【NEW】ICC サミット FUKUOKA 2026 開催情報詳しくはこちら

「ARAS」を支えた共創のモデルケースを開き、地域産業への貢献を目指す「石川樹脂工業」(ICC KYOTO 2025)

カタパルトの結果速報、ICCサミットの最新情報は公式Xをぜひご覧ください!
新着記事を公式LINEでお知らせしています。友だち申請はこちらから!
ICCの動画コンテンツも充実! YouTubeチャンネルの登録はこちらから!

ICC KYOTO 2025 ガーディアン・カタパルト(シーズン5 /FINAL) に登壇いただき2位に入賞した、石川樹脂工業 野関 悟さんのプレゼンテーション動画【「ARAS」を支えた共創のモデルケースを開き、地域産業への貢献を目指す「石川樹脂工業」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。次回ICCサミット FUKUOKA 2026は、2026年3月2日〜3月5日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションのオフィシャルサポーターは EVeM です。

▶【速報】ユニコーン育成のインフラを!非上場株のセカンダリー取引を実現する「Nstock」がガーディアン・カタパルト優勝!(ICC KYOTO 2025)


【登壇者情報】
2025年9月1〜4日開催
ICC KYOTO 2025
Session 12A
ガーディアン・カタパルト(シーズン5 /FINAL)
Sponsored by EVeM

野関 悟
石川樹脂工業
地域共創イノベーション部門長
公式HP | 公式X

石川県金沢市出身。2021年に石川工業高等専門学校機械科を修了後、石川樹脂工業株式会社に入社。入社以来、工場自動化推進プロジェクトの牽引、人材採用戦略の革新、仏具のデジタル販売事業の成長支援など、技術・人事・マーケティングの境界を越えて活動。現在HR部門を新設し人材戦略を担当するとともに、地域共創イノベーション部門の責任者として、製造業から地域と共に歩む持続的発展モデルの構築に挑戦している。


野関 悟さん 石川樹脂工業の野関です。よろしくお願いします。

私たちは、人口63,000人の石川県加賀市にある、ものづくり企業です。

今日は、ICCに参加されている素晴らしいサービス、プロダクトを持った皆さんと一緒に、日本の地域産業の新しいモデルを、人口6万人都市から作っていきたいという思いで、登壇しています。

先進と伝統が融合して生まれた樹脂の器、ARASを製造

まず、弊社、石川樹脂工業の紹介をさせてください。

こちらは、ICCで知り合ったTHE GROWTHと一緒に作ったテレビCMです。

「強く、美しい、カタチ。」、ARAS(エイラス)

あわせて読みたい
【速報】「デザイン & イノベーション アワード」グランプリは、1,000回落としても割れないお皿&#8... 「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場 「Industry Co­-Creation(ICC)サミット FUKUOKA 2024」、2月20~21日に「デザイン & イノベーション アワード」 が開催されました。100名超の審査員による投票の結果、グランプリには「石川樹脂工業」、準グランプリには「DigitalArchi」「ピクシーダストテクノロジーズ」、部門賞には「DigitalArchi」「ECOMMIT」「友安製作所」が輝きました。
あわせて読みたい
「石川樹脂工業」は、1,000回落としても割れない食器「ARAS」を通して樹脂の可能性を世の中に拡げていく... ICC FUKUOKA 2024 クラフテッド・カタパルトに登壇した、石川樹脂工業 石川 勤さんのプレゼンテーション動画【「石川樹脂工業」は、1,000回落としても割れない食器「ARAS」を通して樹脂の可能性を世の中に拡げていく】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ARASは職人のまち、石川県加賀市の自社工場で製造している、1,000回落としても割れないうつわのブランドです。

こだわりある人の普段使い食器を目指し、これまでの常識をひっくり返して開発しました。

永く使ってもらうために、強度の高い樹脂とガラスの新素材を採用。熟練した職人と最新のデジタル技術を融合して生まれたデザイン、そして樹脂だからこそできる環境への配慮。

未使用で廃棄されてしまう杉の木の皮をアップサイクルしたコレクションも、展開しています。

ARASは、先進と伝統が融合して生まれた、新しい器たちです。

お父さんお母さんと子供たちが同じ器で食卓を囲むことができるという点でも、ご好評をいただいています。

食器ブランドとしてSNSで日本一のフォロワー数

そんなARASはコロナ禍、2020年にリリースされました。

デジタルマーケティングを活用して本気でD2Cに向い合うんだという思いで、Makuakeでクラウドファンディグから始めました。

全2回のプロジェクトは盛況のうちに終了し、いずれも、食器ブランドとしては当時の日本最高額の応援額となりました。

リリース後も本格的にデジタルマーケティングを駆使してきました。

Instagramfacebookでは、さまざまなクリエイティブと広告運用によって、食器ブランドとしては日本一のフォロワー数にまで成長しました。

事業急成長を支えたさまざまな“共創”

