8.「投資家への発信」だけではなく「社内説明」にも力を入れよう – 【ICC】INDUSTRY CO-CREATION

8.「投資家への発信」だけではなく「社内説明」にも力を入れよう

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「LECTURE 今さら聞けない資本市場との向き合い方 / IRの実務」9回シリーズ(その8)は、様々なIR施策と、現場へのフィードバックについて。IRと言えば発信がメインですが、アイスタイルではよりよい発信をするために、外部からのフィードバックを現場層が受ける機会を設けているそうです。ぜひご覧ください。

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ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢800名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。次回 ICCサミット FUKUOKA 2019は2019年2月18日〜21日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

ICCサミット FUKUOKA 2018のゴールド・スポンサーとして、SmartHR様に本セッションをサポート頂きました。


2018年2月20-22日開催
ICCサミット FUKUOKA 2018
Session 6D
LECTURE(レクチャー)
今さら聞けない資本市場との向き合い方 / IRの実務
Supported by SmartHR

(スピーカー)
齋藤 剛
SMBC日興証券株式会社
株式調査部 シニアアナリスト

菅原 敬
株式会社アイスタイル
取締役 兼 CFO

米島 慶一
クレディ・スイス証券株式会社
株式調査部 マネージング ディレクター

(ナビゲーター)
金田 拓也
株式会社プレイド
Business Accelerator

「LECTURE 今さら聞けない資本市場との向き合い方 / IRの実務」の配信済み記事一覧

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最初の記事
1. 資本市場のプレイヤーの全体像とIRの基礎を解説!

1つ前の記事
7. IR活動の全体像を解説!

本編


菅原 はい、では引き続きIR活動について話していきましょう。

「出来たらやった方が良い」さまざまなIR施策

菅原 やった方が良い施策はたくさんありますが、これが発行体にとっては難しくて自社判断ではできません。

お呼びがかからないとやって頂けない内容で、弊社は時価総額が小さいときは、証券会社さんにずっとお願いしていましたが、やはりその証券会社さんやセルサイドも儲からないとそこで手数料が落ちないと開催してくれません、

ですので、時価総額を上げていかないとやっていくのは難しい施策です。

まずは1on1ミーティングですね。

弊社の場合は大体1on1をだいたいクォーターで100本から120本ぐらい入っていますね。

後はカンファレンス参加で、各大手証券会社さんは国内、東京でもやっていますし、ロンドン、ニューヨーク、シンガポール、香港などの海外でも行っています。

これも声がかかったら行けますし、テーマによってはスモールキャップや新興成長の専門のカンファレンスがあるので、そうすると時価総額に関わらず呼ばれます。

よく「時価総額が1,000億ないと呼ばれない」と言われますが、最近は全然そんなことはないと思います。

上場が観測されるメガベンチャーなどは最近は未上場でも呼ばれていて、何社かとは良く会う場合もあったりしました。

他には、NDR(ノンディール・ロードショー)と言われる、決算ごとの定常的なロードショーがありますね。

弊社がよくやっているのは、証券会社と幅広く付き合いたいということもあり、香港やシンガポールのカンファレンスに出ながら、同時に別の証券会社さんにNDRをアレンジしてもらっています。

弊社は、例えば「エムスリー・カカクコムに入れていて弊社にまだ入れてない」株主にアクセスしたい場合などは、そういう時にお願いしてカンファレンスに入れてもらったりしています。

あるいはカンファレンスでマッチングできなかったときは、証券会社さんに「ここだけは絶対入れてください」とNDRのアレンジお願いしています。

あとはスモールミーティング(アナリストやファンドマネージャーなどと少人数で行う、質疑応答が中心となるミーティング)をしていて、これはセルサイドアナリストの主催が多いと思いますが、毎回テーマを設けて行っています。

弊社の場合は店舗だけに関するスモール・ミーティングをやってもらったり、あるいは現在吉松(代表取締役社長兼CEO・吉松徹郎氏)が「@cosme」のプラットフォームを完全に作り直しているため、新しいプラットフォーム上でのデータドリブンのビジネスとはどのようになるのかを、吉松と吉松と一緒にやっている執行役員の人に細かく話してもらうようなテーマでスモールミーティングをやったりしています。

後はもしやりたいのであればやった方がいいと思われるのが、海外向けカンファレンスコール(電話会議による決算説明会)です。

これを弊社はスタートトゥデイ(現・ZOZO)さんに教えてもらって始めました。

いわゆるラージ・ミーティングと呼ばれる決算説明会の日の夜10時に、ロンドン、ニューヨーク、香港、シンガポールの全てに向かって英語でカンファレンスコールをやります。

