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ひとりひとりに寄り添う読書教育で、子どもの能力を伸ばし可能性を広げる「Yondemy」(ICC KYOTO 2025)

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ICC KYOTO 2025 ソーシャルグッド・カタパルトに登壇いただき4位に入賞した、Yondemy 笹沼 颯太さんのプレゼンテーション動画【ひとりひとりに寄り添う読書教育で、子どもの能力を伸ばし可能性を広げる「Yondemy」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。次回ICCサミット FUKUOKA 2026は、2026年3月2日〜3月5日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションのオフィシャルサポーターはICCパートナーズです。

【速報】“インパクトヒーロー”を育成し、世界中で小さな革命を起こし続ける「Earth Company」がソーシャルグッド・カタパルト優勝!(ICC KYOTO 2025)


【登壇者情報】
2025年9月1〜4日開催
ICC KYOTO 2025
Session 11A
ソーシャルグッド・カタパルト – 社会課題の解決への挑戦 –
Sponsored by ICCパートナーズ

笹沼 颯太
Yondemy
代表取締役
公式HP | 公式X

2018年に筑波大学附属駒場中高を卒業後、東京大学文科二類に入学。2020年に東京大学経済学部経営学科に進学するとともに、株式会社Yondemyを設立、子どもが読書にハマるオンライン習い事「ヨンデミー」の提供を開始。AIのヨンデミー先生が一人ひとりの好みとレベルに合わせてお薦めしてくれる本は、全国の図書館の在庫情報とリンクしており、近くの図書館ですぐに借りることができる。また、Podcast子育てカテゴリ1位を獲得した「おうち読書のミカタラジオ」を運営、2023年度は朝日小学生新聞にて年間連載「なんでも?ほんでも!ヨンデミー」を担当、2024年5月に『東大発!1万人の子どもが変わった ハマるおうち読書』を発売、2024年度の青少年読書感想文コンクールでは課題図書の紹介動画を制作・提供するなど、子どもの読書体験を支える活動を幅広く展開している。


スマホに依存し、読書離れが進む子どもたち

笹沼 颯太さん(以下、笹沼) 日本中の子どもたちへ、豊かな読書体験を届ける、Yondemy代表の笹沼です。よろしくお願いいたします。

昨今、子どもたちの読書離れが騒がれています。

今年7月に公開された調査では、読書が好きな児童の割合が、これまで少しずつ増えていた傾向から急転し、史上最低のスコアになりました。

その背景にあるのが、子どもたちのスマートフォン依存です。

家に帰れば、YouTube、レストランの待ち時間や移動時間など、いつでもどこでもスマホに釘付けです。

皆さん、想像してみてください。

日本中の子どもたち全員が、スマホの代わりに、本を持っていたら――ラクで楽しい刺激に流される毎日から、広く深く物事を知り、じっくりと考え、人の気持ちを想像する毎日になるでしょう。

個別伴走型の読書教育を日本で実現したい

笹沼 そのような素敵な世界を実現する教育が、リーディング・ワークショップです。

2015年に、教育界のノーベル賞である、グローバル・ティーチャー賞(Global Teacher Prize)で世界最高の教師として表彰された、ナンシー・アトウェル(※)が実践する読書教育は、個別最適を追求する、「伴走型」の教育です。

▶編集注:「教育界のノーベル賞」と言われる、グローバル・ティーチャー賞受賞者による伝説の名著『イン・ザ・ミドル ナンシー・アトウェルの教室』日本語版を刊行 (PR TIMES) 

生徒ひとりひとりに、好奇心や読む力に合わせた本が手渡され、各々が好き好きに異なる本を読みます。

全員の読書の傾向をすべて把握し、教室を歩き回り、生徒にこまめに話しかけては、アドバイスしたり、次の本をお勧めしたりします。

ナンシー・アトウェルのような徹底的な個別アプローチであれば、日本中の子どもたちが、スマホではなく、本を手に取るようになるでしょう。

しかし、当然ながら、多くの本への深い知識や子どもひとりひとりと深く関わる技術、熱量のある、そのようなプロの指導は、一握りの限られた環境にしか届きません。

読書にハマる、オンライン習い事「ヨンデミー」とは

笹沼 そう考えて、私が始めたのが、読者の家庭教師「ヨンデミー」先生です。

子どもが読書にハマる、オンライン習い事「ヨンデミー」です。

AIやアプリなら、日本中に届けられます。

「ヨンデミー」先生は、ひとりひとりに寄り添って、本を選び、感想を引き出して、最適な成長ルートへと導いてくれます。

まさに、ナンシー・アトウェルが実践する読書教育を、日本中に届けるためのAIです。

「ヨンデミー」の受講生は、平均で月に25.6冊と、ほぼ毎日、本を読んでいます。

累計会員数は、2.5万人を超え、ARR(年次経常収益)は1億円を超えています。

子どもと保護者から続々と感謝の声

笹沼 皆さん、お手元の資料をご覧ください。

本年(2025年)2月、「ヨンデミー」先生宛てに、お手紙が届きました。

「『ヨンデミー』先生へ、こんにちは」から始まる、こちらのお手紙は、受講生であるお子さん本人からのお手紙です。

「ヨンデミー」先生と、毎日、本を楽しみ、そして、夏休みに読書感想文コンクールに挑戦して、なんと全国で表彰されたそうです。

文字の大きさから、喜びがにじみ出ています。

裏面は、保護者様からのお手紙です。

「元々、ひとりで本を読むことができなかったところから、毎日継続して本を読むようになり、そして、コンクールで受賞したことで、読書家として自信がつきました」

「ヨンデミー」先生が、お子さんの人生に、大きな影響を与えています。

しかし、人生が変わったのは、子どもだけではありません。

「子育ての焦りがなくなった」

こちらは、「ヨンデミー」受講生の保護者様が、口をそろえておっしゃるキーワードです。

他人の気持ちを考えるのが苦手で、親子の言い合いが絶えなかったお子さんが、読書によって、想像力が伸び、気持ちを言語化する力もつき、親子で話し合えるようになりました。

