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地域を挙げての靴づくり「リゲッタ」、モテるお酢屋の「飯尾醸造」&丹後300年の機織り技術「KUSKA」、関西ものづくりの現場を見学しました

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ICCサミットのクラフテッド・カタパルトや、デザイン&イノベーション、フード&ドリンクアワードなどを通して、歴史や伝統のある素晴らしいものづくりをご紹介しています。2023年11月某日、関西を訪れたICCチーム一行は、クラフテッド・カタパルトで入賞した企業を2日に渡って訪問しました。ICC KYOTO 2023で優勝「飯尾醸造」、3位入賞の「リゲッタ」、ICC FUKUOKA 2020で優勝の「KUSKA」、3企業の訪問レポートをお送りします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。次回ICCサミット KYOTO 2024は、2024年9月2日〜9月5日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページのアップデートをお待ちください。


ICCサミットに登壇、参加する企業のものづくりの現場を体験、見学するようになり、改めてものづくりの素晴らしさと学び、楽しさを知り、それが現在のアワードプログラムに発展していますが、今回もICC一行、下見に行ってきました!

 ICC KYOTO 2024の特別プログラムを想定して、クラフテッド・カタパルトの入賞3企業、ICC KYOTO 2023で優勝「飯尾醸造」、3位入賞の「リゲッタ」、ICC FUKUOKA 2020で優勝の「KUSKA」の3企業、大阪から京都・丹後に足を伸ばすものづくりを学ぶプログラムです。

 1日では見学しきれないため、1日目を大阪、リゲッタを見学、2日目は日本百景の天橋立も見学しつつ、京都・丹後の飯尾醸造とKUSKAを訪問しました。どの企業もカタパルトのプレゼンで語られた、その現場と理念が体験できる素晴らしい見学プログラムです。それでは大阪の下見から、スタート!

DAY 1 リゲッタ

カタパルトでは、紙芝居イラストが印象的なプレゼンで3位に入賞した「リゲッタ」。大阪市生野区で、下請け切りにあった家族経営の靴作り町工場が、商品開発で地域の町工場もろとも大逆転を果たしていくという感動的なプレゼンでした。

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まずはそのすべてが始まった場所、リゲッタの本社を訪問。40代以上の人にはわかる、ロート製薬のCMで鳩が飛び立つ、あのビルの正面にリゲッタ本社があります。

高本 泰朗さんにお迎えいただき、応接室で今日の見学の流れを聞いたあと、一行は見学ツアーに出発しました。

わざわざスライドをご用意くださった高本さん

本社内を見学してから、分業制でできているリゲッタの靴作りの主な工程を、各工場で見学するというコース。靴作りの順番に沿って、秀山裁断で裁断工程、三大工芸でミシン工程、シューズ・スコッチでつり込み・底付け工程を見学したあと、リゲッタ生野本店で出来上がった製品を見るという流れでした。

まずは本社の見学。リゲッタは生野区の地域に根ざした企業で、地域の学校からの見学や就職セミナーなどにも積極的に協力しています。社内の壁にはそんなリゲッタへのメッセージなど地元の声があふれ、手書きの会社の歴史や、靴のデザイン、高本さんのイラストなどが所狭しと飾られています。

高本さんの靴はもちろんリゲッタ

社内では、リゲッタのさまざまな靴やアイデアを見学できます。デザインの開発、アイデアを形にするまでのさまざまな挑戦の現場と、楽しい学校のような雰囲気を両方見ることができます。

社長席は、屋外といってもいい倉庫兼作業場のような場所。席から数歩外に出ると平野川が流れており、数年前の大雨では浸水したのだとか。

続いては、リゲッタの靴をつくる工程その①、秀山裁断へ出発! 小回りのきく車で細い路地を運転しながら、高本さんは町ゆく人のリゲッタ着用率を抜け目なくチェック。

これがわりと発見できるもので、以前にリゲッタ着用者を見つけたらお礼を伝えるというイベントをしたといいますが、きっとたくさんお礼を言えたのではないかと思います。

裁断工程の「秀山裁断」

車が2台すれ違えるかどうかという細い路地の住宅街にある「秀山裁断」。引き戸には作っている人気ブランドサンダルのRegettaCanoeのステッカーが貼られています。

一行を出迎えてくれた秀山 和生さんが、素材が無駄にならないように、複雑な形の型を押し当てて足でレバーを踏み、正確に裁断していく様子に思わず歓声! 秀山さんは高本さんとも冗談を言い合う関係で、見学を終えた一行が失礼するときには、皆に缶コーヒーをくださるという温かさでした。

職人でつなぐリゲッタの輪 part.2「裁断」(リゲッタ)