最初は怖気ついていました。

例えば楽天さんのような大きな会社でも10人集まらないからです。

弊社の場合はかなりバラバラで、サプライズみたいな発表がある時は30人ぐらい来てもらえますし、「まあこんなもんだよね」みたいな時は10人ぐらいしか来てもらえません。

(写真中央)株式会社アイスタイル 取締役兼CFO 菅原 敬氏

しかし弊社もスタートトゥデイさんに習って決算説明会を夕方にやって、そこからIRチームで戻って電話などを捌き、それから飲みに行き、イイ感じになったところでカンファレンスコールに突入するという伝統をスタートトゥデイでから引き継いでやらせて頂いています。

個人投資家に対するスタンスは会社さんによって全然違っていいと思っています。

例えばスノーピークさんや、ほぼ日さんなどは個人投資家さんをすごい大事にしていて、株主総会の出席率が20%くらいにもなります。

そういう個人投資家さんを巻き込むようなBtoCの会社さんもありますが、結構多くのネット系の企業さんはまあほどほどかなという感じですね。

個人向けの説明会を証券会社さんと組んでやったり、証券会社さんにお願いしてもやってもらえない場合は日本証券新聞とかIRジャパンに発注すればアレンジをしてくれます。

ここはお金を出せば出来る世界ですね。

あと多いのは、証券会社の個人営業マンやプライベートバンカーを集めてもらって、そういう人達に売ってもらいやすいようにご理解頂くみたいなことです。

これはやはり証券会社さんにお願いをして、ニーズがあったらやってくれるものです。

このようにできることはいろいろあるのかなと思います。

「投資家への発信」だけではなく「社内説明」にも力を入れよう

菅原 あと弊社の場合、先ほどのフィードバックについては色々やっていす。

取締役会とボード会議に四半期ごとにIR活動報告を50ページくらいで作っています。

株価のトレンド、活動内容、株主、投資家のセルサイドのコメントのサマリー、バイサイドのコメントのサマリーを載せています。

特にその経営チームとして無意識のバイアスを持って囚われてしまうのがすごく怖いので、弊社の経営会議でなかなか出てこないコメントをなるべくピックアップしてそこにあげるようにしています。

カンファレンスに参加すると投資家のフィードバックで、資料の良さとかプレゼンターの良さなどについて全部点数がついてくるので、僕と吉松のカンファレンスのその通信簿も全部そこに書きます。

また弊社は四半期に1、2回、社内IR勉強会をやっています。

齋藤さんにも来ていただきました。

米島 それは大丈夫ですか。

菅原 大丈夫です、米島さんにも今度お声掛けさせて頂きます。

弊社はカバレッジアナリストもそうでないアナリストも呼んでいますし、弊社を組み入れていないバイサイドのファンドマネージャーにも来てもらっています。

やり方は2パターンあり、1回はセルサイドとバイサイドの外部のプロが弊社をどう見ているかについて社内で話してもらうものと、もう1つは決算説明会の体のものを僕がそのまま社内で話すものです。

その際、なぜこのように話したのかなど解説をはさみながら、弊社のIRチームに米島さんや齋藤さんの役をやってもらいます。

例えば「SMBC日興証券 齋藤です。質問が3つあります」みたいな場面も再現して、その雰囲気を知ってもらうということもやったりしています。

齋藤 米島さん、これはとても勇気がいります。

写真左から、齋藤氏、菅原氏、米島氏

普段CFOなどに「今回の決算はこうだとか」「ここが物足りない」と言うのはある意味簡単です。

しかし、このときは現場でやっている人を目の前に、「この事業が俺は駄目と思ってる」って言うんです。

参加人数は50人ぐらいでしたか。

菅原 齋藤さんの時は70人ぐらいいましたね。

齋藤 その人たちに向かって「オンプラットホーム事業は、俺はこれでは物足りない」って言い切る勇気です。

菅原 でも向こうもまだローンチできていないタイミングだったので、もうプロデューサーとかは必死に吉松から激詰めされていました。

「本当に吉松さんのこの考えでいいのか分からない。外部の人がどう思っているのか聞きたい」と思っているところでした。

色々厳しい事も言ってもらいましたが、このような外部のフィードバックはいいなという感じはしますね。

あと弊社はSlackなどのチャットツールを色々と入れていますが、社内向けにFacebookの「Workplace」でIRの情報発信をしています。

弊社についても書いていますし、色々な証券会社さんからネット業界の他社さんのレポートも送られてくるので、弊社の経営に参考になるところはここで共有もしています。

(続)

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続きは 9. 事業の将来価値を株式市場に評価してもらうためのIRとは?【終】 をご覧ください。

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編集チーム:小林 雅/本田 隼輝/戸田 秀成/尾形 佳靖

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