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7. 直近ではこの技術、分野が進化する! 2020〜2021年のテクノロジーを大予想【終】

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ICCサミット FUKUOKA 2020 新・雑談シリーズ「テクノロジーはどこまで進化するのか?」の全文書き起こし記事を全7回シリーズでお届けします。(最終回)は、これから進化が起こると思われる分野、技術を4人が大予想。薬、ゲーム、モビリティ、アート…期待も込めて、最後まで語り尽くします。ぜひご覧ください!

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ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回250名以上が登壇し、総勢900名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット KYOTO 2020は、2020年8月31日〜9月3日 京都市での開催を予定しております。参加登録などは公式ページをご覧ください。

本セッションは、ICCサミット FUKUOKA 2020 プレミアム・スポンサーのオープンエイト様にサポートいただきました。


【登壇者情報】
2020年2月18〜20日開催
ICCサミット FUKUOKA 2020
Session 11A
新・雑談シリーズ「テクノロジーはどこまで進化するのか?」
Supported by オープンエイト

(スピーカー)
粕谷 昌宏
株式会社メルティンMMI
代表取締役

千葉 功太郎
DRONE FUND 代表パートナー / 千葉道場ファンド ジェネラルパートナー /
慶應義塾大学SFC 特別招聘教授

土佐 尚子
京都大学
総合生存学館/凸版印刷アートイノベーション産学共同講座(産学共同)/特定教授

(モデレーター)

西脇 資哲
日本マイクロソフト株式会社
コーポレート戦略統括本部 業務執行役員 エバンジェリスト

「新・雑談シリーズ『テクノロジーはどこまで進化するのか?』」の配信済み記事一覧


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最初の記事
1. 新・雑談シリーズ登場!テック系の4人が語る、最近驚いたことは?

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6. ウェラブル、五感、インフラ、家電……4人が考えるこれからの進化とは

本編

西脇 非連続、化ける、違うものに概念が変わる等、進化するには色々な定義があるとのお話をいただきましたが、今年2020年、もしくは2021年、そんな概念をもとに一番進化するものは何だとお考えになりますか。

どんな分野、技術、業種でもいいですから、一番進化するもの、何に注目しているかをお聞かせください。

薬はなぜ経口ばかりなのか。要イノベーション!

日本マイクロソフト コーポレート戦略統括本部 業務執行役員 エバンジェリスト 西脇 資哲さん

西脇 まず私自身、どういう分野に注目しているかと言いますと「医療」です。昨日のカタパルトグランプリも医療系スタートアップが優勝されましたよね。

【速報】カタパルト・グランプリ優勝は、遠隔集中治療“Doctor as a Service”の「T-ICU」!(ICCサミット FUKUOKA 2020)

最近、騒がれている新型コロナウイルスの件もありますし、SDGsで私たちは、より心地よく、長らく、持続的に健康で生きながらえること、ということも言われています。

その長く健康で生きるということに対して、私達はもっと進化しなければいけないと、期待を込めてそう思っています。

もう1つ、医療の分野は、まだ多くの改善の余地があり、ここにITが大きく貢献できることがあります。

例えば薬1個を飲むのも、何故、口から入れる方法がこんなにも長く続いているのでしょうか。アメリカではアレルギーの薬は背中にパッチを貼ったりするのですね。

例えば、目薬でアレルギーの薬を吸収できないのか、目薬で心臓病の薬を吸収できないのか、もっと色々な方法がある筈だと強く思うわけです。人間の身体に吸収できる部分はもっと沢山あるのです。

靴を履いていると、靴が足に接していることで汗も出てきますが、足の裏にパッチを貼れば、血液は全身に回るわけですから、こういったことを利用して何かもっといい方法があるのではないでしょうか。

医療の進化は、多くの人々に貢献し幸せをもたらすと思うのですね。

私が、スタートアップをやりたいなとか、なにか研究者を集めたてやりたいなと思ったら、圧倒的にこの医療の領域に力を入れたいですね。では、粕谷さんから注目しているものについてお聞かせ頂けますか。

進化した先に、布の動きで遊ぶクラウドゲーム!?