ミシン工程の「三大工芸」

再び住宅街を車で走り、停まったのは靴の上側の部分の縫い合わせを担う「三大工芸」。家族で作業をしていて、金城 秀男さんと、その息子さん、娘さんが裁断された異なる素材を素早く縫い合わせていきます。オールメイドイン生野の素材を、手早い熟練の技術でひとつに縫い合わせる工程です。

「生野の町のバトンリレー生産。そのカギを握る、職人たちの想い」〈三大工芸 編〉 金城 秀男さん(リゲッタちゃんねる)

工場の壁には、7年前の新聞記事の切り抜きが貼られています。リゲッタが紹介されているこの記事の金城さんと高本さん二人の写真は、金城さんのお気に入りだそうです。

つり込み・底付け工程の「シューズ・スコッチ」

ここは上部の素材を靴底まで伸ばして、しっかりと底付けを行う工程。ここで靴の堅牢さが決まります。リゲッタは普通の靴と違い、歩きやすさのため先のほうが上がっていますが、そこが難しかったポイントだそう。

専用で使われる糊の匂いが苦手な人は、無理せず外に出てくださいとご案内いただきながらの見学。プロの分業による素早い作業はいとも簡単に見えて、どの工程も見飽きることがありませんでした。

「生野の町のバトンリレー生産。そのカギを握る、職人たちの想い。」<シューズ・スコッチ編> 大滝善彦さん(リゲッタ)

リゲッタ生野本店へ

リゲッタの靴を作る方々にお会いして、実際の作業を見学したあとは、完成した靴が並ぶ「リゲッタ生野本店」へ。とてもいいなと思ったのが、お店の入口で、それまで履いてきた自分の靴を脱ぎ、リゲッタのルームサンダルに履き替えること。これがまた、土踏まずを刺激する作りで気持ちがいいのです!

ICCオフィスで履いているので、ぜひオフィスにお越しの際は見てみてくださいね

店内には、先程見たばかりの靴作りの機械などもディスプレイされて、直販店ならではのアウトレット商品などもありました。

室内外で履けるさまざまなデザインの靴や、カタログ通販で大人気の靴、2階のワークショップスペースまで見せていただいて、一行もすっかりお買い物モードに。

高本さん、ご案内いただきまして、ありがとうございました!

DAY 2 – 1 飯尾醸造

 DAY2、大阪に滞在していたICC一行は「飯尾醸造」を目指して出発。午後から訪問の予定のため、午前中は丹後といえば日本三景のひとつ、天橋立に立ち寄りました。

 朝は小雨がぱらついていましたが、帰るころになってようやく、少し空が明るくなってきました。

さて、午後はリゲッタの高本さんも合流して、「飯尾醸造」へ。

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 上のリンクにあるクラフテッド・カタパルトで飯尾さんが語っているように「小さなお酢屋」を想像して行ってみたところ……

焼杉の黒い外壁が美しい、格式ある佇まいの飯尾醸造に到着。思っていたよりも全然大きいです! こちらが本社とお酢蔵で、工場は少し離れたところにあります。

入口を入ると重厚感と歴史を感じさせる作りです。こちらはもとご自宅だったのだとか。

創業して2023年で130年目、飯尾さんは5代目にあたります。3代目の飯尾さんの祖父から、お酢の原料となるお米を無農薬としたのが1964年。4代目のときに、自分たちでも米づくりをするようになりました。

標高400メートル、冬は雪が1〜1.5メートル積もるという場所で、後継者不足の不便な場所にある農家の棚田を引き継ぎ、プレゼンにもあったように稲の手植えを飯尾醸造のファンの皆さんと行い、無農薬・化学肥料なしでお米を育てています。

米を収穫したあとに残った稲藁は、飯尾醸造のお酢を使っている寿司屋や飲食店に無償で提供して、カツオなどの稲藁焼きなどの調理素材として使ってもらっており、香りが全然違うのだそう。

見学者用の飯尾醸造の歴史ムービーを見た一行は、飯尾さんの案内で酒蔵へ向かいました。

日本で唯一、酒蔵を有するお酢だけを造っている蔵

京都産の米、これが飯尾醸造のお酢のもとになります

 ワインからワインビネガー、リンゴのシードルを経てリンゴ酢ができるように、米酢は日本酒からできます。お酢蔵で酒造免許を持っているのは日本で2つで、そのうち造ったお酒を全量お酢にしているのは、飯尾醸造だけなのだそうです。

 飯尾醸造はトレーサビリティにこだわっており、自前・契約農家含めお米はオーガニック、精米も自分たちで行い、さまざまな物質に過敏に反応してしまう方も安心できるお酢として選ばれています。日本酒というとお米を削るイメージがありますが、ここで磨く(削る)のは15%のみ。美味しいお酢には外側のタンパク質が必要なのだそうです。

