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元子ども兵への支援で、非暴力の紛争解決を目指す「テラ・ルネッサンス」(ICC FUKUOKA 2026)

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ICC FUKUOKA 2026 新企画 – ネクストステージ・カタパルト グループAに登壇した、テラ・ルネッサンス 鬼丸 昌也さんのプレゼンテーション動画【元子ども兵への支援で、非暴力の紛争解決を目指す「テラ・ルネッサンス」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回500名以上が登壇し、1,200名以上が参加する。そして参加者同士が真剣に議論し、学び合うためのカンファレンスです。次回ICCサミット KYOTO 2026は、2026年8月31日〜9月3日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションのオフィシャルサポーターは EVeM です。

【速報】グランプリ出場は「find」「FerroptoCure」「AiCAN」! ネクストステージ・カタパルト グループA 結果詳細(ICC FUKUOKA 2026)


【登壇者情報】
2026年3月2〜5日開催
ICC FUKUOKA 2026
Session 2A
新企画 – ネクストステージ・カタパルト グループA
Sponsored by EVeM

鬼丸 昌也
テラ・ルネッサンス
創設者・理事
公式HP | 公式X① | 公式X②

認定NPO法人テラ・ルネッサンス創設者・理事。大学4年生の時に、初めてカンボジアを訪れ、地雷被害の現状を知り、「すべての活動はまず『伝える』ことから」と講演活動を始める。同年10月、大学在学中に「全ての生命が安心して生活できる社会の実現」を目的に、「テラ・ルネッサンス」設立。同団体では、カンボジア・ラオスでの地雷や不発弾処理支援、地雷埋設地域の生活再建支援、ウガンダ・コンゴ・ブルンジでの元子ども兵や紛争被害者の自立に必要な支援を実施している。また、地雷、子ども兵や平和問題を伝える講演を、これまでに約24万人もの人々に届けた。遠い国の話を身近に感じさせ、ひとり一人に未来をつくる力があると訴えかける講演に共感が広がっている。2022年には、約150のNGOが加盟する、NPO法人国際協力NGOセンター(JANIC)の理事長に就任。「対話」と「連帯」による社会変革を目指す。


鬼丸 昌也さん テラ・ルネッサンスの鬼丸です。

僕は小さい頃から、「なぜ、世界は平和にならないんだろう?」という問いを持っていました。

きっと、現在の世界情勢を見て、同じように感じていらっしゃる人は、この会場にもいらっしゃるのではないでしょうか。

原点は、地雷撤去現場への訪問

その問いを持ちながら、大学4年生の時、カンボジアの地雷除去現場を訪れました。

カンボジアだけでも、地雷を取り除くのに600年かかる。

地雷で手足を失った人の悲しみに、とても衝撃を受けました。

地雷をなくし、世界を平和にするために、今、自分にできることは何だろうかと考えました。

地雷除去の技術がなくても、お金がなくても、人に伝えることはできる。

カンボジアに1週間滞在して日本に帰国、招かれれば幼稚園から老人ホームまで、どこまででも出かけて語り続けました。

紛争によって虐げられた26万人に支援を届ける

講演を続けながら、これをビジョンに2001年10月に、1人でテラ・ルネッサンスを設立。

これまでの25年間で、約24万人の方々に紛争の現実と平和への思いを伝えることができました。

結果、1人で始めたテラ・ルネッサンスは今、約100名の仲間と世界10ヶ国で活動し、多くの人々に支えられて、寄付と会費で3億円を預かることができました。

そのおかげで、これまでの25年間、支援の届きにくい、紛争によって最も虐げられた26万人に、自立のための支援を届けることができたのです。

元子ども兵のためのプロジェクトを立ち上げる

どうしても伝えたい課題があります。

皆さん、「子ども兵」はご存知でしょうか。

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子ども兵とは、18歳未満で、武装勢力の支配下に置かれている子どもたちを指します。

子ども兵と聞くと男の子を想像するかもしれませんが、写真の中心にいるのは女の子です。

子ども兵には少年兵だけではなく、少女兵も含まれます。

2004年2月、子ども兵調査のためにウガンダ北部を訪れました。

ここでは神の抵抗軍という武装勢力が、たくさんの子ども達を誘拐して、兵士にしていたのです。

その数は少なくとも36,000人で、最低年齢は5歳です。

暴力、麻薬、アルコールで洗脳され、戦闘の最前線に立たされます。

皆さん、自分の息子が、娘が、孫が誘拐され、戦わされたら、どんな気持ちになりますか。

僕たちは決めたのです、元子ども兵のためにできることをしよう。

それが、元子ども兵社会復帰支援プロジェクト。

心のケアや職業訓練を受けられる“スマイルハウス”

