ICC FUKUOKA 2024 カタパルト・グランプリに登壇した、HOMMA Group 本間 毅さんのプレゼンテーション動画【アメリカ発、最先端の技術を実装したスマートホームで未来の住生活を創造する「HOMMA Group」(ICC FUKUOKA 2024)】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!
ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。次回ICCサミット KYOTO 2024は、2024年9月2日〜9月5日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。
本セッションのオフィシャルサポーターはAGSコンサルティングです。
▶【速報】不要品の回収から選別・再流通まで一気通貫の循環インフラを構築する「PASSTO」(ECOMMIT)がカタパルト・グランプリ優勝!(ICC FUKUOKA 2024)
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【登壇者情報】
2024年2月19〜22日開催
ICC FUKUOKA 2024
Session 6A
CATAPULT GRAND PRIX (カタパルト・グランプリ)- 強者が勢揃い –
Sponsored by AGSコンサルティング
本間 毅
HOMMA Group
代表取締役 Founder & CEO
HP | X(旧Twitter)
中央大学在学中に、ホームページの制作などを手がける事業で起業。2003年にソニーに入り、インターネット系の新規事業の開発や電子書籍の事業戦略などを手がける。2012年、楽天入社。執行役員としてデジタルコンテンツのグローバル事業戦略を担当。2016年、楽天を退社し、アメリカ・シリコンバレーを拠点とするHOMMAを創業。
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本間 毅さん 皆さん、こんにちは、HOMMAです。
我々は、アメリカ発、グローバルに未来の住生活を創造する会社です。
“iPhoneやテスラのような住宅”を作りたい
25年前、私は学生起業家でした。
しかし夢破れてソニーでサラリーマンとなってアメリカシリコンバレーへと渡り、現地で楽天に転職しました。
何不自由ない生活をしていた私ですが、一つの疑問を抱えていました。
iPhoneやテスラを生み出すシリコンバレーにあって、なぜ住宅だけが時代遅れなのでしょうか。
それなら、iPhoneやテスラのような住宅を作りたい。
テクノロジーによるイノベーションを住宅にもたらすことで、人々の生活を未来にしたい。
そこからすべての生活を、この夢に懸けることにしました。
今のスマートホームはまだ不便
住宅のイノベーションと言えば、スマートホームです。
確かに、スマートホームの市場は成長しており、アメリカでは既に9兆円のマーケットになっています。
ところがスマートホームは、導入や操作が難しく、利用のメリットが分かりにくいです。
しかも、家を建てるデベロッパーの多くは、テクノロジーやイノベーションとはほど遠い存在だと言わざるを得ません。
今のスマートホームは、設置はDIYが前提で、メーカーごとにアプリが分かれて存在しており、誰もサポートしてくれません。しかも、アプリやスピーカーを使った操作が必要です。
課題解決のためのチャレンジ
我々は、これらの課題解決のため、3つのチャレンジに挑戦しました。
それは、あらゆる機器を1つのプラットフォームにすべてまとめ、すべてのデバイスは最初から家にビルトイン、スマホとスピーカーでの操作不要のスマートホームです。
果たして、このようなことができるのでしょうか。
作り上げた最先端のスマート体験
創業から8年、 我々は自ら不動産デベロッパーとなり、 最先端の技術を実装した家を作り続けました。
iPhoneやテスラのように、ハードとソフトの両方に取り組まなければイノベーションは起こせないと考えたからです。
リノベーションから始め、最後はタワマンに辿り着きました。
それでは、我々が作り上げた、最先端のスマート体験をご覧ください。
(動画内音声)
HOMMAのスマートホームは、すべてがシームレス。
エアコンや鍵の操作も、ひとつのアプリに統合されています。
家の操作は自動運転、スマホを持つ必要もありません。
センサーがあなたの生活を見守り、人の動きや時間にあわせて照明やブラインドを自動的にコントロールします。
コントロール・パッドから「アクティビティ」を呼び出せば、お部屋はすぐにお好みの空間に。
HOMMAのスマートホームで快適、そしてエコな生活を。Future of Home Living by HOMMA.
