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工場の息吹を伝えるアパレルブランド「ファクトリエ」【A16-2 #5】

ICCx AIESEC 2016 Session 2 「社会課題を解決する起業家になる」

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「社会課題を解決する起業家になる」【A16-2】セッションの書き起し記事をいよいよ公開!10回シリーズ(その5)は、ライフスタイルアクセント(ファクトリエ)の山田さんに事業を始めたきっかけを語っていただきました。是非御覧ください。

「ICCx AIESEC カンファレンス」は、NPO法人アイセック・ジャパン(AIESEC)とICCパートナーズが共同で開催した、AIESECに所属する大学生を対象としたカンファレンスです。当日は高い志を持った大学生250名が、ビジネスリーダー/社会起業家たちのパネルディスカッションと、質疑応答セッションに参加しました。

本年も、2017年9月15日(金)に「ICCx AIESEC 2017」を開催する予定です。参加を希望される方は、ぜひ全国25大学のAIESECの各委員会に所属ください。

Aiesec Logo


【登壇者情報】
2016年9月13日開催
ICCx AIESEC ソーシャル・イノベーション・カンファレンス2016
Session 2
「社会課題を解決する起業家になる」

(スピーカー)
白木 夏子
株式会社HASUNA
代表取締役兼チーフデザイナー

矢島 里佳
株式会社和える
代表取締役

山田 敏夫
ライフスタイルアクセント株式会社
代表取締役

(モデレーター)
小林 雅
ICCパートナーズ株式会社
代表取締役

「社会課題を解決する起業家になる」の配信済みの記事

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【本編】

小林 では最後に、メンズ山田さんお願いします。

山田 はい、皆さんおはようございます。

私はもう少し身近な内容で「服」になります。

今日皆さんはパーカーや、スカート、シャツ、Tシャツを着ていますが、そんな色々な服を作って、販売しています。

基本的に弊社はファッションブランドでありながら、オンライン通販のみで販売している会社です。

工場の息吹を伝える「ファクトリエ」

他社と何が違うかというと、販売している商品全てに製作過程の動画が付いています。

例えばこれがジーンズの動画です。

大体1分位で、物がどの様に作られるのか製作過程から手元に届くまでを紹介しています。

ジーンズはとても古い織機を使い、手作業で製作しています。この様に縫い上げ、検品して出来上がりとなります。

語れるもので、日々を豊かに

山田 弊社は「語れるもので、日々を豊かに」という理念のもと、この様な製作ポイントや、工場で誰が作っているのかについても紹介しています。

今まで、ほとんどの工場は、ホームページを持っていませんでした。

だから矢島さんも職人を訪ねる時大変だったのではないかと思います。

どこに誰がいるか分からないじゃないですか。

彼らはホームページがないので、ファクトリエという場が、彼らを検索した際のホームページ変わりとなるメカニズムになっています。

すごくシンプルにいうと、工場から今まで中間にあったもの全てなくして、ダイレクトにお客様と工場を直接繋ぐという販売方式を展開しています。

ではなぜこの様なことをしているか、簡単に説明します。

日本から世界ブランドを作る

山田 この会場で九州出身者はどれぐらいいますか?

ありがとう、少数だけど確実にいますね。

私は、熊本の商店街にある創業100年の婦人服屋で生まれました。

店の上に家があり、部活帰りは大体店番をさせられ、年始は福袋を大声で売らされるということをずっとしてきました。

きっかけは皆さんと同じぐらいの年齢の時にフランスに留学して、グッチのパリ店で働く機会を頂きました。

最初は、見習い扱いだったので、地下ストックの整理ばかりをさせられてました。

ある夜、飲んでいると、同僚たちに「日本には本物のブランドがない。」と言われました。

10年以上前になりますが、「そんなことはない」とブランド名を幾つか言い返したところ、彼らに「それは全部メイドインジャパンなのか?」と問われました。

タグを裏返して見ると、全て「MADE IN CHINA」でした。

「ヴィトンもグッチもエルメスも、本物のブランドは物づくりからしか生まれないのに、なんで日本はブランディングやマーケティングといった表層ばかりを整えて、物作りを中国やベトナムで作るのか?」とも問われました。

「じゃあ、日本から世界ブランド作る!」と売り言葉に買い言葉で言ったのが、私がこの事業を始めたきっかけです。

とはいえ、現状では日本の物づくりは減っています。

この20年で10分の1以下に減っており、服や、伝統工芸といった産業は手をつけてはいけない産業なのかもしれません。

ただ実は、この状況は日本だけではありません。

フランスも同じ状況で、先進国の物づくりはこれからより加速して減っていくと言われています。

ではどの様な状況かというと、実は意外にも工場はフル稼働をしているのですが、安い仕事しかなく赤字です。

当たり前ですが若手は入社しない。

意欲も低下するといった状況です。

アパレル業界における日本の物づくりは、この負のサイクルに陥っています。

この負のサイクルをなんとか変えたいと思い、弊社がやっていることは新しく正のサイクルを作り出すことです。

(続)

続きは ファクトリエが生み出す「工場発・地域ブランド」とは? をご覧ください。

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編集チーム:小林 雅/榎戸 貴史/戸田 秀成/横井 一隆/鎌田 さくら

【編集部コメント】

「それは全部メイドインジャパンなのか?」というフランス人からの”マウンティング”ともいえる発言が、会社を起こすきっかけになったんですね。誰かにバカにされたりマウンティングされたりすることで、自分の嗜好性や価値観に気付くことって確かにあります。(横井)

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