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【速報】廃プラ活用の3Dプリント型枠で、持続可能な建設業界をつくる「DigitalArchi」がリアルテック・カタパルト優勝!(ICC FUKUOKA 2024)

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「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場 「Industry Co­-Creation(ICC)サミット FUKUOKA 2024」(2024年2月19日〜2月22日開催)、2月21日に「REALTECH CATAPULT リアルテック・ベンチャーが世界を変える」Sponsored by 慶應イノベーション・イニシアティブが開催されました。

第一線で活躍する審査員が注視する中、7社の研究開発型ベンチャーが各7分間の熱いプレゼンテーションを繰り広げました。審査員の投票の結果、廃プラ活用の3Dプリント型枠で、持続可能な建設業界をつくる「DigitalArchi(デジタルアーキ)」が優勝いたしました!

優勝:廃プラ活用の3Dプリント型枠で、持続可能な建設業界をつくる「DigitalArchi(デジタルアーキ)」

3Dプリンタで建築をつくり資源循環を実現する慶應大学発スタートアップ、株式会社DigitalArchi(デジタルアーキ)は2023年創業。労働者不足が深刻化する建設2024年問題に正面から取り組み、建築の作り方を革新する新工法を開発。建設現場での生産性を5倍にする画期的な製品「デジタル型枠(デジ型)」は熟練職人でなくとも施工可能でコスト低減も可能にする。独自の3Dプリント特許技術に加えて、廃棄プラスチックを材料に資源循環とCO2排出削減に貢献する材料技術に強みがある。既に実際の建築の一部に用い効果を検証、PreSeed資金調達を終え製造体制を拡充し展開を開始する。


松岡 康友
DigitalArchi
CEO
HP

神奈川県鎌倉市に生まれ育ち、市内の栄光学園中高等学校を卒業、東京芸術大学建築科を卒業後、東京大学大学院学際情報学府にて情報技術を学び、修了。2006年株式会社竹中工務店に入社し、技術研究所にてIoTを専門に研究開発に従事。2014年に慶應義塾大学との共同研究で大型3Dプリンタ「ArchiFab」を開発。社命留学で米国UCバークレーEECSにて2年間データサイエンスとAIを学び同時にシリコンバレーでのスタートアップカルチャーに触れ、帰国後にオープンイノベーションの部署を立ち上げる。建設Techのスタートアップとの連携支援をする過程で、自らの開発技術を社会実装するべきだと感じ、新規事業化を模索し始める。慶応義塾大学の特任准教授として新たに開発した大型3Dプリンタ「ArchiFab Mai」の技術を活用し、プラスチック資源循環で社会課題解決に寄与すべく、株式会社DigitalArchiを創業。

結果速報

ICCサミット FUKUOKA 2024 Session 7A 「REALTECH CATAPULT リアルテック・ベンチャーが世界を変える」優勝は、廃プラ活用の3Dプリント型枠で、持続可能な建設業界をつくる「DigitalArchi(デジタルアーキ)」(得点: 29点)でした!

第2位は、ゲノム編集技術とiPS細胞で悪性脳腫瘍など難治性疾患の治療法を開発する「iXgene(アイエックスジーン)」(得点: 27点)でした。 

第3位は、サブスクサービス「人機プラットフォーム」で、危険作業を代替するロボットの社会実装を支援する「人機一体」(得点: 22点)でした。 

当日の中継映像もぜひご覧ください。


2位以下の登壇サービス・プロダクト一覧

第2位:ゲノム編集技術とiPS細胞で悪性脳腫瘍など難治性疾患の治療法を開発する「iXgene(アイエックスジーン)」

慶應義塾大学医学部発である株式会社iXgene(アイエックスジーン)は2020年設立。治療ターゲットとする悪性脳腫瘍は、年齢に関わらず発症の可能性があるにも関わらず、平均生存率12-18ヶ月、5年生存率10%以下の極めて難治性の疾患。手術による切除が難しいことや、有効な薬剤がわずかにしか存在しないことから既存の医療技術では解決が難しい。この悪性脳腫瘍に対して、任意の細胞を大量に作り出すことができる「iPS技術」と作り出した細胞に任意の機能を持たせることができる「ゲノム編集技術」の2つの最先端技術を組み合わせることにより、画期的な遺伝子細胞治療法の開発を進めている。


