日本の農業が世界一の農業になることに取り組む「アグリホールディングス」 – INDUSTRY CO-CREATION

日本の農業が世界一の農業になることに取り組む「アグリホールディングス」

LINEで送る
Pocket

シンガポールから世界一を目指すおにぎり屋「SAMURICE(さむらいす)」を展開。グローバルのバリューチェーンとイノベーションを農業の世界に持ち込むことによって、農業者主体の農業を作り、そして日本の農業が世界一の農業になることに取り組むアグリホールディングス前田さんのプレゼンテーションをご覧ください。

ICCカンファレンスでは「カタパルト」登壇企業を継続的に募集しております。スケジュールなどはぜひ募集ページをご覧ください。

登壇者情報
2016年3月24日開催
ICCカンファレンス TOKYO 2016
「カタパルト」(10分間のプレゼンテーション)
(プレゼンター)
前田 一成
アグリホールディングス株式会社 代表取締役社長
一橋大学商学部卒、2006年からベンチャー企業への投資、事業構築等を始め、現在はアジアで成長する十数社の企業の株主・役員を務める。2013年まで日系IT企業の中国代表、電通関連会社の共同代表を務めた。退任後、農業と食の事業を開始し、2014年7月アグリホールディングスを創業。現在、生産法人である日本アグリファーム、農水省系ファンドの出資企業で米の市場開拓をするライスフロンティア、シンガポールから世界一を目指すおにぎり屋SAMURICE(さむらいす)などを抱えるグループを経営する。

前田一成氏(以下、前田) アグリホールディングスの前田と申します。よろしくお願い致します。現在は農業をベースに、海外で食の事業、グローバルなバリューチェーン構築を事業としてやっています。

1スライド01

実は私、数年前までインターネットの領域で仕事をしていました。最後は海外で仕事をしていたんですが、海外にいると、日本のいいものはもっと海外に出れるな、戦えるなと。それから、日本のいいものを海外に出したいと思うようになり、日本の大きな課題にチャレンジしたいと思うようになりました。

そして、近年海外で非常に人気の高い日本食と、一方で、非常に大きな課題を抱えている日本の農業を繋いで、日本の農業の課題解決と本物の日本の食を届ける事業をするべく、2013年に農業と食の領域の仕事を始めました。

2スライド03

いきなりホールディング会社を立ち上げたわけですが、もうすぐ創業から3年経ち、現在では農業生産から流通・輸出、食品、酒類と全体が米で繋がっている事業を展開しております。

3スライド04

農業は産業規模が10兆円くらいと言われ、まあまあ大きい産業かなと思います。
ただ、自動車と比べると、日産自動車グループよりも少し小さい規模です。農業者は全体で200万人くらいいると言われています。日産は15万人なので、農業の生産性はかなり低いなという印象です。

4スライド06

日本の農家のステークホルダーはこんな感じになっていて、これ全体で農業が産業になっているのですが、化学品とか農業機械とか農協さんとか、結構色々なやりとりの中で助けてもらっている一方、利益が奪われてしまっているという現状があることも確かです。

5 スライド07

このままでは農業が栄えないので、なんとか農業者主体の産業を作っていくことはできないかと考えながら事業をしています。一見同じように見えても、「農業者が主体」であるということで、産業の内部の構造は大きく変わると考えています。

6スライド08

とは言いましても、日本の農業は世界で7位で、それなりに頑張っています。世界でも全体で400兆円の産業なので、全体的には非常に大きい産業です。
日本の農業、技術力、農家さんも非常に優秀なので、日本の農家を是非とも世界に出していきたいなと考えています。

7スライド09

これは、日本でも代表的な農家さんとミャンマーに一緒に行った時の写真です。様々な国で農業を見てきていますが、アジアでは大きく農業に取り組むチャンスが沢山あるなと感じています。

8スライド10

アグリホールディングスとして少しずつ農業を開始していますが、まず農産物の出口を作るということで、シンガポールでおにぎり屋さんから始め、日本の代表的な農産物の一つである、米の出口作りをやっています。