このように我々は、すべてのデバイスをビルトインにし、センサーネットワークとエッジコンピューティングで、照明や空調をすべて自動化、アプリやAlexaのいらない、操作不要で快適なスマート体験を作り上げました。
周辺より高い賃料でもフル稼働した理由
我々はこのテクノロジーを用いて、オレゴン州ポートランドで手がけた自社物件(HOMMA HAUS Mount Tabor)において、周辺よりも10.6%も高い賃料でフル稼働を実現することができました。
▶シリコンバレー発スマートホーム・スタートアップHOMMAが米ポートランドにスマート住宅「HOMMA HAUS Mount Tabor」を竣工(PR TIMES)
なぜでしょう。
それは、居住者の方々にとっての価値があるからです。
操作のいらない便利で快適な生活、圧倒的なセキュリティ、そして、最大29%の電気代の節約です。
さらに我々は不動産デベロッパーとしての経験から、物件オーナーにとっても価値のあることを見出しました。
物件管理コストの削減、スマート化コストの削減、そしてデータ活用による物件開発の高度化です。
設置、設定、カスタマーサポートまでトータルで支援
これらの実績をもとに、我々はライセンスビジネスを開始しました。
自社で開発したノウハウを、外部のデベロッパーにソリューションとして提供します。
我々が提供するのは、 ハードとソフトだけではありません。
設計支援から現場での設置、設定、カスタマーサポートまで、トータルで支援します。
デベロッパーの ペインポイントを熟知している、我々ならではのソリューションです。
スマート化した物件は高い賃料でも受け入れられる
アメリカでは既に、我々のパートナーシップが広がっています。
こちらのボストンの物件では、最上階のペントハウス(Neponset Landing)を我々の手でスマート化し、ゲストハウスとして利用いただいています。
▶スマートホーム・スタートアップHOMMAがNTT都市開発株式会社と米国ボストンでの実証実験を開始(PR TIMES)
そこでは、宿泊された方の75%以上が「5%以上の追加賃料」を、40%以上が「10%以上の追加賃料」を許容するというアンケート結果が出ました。
先ほどのビデオでもご紹介したポートランドの物件(Willamette Tower)では、HOMMAを導入したフロアと通常のフロアが設定されました。
そして、同一の間取りに対して、我々のフロアは賃料を5%高く設定したにもかかわらず、2倍以上の速さでリーシングするという驚異的な結果をもたらしました。
現在、我々は成長戦略における第3フェーズを迎えており、外部のデベロッパーとのパートナーシップ拡大を行っています。
このように我々は、 売上利益構成において、住宅開発企業からテクノロジーカンパニーへの変貌を遂げつつあります。
HOMMAはボーン・グローバル
我々は、ボーン・グローバル(※)です。
▶︎編集注:ボーン・グローバル(企業)とは、創業と同時、または2〜3年以内などの早期に国際事業を開始したベンチャーや中小企業のこと。
シリコンバレーで創業し、創業の日から社内の公用語は英語です。
売上の100%がアメリカ市場におけるもので、社員の90%はアメリカ在住です。
日本で成功してからアメリカを目指すのではなく、アメリカからスタートして日本を含む他の国々へ展開していきます。
昨年(2023年)のスタートアップワールドカップでは、京都予選で優勝して日本代表となり、シリコンバレーでの決勝ではトップ10に選出されました。
▶スタートアップワールドカップ2023、京都予選はスマートホームのHOMMAが優勝(朝日新聞GLOBE+)
今年は、シリコンバレー発スマートホームを日本市場へ展開していきます。
未来の住生活を創り出す
今から8年前の創業時、私は今の状況が全く想像できず、不安でもありました。
でも私には、この言葉がありました。
「未来は予測するものではなく、創り出すものだ」
我々はこれからも、人々の未来の住生活を創り出していきます。
どうか応援よろしくお願いいたします。
アメリカ発、グローバルに未来の住生活を創造する、HOMMAでした。
(終)
編集チーム:小林 雅/森田 竜馬/小林 弘美/正能 由佳/戸田 秀成