リリースから5年間、今年の売上は20億円を超えます。

特に注目いただきたいのが、この1年。

10億円から20億円への急成長、その大きな要因の一つは、ICCで出会った皆さんとの共創の機会でした。

ここにロゴのある企業とはICCで出会い、アクションが生まれています。

例えば、ARASがなかなか踏み出せなかった台湾への展開は、友安製作所の商流をお借りし、大きな一歩目を踏み出す後押しを頂きました。

また、ずっと悩んでいたオフィスに鳴り響く電話についてはは、IVRyに、自動化、Slack連携システム構築まで伴走いただくことができ、CSが本当に重要なお問い合わせに注力できるような働き方に変わりました。

また、昨年末には、弊社石川が登壇したNewSchoolは、THE GROWTHに呼んでいただいたものです。

先月には、加賀市の地元企業向けにも開催することができました。

このようにARASは、ICCで出会った皆さんと一緒に成長してきました。

魅力あふれる土地、加賀で働いて

ここで、改めて自己紹介をさせてください。

石川樹脂工業の野関と申します。

高専で機械工学を学んでいたというバックボーンがあり、もともとはロボットエンジニアとして石川樹脂工業に入社しました。

しかし現在は、どう石川樹脂工業を、ARASを地域に開くかというテーマで働いています。

というのも、会社のある石川県加賀市はすごく良いところなのです。

入社前、会社がある地域について知らなければいけないと加賀のまちに飛び込んで、加賀の持つ魅力や面白さに惹かれました。

温泉と食を土台にして、工芸が育んできた豊かな文化の土壌があります。

また、まちの人々と話してこそ感じられる加賀への誇りと愛着、そして顔が見える距離にいるからこそできる温かなコミュニケーション。

社会人になってから5年ほどですが、どんどん加賀のことが好きになっています。

成功のモデルケースを地域に活かす

ただ、加賀を知ったからこそ見える課題がありました。

それは、消滅可能性自治体に選ばれたこともあり、加賀に暮らす親が、子の未来を考えた時に彼らにかける言葉が、「加賀から出ていった方がいい」だということです。

加賀の産業や加賀で働くことに魅力を感じない地元の方々がいらっしゃる。

そういう声が、僕の耳にも入ってきます。

でも、かつて冴えない地方中小企業だった石川樹脂工業は、人、テクノロジー、そしてICCで出会った皆さんと一緒に、グロースする事業を、新しいものづくりの価値を作ってこれたと思っています。

まだまだ、これだけではダメなのです。

石川樹脂工業、ARASだけに先進的なモデルケースが入っても、それだけが伸びていってもまだ足りないのです。

未来に向けて、産業が集積しない地域は沈没、廃れてしまうと思います。

加賀という地域全体を見たときに、石川樹脂工業だけが頑張っている、ではなく、加賀の企業は頑張っていると言われないと意味がないと思います。

例えば、加賀の全ての企業にIVRyのような自動応対システムが、EVeMのようなマネジメントの型がインストールされたら、どうなると思いますか?

地域の企業での働き方が変わると思いませんか?

私たちは、ICCに参加されている皆さんの素晴らしいサービスをまず導入したいと思っています。

そしてそれを、加賀の企業のために開いて、届けていきたいと思っています。

これが、ひいては加賀の産業が面白くなる、大人も子どもも加賀のことを誇れる、そういうまちにしていきたいと思います。

そして、加賀から出ていけばいいではなく、「加賀で生きる」を皆さんの選択肢にしたいと思っています。

そして、これは加賀にとどまらず、同じような課題に悩まれている全国の地域にとって良い事例の一つになるのではないでしょうか。

そのためにも、皆さんに力を貸していただきたいです。

地域から、日本の産業の未来を一緒に作っていきませんか。

石川樹脂工業でした、ありがとうございました。

▶︎実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

(終)

カタパルトの結果速報、ICCサミットの最新情報は公式Xをぜひご覧ください!
新着記事を公式LINEでお知らせしています。友だち申請はこちらから!
ICCの動画コンテンツも充実! YouTubeチャンネルの登録はこちらから!

編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/正能 由佳/戸田 秀成

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!