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「ともに学び、ともに産業を創る。」エクストリーム・カンファレンス「Industry Co-Creation(ICC)サミット FUKUOKA 2020」(2020年2月18日〜20日開催)、2日目に「CRAFTED CATAPULT 豊かなライフスタイルの実現に向けて」 Sponsored by Lexus International Co.が開催されました。
第一線で活躍する審査員が注視する中、登壇企業8社が各7分間の熱いプレゼンテーションを繰り広げました。審査員の投票の結果、京都丹後発のオールハンドメイド・ネクタイブランド「KUSKA(クスカ)」が優勝いたしました!
結果速報
ICCサミット FUKUOKA 2020 Session 7B 「CRAFTED CATAPULT (CRAFTED カタパルト)」優勝は、京都丹後発のオールハンドメイド・ネクタイブランド「KUSKA(クスカ)」でした!
第2位は、地方のベーカリーから“クラフトブレッド市場”を創り出す「パンフォーユー」でした。
第3位は、抹茶エスプレッソマシン“Cuzen Matcha”で日本茶文化を世界に広げる「World Matcha」でした。
当日の中継映像もぜひご覧ください。
登壇サービス・プロダクト一覧
優勝:京都丹後発。伝統の手織り技法で“美しいものづくり”を世界に発信する「KUSKA」
クスカ株式会社 は、1936年創業の老舗手織りメーカー。日本の絹織物の約6割を生産する京都丹後において、300年以上続く伝統的な丹後ちりめんの製造技術を駆使したハンドメイド・アパレルブランド「KUSKA」を展開する。KUSKAは、最盛期の約3%までに縮小した地場産業への危機感から、2010年に現代表取締役の楠氏によって立ち上げられた。ブランドのローンチに伴い、同社では世界でも稀な手織り機を開発し、卸を介さず小売店や消費者に直接販売する独自の流通スタイルを構築した。一人の職人が1日3本しか織れない、世界で唯一のネクタイを主力商品として展開する。国内では大手百貨店・セレクトショップや自社ウェブ通販での販売を行うほか、2020年6月には銀座に旗艦店のオープンを予定。さらにTIE YOUR TIE(イタリア)、HUNTSMAN(英国)など国際的ブランドとのダブルネームでのコラボレーションも行う。楠氏は、素材の持つ質感、職人が作り出す本質的な美しさこそが「CRAFTED」であるとし、京都丹後に続く美しいものづくりを世界に発信してゆきたいと語る。
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楠 泰彦
クスカ株式会社
代表取締役
公式HP | STARTUP DB
京都・丹後生まれ。30歳で家業の織物業に入社し「伝統」「ファッション」「芸術」の3つを融合する自社ブランドKUSKA(クスカ)を立ち上げると共に、唯一無二の手織りのネクタイを開発し、百貨店や大手セレクトショップ・自社店舗で販売。2017年からイタリア・フィレンツェで行われる世界最大のメンズ服飾展示会PITTI UOMOに3年連続で出展し、世界最高峰のロンドン、サヴィル・ロウにあるロイヤルワラントの店舗でもネクタイを展開中。また、地元、京都・丹後に特化したWEBメディアTHE TANGO(ザ・タンゴ)を2018年から運営。趣味は丹後の海でサーフィン。
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▶楠さんのプレゼンは中継映像の24:15から始まります
2位:地方のベーカリーから“クラフトブレッド市場”を創り出す「パンフォーユー」
株式会社パンフォーユーは、地域の人気ベーカリーのパンを独自技術で冷凍しオフィス向けに提供する定期便サービス「オフィス・パンスク」を運営するフードテック・スタートアップ。直近では同じくオフィス向けの「ネスカフェアンバサダー」とのコラボレーションを実施するほか、2月末からは「個人向けパンスク」の開始を予定しており、toB/toC双方においてその規模を拡大している。さらに、生産・販路拡大を希望するベーカリーの声に答えて、パンのOEMプラットフォーム「パンフォーユーBiz」を計画する。これまでのOEM製造では難しかった少量多品種のパンづくりを、全国100以上のベーカリーネットワークを駆使して企業向けに提供する。さらにSHARPとの協業によりパン専用トースターも販売予定とし、同社代表取締役の矢野氏は「食べ手、作り手、そして売り手とともに地域のパンを通じた新しいクラフトブレッド市場の創造を目指したい」と語る。