メルティンMMI 代表取締役 粕谷 昌宏さん

粕谷 僕は、「クラウドゲーム」ですね。

西脇・千葉 またゲームだ(笑)!

粕谷 これは前の話から繋がっていて、クラウドゲームとはオンラインゲームではなく、ゲーム機が自分の手元になく、サーバーの方にゲーム機があるというスタイルのゲームです。

それを超高速通信で下ろすことにより、ストリームでプレイするというスタイルです。

これはやはり通信速度が上がってきているという話もそうですし、先程のエアコンが無駄だという話とも関連していて、やはり画質のいいゲームのプレイをしようとすると、かなり性能の高いパソコンが必要になるのですよ。

そうなった時に、それを個人で所有するのではなく、サーバーみたいなところに置いておいて、一括で効率よく管理するのです。

先程のイノベーションにも繋がっていて、ゲームのストリーミング技術であったり、高速インターネット接続があることによって、ゲーム機がなくともゲームが出来るといった今までにはない価値が創造されているということで、クラウドゲームというのは、割と体現しているのかなと。

しかもドローン等で低遅延の映像伝送が重要になってきますので、その中でエンターテイメントとしてもそうですし、ドローンという産業という意味でも結構ホットワードですし、進化する局面にあるのかなと思っています。

西脇 クラウドゲームは、我々マイクロソフトもストリーミングをソニーさんと一緒にやるために考えています。先程の進化の話ではないですが、端末を進化させようとしていて端末メーカーが頑張ろうとしますが、それではないという話です。

粕谷 そうです、多分そこがイノベーションなのですよね。

西脇 進化のイノベーションの先にこれがあるということですよね。粕谷さんは、クラウドゲームでどんなゲームが来るといいと思いますか。

粕谷 やはりクラウドゲームでなければ出来ないものがいいと思っています。

例えばスマホ等では、画質のいいゲームはなかなかプレイできないので、綺麗なゲームであったり、凄いコンピューテーションパワーを要求するゲームがスマホでプレイできるようになったりすると、大ヒットするのかなと思っています。

西脇 コンピューティングパワーを必要とするゲームは、今までは画像ばかりだったと思うのですよね。具体的にはどんなゲームでしょうか。

粕谷 例えば、相当賢いAIが登場するとかですね。今までAIのプレイヤーとは所詮AIかといったレベルでしたが、ともすれば人間より強いAIが出てくるかもしれませんし。

西脇 クラウド上のとんでもないコンピューティングパワーを使ったAI、端末だととてもじゃないけど計算できない処理能力を持っているAI、そんなAIが登場するようなゲームということですね。

粕谷 そうです。あとはクラウドで繋がっていますので、もっと他の色々な情報を総合し、リアルワールドと同じぐらいの物理演算が走っているとか。だからこそできる、例えば布を引っ張った動きで遊ぶゲームとかもいいと思います。

西脇 布の動きで遊ぶゲームで、クラウドで(笑)!

粕谷 色々あるのですよ(笑)。ただ紐を結ぶゲームとか。

西脇 でもクラウド上でとんでもない演算をしないと出てこないような結果があるということですね。

粕谷 そうです。リアルワールドでしか出来ないことが、バーチャルワールドでやるとスパコンがいるようなものが、スマホで出来てしまうゲームとかですね。

5Gでスマホゲームの環境は大きく変わる

西脇 ゲームメーカーを率いていらっしゃった千葉さん、クラウドゲームの可能性は今後どうなると思われますか。

千葉 可能性は十分あると思いますよ。昔で言う携帯ゲームはすごくシャビーな感じでしたが、スマホになって多少3Dが出来るようになり、コロプラもスマホで3Dゲームを始めたのですが、それでもスマホの限界があります。

