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次世代の歩道の移動を提案する「WHILL」

次世代の歩道の移動を提案する「WHILL」の杉江さんのプレゼンテーションの記事をぜひご覧ください!  プレゼンテーション動画も併せてご覧ください。

ICCカンファレンスでは「カタパルト」登壇企業を継続的に募集しております。スケジュールなどはぜひ募集ページをご覧ください。

登壇者情報
2016年3月24日開催
ICCカンファレンス TOKYO 2016
「カタパルト」(10分間のプレゼンテーション)

(プレゼンター)
杉江 理
WHILL Inc  CEO

1982年生まれ静岡県浜松市出身。日産自動車開発本部を経て、一年間中国南京にて日本語教師に従事。その後2年間世界各地(パプアニューギニア、ラオス、ウズベキスタン、ボリビア)に滞在し新規プロダクト開発に携わる。2012年 WHILL Inc 設立。世界経済フォーラム(ダボス会議)GSC33歳以下日本代表。

杉江理氏(以下、杉江氏) 今日は、WHILLの杉江でございます。よろしくお願いいたします。

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WHILLは全ての人の移動を楽しくスマートに、というのをミッションに、次世代の歩道の移動を提案しているというような会社です。

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まず最初に製品に関するムービーをご覧ください。これは最近アメリカでFDAを取得したモデルになります。実際のユーザーにモデルになってもらって作っているムービーです。

WHILLの生まれたきっかけ

ご覧頂きありがとうございます。「WHILL」の開発は、100m先のコンビニに行くのを諦める、という1人の車椅子ユーザーの声から始まっています。

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1932年の手動車椅子ですね。それに対して電話はどうだったかっていうと スライドのような形状の電話でした。

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2016年の現状を調べてみると、コンシューマプロダクトに対して車いすは実はあまり変わらないですよね。そのため手動車椅子 でが」物理的な障壁が超えれなかったりとか、イメージのが悪いなど問題とかあります。

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このような問題はどんどん増えるのは間違いない。高齢化社会はどんどん広まるからです。
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これだけじゃなくて、一方でインフラストラクチャーを考えていくとどうなっていくのか?と考えると、都市が変化しています。
ロンドンやパリのように渋滞が問題になっていて、自動車を使わない方が逆にベネフィットがあるのでクールであるとという文化になっていて、街から自動車を排除しだしています。

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自動車のマーケットサイズがグローバルに非常に大きいですが、例えば10%が自動車に乗るのを止めていくと仮定した時に、ものすごい大きいマーケットが生まれるんですね。
100年前の街は自動車ができたので自動車のインフラをもとに街はは造られきた経緯があります。しかし、インフラも変わる中で、歩道の移動というのは、これからは大きく変わっていくと思っています。

WHILLの特徴「デザイン」「テクノロジー」「ソフトウェア」

我々はこのような課題を解決するために「WHILL」を開発しています。今のプロダクトは、「デザイン」「テクノロジー」「ソフトウェア」の3点が特徴的です。

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テクノロジーに関しましては、ハードのテクノロジーですね、24個の前輪の新しいテクノロジーなんですけど、これを搭載することによって回転半径の小さい細かい動きが実現できます。

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且つ4WD機能になっているので、山道も雪道も芝生など室内外ともにハードの性能も優れています。

WHILLは、ソフトウェアとしては見守り機能とリモートメンテンナンスを備えています。

ロケーションをトラッキングして、おじいさん・おばあさんが現在どこを走っているのかというのをちゃんと見守れることができる。

1時間、2時間同じところに止まってたら、危険な状況である可能性もあるので、そしたらHelpの方が駆けつけたり、家族に連絡が入ったりします。

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またリモートメンテナンスの機能もあります。

電気自動車メーカーの「テスラ」もやってますけど、テスラは壊れるらしいのですが、顧客満足度が高い。それはメンテナンスサービスをプッシュするからなんですね。例えば「これだけの距離を走ってるからバッテリーを変えたほうがよいよ」といったことですね。

データに基づき事前に顧客に連絡するることで、防ぐことができます。顧客の満足度に繋がりますし、とてもよいでうしょね。WHILLでもこういったことを行っています。

WHILLの評価

デザイン性などプロダクトが優れているという評価を頂きました。去年GOOD DESIGN AWARDということで、3600分の1のプロダクトとして受賞いただいています。

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国内だけではなく、アメリカだったりドイツ、イギリス、こういったところでも受賞しています。

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WHILLのユーザーの声

実際のユーザーの評価はどのようなものか? ユーザーの声です。例えば脊椎損傷で手動車椅子ユーザーの大塚さんという方がいらっしゃいます。

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大塚さんはWHILLに乗ることによって何が出来るようになったかというと犬の散歩が行けるようになりました。犬はあぜ道や芝生といった色んな所にいきますので、4WD機能が素晴らしいという声でした。

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もう一人はBillさん。彼はスタンフォードのMBAの教授なんですけども、杖を使われてるんですね。杖ついていて、でも杖をつくのもなかなか難しくなってきた。