2023年収穫した新米

 ちなみに作ったお米の一部は、運営しているイタリアンレストラン(aceto)と鮨割烹(西入る)でも使っているそうで、収穫した年にお酢を作り始めるのに対して、新米は水分が多いため、レストラン用は1年寝かせたものを使うのだそうです。

紅芋酢造りを見学

訪問時は、ちょうど紅芋酢の材料となる10トンの紅芋を仕込み中。鹿児島と宮崎、そして地元京都の芋を使っています。農薬や化学肥料を使っていない紅芋で、端の繊維の多い部分を一つひとつ手でカットしています。11月・12月は紅芋のお酢をつくり、1月から清酒を作り始めるそうです。

抗酸化成分が多いとして、大人気で一人2本までと販売制限がかかっていた紅芋酢。実は紅芋自体はそんなに甘くないそうですが、発酵中のタンクからは、ほんのり甘いお芋の香りがしていました。

飯尾醸造の赤酢の材料は、10年物の酒粕

酒蔵で見る仕込みタンク。ここまでは日本酒です

「赤酢」って、聞いたことはありますか? 高級鮨店や、最近ではチェーン店でも高級ラインとして見かけるようになった、ほんのり赤いお酢。その原材料が酒粕だということはご存知ですか?

飯尾さんにお酢の歴史をうかがいながら、酒蔵見学は進みます。

江戸時代中期に、そもそも高価だった日本酒を原料にした米酢ではなく、庶民に手が届くように酒粕を原料としたお酢、赤酢が生まれたこと。魚とお米で時間をかけて発酵させる「なれずし」とは異なり、お酢とご飯を混ぜるだけ、ネタをのせるだけの手軽な握りずしがファストフードとして江戸で大流行した裏には、この赤酢の存在があったのです。

飯尾醸造の赤酢の原料を、見せていただきました。

酒造会社において麹を手造りするのは普通ですが、調味料業界としては99.9%稀なことで、飯尾醸造では伝統製法として麹をすべて手造りし、2〜3年寝かせてから、お米の代わりに酒粕を使ってお酒からお酢を造ります。

酒粕は10年以上寝かせることをルールとしており、現在、出荷している赤酢プレミアムの酒粕は20年近く熟成したもの。見せていただいた熟成中の酒粕は濃い褐色で、チョコレートのような香りがしました。

昔は庶民のために作られた赤酢ですが、白米が量産できるようになり、手間も時間もかかるため高級品となっています。そのなかでも飯尾醸造が極上の赤酢を造ることができるのは、酒粕と清酒を分けることができる酒造免許があり、お酢にしたときに美味しくなる酒粕を自前で作れるからなのだそうです。

お酢蔵に戻って

契約農家との米づくりを説明する飯尾さん。資材などを開発提供し、通常の3〜3.5倍の値段で買い取るのだそう

酒蔵から戻った本社のお酢蔵では、タンクの周りに飯尾醸造のお酢を愛する人達からのメッセージがたくさん貼られていることに気がつきました。

「いつも丁寧にご対応くださるスタッフの方々のファン」

「使い初めて10数年、70歳を過ぎた今でも毎日元気に」

こういった愛あるメッセージに守られながら、飯尾醸造のお酢は、コンプレッサーで空気を送り込み急速に発酵させるのとは違い、タンクの中で100〜200日間かけてゆっくりと静置発酵させていきます。

タンクの中に、酒蔵で造ったお酒と水、種酢という発酵のスターターをそれぞれ1/3ずつ混ぜて入れ、お酢を造る酢酸菌を浮かべると、酸素のある表面から発酵が始まり、比重の軽いアルコールが上に上がって、それを菌が食べるという対流が中で起こり、最終的にすべてがお酢になります。

お酢の上部に貼っている膜は別のタンクに移植させることもあって、130年受け継いでいるのだとか。出来上がったお酢はいくつかのタンクでブレンドして味を均質化させ、その次は熟成、エイジングに入ります。

原材料の量も、法律で決められている基準量の5倍から8倍、単価にして60倍以上違い、製法にもこだわりがあり、手間暇がかかっている飯尾醸造のお酢。スーパーで買えるような安価なお酢にも、飯尾さんのお酢にも、それぞれ違う役割があると言います。

古い搾汁装置や、瓶詰めなどの設備を見せていただいたあとは、10種類の「お酢テイスティング」にチャレンジ! 