あれ以上行こうとすると、世界観やキャラクターが凄く重要になり、ローカルだと限界があります。

スマホゲーム会社で難しいのは、スマホの電池を100%使い切れば、もう少しいいゲームへ持っていけるのに、それをやってしまうと1時間も持たないことなのですね。

ゲーム以外の生活用にも電池を残さないといけませんので、電車の中で行きも帰りもやって電池を全て使い切ってしまうのは問題です。今でも提供していますが、CPUを使う能力をユーザーが決められるようにもしています。

西脇 あまり負荷をかけないということですね。

千葉 そうです。画質を落としてでも電池をセーブするか、画質を最高レベルにして電池を一気に使うか、ユーザーが自由に選べるようにしています。

だから粕谷さんのクラウドゲームの考え方は凄く良くて、5Gだとそこを気にせず、本当に全部向こうに任せられるので、高品質なゲームを電池を使わず実現できる。プチイノベーションですね。

西脇 そうすると動作もデバイスも軽くなってきますよね。土佐先生、ゲームの話になると全く反応されなくなりますね。

(一同笑)

土佐 聞いてる!(笑)ちゃんと聞いていますよ。聞いて学んでいます。

西脇 はい、勿論そうでらっしゃるとは思っています(笑)。でも、現実にやれとお思いでしょうか。

土佐 いえ、ちゃんと話にはついていっていますよ。コンピューターの計算の速さとかそういうのは分かりますから(笑)。

今年は人が空を飛ぶ

西脇 では次に千葉さんが近々注目されていることについてお聞かせ頂けますか。

DRONE FUND 代表パートナー / 千葉道場ファンド ジェネラルパートナー / 慶應義塾大学SFC 特別招聘教授 千葉 功太郎さん

千葉 月並みですが「人が空を飛ぶ・エアモビリティ」です。今年は人が空を飛ぶのではないかと思っています。

僕の投資先でもスカイドライブA.L.I.という会社が、いよいよ有人飛行のプロダクトをリリースします。スカイドライブの方はもう今年、有人飛行試験がスタートしていて、空飛ぶクルマというのが出来ています。

日本初!SkyDriveが「空飛ぶクルマ」有人飛行試験を開始(PR TIMES)

A.L.I.というところはホバーバイクという1人乗りの空飛ぶバイク、この製品の納品が今年の末で、ファーストカスタマーの方々へ空飛ぶバイクをお届けするということになっています。

よって、個人が空を移動するという手段を手に入れる元年になるのではないかというのが、僕の今年の見立てです。

土佐 ドローンに人は乗りますかね?

千葉 最近、無理矢理乗せているチームは沢山ありますが、怖いですよね。

土佐 確かにそれは(笑)。

西脇 パッセンジャードローンと言われるものですね。

土佐 でも、ドローンが一番確実と言いますか、現実的と言いますか。

千葉 安全性を無視すれば、ドローンに人を乗せるのが一番簡単ですね。

西脇 そのホバーバイクはナンバープレートも取得出来るのですよね。

千葉 我々がプロジェクトで作っているのは、中型免許のバイクで乗れる空飛ぶバイクで、ナンバープレートも取得したいと思っています。

なので、公道の上も50cmぐらいの浮上で、普通に他の車両と混ざって飛べるようにし、公道以外の所では上空を飛べるようにするというものです。

土佐 それが出来たら凄いですよ、変わりますよ。

千葉 非連続だと思うのですよ。水の上、砂漠、東京の都市の上でも普通に走れるようになりますので。

土佐 法整備が必要になってきますね。

千葉 そうです。既存の法律のアップデートが全く想定されていませんので、まさに今そこを議論している最中なのです。

また、車でいうと道路交通法、飛行機でいうと航空法といった2つの法律があるわけですが、何cm浮上した時点から航空法適用になり、道路交通法ではなくなるのか等、今まで定義がなかったわけですよ。

ですので、結構議論が面白く、例えばホバーバイクがバイクとして走るのは、一旦50cmぐらいにしておきましょうか、といったような議論をしているのですね。では、50cmとはどれくらいか、タイヤの直径、半径ぐらいだよね、とかですね。

土佐 海外はどうなのですか?

