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ICC FUKUOKA 2026 ソーシャルグッド・カタパルトに登壇した、湘南ベルマーレフットサルクラブ 佐藤 伸也さんのプレゼンテーション動画【スポーツを通じ地域と密着して社会課題の解決に挑む「湘南ベルマーレフットサルクラブ」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!
ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回500名以上が登壇し、1,200名以上が参加する。そして参加者同士が真剣に議論し、学び合うためのカンファレンスです。次回ICCサミット KYOTO 2026は、2026年8月31日〜9月3日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。
本セッションのオフィシャルサポーターはICCパートナーズです。
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【登壇者情報】
2026年3月2〜5日開催
ICC FUKUOKA 2026
Session 11A
ソーシャルグッド・カタパルト – 社会課題の解決への挑戦 –
Sponsored by ICCパートナーズ
佐藤 伸也
湘南ベルマーレフットサルクラブ
代表取締役社長
公式HP | 公式X
2007年にフットサル施設運営会社を起業し、同時に湘南ベルマーレフットサルクラブのGMに就任、Fリーグ開幕初年度を迎える。
2022年4月、同クラブ代表取締役社長に就任。スポーツ庁主催「イノベーションリーグ大賞」を受賞し、小田原市をはじめ8自治体と包括連携協定を締結。
スポーツを軸に、企業・行政・住民を巻き込んだ共創型マネジメントによる地域創生を推進している。
経済産業省がすすめるゼブラ企業推進事業に令和6年、7年度、国内で唯一連続採択事業者として選定され、ローカル・ゼブラ経営を軸に地域課題解決エコシステムを構築中。
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佐藤 伸也さん 湘南ベルマーレフットサルクラブの佐藤 伸也です。
コートの熱狂の裏側にある、もう一つの物語
私たちは神奈川県小田原市を拠点に、フットサルの日本最高峰リーグ「Fリーグ」に参戦しているスポーツクラブです。


初めてご覧になる方もいらっしゃると思いますので、試合の時の様子を用意しました。
この熱狂の裏側に、もう一つの物語があります。
なぜ、私がこのソーシャルグッド・カタパルトのピッチに立っているのか。

その理由は、ひとりの選手の存在にあります。
久光 重貴選手は、2013年にシーズン前のメディカルチェックで肺がんが見つかりました。

彼はトップアスリートとしてプレーを続ける中で、抗がん剤治療のために入退院を繰り返します。
そして彼は、そこで出会ったがんの告知を受けた子どもたちとその家族を元気づけるための小児がん支援プロジェクトを開始しました。
闘病という自分の課題にも向き合いながら、周りの課題にも自ら関わっていき、多くの人を巻き込みながら向き合っていく━━そんな活動を続け、2020年に亡くなりました。

湘南ベルマーレフットサルクラブ 8
▶ヒサと共に(湘南ベルマーレフットサルクラブ)
久光選手の想いをクラブの揺るぎない「戦略」へ
その翌シーズン、私は湘南ベルマーレフットサルクラブの代表取締役に就任しました。

そして、決断しました。
彼の想いをただの「活動」ではなく、クラブの「戦略」にしていこうと。

優勝を目指しながら、行政や企業、住民、学校、NPO、ステークホルダーと「群れをなして」、社会課題に向き合っていくクラブになっていこうと。
企業と地域の課題をつなぎ社会の分断を防止
いくつかの事例を、お話しします。

きっかけは、児童養護施設の子どもたちからの「洋服が不足している」という相談でした。
厳しい経済環境の中、衣服を古着の寄贈で賄う状況に訪れたコロナ禍では、古着の着回しが感染リスクにつながるということで、供給が絶たれてしまいました。
そこで私たちは、チームウェアを提供してくれているメーカーに相談し、廃棄予定の衣服の活用先として、子どもたちをつなぎ合わせました。
その後も、農業法人の手を借りて、子どもたちと選手が一緒に収穫した野菜を販売したり、地域の味噌屋さんと味噌作りのワークショップを開催したりしました。