水野 篤志
iXgene
取締役COO
HP

AI創薬ベンチャー事業開発、バイオベンチャー管理部長、VC投資担当、ライフサイエンス系新規事業コンサルティング等を歴任。​工学博士。 ​東京工業大学生命理工学部卒(1998)。

第3位:サブスクサービス「人機プラットフォーム」で、危険作業を代替するロボットの社会実装を支援する「人機一体」

先端ロボット工学技術を駆使した「人機」の産業化により「あまねく世界からフィジカルな苦役を無用とする」ことを目指し、立命館大学発ロボティクスベンチャーとして2007年にマンマシンシナジーエフェクタズ株式会社を設立。2015年に商号を現在の株式会社人機一体に変更し、事業を本格化。力学ベースの先端ロボット工学技術に関する知的財産、技術の社会実装に必要な製品コンセプトの企画提案、および試作機開発をパッケージ化したサブスクリプションサービス「人機プラットフォーム」を提供。人機プラットフォームにより、投資リスクを分散する形でメーカ、ユーザ企業等の現場課題を解決し得る革新的製品の開発を実現する。


金岡博士
人機一体
代表取締役 社長
HP | X(旧Twitter)

2002年京都大学大学院 機械工学専攻 博士後期課程研究指導認定退学、京都大学博士(工学)取得。同年立命館大学理工学部ロボティクス学科助手。2003年立命館大学理工学部ロボティクス学科講師。2007年マンマシンシナジーエフェクタズ株式会社を設立、代表取締役社長就任。2008年立命館大学総合科学技術研究機構ロボティクス研究センター客員教授。2015年株式会社人機一体に商号変更、代表取締役社長就任。現在に至る。

既存の生産ラインへ工事不要で導入可能!労働力を補完するロボットを研究開発する「Closer」

株式会社Closerは、ビジョンである「ロボットを当たり前な選択肢へ」を目指し、2021年に設立した筑波大学発AIロボティクスベンチャー。自動化の進みにくい食品産業をはじめとした中小規模の生産ラインを対象に、労働力を補完するロボットを研究開発・提供している。一貫した独自のソフトウェア開発により、高い汎用性・簡単操作・低コスト化を実現。中小規模の食品生産ラインを自動化するロボットパッケージ「PickPacker®(ピックパッカー)」や、段ボール等の積み付け作業を自動化する小型パレタイジングロボット「Palletizy™(パレタイジー)」の導入を進めている。


樋口 翔太
Closer 
代表取締役
HP | X(旧Twitter)① | X(旧Twitter)②

1997年生まれ、上越市出身。小学生の頃からロボット開発に取り組む。長岡工業高等専門学校卒、筑波大学大学院博士後期課程在学。2017年RoboCup世界大会優勝、Asia-Pacific世界大会でも優勝を果たす。高専機構理事長特別表彰を2度受賞したほか、孫正義育英財団の3期生認定、IPA 未踏アドバンスド事業採択など。2021年11月に株式会社Closerを創業し、自動化が進んでいない食品産業をはじめとする業界へのロボット導入を進める。

習得が難しい「マイクロサージャリー」の支援ロボットを開発し、患者のQOL向上に貢献する「F.MED」

マイクロサージャリー支援用ロボットの開発をするF.MED株式会社は2021年3月設立。マイクロサージャリーは顕微鏡を使用して直径1mm程度の血管を繋げるなどする手術手技で、QOLや予後の劇的な改善を目的にした多くの手術に応用が可能。しかし、非常に繊細な手術器具操作が要求されるため、習熟には数年にも及ぶ集中的な訓練が必要とされる難しい技術であり、実施できる医師や医療機関が限られている。この課題を解決するために、医師の動作を縮小化かつ手の震えを制御して正確に再現する支援用ロボットを開発する。支援ロボットによりマイクロサージャリーを習熟、実施しやすい環境を整えることを目指す。