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そういった時に新しいモビリティを探してたんですけど、既存のものはすごく嫌だということでWHILLに乗っていただいきました。生徒さんにクールって言われてすごく嬉しい、ということを声としていただいております。

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WHILLの販売実績

今まで500台の販売実績があります。アメリカでは40以上の代理店の契約済みで、先日FDAを取得し、これから販売を加速していく計画です。

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アメリカのFDAだけではなく、ヨーロッパのCEマーキングっていうのがあるんですけど、それは近々5に取得予定です。パイオニアも昨日優勝させていただいたんですけど、それもヨーロッパに行くぞと、今年から、そういうのもあってネットワークを作ろうということで出ていました。

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WHILLのテクノロジーロードマップ

最初に今後のテクノロジーロードマップについてお話しようと思います。

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我々がテクノロジーマップとして考えているのは大きく2つあります。

自動運転/自動停止とAI ロボティクスの2つの方向ですね。一番最初の導入ということで、自動運転/自動停止のテクノロジーを使って何かやろうということをやっていたなかで、まず最初にライゾマティクスというメディアアーティストがいるんですけど、彼等とともに行ったメディアパフォーマンスの映像をご覧ください。

参考資料:border

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具体的に何をやっているかというと、WHILLとVRヘッドセットをコラボレーションさせて、自動化させて動かしてるんですね。

上からモーションキャプチャーで位置情報をトラッキングして、ぶつからないようにお互いにやっているというようなものがあるんですね。

こういったテクノロジーだったり思想というのをどう活かすのかっていうと、例えば空港ですよね。

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空港はフライトが来た時に着地して、その後お客様の中で車いすに乗ってる方結構いらっしゃるんですね。

アメリカでもかなり多いですけど、そういう人を後ろから押してるオペレーションの方がいると思います。

そういうオペレーションを全部自動化だったり、ロボットのコミュニケーションを使ったりしていくと、どんどんオペレーションコストが無くなってくるんですね。

タクシーに乗るまで案内してあげて、その後自動的に元の場所に帰ってくる。そういうことが実現されると、かなりのコスト削減に繋がり、且つ安全になります。

実際こういうことを僕らは始めていて、羽田空港とかアメリカのカンザスのシンシナティインターナショナルエアポートがあるのですが今始めてる状況ですね。

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WHILLのビジョン

我々のビジョンなんですけど、メガネみたいになったらいいなと思ってます。これは何かというと、目が悪い人は昔結婚できなかったらしいんですね。遺伝子が悪いという理由だからだそうです。

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このようなオシャレなメガネが出てきたことによって、そういったことが無くなりましたが、僕らが小学生の時、メガネを掛けてた人がイジメられるということがあったと思います。ブサイクだったからですね。

しかし、今はこういうふうにおしゃれになってきました。かっこいいね、っていうことで伊達メガネも出てきましたよね。

これはネガティブがポジティブになったのですが、これはテクノロジーが進化したということなのです。

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そんなのもうどうでもよくなってくるというか、それすらも越えていくというようになる。

例えば今メガネのJINS MEMEさんとかは、加速度センサーをつけて姿勢をトラッキングしてるようなことをやってるんですよね。あんまメガネと関係なくなってるんですよね。

つまりネガティブだったものがポジティブになって、ポジティブをまた越えていく。

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こういったものっていうのは、別に電動車椅子も同じだと思うんですね。

電動車椅子というのはとてもポテンシャルがあると思っていて、なぜかというとバッテリーやモーターを積んで唯一歩道を走れる移動体なんですね。

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言い換えれば歩道を走ることができるEVです。最終的にはインフラやテクノロジーが進化してくると、健常者も同じものに乗るという可能性が十分にあると考えています。

それは歩道の移動として、ハードもそうですし、ソフトも絡まって色々と進化していくんじゃないかなと思っています。

以上になります、ご清聴ありがとうございました。

(終)

プレゼンテーション終了後は第一線で活躍する経営者やベンチャーキャピタリストの方々と積極的な質疑応答が行われました。

(コメンテーター 一覧)
 伊藤忠テクノロジーベンチャーズ株式会社 パートナー 河野 純一郎 氏
 株式会社エニグモ 代表取締役 須田 将啓 氏
 株式会社オプトホールディング 代表取締役社長CEO 鉢嶺 登 氏
 株式会社クラウドワークス 代表取締役社長 CEO 吉田 浩一郎 氏
 グロービス・キャピタル・パートナーズ パートナー/Chief Strategy Officer 高宮 慎一 氏
 株式会社クラシコム 代表取締役 青木 耕平 氏
 株式会社ネクスト 代表取締役社長 井上 高志 氏
 株式会社フリークアウト 取締役 COO 佐藤 裕介 氏
 株式会社Bloom&Co. 代表取締役 彌野 泰弘 氏

新しい産業をリードするトップリーダーが参加するコミュニティ型カンファレンスの特徴を最大限に活かした「カタパルト」は素晴らしい出会いの場となります。ICCカンファレンスではスタートアップのプレゼンテーションの場「カタパルト」の登壇企業を継続的に募集しております。スケジュールなどはぜひ募集ページをご覧ください。

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編集チーム:小林 雅/城山 ゆかり

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