千葉 海外も喧々諤々、議論の真っ最中です。我々がチャレンジしようとしているのは、公道の上を飛ぶということで、ここにこだわりを持っています。日本では道路交通法の枠内でこれを走らせ、飛ばせることが出来ないだろうかと模索しています。

間違いなく到来するエアモビリティの時代

写真左から、DRONE FUND 千葉さん、メルティンMMI 粕谷さん

千葉 面白いのが、道路交通法は40年以上前につくられた法律なのですが、条文中どこにも「タイヤの装着」について明記されていないのですね。ですから、これはイケると。

土佐 おー、凄いですね。

千葉 40年前はタイヤを装着しないという概念が法律の中になかったので、ゴム製のタイヤを必ず地面に接地させるといったような表現がなかったのです。そうすると、実は法律の改正なしで飛べるのではないかという可能性も出て来ているのですね。

西脇 技術的な理由で「車輪」というもので移動体を作っていただけで、車輪がないといけないということはないのですね。

千葉 それ以外には、方向指示機を付けることとか、ブレーキ機能はこんなものだとか、細かく定められているのですが、タイヤについての定義はなされていないのです。

ということは、50cm浮上の状態で、ずっと他の車と一緒に東京の街並みを走っていても、車の機能を満たしているわけですから、別にいいと言えばいいのですよ。

粕谷 浮上しているものの、例えば尻尾のような機体の一部が地面に触れてさえいれば、飛行していないということになる、ということはありますかね(笑)。

西脇 確かに(笑)。

千葉 でも条文には「浮上してはいけない」とも書かれてはいないのです。

ブレーキがかかればよく、この車体メインの垂直ローターの横、左右にサブローターが90度についている
のですが、あれがブレーキと加速で、それできっちりと止まれるようになっています。

粕谷 意外と(現行の規則で)何とかなるかもしれませんね。

土佐 やはりドローンに人が乗っているのと、荷物だけが乗っているのとでは随分違いますからね。見た目どころか「意味」が全く違ってきます。

西脇 人が乗っているとSFっぽく、進化している感じが凄くしますね。

土佐 1人乗れたらタクシーとなり得ますしね。

千葉 そうです。基本的に自動運転で作っていますので、これはバイクの形をしているものの、乗車したら目的地に自動的に連れて行ってくれます。

西脇 実はこの上の写真は、2019年の東京モーターショーの会場のものです。モーターショーですから車に関するイベントの筈なのですが、千葉さん、今やもうこんな感じですよね。

千葉 人が群がって、ごく普通に一般の方々へお披露目しています。これはちなみにモックではなく、エンジンも搭載されている実機です。エンジンはまだ電化できていませんので、ハイブリッドでエンジンで発電しています。

西脇 こういう時代が来ると明らかに予感されるのは、2019年のモーターショーの話、および私自身、千葉さんと他に色々とご一緒にさせて頂いていることから得た、他の情報にも基づいています。

例えば、今年の1月にトヨタ自動車さんがスマートシティの計画をなさったじゃないですか。

トヨタがスマートシティー参入 CESで発表(日本経済新聞)

そのスマートシティのイメージカットの中にドローンが飛んでいて、自動車会社さんもモビリティの中でドローンというエアモビリティを必ず押さえています。

韓国のヒュンダイ(現代)さんはかなりのシェアを持っていますが、ヒュンダイさんが2020年のCESで描いた図がこれなのです。

VWが販売4年連続首位も「実質トップ」はトヨタ、今年は自動車産業混乱期(DIAMOND online)