長期間、不登校だったお子さんが、「ヨンデミー」で学ぶようになり、現在はK-POPにハマって、本で韓国語を独学しています。

特に印象的だったのは、「ヨンデミー」を始めてから、初めて「本当の意味で子育てをしている」と感じている、という言葉です。

以前は、ほかの子どもと比べて焦ってばかりいましたが、現在では、我が子を信じて、本を楽しむ様子を、安心して見守ることができるようになったそうです。

「ヨンデミー」先生は、親子の生活に溶け込み、幸せな家庭を増やしていく――まるで、ドラえもんのような存在となっていると言えるのではないでしょうか。

読解力が低下すると、学力も低下する

笹沼 「ヨンデミー」先生、そして、本が家族の一員となり、チームで子育てをする――そのような「ヨンデミー」先生が解決するのは、実は読書離れという課題だけではありません。

こちらは、本年(2025年)7月に公開された、最新の学力調査の結果です。

小学生・中学生ともに、平均スコアが大きく低下しており、その要因は、読解力の低下であると分析されています。

子どもたちの学びは、文字にあふれています。

教科書も宿題もテストも、すべての教科が、文字で書かれています。

読めることを前提とした教育であるため、読むことができなければ、教育に参加できないのです。

だからこそ、公教育で「読める」ことを保障する必要があります。

導入した公立小学校での成果

笹沼 「ヨンデミー」は、2025年度6月から、公立小学校への導入が開始されました。

愛知県豊橋市の豊橋市立津田小学校では、全6学年・特別支援級も含めて、導入されました。

なんと、ご家庭の金銭的負担はゼロです。

2025年7月の学校図書室の貸出冊数は、前年比2.4倍と劇的に増加し、現在では休み時間の度に、子どもたちが本の話で盛り上がっています。

年に換算しますと、1万冊以上も増加しています。

もし、このような事象を日本中の小学校で再現できましたら、年間で約4.9億冊の増加となります。

しかも、ただ多く読むだけではございません。

どれほど注意しても落ち着きのなかった腕白な子どもたちが、現在は、すっと話を聞いてくれるようになったと、先生方が驚いています。

いったい、何が起こっているのでしょうか。

ヘレン・ケラーを導いたサリバン先生のように

笹沼 ヘレン・ケラーの「ウォーター」のエピソードをご存じでしょうか。

▶参考:ヘレン・ケラー  (Wikipedia)

ヘレン・ケラーは、1歳半のときに視覚と聴覚を失い、言葉を知りませんでした。

彼女の世界は、名前のつかない感覚が、ただ激しく押し寄せるのみでした。

感情を外に伝える術がなく、言葉で整理することができずに、動物のように暴れるしかない状態でした。

しかし、家庭教師のアン・サリバン先生が、彼女を変えました。

▶参考:アン・サリヴァン  (Wikipedia)

彼女の手に、指で「ウォーター」と繰り返し書き続けることによって、ヘレン・ケラーは、ついに、文字の存在に気づき、以降、暴れることはなくなったそうです。

言葉がなければ、社会に参加できない――このことは、教育に限った話ではありません。

大人になっても、試験問題や契約書、業務マニュアルなど、社会のすべてが、読むことを前提でできています。

ゆえに、「ヨンデミー」先生は、みんなのアン・サリバン先生となるのです。

今回の津田小学校には、日本語が非母語のお子さんもいらっしゃいました。

こちらは、保護者アンケートより、そのまま転記したものです。

ポルトガル語で、「娘は、まだ、日本語を十分に理解していません。しかしながら、本を読めるようになったことが嬉しいです」と書かれています。

「ヨンデミー」先生は、お子さんの読む力に寄り添い、まだ日本語がおぼつかないお子さんでも読むことのできる、まずは簡単な本からお勧めすることができますので大丈夫です。

こちらのお子さんは、2ヶ月で、約100冊の本を読了されました。

ヘレン・ケラーが、のちに社会を変えた偉人となったように、「ヨンデミー」先生が、アン・サリバン先生となり、一歩ずつではありますが、確実に社会を変える子どもたちを育てます。

日本中の子どもたちの読書量を4.9億冊に増やす

笹沼 学校図書館には、本があります。

GIGAスクール構想によって、1人1台タブレットの支給があります。

必要となるのは、「ヨンデミー」先生のみです。

日本中の子どもたちの読書量を4.9億冊に増やすことも、誰ひとり取り残さずに、言葉を保障することも、そして、ヘレン・ケラーのように社会を変える活動家を、次々と輩出することも、けっして夢物語ではありません。

日本のアン・サリバン先生こと、「ヨンデミー」先生を、誰ひとり取り残さず、日本中の子どもたちへ届けるために、応援をよろしくお願いいたします。

ありがとうございました。

▶︎実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

(終)

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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/正能 由佳/中村 瑠李子/戸田 秀成

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