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5. 変態美食家が選んだ、2025年上期トップオブトップ5店

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ICC KYOTO 2025のセッション「大人の教養シリーズ「美食」について語りつくす(シーズン11)」、全7回の⑤は、お待たせ、変態美食家ハセマコが登場。1万店を超える訪問店の中から選んだ“トップオブトップ”店と、2025年上期訪問の600店から選んだ最新ベスト5を公開。最高の食材を最高の状態で食べるとしたら地方か大都市か? 職人と料理人が領域を越えて進化する「美食戦国時代」とは?ハセマコの解説をぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。次回ICCサミット FUKUOKA 2026は、2026年3月2日〜 3月5日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションのオフィシャルサポーターは EVeM です。


【登壇者情報】
2025年9月1〜4日開催
ICC KYOTO 2025
Session 9E 
大人の教養シリーズ「美食」について語りつくす(シーズン11)
Supported by EVeM

(スピーカー)
大野 尚斗
Syn
オーナーシェフ

西井 敏恭
シンクロ
代表取締役

長谷川 誠
NTTドコモ
コンシューママーケティング推進担当部長/シニアプロフェッショナル

山本 典正
平和酒造
代表取締役社長

(モデレーター)

榊 淳
一休
代表取締役社長

『大人の教養シリーズ「美食」について語りつくす(シーズン11)』の配信済み記事一覧


変態美食家がセレクトしたトップオブトップ店

ハセマコ 今回、美食道について聞くのが初めてという方は、どのくらいいらっしゃいますか?

では、好きなお店について話していきますので、今、スライドを写真に撮っていただいて。

 まず、このページについての説明をしたほうがいいですね。

ハセマコ 僕がこれまで1万軒以上のお店に行った中で、本当におすすめで通っているレベルの店を並べています。

各ジャンルのトップオブトップのみを記載しています。

西井 食べログの百名店すら要らないと。

ハセマコ 予約が取りにくい店もありますが、味が素晴らしい店だけを並べています。

更新点としては、埼玉の鮨 猪股が麹町に麴町 仁兵衛という屋号で移転されました。

今はまだ予約が取りやすいので、ぜひ。

次は、中華、フレンチ・イタリアン・イノベーティブ、蕎麦、天ぷら、barに分けています。

どんどん撮影していただければと思います。

更新していませんが、仙台にあったクロモリが気仙沼に移転されました(気仙沼-KUROMORI-)。

非常に大きなことですので、次に行った時に更新があるかもしれません。

各ジャンルのトップオブトップを並べています。

このセッションのために、このリストが本当に正しいのかどうか、お店に通う際にチェックしているのですが、先日行った西荻窪のとんかつ けい太は移転後(TONKATSU KEITA)、広くなってますます良くなっていたので、もう少し左にずらしても良いかなと思いました。

あと、ハンバーガーのアイコウシャも水道橋あたりにありましたが、すぐ近くに移転し(I-Kousya)、移転後も素晴らしいクオリティでしたのでおすすめです。

次に、パン、スイーツ、東京の手土産です。

社長の皆さんは手土産も必要だと思うので、リストを作って共有しています。

西井 それぞれのジャンルで、左にあるほどランクが上ということですよね?

ハセマコ そうです。

西井 過去のセッションは書き起こし記事がありますが、前回と比較すると、ランクアップしている店もあります。

ハセマコ 明言していませんでしたが、左に行くほど好きな店です。

こちらは、ジャンル別にはしていないけれど、実は通っている店のリストです。

先ほど(Part.1参照)名前の出た美加登家も入っており、素晴らしいお店です。

2025上期訪問600店から厳選した5店

ハセマコ そして、今回の最新コンテンツです。

前方に座っている方は、これを見に来ているのではないかと思います。

前回ICCからの半年間で600軒に行っていますが、その中でおすすめできるレベルの5軒を選んでいます。

(会場笑)

一つ前に見せたリピートしている店は、その中から通うようになったレベルのお店だと考えてもらえればと思います。

 これが、半年のベスト5ということですね?

ハセマコ はい、600軒中のベスト5です。

 この中のごく一部が、リストに残るわけですね。

ハセマコ 残ることもあるし、行かなくなることもあります。

 数年前、金沢の焼き鳥店がありましたよね?

