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日本の製造業GDPで2位の化学産業を、スペシャリティケミカルのマーケットプレイス創出で支える「Sotas」(ICC KYOTO 2025)

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ICC KYOTO 2025 カタパルト・グランプリに登壇した、Sotas 吉元 裕樹さんのプレゼンテーション動画【日本の製造業GDPで2位の化学産業を、スペシャリティケミカルのマーケットプレイス創出で支える「Sotas」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。次回ICCサミット FUKUOKA 2026は、2026年3月2日〜3月5日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションのオフィシャルサポーターはAGSコンサルティングです。

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【登壇者情報】
2025年9月1〜4日開催
ICC KYOTO 2025
Session 6A
CATAPULT GRAND PRIX (カタパルト・グランプリ)- 強者が勢揃い –
Sponsored by AGSコンサルティング

吉元 裕樹
Sotas
代表取締役社長
公式HP | 公式X

大学卒業後、DIC株式会社にて法人営業に従事したのち、自動車構造用接着剤の事業責任者として年間10億の新規事業を創出。その後、日産自動車株式会社ではカーシェアサービスの事業統括や他MaaS関連で多数のプロジェクトリーダー、同社のMaaS戦略策定のPMOに従事。Acall株式会社にて2年でSaaSの売上を6倍に成長させ、CMOを経て取締役副社長COOを歴任。2022年、自己形成をしてもらった化学産業への恩返しをするとともに、社会に大きなインパクトを残したいという強い想いからSotasを創業し現職。


「化学産業を日本のネクスト自動車へ~商社共創のマーケットプレイスを創出~」と題しまして、Sotasが発表します。

まずはじめに、今日、私は皆さんに、これだけ伝えたくて、ここに立っています。

日本の化学産業に“恩返し”がしたいのです。

僭越ではございますが、7分間の化学の旅にお付き合いください。

「化学」は私たちの生活に欠かせない存在

突然ですが、皆さんが思い浮かべる化学品をイメージしてみてください。

こういったイメージを持たれる方も多いのではないでしょうか?

でも、実際は違うのです。

半導体や航空機、そして化粧品の原料に至るまで、皆さんの生活に欠かせない存在、それが化学なのです。

ただ、今、化学産業は課題を抱えています。

それは、日本の化学メーカーが稼げなくなってきているということです。

では、なぜ稼ぐ力が弱まっているのでしょうか?