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矢野 健太
株式会社パンフォーユー
代表取締役
公式HP | STARTUP DB
新卒で電通入社。中部支社にて交通・屋外媒体のメディアバイイングと企画立案を担当。その後、教育系ベンチャー、地域系NPOを経験。2017年1月に冷凍パンメーカーとの合弁会社パンフォーユーを設立し代表取締役に就任。2018年5月に同社にて経営陣によるMBOを実施し、複数のパン屋と提携し地域のこだわりパンを冷凍で配送する事業モデルに変更。現在はオフィスワーカー向け「オフィス・パンスク」と個人向け宅配サービス「パンスク」を展開。平成元年、浅草生まれ群馬育ち。京都大学経済学部卒業。
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▶矢野さんのプレゼンは中継映像の54:10から始まります
3位:日々の抹茶を通じてサステイナブルな世の中を「Cuzen Matcha」(World Matcha)
World Matcha Inc.は、サントリー出身の塚田英次郎氏と、大学以来の知人である九州八女生まれの八田大樹氏により設立された茶事業スタートアップ。ペットボトル緑茶の普及により品質の高い日本茶が消えてしまうという危機感から、世界でその需要を作り出し産地を保護することを目指し、抹茶エスプレッソマシン“Cuzen Matcha”を開発した。Cuzen Matchaは茶葉からそのまま抹茶を抽出することができ、点てる必要なく誰でも手軽に抹茶の美味しさを味わうことができる。塚田氏は、サステイナブルな茶葉生産体制の確立とあわせて米国生活者が抱えるカフェイン問題にも着目し、美味しく、簡単で、カスタマイズでき、健康的な飲料体験として、米国の約8兆円のコーヒー市場に向けた展開を目指すとする。
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塚田 英次郎
World Matcha Inc.
Co-founder & CEO
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1975年埼玉県生まれ。1998年東京大学経済学部卒業後、サントリー株式会社(現サントリーホールディングス)に入社。国内飲料事業の新商品開発を担当し、DAKARA、 Gokuriといったヒット商品を生みだす。2006年、スタンフォード大学MBA取得後、サントリーに帰任し、米国茶事業の新商品開発・事業開発に従事。2008年にはIyemon Chaを上市。2009年より、日本国内飲料事業にて、サントリー烏龍茶、伊右衛門といった基幹ブランドのブランドマネジメントを担当し、2013年には伊右衛門特茶を大ヒットさせる。その後、米国でStonemill Matcha Inc.を創業し、サントリーを含む複数社から資金調達の上、2018年に米国サンフランシスコで茶事業を開始し、カフェ一号店を大ヒットに導く。2019年春、サントリーを退職し、米国での茶事業の挑戦を続けていくべく新たにWorld Matcha Inc.を創業。抹茶の飲用機会を世界に広めていくためのソリューション「Cuzen Matcha」を開発し、CES 2020にて発表。CES 2020 イノベーション賞(Innovation Awards Honoree)を獲得する。
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▶塚田さんのプレゼンは中継映像の38:48から始まります
オーガニック農家の“こだわり”を届けるオンラインマルシェ「食べチョク」(ビビッドガーデン)
株式会社ビビッドガーデンは、農家直送のオーガニック野菜を購入できるオンラインマルシェ「食べチョク」を運営する農業系スタートアップ。こだわりのオーガニック農産物を生産している小規模農家の多くは、少ない生産量とJAの販売価格固定システムのため収益を上げづらい構造に悩まされている。食べチョクでは、中間業者を介さず農家が販売価格を自由に設定できる流通システムを構築することで、農家の収益向上を実現し、農家に直接ファンがつく構造を確立してきた。さらに各農家の栽培・評価情報をデータベース化することで、オーガニック農家と消費者・飲食店をつなぐコンシェルジュサービスも手掛ける。契約農家数、流通額も成長を続け、2019年からは「肉チョク」「魚チョク」「酒チョク」といった横展開もスタートした。同社代表取締役社長の秋元氏は、これらのサービスを通じて“生産者のこだわりが正当に評価される世界”をつくりたいと語る。