最初にスーパーで買えるようなお酢を飲もうとすると、むせるような酸味があり、飲むものというより調味料の原液です。一方、飯尾さんのお酢はまろやかな酸味の奥にある味わいを探りたくなるような、飲めるお酢でした。これでお鍋や酢の物を作ったらどんなに美味しいだろうか、というお酢です。

体にいいお酢をしっかり買い込んだICCチームと飯尾さんで最後に記念撮影。飯尾さん、ご案内いただきましてありがとうございました!

DAY 2 – 2 KUSKA

ICC一行に飯尾さんも加わって、DAY2最後の訪問先は、かねてから行きたいという声がずっと上がっていた「KUSKA」です。

ICC FUKUOKA 2020のクラフテッド・カタパルトで優勝した、大量生産の機械を破棄して、手織りの機織り機を自作、作った織物が世界の本物に選ばれているというKUSKAのストーリーは、まずこちらをご覧ください。

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畑と民家が広がるエリアで、商店もまばら。本当にこれがKUSKAかな…?と恐る恐る車を降りてみたら、楠 泰彦さんが出迎えてくださいました。

ちょうど夕暮れ時となり、楠さんのご案内で社屋側面に描かれたグラフィティを見に行くことに。

楠さんが愛するサーフィンと海、KUSKAのファブリックのテクスチャーがモチーフとなったような網目のデザイン。この景色にこのグラフィティ、めっちゃ目立っています。フォトスポットということで、一行は日没前に記念撮影!

それでは建物に戻って、楠さんに工房内をご案内いただきましょう。

手造りの織り機が並ぶ工房へ

丹後といえば、丹後ちりめん。和装が下火となった今、その使用用途は狭まっていますが、産地としてKUSKAは、進化を選びました。大量生産が可能な機械を捨てて、手織りと機械のハイブリッドな織り機を手作りし、手織りするという時代逆行のような選択から生まれる唯一無二の生地の価値が、世界に認められています。

その織り機のために、天井まで拡張。すごくないですか?

独特の立体的なテクスチャーは、見る角度によって表情を変えますが、拡大鏡で見てみるとこんな感じ。一見単色に見えても、こんなにいろいろな模様で織られているため、あの複雑な表情が生まれるのです。

ICCサミットのデザイン&イノベーションアワードに出品された、レザーのバッグをご覧になっている方もいると思いますが、ボッテガ・ヴェネタのイントレチャートのごとく、KUSKAはレザーも織ってしまいます。これも織り機から作っているからこそ。この下の写真では、無数のレザーの”糸”が、織り機にかかっています。

パターンだけでなく、複雑な模様にも対応。この下の写真にある、カラフルな渦巻き模様も、1回1回糸を掛けながら、織っていきます。

驚いたのは、織っている職人に若い女性が多いこと。美大出身や工芸に関心がある方が多いのだそうですが、丹後のこの一角に集結して毎日、この美しい生地を織っているのかと思うと、現代のおとぎ話を見ているようで、工房を見渡してみても非現実的な気分になりました。

ICC一行も機織りに挑戦!

楠さんに「体験してみませんか?」とお誘いいただき、私たちもKUSKAの機織りに挑戦! 

横糸をかけるシャトルを飛ばして、横糸を手前に2回引き寄せ、その一方でペダルを踏み…というドラマーもびっくりの手足バラバラな動きが要求されます。まるで機械のように一定のリズムで、淡々と複雑な模様を織っているKUSKAの職人さんたち、すごいです……!

熟練の職人でも1日にネクタイ3本分しか織れないといいます。一方その手織りだからこそ、糸を継いだり、戻って織り直すこともできます。丹後ちりめんの技術をもとに、さまざまな発想や素材を織り機ごと受容しながら進化する、KUSKAのクラフテッドが体験できる見学でした。

ICC作!

見学後は完成品を見学。 ウェブサイトにあるような、さまざまなタイやチーフ、ストールやコラボグッズを実際手に取って見ることができます。

先日のジャパンハートのチャリティディナーで運営スタッフがつけていたイヤリングやチーフは、このときに見つけたKUSKAのものなんです。KUSKAのファブリックがあしらわれたサーフボードや、楠さんが着ているのは前の部分がKUSKAの生地状に織られたレザーのライダースにもびっくり!

 ◆   ◆   ◆

 素晴らしい技術と製品、ものづくりの現場を見学して学ぶことのできる今回の行程、次回ICC KYOTO 2024では、特別プログラムとして開催を予定しています。三者三様のクラフテッドなものづくりをご紹介してきましたが、実際に見ていただくと何倍もの情報量、学びになることを保証します。ぜひご期待ください。以上、現場から浅郷がお伝えしました。

(終)

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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/北原 透子/戸田 秀成

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