元子ども兵が自らの収入で自分や家族を養えるようにする。

人として、生きることの価値を見出すことを目的にしています。

この場所をスマイルハウスと呼びます、そう、笑顔を取り戻す場所なのです。

たくさんのトラウマを抱えていますから、まずはカウンセリングなどで心のケアをします。

併せて、識字教育、計算など日常生活に必要な知識を身につけます。

自立の基礎となる職業訓練をし、学んだ技術を活かして収入を確保するための起業の支援をします。

自尊心が高まり、周囲の人々との関係性も改善

これらの支援の期間は、3年間です。

彼、彼女らにどんな変化が訪れたのでしょうか。

元子ども兵の月収は、支援前の約56倍になりました。

ウガンダの公務員の平均月収は約7,000円で、それを超えています。

さらに、元子ども兵だという差別や偏見を持っていた周囲の人々との関係性が改善されたのですが、それはひとえに自尊心が高まったからです。

つまり、自分を大切にする心が育まれたからです。

人から求められ、人の役に立ち、人から愛されるという、人間の根源的な欲求の全ては働くことで満たすことができます。

だからこそ、過酷な体験をした元子ども兵でも自尊心が高まり、周囲の人との関係性が改善したのです。

これまでに自立を果たした元子ども兵は317名ですが、彼らが自立をすることでその家族も安心して暮らすことができます。

その数は2,687名にのぼります。

自立し、周りの人々を助ける元子ども兵も

具体的な変化の例を紹介させてください。

彼女モニカは15歳で神の抵抗軍に誘拐され、2年間戦わさせられました。

壮絶な経験を経て神の抵抗軍から逃げ出しますが、戻ったふるさとで元子ども兵だという理由でいじめや差別を受け、自分のことを生きる価値のない人間だと思っていました。

けれども、テラ・ルネッサンスで洋裁技術を学び、洋裁店を開いたのです。

その店の繁盛ぶりを見た周りの貧しい女性達が彼女に、「私たちにも技術を教えて」と言いました。

何と彼女は、周りの貧しい女性たちのために洋裁学校を設立しました。

今でも、のべ180人の周りの貧しい女性たちに洋裁を教え続けています。

人は、変わることができる

モニカのような、テラ・ルネッサンスが関わった元子ども兵に気付かされたことがあります。

それは、「人は、変わることができる。いつでも、いつからでも、いつまでも。」ということです。

その力を信じることから、支援や社会変革は始まるのだと教わりました。

この、人は変われるという信念をさらに大きな力に変えているのが、僕のパートナーである小川真吾です。

彼は20年間ウガンダに住んで、元子ども兵たちと向き合ってきました。

僕らは、人類が未だ成し遂げたことのないプロジェクトに挑んでいます。

それは、支援と対話によって武装勢力を解体するという試みです。

なぜそのような挑戦を始めたのでしょうか。

分断が進んで紛争が増える現代において、最も必要なことは紛争を一つでも終わらせること。

しかも、暴力という手段ではなくて、平和的に紛争を終わらせ、それを新たな紛争解決のモデルとして国際社会に実装することであり、そうすることで紛争のない平和な世界がきっと実現できると僕らは信じています。

暴力を使わずに1つの紛争を終わらせる

その可能性を示してくれたのが、元子ども兵です。

赤い丸で囲っているのが、僕らの支援を受けて自立した、パトリスという元子ども兵です。

ウガンダ北部の内戦でたくさんの子どもたちを誘拐して兵士にした神の抵抗軍は、実は今、隣のコンゴを経由して中央アフリカのスーダンに逃げています。

その総数は1,500で、そのほとんどがウガンダやコンゴで子ども時代に兵士にされた人です。

彼らは母国に戻りたいと思っても、犯罪者として捕まるのではないか、暮らしは成り立つのかと不安で仕方がない、そこで僕らはパトリスを中央アフリカまで派遣したのです。

彼は、「俺を見ろ、お前たちと同じ子ども兵だったが、今はテラ・ルネッサンスの支援を受けて洋裁店で開いて、自分の稼ぎで暮らしている。テラ・ルネッサンスはお前たち1人残さず支援をすると言っている。」と説得をしたところ、141名の元子ども兵と家族がウガンダに帰ってきたのです。

単純計算で、1回150人が帰還するなら、10回繰り返せば神の抵抗軍を壊滅させることができます。

つまり、暴力という手段を使わずに1つの紛争を終わらせることができるのです。

テラ・ルネッサンスの取り組みが映画に

その取り組みが映画になっています。

タイトルは『RETURNEES』で、中村哲先生の映画を作った映画会社が作ってくださいました。

この2週間で1,424人が鑑賞してくれています。

世界平和という人類の夢を実現させる

人類史上、世界平和は誰も見たことがない夢です。

でも今、その夢が実現しようとしている。

テラ・ルネッサンスはそれを実現します。

そしてぜひ一緒に、平和を作る日本の仲間になってください。

テラ・ルネッサンスの鬼丸昌也でした。

▶︎実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

(終)

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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/小林 弘美/戸田 秀成

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