半分が地上で、半分が上空なのですね。

https://www.hyundainews.com/en-us/events/ces-2020

ですから、エアモビリティは間違いなく到来するのですよ。

千葉 僕にとっては常識すぎて、何を今更という感じです。これ以外の選択肢はあるのかなと思うぐらいですね。なんでみんなまだU字の議論をしているのだろうと。

絶対無理だとか、音がとか、必ずそう言った反対の声を聞くのですが、2020年にもなってまだそのレベルの話をしているのかと、僕は正直そう思います。

スポーツを媒介してアートが進化する

西脇 では、次に土佐先生、注目していることについてお願い致します。

京都大学 総合生存学館/凸版印刷アートイノベーション産学共同講座(産学共同)/特定教授 土佐 尚子さん

土佐 色々と迷ったのですが、やはり私はアート専門ですので、オリンピックの影響で「スポーツとアート」の関係が変わると思っています。

土佐 スポーツとアートは凄く離れていると思うのですが、実はテレビ朝日の松岡 修造さんの東京2020を応援する番組で、オリンピック出場予定選手の声を「サウンドオブ生け花」で出す、というのをやったのですよ。

例えば、卓球の張本 智和選手が「金メダル獲るぞ!」と言うと、それがパーッと花になるのですよね。

そういうのをやりませんかとポロっと言ったら、是非やりましょうということになり、松岡さん自身がとても気に入り、なんと既に2回もやっています。それがとても面白かったのです。

アートの世界というのは閉鎖的なのですよね。オークションでいくらとか、アートフェアでいくらとか、世の中で話題になるのは、作品に高額の値がついた時だけのようなもので、そうではなく、アートイノベーションで、もっと変わると凄く予感をしているのです。

西脇 テレビ朝日系列の「TOKYO応援宣言」これですね。

土佐 デジタルアートから変わるとは思います。

スポーツは人間の美しい動きを表していて、あれにも美がありますよね。

オリンピックでは映像がバンバン出て来ますから、そういったものを様々な形で表現していくことで、必ず進化して変わってくると思います。

アートと宇宙が似ている理由

土佐 あとは宇宙関係ですね。千葉さんとも似てきますが、宇宙関係とアート、宇宙はアートなのですよ。

そういうふうに京大の宇宙関係の人達が言っているのですが、宇宙ユニットというものがあり、私はそこと一緒に様々な共同研究を行い、昨年シンポジウムも開催しました。

JAXAの第一軍の宇宙飛行士である土井隆雄氏さんと、無重力の中でのアートや実験、そこから生まれてくるプロダクトなど、様々なコラボレーションをこれから行っていくのですが、来るべき有人飛行の中でどうやっていくかということを考えています。

JAXAにおられた土井さんも言われているのですが、国誘導の宇宙事業開発は進まない、お金がかかるし、お金が出ないということです。

それでイーロン・マスクを始め、千葉さんも日本でやられているように、色々な人、民間がお金を出してやっていくということが、大きい規模から小さい規模まで、今後どんどん出てくると思います。

スペースX初の民間有人飛行、宇宙ステーションに飛行士2人が到着(Bloomberg)

アートと宇宙がなぜ似ているかというと、地球は50億年後ぐらいには、恒星になって爆発してなくなってしまうという運命にあるわけですよね。

そのような破滅に向かって生きて来ている私たちは、だから火星など他の星へ移住する計画を立てていて、そういう夢、宇宙ビジネスって夢で成り立っているでしょう。

ですからやっていることは、アートとほぼやっていることは一緒で、アートと宇宙が似ていると言えるのです。

あともう1つは、宇宙関係の先生からお聞きしたのですが、NASAが物凄く美しい絵をウェブサイトで提供していますよね。

Image Galleries(NASA)

あれはイラストレーターがあれだけ綺麗に描いていて、本当に見えるものではないのですよ。

太陽系外惑星も、高性能な望遠でほぼ見えるのは、黒と白の小さな点だけで、それを分かってもらう為に、綺麗な色で周期に合わせ、なるべく現実に近い形で美しい星として描いているわけなのですね。

西脇 そうか、宇宙空間がアーティスティックに見えるのは、アートだからという理由があるのですね。

土佐 そうです。アーティストが綺麗に見えるように着色していますから。

西脇 NASAもやっているとは驚きですね。

土佐 そういう意味ではアートなのですよね。千葉さんがお話しになったドローンが空飛ぶ世界になってくることに、どんどん近づいていくのではないかと私は思います。

今日の雑談から学んだことを発表!