西井 蛤坂 まえかわですね。

 マジでおすすめだと言われていましたが、いつの間にか予約が取れなくなってしまっていました。

ハセマコ まえかわのように、ここに出す段階でリピート確定の場合、「MVPです」というような紹介をしますね。

5. 変態美食家ハセマコの最新オススメ店リスト(シーズン4より)

西井 今回MVPがないということは…。

ハセマコ 青森のカーサ・デル・チーボは、八戸から少し離れたところにあります。

何も言っていないのにパスタが4皿出るみたいな、変態的な構成のコースなのでおもしろいです。

ミシュラン三つ星の柏屋 大阪千里山は、安心安定の招福楼ブランドのお店ですので、素晴らしいクオリティです。

京都にある徳ㇵ本也は、予約の取れない店です。

このセッションでも語っている通り(シーズン1)、僕は和久傳系が苦手なのですが、和久傳系としては初めてのランクインです。

詳細はこの後お話ししますので、お楽しみに。

長野県松本周辺にあるらぁ麺 麦一粒は、ロケーションがとんでもないラーメン屋です。

とんでもない場所にあるのに行列ができる、素晴らしいクオリティのお店です。

5軒目はぶたまるきは、経営が変わって味も変わったなんつッ亭で長く修行した方が、なんつッ亭創業の場所で創業時の味を提供している、非常にエモい、そして美味いお店です。

渋沢にあるので少し遠いですが、非常におすすめですので是非行ってみてください。

「美食戦国時代」をおさらい

ハセマコ さて、ここからは美食道ということで、どんどん深い話をしていきます。

ここまでの10シーズンで、店と食べ手のフレームワークという形で、さまざまに分解をして話してきました。

<過去のディスカッションはこちら>

「美食」について語りつくす  過去シーズン一覧

今回は、お店の「技」と「体」について語ろうと思っています。

まず、前回話した料理人と職人についてです。

6. 料理人と職人が互いの領域で競い合う美食戦国時代が到来【終】(シーズン10より)

料理人は、日本料理でもイタリア料理でも、コースの完成度とコース全体のバランスを考えている方々です。

一方、職人は、鰻や天ぷら、焼き鳥に代表されますが、単品の爆発力やスキルを極めている方々で、この2つは重なり合ってきています。

つまり、職人が料理人のような構成を使ったり、料理人が職人のような単品の爆発力を目指したりする時代です。

美食戦国時代の店、3店を紹介

ハセマコ 分かりにくかったと思うので、具体例を挙げて説明します。

職人が料理人のようなコース構成を使う例としては、先ほど名前の出たまえかわです。

スライド右上にあるように、焼き鳥屋ならではのお椀にチャレンジしています。

単に日本料理のお椀を作っているのではなく、変態美食家から見ても唸るくらい美味しいのですが、鳥出汁を使い、さらに鳥しんじょを浮かべているのです。

普通の和食屋ではできない形ですが、鳥料理屋ならではのお椀として成立しており、非常に素晴らしい例だと思います。

美味しいですし、焼き鳥をさらにもう一段上に引き上げるようなレベルの料理だと思いました。

2つ目の例は「鼻で焼く」という名言の職人がいる、静岡のです(Part.4参照)。

鰻中心ですが、コース料理で和食にチャレンジをしていて、今、鮎の炭火焼きを提供しています。

鰻屋なので、炭火の扱いの上手さについては日本有数のお店ですが、鮎でも上手です。

鮎がコースに出てくることで、日本料理のような厚みが出てきて、構成力のレベルが上がっていると思いました。

最後の例は、徳ㇵ本也です。

和食屋では通常、炭火焼きは弟子が担当したり、焼いていても炭火焼き職人ほどは上手く焼けなかったりするのですが、徳ㇵ本也では真ん中に囲炉裏のように炭火が組まれており、炉端焼きのようにアワビが串に刺さった状態で、店主自らが焼いています。

京都の名水でひくだしが素材を生かす。「徳ハ本也(とくはもとなり)」の料理に注目(家庭画報)