下村 景太
F.MED
代表取締役 CEO
HP

1974年生まれ。複数の医療機器メーカーや商社で営業、マーケティング、新事業開発を経験した後、2018年株式会社アステム入社。業務の一環で現CTOの小栗が九州大学病院で実施するマイクロサージャリー支援用ロボットの開発プロジェクトに参画。2021年3月、事業化を目指して小栗と共にF.MED株式会社設立。

カメラ付きデバイスを使った顔の撮影でバイタルサインを取得!非接触・遠隔によるヘルスケアを推進する「センシング」

株式会社センシングは、⼈間の多様なバイタルサインをスマートフォン、PC、タブレットなどで測定するアプリケーションを開発。血液中にあるヘモグロビンの色素成分を分離し、脈拍から自律神経までを測定対象とする。自律神経からは、その人の微細な健康状態や心理状態を観察することもでき、普段の健康管理を誰でも持っているスマートフォンで手軽に計測が可能。現在、⺠間企業のヘルスケア及びストレスチェック、自治体においては⾼齢者の⾒守りサポートを実施する際に必要な技術として認知が進んでいる。


金 一石
センシング
代表取締役
HP

株式会社センシング/CEO(2019年12月16日~ ) 1980年北海道生まれ。 ホテル宿泊料飲部にてベルマンとレストランを担当 中堅ゼネコンに就職後は営業とISO14001と9001取得の為MRを兼務。部材調達では、海外へLED製品のOEMに携わりコスト削減を実施。その後広告代理店に勤務をし、コンテンツに対する生体情報の取得と解析の共同研究を大学と開始。 2019年末に株式会社センシングを設立し、非接触におけるバイタルセンシングの活用分野の研究と市場展開を本格的に始動。コロナ禍による非接触の需要が増えたことにより、ヘルスケアや医療などへの活用機会が高まる中、民間企業や自治体への導入を進めている。

iPS細胞で、ドナー動物を必要としないサステナブルな再生医療を目指す「Vetanic(ヴェタニック)」

Vetanicは独自の動物iPS細胞構築技術を用いた獣医療域での再生医療等製品の社会実装を目指し、2021年1月慶應義塾大学&日本大学発スタートアップ・ベンチャーとして設立。これまで困難であったイヌ等の動物種において、臨床応用に適した動物iPS細胞を構築する特許技術を基盤とし、iPS細胞由来イヌ間葉系幹細胞(MSC)をはじめとした多様な再生医療等製品の研究開発を推進、農林水産省に動物用再生医療等製品として承認申請し、自社にて製造および販売を計画。動物再生医療は世界的に広がりを見せており、本邦でも世界初となる他家脂肪由来イヌMSCが農林水産省から製造販売承認を得て販売されている。Vetanicはこの様な市場環境の中、iPS細胞を用いることでドナー動物が不要であり、かつサステナブルに製品供給が可能な再生医療の実現を目指している。


望月 昭典
Vetanic(ヴェタニック)
代表取締役
HP

東京薬科大学大学院薬学研究科終了後、富士レビオ(株)中央研究所にて医薬品研究に従事。その後、東邦大学大学院医学研究科(医学博士)、英国サウサンプトン大学でのポスドクを経て、2004年そーせいグループ(株)に入社、以来バイオベンチャーの世界に身を置く。ドラッグ・リポジショニングや事業開発、経営に携わり、ペプチド医薬ベンチャーの買収をリード、同社取締役CSO兼事業開発部長として各社提携、プレフィルドシリンジ製剤開発等のプロジェクトマネジメントを担う。その後、タグシクス・バイオ(株)取締役副社長兼事業開発部長として核酸医薬の開発を推進。2021年1月、世界初のiPS細胞を用いた動物向け再生医療を実現するために、(株)Vetanicを設立。

表彰式

(終)

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編集チーム:小林 雅/森久保 樹/浅郷 浩子/小林 弘美/原口 史帆/古川 琢郎

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