2016年3月24日に開催したICCカンファレンス TOKYO 2016の注目プログラム「カタパルト」(スタートアップによる10分間のプレゼンテーション)の書き起し記事を公開スタートしました。トップバッターは駐車場シェアリングサービスの akippaの金谷さんのプレゼンテーションです。一部デモがございます。動画も併せてご覧頂ければ幸いです。
ICCカンファレンスでは「カタパルト」登壇企業を継続的に募集しております。スケジュールなどはぜひ募集ページをご覧ください。
登壇者情報 2016年3月24日開催 ICCカンファレンス TOKYO 2016 「カタパルト」(10分間のプレゼンテーション) (プレゼンター) 金谷 元気 akippa株式会社 代表取締役社長 1984年生まれ。上場企業で2年間営業を経験した後、2009年2月に会社設立。2014年4月より駐車場シェアリングサービスの 『akippa』を運営。駐車場拠点は4,500箇所を超えており、業界1位の『タイムズ』(約15,000箇所)、2位の三井のリパーク (約10,000箇所)に次いで、業界3位となっている。DeNAやグロービスなどから約9.5億円の資金調達を実施している。IVS 2014 Fall Launch Pad 優勝。
akippaは、契約されていない月極駐車場や個人宅の駐車場を、一日単位で予約して駐車できるというサービスなんですが、この度開始から2年になりまして、新機能を昨日リリース致しました。
今までは一日単位の予約だったんですけれども、今回、15分単位で駐車場を予約できるようになっております。デモをご覧ください。
まずはWebだけで対応させていただいたんですけれども、例えばここで新大阪駅と調べていただくと、駐車場がたくさん出てきまして、こういった形で15分40円とか50円とか、たくさんの駐車場がかなり安く利用できます。空きスペースなので安くできるんですけれども、こうやって(アイコンを)押すと、普通の月極駐車場のスペースを借りることができます。
今までは一日単位での予約しかなかったので、0時から23時59分まで24時間利用するしかなかったんですけれども、駐車場はほとんどの方が3時間以内の利用なので、そうしたことから今回こういった形で15分単位もスタートしまして、例えば7時から大体9時半という風にすると、今まで766円最大料金かかっていたところを、497円で利用できるということで、後は支払い(ボタン)を押すだけになっております。これが昨日からスタートしました。
今、コインパーキングの拠点数では、コインパーキングの業者も合わせると1位のタイムズさんが1万5,000拠点ありまして、2位が三井のリパークさんの1万拠点ありまして、今akippaは5,103箇所で業界3位まできています。
推移としましては、今、月にだいたい600拠点ほど増やしている状況になっておりまして、このペースでいくと、今年の10月には三井のリパークさんを超えて業界2位になって、来年の10月にはタイムズさんを超えるペースになってきています。
続いて、個人の利用者数も増えていまして、12月でいうと、前年度比で約20倍の個人利用がありまして、売り上げも約20倍というかたちになってきています。
このあたりはカーナビの連携を強化しておりまして、例えばカーナビの世界シェアトップクラスのアイシン・エイ・ダブリュさんのナビからakippaを予約できたり、YAMAHAさんのバイクのナビとか、NAVITIMEさんと連携させていただいていまして、
そして元の画面に戻っていただいて、GOボタンを押すとナビでakippa駐車場のところまで案内してくれるという形ですね。
今までは、車で出かける時にナビは設定して、駐車場は確保していなかったと思うんですが、同時に駐車場確保もしていくという世界観をこれから作っていこうと思っています。
利用者は個人だけではなくて、法人さんにも拡大していまして、例えばセブン-イレブンさんでは1つの店舗で1日7回の商品の搬入が行われるんですけれども、駐車場がない店舗も多くありまして、セブンイレブンさんは今までトラックの料金を1日7回コインパーキングで払っていたので、(合計すると一日の)最大料金になるようなところもたくさんありました。
でも、akippaのパーキングには機械などがついていなくて出入りが何回でもできるので、そうすると約7分の1の料金で搬入ができるようになったので、本部を通じて今300店舗以上と提携させていただいていて、順次拡大していくところになっています。
