、挑戦していることがあります。

23歳の挑戦です。是非お聞きください。

「銘仙」を日常で着るカジュアルウエアに

Ayは、「文化を織りなおす」をミッションに、紡がれた文化に向き合い、ほぐし、新たな価値を添えて発信するカルチャーブランドです。

「日常に着る工芸」をコンセプトに、銘仙をアップサイクルしたカジュアルウェアを提案しています。

「文化を織りなおす Weaving culture」がAyのミッションです。

拠点とするのは群馬県、渋沢栄一さんが率いた富岡製糸場があり、シルク産業が盛んな地域で、現在も繊維工場がたくさんあります。

▶参考:富岡製糸場 | しるくるとみおか 富岡市観光ホームページ (tomioka-silk.jp)

明治から昭和初期に生産され、庶民に愛された「銘仙」

皆さん、こちらは何だと思いますか?

実は着物なのです、とてもモダンですよね。

銘仙と呼ばれる着物は、明治から昭和初期にかけて、北関東を中心に生産された普段着の着物です。

シルク100%の先染めの平織物で、モダンなテキスタイルが特徴です。

そして何より、一般女性、庶民の女性の間で楽しまれていた、愛されていたふだん着です。

着物の比較です。

銘仙は、地域総出で、分業制で作っていたため、大量に作れて安価に流通していたため、庶民に愛されていました。

生産地の中でも、群馬県伊勢崎市の生産量は最も多く、当時は全国の10人に1人が伊勢崎銘仙を着ていたとされるほど主流でした。

縦糸と横糸両方に柄をつけて織り合わせる、とても難しい併用絣という特徴的な技術がありました。

▶参考:伊勢崎めいせん屋|銘仙の技法 (isesakimeisen.com)

海を越えて人々を魅了する銘仙

そんな銘仙の生産は、衰退して半世紀以上が経っています。

しかし地域の活動家たちにより、職人を集めた復活プロジェクトが行われました。

スライドの赤い着物(右写真の左側)は、ロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館に永久保存されるほど、テキスタイルとしても文化としても注目、評価されました。

私が銘仙に出会ったのは13歳の頃、中学校の授業で、活動家たちが教えてくれたのがきっかけでした。

こんなにかわいい着物が地元にあったんだ、という衝撃は今でも忘れません。

15歳でアメリカに留学していた時も、世界各国の留学生と出会う中、アジア人、日本人としての自分のアイデンティティの1つに銘仙がありました。

19歳でアフリカのコンゴ民主共和国に行った際も、銘仙を持って行き、文化発信をしていました。

テキスタイルは国や海を越えて人々を魅了し、世界共通の言語になるという可能性を感じました。

しかし、もう誰も作れません。

私の祖母も曽祖母も、銘仙の織り子でした。

ヴィンテージ銘仙の着物を洋服にアップサイクル

そんな縁もあって、着物では着ないけれど日常に取り入れたいという思いが芽生えて、Ayというブランドを立ち上げました。

新しいものはないけれど、今あるヴィンテージ銘仙をアップサイクルして、洋服として届けています。

メディアにも取り上げて頂き、各地でポップアップストアを出店し、お客様からお声を頂いています。

銘仙の大きな柄を活かしたブラウスやスカート、細かい幾何学模様を活かした羽織など、たくさんの型を展開しています。

銘仙を作っていた人たちとの連携で小物を製作

小物は、もともと銘仙の生産に携わっていたおばあちゃんたちと作っています。

「銘仙を広げてくれてありがとう」、これは私が中学生の頃に銘仙について教わった方々から頂いた言葉です。

私は、銘仙を現代技術で復活させたいという、大きなミッションを持っています。

飛鳥時代から続く組子技術とのコラボレーション

方法は模索中ですが、第一歩として、銘仙の模様をアーカイブして広めていきます。

銘仙の最大の特徴である、絣(かすり)を表現したイヤーアクセサリーを作りました。

【伝統工芸を日常に】飛鳥時代から続く組子×伊勢崎銘仙モチーフのアクセサリー Ay(Makuake)※現在は終了

このように、日常で銘仙の紋様を楽しむことができます。

今、私が着ているようなワンピースと合わせてもかわいいです。

実はこのイヤーアクセサリーは、飛鳥時代から続く組子技術とのコラボレーションで誕生したものです。

銘仙を軸に文化を織りなおし、世界へ発信

このように、銘仙を軸に日本に眠る技術を取り入れ、文化を織りなおしていきます。

私はこれから、Ayを通して、群馬から世界へ文化を発信していきます。

創業して2年、資金繰り、テキスタイルの開発、販売の拡大など、たくさんの壁にぶつかっています。

今日皆さんと出会えたことにはすごく大きな意味があるので、是非、ご支援やアドバイスを頂ければ幸いです。

そして、Ayと一緒に文化を織りなおしていきませんか?

どうぞよろしくお願いいたします。

実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

(終)

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編集チーム:小林 雅/星野 由香里/浅郷 浩子/戸田 秀成/大塚 幸

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