9スライド11

おにぎりと聞くとほっこりされるかなと思うんですが、「SAMURICE -さむらいす-」というブランドでやっておりまして、こういう和食を出口にしながら日本農業の、農産物の出口作りをしています。

10 スライド12

1号店は2014年の7月にオープン致しました。

11スライド13

ご好評いただきまして、2015年の5月に2号店をオープンしました。これは一緒に取り組んでいる日本の農家さんたちがSAMURICEに来てくれたときに一緒に撮った写真です。こういう形で、農家さん、生産者さんと、あとは老舗の鰹節や海苔のメーカーさんと連携しながら展開しています。

12スライド14

現地の日本人のご家族・子供達にも大変ご好評頂いていますし、

13 スライド15

こういうローカルのオフィスの女子達にもご好評をいただいています。

14スライド16

 

このように老若男女に受け入れられているということでそれは成功だったと思っていて、工場、物流センターも昨年末にオープンすることになりました。おにぎり工場をやっております。

15スライド17

今、おにぎり1個だいたい3ドル位で販売しており、シンガポールドルが80円くらいなので日本円に換算すると240円、少々高いかもしれませんが、向こうで和食をお腹一杯食べると10ドル以上するので、そういう意味ではかなりリーズナブルに和食を食べていただけると思っています。

16スライド18

こういうような形で、我々は今おにぎり屋をやりながら、まずおにぎりで米の出口を作っているわけですが、世界一のおにぎり屋を目指して事業に取り組んでいます。

18スライド19

なぜ米なのにおにぎりなんだということで、もうちょっとスケールを小さくしてミクロに見ていきたいと思います。おにぎり1個で白米50グラム位になります。たったの50グラムなんですが、おにぎりビジネスをなめてはいけません。

17 スライド20

一日大体1,000個くらい出ています。米が50キロ。これは、日本人1人が1年間で食べる量です。

19スライド21

これを1ヶ月やると、米1.5トン、田んぼで3,000平米です。

20スライド22

これを1年やると、米18トン、田んぼにすると36,000平米、米農家で平均3.6人分です。

21スライド23

36,000平米というと分かりにくいのでどれくらいのサイズかというと、おおよそ東京ドーム3つ分の広さになります。

22スライド24

年末から工場の稼動を開始していますが、フル稼働すると1日5万個くらい作られます。年間1,000トン弱で180万平米という田んぼの面積になります。

23スライド25

これはちょっと分かりにいと思うので、これも例えると、ディズニーランド3.5個分という広さになってきます。

24スライド29

米農家の平均で換算すると180農家分くらいの生産規模で、

25スライド30

これを空から見るとこんな感じの、村1個の広さになり、おにぎり1個50グラムのところから、おにぎりの事業が成功すると年間これくらいまで大きくできるのです。いかがでしょうか。

26スライド31

日本からの米の輸出が4,000トンと言われていますが(2015年は7640トン)、おにぎり屋が成功すると、シンガポールだけで1,000トンくらい使うことができます。設立から3年くらいの会社が、日本の農業の最重要の農産物である米の輸出をかなり支えるようになるので、今後も一生懸命取り組んでいきたいと思っています。

27スライド32

世界一のおにぎりビジネス、おにぎりブランドを作るべく、今、こういった国々に商標を申請しています。

28スライド33

色々な国におにぎり屋を出していって、世界中の方々と一緒に米の出口を作る、世界一のおにぎり屋を作って生きたいと思っております。

29スライド34

だいぶアナログな世界なんですけれども、何のためにこれをやっているかと言いますと、先程の、農業者主体の日本の農業の産業化を進めていくことを目的としています。

2つ大事な点があると考えておりおり、一つが、グローバルのバリューチェーン作り、農業が稼ぐためのバリューチェーンを作るということで、

30スライド37

アグリホールディングスはいろいろな事業をやっているんですが、一貫して、川下から川上までのバリューチェーン、つまり生産・輸出・物流・小売をやることで、生産側が最後の価格決定までできるようにしています。