他にも、丸亀製麺さんでは、郊外の店が多いんですけれど、従業員さんもお客様も車で来られるんですね。すると駐車場が足りなくなってしまって、駐車場は満車なのに店内には空席があるという状態が起きていました。
そこでakippaが丸亀製麺さんの60店舗の周辺に駐車場を準備しまして、例えばこういう民家に4台分借りて、従業員さんはこちらに停めてくださいという形にするとか、そういうことをした結果、
東京の一之江店では、来客数が一日で約100人増加して、うどんの売り上げも1日で5万円増加しました。
法人さんとの取り組みは、駐車場を貸していただく方でもありまして、最近では大阪市さんとか、住友不動産さんとか、三菱地所さんから駐車場を提供していただいております。
例えば大阪市さんからは、50箇所以上の大阪市営の月極駐車場で契約されていないスペースを全部お借りしていまして、実際に、昨年の8月から数千人の利用がありました。
住友不動産さんはオフィスビルをたくさんお持ちなんですけれども、土日はオフィスが休みで利用されていないので、例えば東京ドームの周辺のビルでは土日だけakippaに登録していただいて、野球とかコンサートに来る方がここを使うというような形になっています。
akippaの特徴をまとめると、まずは予約制であることが大きくて、10日前から全ての駐車場が予約できます。
続いて安心というところですが、シェアリングではあるんですが、法律や規制に一切ひっかからないというところで、安心して貸してもいただけます。
最後に、価格を需要に応じて変更できることが大きくて、例えば平日300円の駐車場が、土日祝は3,000円でも埋まります。一万円の月極でも、akippaで貸すと売り上げが5万円上がるとかそういうことが頻繁に起きているので、今までの月極の場所が需要に応じて時間貸しすると儲かるという形になっています。
日本には7千6000万台の自動車がありまして、これは車検協会に登録されている台数なんですけれども、僅かながらも毎年増えていっています。
しかし、それに対して時間貸し駐車場は500万台しかないので、その結果、警視庁によると東京都では毎秒6万3,000台が路上駐車されています。これを原因とした交通事故や渋滞も起こっているので、この大きな問題を解決していこうと思っています。
都市部で圧倒的に駐車場が足りないとか、コンサートやスポーツ観戦時に駐車場がないとか、あとは搬入トラックを路上に駐車せざるを得ない、そういった問題を解決するソリューションが今まではなかったんですが、akippaは、スマホを通じた「シェア」という手法でこのような問題を解決しだしています。
もっとこれを実現していくために、今年新たに4社さんから6億円の資金調達をしまして、
その資金を使って採用も頑張っています。大阪本社なんですけれども、大阪でも採用が今結構できていまして、様々な企業からakippaに転職してもらっています。一番下は言いにくいんですけれど(笑)
また、まずは関西エリアだけなんですけれども、5月からテレビCMを開始致します。
akippaはなくてはならないサービスを作っていくことをミッションにしています。まずは世界ナンバーワンの駐車場サービスをつくりますということで、是非とも皆さん応援をよろしくお願いします。ありがとうございました。
(終)
プレゼンテーション終了後は第一線で活躍する経営者やベンチャーキャピタリストの方々と積極的な質疑応答が行われました。
(コメンテーター 一覧) 株式会社アカツキ Co-founder&CEO 塩田 元規 氏 WiL LLC Co-Founder CEO 伊佐山 元 氏 株式会社オールアバウト 代表取締役社長兼CEO 江幡 哲也 氏 株式会社gumi 代表取締役社長 國光 宏尚 氏 株式会社ソウゾウ 代表取締役社長 松本 龍祐 氏 株式会社マイネット 代表取締役社長 上原 仁 氏 株式会社VOYAGE GROUP 代表取締役社長兼CEO 宇佐美 進典 氏 立命館大学 准教授(多国籍企業論) 琴坂 将広 氏 (肩書は開催当時) ユナイテッド株式会社 代表取締役社長COO 金子 陽三 氏
新しい産業をリードするトップリーダーが参加するコミュニティ型カンファレンスの特徴を最大限に活かした「カタパルト」は素晴らしい出会いの場となります。ICCカンファレンスではスタートアップのプレゼンテーションの場「カタパルト」の登壇企業を継続的に募集しております。スケジュールなどはぜひ募集ページをご覧ください。
編集チーム:小林 雅/Froese 祥子
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