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秋元 里奈
株式会社ビビッドガーデン
代表取締役社長
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神奈川県相模原市の農家に生まれる。慶應義塾大学理工学部を卒業後、DeNAへ入社。web サービスのディレクター、営業チームリーダー、新規事業の立ち上げを経験した後、スマートフォンアプリの宣伝プロデューサーに就任。2015年より、業務と並行し実家で保有している遊休農地の活用方法を検討開始し、農業分野の課題に直面し起業を決意。2016年11月に株式会社ビビッドガーデンを創業。2017年8月にこだわり生産者の集うオンライン・マルシェ「食べチョク」、2018年11月に飲食店向けの仕入れサービス「食べチョクPro」をリリース。小規模の生産者でも簡単に消費者・飲食店と繋がれるプラットフォームとして、全国から600軒以上のこだわり生産者が参画。2019年には、世界を変える30歳未満30人の日本人の表彰する「30 UNDER 30 JAPAN」に選出。
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インテリアを自分好みにコーディネート、家具の月額制レンタルサービス「airRoom」(Elaly)
株式会社Elalyは、月額制の家具レンタルサービス「airRoom」を展開するスタートアップ企業。airRoomでは、中小家具メーカーが抱える在庫リスクに着目し、メーカーから出品された在庫家具をユーザーにサブスクリプション提供する。ユーザーはairRoomサイト上のセットをそのままレンタルできるほか、LINE@を通じて生活スタイルにあった家具コーディネートを無料相談できる。家具は1ヵ月単位で利用可能で、配送・返送・組み立て・設置は全て無料。取り扱い家具は1万点以上に及び、2018年のローンチ以降会員数・売上ともに増加している。同社代表取締役兼CEOの大藪氏は今後は家電やファッションなどあらゆる産業に展開することで、モノづくりの良さを伝えるプラットフォームを目指してゆきたいと語る。。
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大薮 雅徳
株式会社Elaly
代表取締役兼CEO
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1995年7月生まれ。法政大学中退。在学中、dely株式会社にて、フードデリバリーサービス『Dely』の立ち上げを経験。その後、株式会社FiNCにて、メインアプリ『FiNC』のiOS/Web開発に従事。2017年末、同社にてインターン部門の年間MVPに選出。2018年5月、株式会社Elalyを創業。
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福岡糸島産山田錦で醸す“一産地一酒米”の酒造り、白糸酒造の「田中六五」
白糸酒造は、安政2年(1855年)創業、福岡県糸島市にある日本酒の蔵元。酒米の最高峰といわれる山田錦の産地であることを活かし、1989年から糸島産山田錦の酒を造り始める。特徴は酒作りの最後の工程である上槽(もろみを搾り、酒と酒粕に分ける作業)で、自動圧搾機を使わずにハネ木搾りという昔ながらの手法で酒袋を搾ること。8代目蔵元である田中克典氏が住吉酒販の庄島健泰氏と2009年に作り上げた「田中六五(たなかろくじゅうご)」は、福岡という都市の個性を「上質なカジュアル」と定義し、その魅力を純米酒で表現している。印象的なネーミングは「(山田錦の)田んぼの中の、65%精米によって仕上げられたお酒」からなる。現在、田中六五は福岡では居酒屋から高級店まで幅広く選ばれる酒となっており、全国的にも常に品薄状態の人気を誇っている。田中氏は、全量糸島産山田錦で醸す「一産地一酒米」の酒造りの追求を壇上から語った。
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田中 克典
有限会社 白糸酒造
専務
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1984年生まれ。東京農業大学応用生物科学部醸造科学科卒業後、独立行政法人酒類総合研究所を経て、佐賀県五町田酒造の当時製造部長 勝木慶一郎氏に師事する。2009年に白糸酒造に戻り、「福岡の定番酒」をコンセプトにした田中六五を製造開始。地酒の本質とは何かを福岡の街と共に模索しながら上質なカジュアル感を表現していきたい。