西脇 では最後に皆さん、2020年に進化することを再度提示して頂けますでしょうか。

粕谷さんのクラウドゲーム、千葉さんのエアモビリティ、土佐さんのスポーツとアート、宇宙関係、そして私は医療と生々しいことを書かせていただきました。

では、我々自身が今日学んだことを一語でお書き頂けますか。

まずは私自身が学んだことを申し上げます。「U(ユー)」これです。

今日はテクノロジーの進化がどうであるかということについて、沢山議論を致しました。進化がどういうものであるかとか、どこのエリアが進化するかとか、進化とは何かとかですね。

その進化を手に入れたり成し遂げていくためには、この「U(ユー)」があるのだと痛感しましたね。土佐先生のお立場でさえ、こういうことを感じていらっしゃるのだと。

私たちはどうしても応援する側が多い所で安全に仕事をするということを選びがちですが、やはりU、アンチな人が沢山いる状況がある中で物事を進めて行くと成功しやすい、チャレンジに意味があるということを、私自身は大いに学ばせて頂きました。

では、土佐先生からお願い致します。

土佐 「面白がる能力」、好奇心ですね。

好奇心さえあれば、絶対人生は楽しいと思います。

私自身、人生を楽しむということをとても重要視しており、そうするためにはどのようにすればいいかということを常に考えているのですが、今日のセッションの中で、皆さん、いい意味でオタクなんだな、いいなと思いました。

自分のやっていることをキャッキャと喋れるというのは、好奇心があって面白がって、本当にそれを信じてやっているから出来るのです。

西脇 オタクの集まりですからね(笑)。

土佐 そうそう、それがいいと思うのです。

西脇 「面白がる」ということですね。ありがとうございます。では、千葉さんお願い致します。

千葉 「開いて進化する!」です。

西脇 昨日の土佐先生のセッションで開きましたからね(笑)。

千葉 はい、開きました。開くと進化します。土佐先生、昨日は進化させて頂き、僕は大変感謝しております。

土佐 そう言っていただき、本当にありがとうございます。

千葉 僕は、閉じているよりも断然開いている方がいいと信じています。

生まれたときは100ぐらいあった筈なのに、それが残念ながら今は1ぐらいしか使えていませんので、それを2でも3でも取り戻したいと思っています。

テクノロジーのきっかけだったり、このような異文化の方々との密なコミュニケーションから自分を開いて行く、するとまたそこから核融合が起きますので、一気に思考がまた爆発していくと思うのですよね。

こうやって進化していけば未来が作れるのではないかと思いました。

西脇 進化するためにも開けと。開くためには、土佐先生のアートを見ろと。

千葉 自分自身が、開いていかなければですよね。「禅」ですよね。

土佐 はい、「禅」です。

西脇 では最後に粕谷さん、お願い致します。

粕谷 「人の夢とイノベーション」ということで、色々話しましたけれど、結局この進化をドライブしているものは、人の夢、欲望、こうありたいという願望です。

テクノロジーというフックで話してはいますが、そこの中心には、人間の想いと言いますか、人間がいるというのがいいなと思いました。

西脇 ありがとうございました。このように、私達登壇者自身も学びがあったということで、まとめさせて頂きました。

以上をもちまして、雑談シリーズ「テクノロジーはどこまで進化するのか?」を終了させて頂きたいと思います。

改めまして、ご登壇者の皆様へ大きな拍手をお願い致します。

(終)

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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/戸田 秀成/蒲生 喜子

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