写真では少し分かりにくいかもしれませんが、これは非常に新しいスタイルです。

これは和久傳スタイルというわけではなく、このお店の店主が生み出した、高級炉端焼きスタイルの囲炉裏料理です。

バランスの良い和久傳スタイルの和食コースを、炭火焼きの技術によって職人の領域に引き上げている、非常におもしろい構成になっていると思っています。

それぞれの職人、料理人が領域を超えてチャレンジする例として紹介いたしました。

地産地消vs.大都市

ハセマコ 次に、「体」についてです。

「体=(食材×状態)×(選別)」だと、2022年9月のICC KYOTOで話しましたが、3年ぶりにこのテーマについて語ろうと思います。

6.「行きたい店」保存件数に注目すると、人気店・有名店が見えてくる(シーズン5より)

中でも、「食材×状態」を最大化するには、地産地消もしくは大都市(東京 豊洲市場)のどちらが有利かです。

いきなり結論を書いていますが、鮎や山菜、烏賊、貝類などの状態や鮮度が重要なものは地方が有利です。

一方、鮪、雲丹、肉類など格が重要な食材は、一番高く売れる大都市に集まってきます。

(鮪で有名な)大間で美味しい店がないかと非常によく聞かれますが、東京に行ってくださいという回答になります。

逆に美味しい鮎を食べたい場合、東京では難しいので、地方に食べに行く人が多いのではないかと思っています。

大都市は「全国大会」で、あらゆるハイレベルな食材が集まってきます。

地方は、食材の幅や量はありませんが、鮮度や状態は抜群です。

最高レベルの食材×最高の状態が味わえるのは地方ならでは

ハセマコ 変態美食家が、食材を求めてどう動くのかをまとめました。

西井さんも気づくと思いますが、これを見ると、山菜、松茸、ジビエを持っている柚木元の強さを改めて感じます。

西井 最強ですよね。

ハセマコ 先ほど、雲丹は格が重要と言いましたが、すし処 めくみの雲丹は日本最強だと思うので、それを食べるためにわざわざ石川にあるめくみに行きます。

西井 この夏、めくみは休業中なのですが、雲丹が御幸町 田がわに流れています。

ハセマコ まさかの(笑)。

 100g何万円もする、あれですか!?

西井 そうです、今回の美食ツアーに入っている…。

 赤雲丹ですよね。

西井 はい、買わされたって言っていましたね。

めくみが休業で買うところがなくて、京都に流れてきているらしいです。

ハセマコ そして、鮎と言えば美加登家だと思いますし、鮪なら仁兵衛ですね。

最高レベルの食材を最高の状態で食べられるのは、地方ならではだと思います。

先ほど「全国大会」と表現しましたが、全国大会ではバランス良くレベルが高いものが集まる一方、地方では爆発力のある素材と鮮度が強みです。

ですので、このマッピングをして、大谷 翔平のような選手は地方から生まれるのだなと、改めて思いました。

(会場笑)

西井 なるほど、うまいこと言ったな(笑)。

良い食材を台無しにするケースとは

ハセマコ 「技」については、「技=(高さ×幅×奥行)×(構成)」だと以前、紹介しました。

8. ハセマコ、新規開拓店と食の「構成」のフレームワークを語る(シーズン8より)

味は当然、「技」と「体」の掛け算ですが、重要なのは、スキルがない場合や、「構成」が悪い場合、「技」はマイナスになり得る点です。

「技」がマイナスだと、良い食材ばかり集めても、良い食材だからこそ、まずさの絶対値が上がってしまいます。

ですから、「体」だけではなく、「技」と「構成」が重要だという点を改めて強調したいと思います。

逆に言えば、食材があまり良くない場合、それほどまずくはならないということです。

西井 どの店のことを言っているのか、分かってしまうのが怖いですね。

ハセマコ 具体名は言いませんが…(笑)。

西井 良い食材があっても、腕がないと、良い料理にならないと…。

大野 良い食材のほうが難しいですね。

美味しい鮪なんて刺身か鮨でいいでしょ、となってしまいます。

ハセマコ 食材そのものに力があるので、下手に手を加えると、まずくなったり、バランスが崩れてしまったりして、結果、良い食材をこんなレベルに落としてしまったのかと、お客様のがっかり感も増してしまいます。

西井 田がわの方も、良い食材は変に手を加えるとむしろまずくなると、同じことを言っていましたね。

(続)

カタパルトの結果速報、ICCサミットの最新情報は公式Xをぜひご覧ください!
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編集チーム:小林 雅/小林 弘美/浅郷 浩子/戸田 秀成

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