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安心と美味しさを未来につなぐ、クラフトアイスクリーム・ブランド「HiO ICE CREAM」(HiOLI)
株式会社HiOLIは、クラフトアイスクリームブランド「HiO ICE CREAM」を展開する2019年創業のアイスメーカー。合成添加物に頼らない、子どもも安心して食べられる美味しいアイスクリームを追求する。イタリアへの修行、世界各地60箇所以上の生産者訪問を通じクラフトアイスクリームを開発した。再生可能な包材やドライアイスを使わない保冷剤を使用することで、エシカルな消費にも取り組む。店舗販売に加えて、ECギフト販売、サブスクリプションサービス「Pint Club」、オフィス向け定期便などを提供するほか、ブルーボトルコーヒーなど他企業・ブランドとのコラボレーションも展開する。同社代表取締役社長の西尾氏は、「未来に繋げるモノづくり」をコンセプトに、子供の世代やその次の世代に胸を張って残せるモノづくりをしてゆきたいと語る。
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西尾 修平
株式会社HiOLI
代表取締役社長
公式HP | STARTUP DB
1980年生まれ。2003年に株式会社リクルートに入社し、人材採用コンサルティングや子会社経営企画等を担当。その後、投資ファンド運営会社、株式会社ミクシィ取締役等経て、2016年に製菓のスタートアップ企業に参画。副社長・社長として新ブランドの立ち上げ、海外展開、IPO準備等を推進。2019年4月、新たに株式会社HiOLIを設立し、クラフトアイスクリームブランド「HiO ICE CREAM」を創業。おいしさを追求するために各地の魅力あふれる素材を探し求め、素材本来の良さを引き出せるよう、ひとつひとつの作業工程毎に最適化した機械・テクノロジーを活用。マイクロバッチの製造方法にこだわった日本発のクラフトスイーツをお届けしています。
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消費者は生産者に。モノづくりに循環を生み出す瀬戸内発デニムブランド「EVERY DENIM」
EVERY DENIMは、2015年に山脇耀平氏、島田舜氏の兄弟によって立ち上げられた瀬戸内発デニムブランド。デニム製造工場とのコミュニケーションを大事にしながらゼロからのものづくりに挑戦し、“デニム兄弟”として1年3カ月かけてキャンピングカーで47都道府県を周って直接デニムを販売、その活動はテレビ東京系列のドキュメンタリー番組『ガイアの夜明け』など様々なメディアで取り上げられた。日本中の様々な生産者と触れ合う中で、地元の人が地元のものを誇れる文化を作りたいと感じた彼らは、ジーンズ工場の街、岡山県倉敷市の児島にデニムに触れ、デニムづくりを体験できる宿泊施設「DENIM HOSTEL float」をオープンした。そして2020年、日本中から1万着のデニム製品を回収し、その糸からデニムを再生産するという、消費者が生産者としてモノづくりに参加する新たな循環サイクルの創出に挑戦する。共同代表で兄の山脇氏は、消費者を生産者にすることでジーンズの作り手と使い手の心を通い合わせ、「消費されないデニムを届ける」という理念の実現を目指すとしている。
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山脇 耀平
EVERY DENIM
共同代表
公式HP | STARTUP DB
1992年生まれ。兵庫県加古川市出身。大学在学中の2014年、実の弟とともに「EVERY DENIM(エブリデニム)」を立ち上げ、翌2015年オリジナルデニム製品を販売する活動をスタートさせる。2018年4月からは、キャンピングカーで移動販売をしながら全国47都道府県を巡り、衣食住のつくり手に出会う旅を行う。 2019年9月、泊まれるデニム屋「DENIM HOSTEL float」を岡山県倉敷市児島にオープン。
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表彰式
(終)
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編集チーム:小林 雅/尾形 佳靖/横井 一隆/蒲生 喜子/大塚 幸/浅郷 浩子
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