コモディティケミカルから撤退する日本企業

化学品には、大きく分けて2つのカテゴリーがあります。

自動車を例にとってみましょう。

バンパーなどの「コモディティ」品、そしてディスプレイなどの「スペシャリティ」品です。

「コモディティ」品はいわゆる汎用品で、「スペシャリティ」品は機能性を付与したものになります。

従前、日本はコモディティケミカルが強く、1960年代にはアメリカに次いで世界2位まで上り詰めました。

しかし、最近では海外の安価品が国内に流入し、日本のコモディティケミカルは非常に苦しい状況が続いています。

相次ぐ撤退を余儀なくされています。

スペシャリティケミカル参入にも課題

そういった中で、日本の化学メーカーのほとんどが、スペシャリティケミカルに舵を切っています。

しかし、スペシャリティケミカルには大きな課題が2つあります。

1つ目、コモディティ=スペシャリティ品の商流ではないため、情報収集をゼロから行ったり、流通構造を検討し直したりしなければなりません。

そして2つ目です。

スペシャリティケミカルのニーズは多様化しており、そのニーズを自社の営業だけで把握するには限界があります。

Sotas×商社で化学品のマーケットプレイスを展開

これらの課題を解決するために、我々Sotasは立ち上がりました。

日本のカントリーアドバンテージである商社との提携にコミットし、マーケットプレイスの事業展開を進めています。

そうです、Sotasが商社と提携することでゲートウェイとなり、化学品の流通構造を簡便化するのです。

すでに総合商社や専門商社など、10を超える商社とアライアンスを締結済みです。

そして2026年1月、アジアを中心にSotas ChemMartをリリースします。

化学品の情報収集から価格交渉、取引までまるっと対応

ここで動画を1本、ご覧ください。

こちらは大手化学専門商社、CBCの事例です。

これまで化学品の情報収集やサンプル依頼は、属人的な営業活動で多くの時間と労力がかかっていました。

この煩雑な業務を、Sotas ChemMartが大きく変えたのです。

Sotas ChemMartで、2万件以上の化学品を一括検索。

SaaSと連携することで、特性や法規制の情報も同時に取得。

類似品の比較資料もすぐに生成できます。

欲しい素材のサンプル依頼、見積もり依頼、価格交渉、取引までSotas ChemMart上でまるっと対応できます。

履歴も残せて、振り返りも簡単です。

また、従来は売り手と買い手を直接つなげていましたが、Sotas ChemMartでは、直接買うか、Sotasの提携商社かを選んで買うことができます。

既存の商流はシステムが自動で完全に制御しますので、安心してご利用いただけます。

化学品探査から依頼、進行管理まで、化学品業務の現場がシームレスに変わっていきます。

化学業界特化SaaSで豊富なパートナーシップを構築

ではなぜ、これがSotasならできるのか。

我々Sotasは、創業以来、化学業界に特化したSaaSを2つ(SotasデータベースSotas化学調査)提供してきました。

さらに、外部パートナーや公的機関との連携により、データセットを構築してきました。

すでに利用企業は100社を優に超えており、さらにSaaSの中でサプライチェーンをつなぐような機能を積極的に採用し、マーケットプレイスへの階段を着実に歩んできました。

これらにより、すでに豊富なパートナーシップを築いています。

小分け対応やロジスティクスなど、スタートアップだけでは到底できない領域を、商社と提携することで大きくカバーしています。

狙いはスペシャリティケミカルの80兆円市場

「市場規模」です。

化学品は流通額、純利益ともに、日本の製造業の中で自動車に次ぐ第2位の基幹産業です。

我々はメインターゲットとして中国を除くアジア、とりわけスペシャリティケミカルの80兆円もの市場を狙っていきます。

売上1,600億円にチャレンジ

「マネタイズ」です。

2030年には市場シェア10%、平均テイクレートを2%で設定し、売上1,600億円というSaaSの積み上げだけではなかなか到達できないチャレンジをしていきます。

「世界に日本のスペシャリティケミカルあり」

これを下支えしたいのです。

そして布石として、2026年1月、グローバルTOP5の化学メーカーと複数商社とともに、アジアを中心にマーケットプレイスをリリースします。

「事業計画」です。

今年はSaaSだけで3億円を突破。

マーケットプレイスを来年から計上します。

キャッシュフローの良いSaaSと爆発力のあるマーケットプレイスを組み合わせ、化学業界に大きく貢献していきます。

「資金調達」です。

来年(2026年)春に、シリーズAで15億円を予定しています。

主な資金使途としては、データを非連続で集めるためのM&Aを予定しており、さらにはメーカーや商社とのパートナーシップ強化、チーム強化につなげていきます。

化学にかかわるすべての人たちがもっと輝く社会を

最後に、動画を1本ご覧ください。

私は小学3年生の頃に、一人暮らしが始まりました。

周囲に馴染めず、いじめにも遭い、人を信じることが本当に怖かったです。

でも、化学メーカーで働いた時、現場の方々との対話が人生を変えてくれたのです。

生い立ちや肩書きを超えて、まっすぐ向き合ってくれる方々がそこにはいました。

心から「この人たちのために何かしたい」、そう思えたのです。

今、日本の自動車産業は曲がり角に来ています。

日本の製造業のGDPの、実に2割を占めるのは自動車産業です。

しかし、2位を誇る素材・化学の力で、この国のものづくりはもう一度立ち上がれる、私は本気でそう思っています。

私たちSotasは、そんな未来の下支えをしたい。

縁の下の力持ちでありたい。

化学にかかわるすべての人たちがもっと輝き、この産業で働くことを誇りに思える社会を創る。

それが、僕がこの事業に人生を懸ける理由です。

Sotasでした。

ありがとうございました。

応援いただけると嬉しいです。

▶︎実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

(終)

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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/原口 史帆/正能 由佳/戸田 秀成

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