企業が持つ製品や商品の特徴を生かしながら、さまざまな交流機会を作り続けました。
同じ地域に住む人として、社会の分断をみんなで防ぐという活動を続けてきました。
企業や選手と連携し、ひとり親家庭を支援
また、ひとり親家庭の支援として、人材会社と協力し、シングルマザーのキャリア支援を行っています。

そのほかにも、子どもの習いごとの費用負担軽減につながる寄付型観戦チケットの販売やプロ選手による教室も開催しています。

子どもたちの体験格差をなくす挑戦を、3つの企業と連携しながら進めています。
同じようにひとり親家庭で育った選手は、自分のキャリアと重ね合わせながら、子どもたちに夢を伝え続けてくれています。

命に向き合う啓発活動「エスコートドッグ」が話題に
動物共生社会への取り組みも行っています。
試合前に選手が子どもたちと手をつないで入場する「エスコートキッズ」ですが、これを「エスコートドッグ」としてメディアに取り上げてもらい、動物殺処分の現状を伝え、ゼロに近づけていく活動も行っています。

現在は法令上、体育館内に犬が入れないため、子どもたちが犬のマスクをかぶって協力してくれています。
試合に合わせた犬猫の譲渡会の開催やペット防災の啓発活動も行っています。

多くの動物愛好者の方々と連携をとりながら、プロジェクトを進めています。
強いチームを目指し、4年間で50プロジェクトを実施
こうした形で一つ一つの課題に対して多くの人を巻き込みながら自分ごと化していくプロジェクトを、福祉、防災、環境、環境保全など、これまでの4年間で50個積み上げてきました。

強くなるチームを目指しながらも、ピッチ内外で対話を重ね、地域の課題や未来に向き合ってきました。

新規スポンサーが増え、事業規模が約40%拡大
こうしたソーシャルアクションを継続した結果、2つの成果を得ました。

1つ目は、「事業成長」です。
経営体制を変更後の4年間で、事業規模は約40%拡大しました。

新規スポンサーも30件増え、課題解決に向き合うことによって、経済成長にもつながりました。

そして、2つ目は、「メディア」の反応です。
試合だけではない形で、多くの全国メディアが私たちを取り上げてくれ、今までとは違うペースで注目が集まりました。


人が集まり、資金につながり、共感が広がりました。

地域の人事部構想で作る、人が育ち合流する仕組み
そして今、「課題解決に向けた挑戦と応援が日常にある地域」を作るために、みんなで面となって取り組む新しい挑戦が「地域の人事部」構想です。

新卒採用支援、地域企業の若手支援と育成、大企業人材に向けた越境研修など、地域の人事戦略そのものが私たちの活動と連結し、実際に動き始めました。

あらゆる関係の人たちに横串を通せるスポーツ団体である私たちが、ソーシャルアクションを起こす人材が生まれ、育ち、集まり、合流する仕組みを、一まとめにして地域全体で作っていきます。
ソーシャルアクションで頂点へ
私たちは信じています。

社会課題解決が、クラブが優勝するためのアクションになっているということを。
共感が人との出会いを生み、そこから事業が生まれ、人とお金と信用と信頼がクラブに流れ込み、そして強くなっていく。

ソーシャルアクションで、優勝するのです。
それを本当に実現させるトップアスリートと、トップリーグに所属するスポーツ団体を見てみたいのです。
そして、それを見た人の感情がどのように揺れ動くのか、社会や地域にどのようなインパクトが残るのかを見てみたいのです。
久光が残した遺志は、途切れることなくしっかりと受け継がれています。

私たちのクラブミッションは、「スポーツを通じて、機会をつくり、チカラを引き出す。」です。

応援をどうぞよろしくお願いいたします。
ありがとうございました。
(終)
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編集チーム:小林 雅/星野 由香里/浅郷 浩子/小林 弘美/戸田 秀成