31スライド38

そうして日本の内外から農業に経済を引っ張っていくということをやっていこうと思っています。

32スライド39

ということで、サムライが先兵隊になって各国に物流の起点を作っていっています。

33スライド40

二つ目に、農業にイノベーションを起こすことによって、農業を変えていきたいと思っています。今はまだおにぎり屋が主になっていますが、ここはこれからやっていきたいことなので、是非皆さんと「共創」をしていきたいと思っていますのでよろしくお願いします。

特に注目の領域はやはり、農業機械とか農場管理のITとかインターネットだと思っています。

42スライド52

こういった農場のセンシングですね、農場のIoTとか。

35スライド44

あとはもっとドローンなどを農場で使っていきたいと思っています。我々は色々な県の農家さんと農業に取り組んでおりますので、ドローンを飛ばした実証・実験などをやりたい方がいれば一声かけてください。よろしくお願いします。

36スライド45

あとは、農機のシェアリングや二次流通などにもチャレンジしていきたいと思っております。

37スライド46

こういった農業機械とIT・インターネットの世界というのはこれから非常にチャンスがあるなというか、あと5年くらいで団塊の世代が農業を辞めていき日本の農業の労働力不足が深刻になるので、むしろこれをしっかりやっていかなければいけないと思っています。

37スライド47

こういった方法でグローバルのバリューチェーンとイノベーションを農業の世界に持ち込むことによって、農業者主体の農業を作っていく、そして日本の農業が世界一の農業になっていくということを、しっかりと作っていきたいと思います。

38スライド48

農業が変わることによって村が変わる。「日本の農家が起業家のように。」「夢のある仕事に。」なっていけたらいいなと考えています。

39スライド50

ここで、皆様にお願いがございます。是非おにぎり屋の世界のパートナーに、オーナーになっていただきたいと考えています。これが一つ目ですね。

40スライド51

我々は今R&Dの段階ですけれども、連携企業、工学系のエンジニアさんですとか、こういう農業とインターネットとかITみたいな世界に是非ご一緒できないかなと思っております。

42スライド52

あと、資金調達をしていまして、今、1~2億円くらいの資金調達をしたいと思っていますので是非ご協力をお願い致します。

43スライド53

このような形で、アグリホールディングスは日本の食と農業を世界に広げ、日本の農業を農業者主体の産業にし、世界を豊かにすることをビジョンに取り組んでまいります。ご静聴どうもありがとうございました。

44スライド54

(終)

プレゼンテーション終了後は第一線で活躍する経営者やベンチャーキャピタリストの方々と積極的な質疑応答が行われました。

(コメンテーター 一覧)
株式会社アカツキ Co-founder&CEO 塩田 元規 氏
WiL LLC Co-Founder CEO 伊佐山 元 氏
株式会社オールアバウト 代表取締役社長兼CEO 江幡 哲也 氏
株式会社gumi 代表取締役社長 國光 宏尚 氏
株式会社ソウゾウ 代表取締役社長 松本 龍祐 氏
株式会社マイネット 代表取締役社長 上原 仁 氏
株式会社VOYAGE GROUP 代表取締役社長兼CEO 宇佐美 進典 氏
立命館大学 准教授(多国籍企業論) 琴坂 将広 氏 (肩書は開催当時)
ユナイテッド株式会社 代表取締役社長COO 金子 陽三 氏

新しい産業をリードするトップリーダーが参加するコミュニティ型カンファレンスの特徴を最大限に活かした「カタパルト」は素晴らしい出会いの場となります。ICCカンファレンスではスタートアップのプレゼンテーションの場「カタパルト」の登壇企業を継続的に募集しております。スケジュールなどはぜひ募集ページをご覧ください。

samurice-question

samurice-maeda

編集チーム:小林 雅/Froese 祥子

更新情報はFacebookページのフォローをお願い致します。

LINEで送る
Pocket

ICCパートナーズ

ICCパートナーズ

ICCパートナーズ(ICC Partners Inc.)は産業を共に創る経営者・経営幹部のためのコミュニティ型カンフ ァレンス「Industry Co-Creation(ICC) カンファレンス」の企画・運営および新規事業創出・アライアンスなどのアドバイザー業務を行っています。