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ICC FUKUOKA 2025 スタートアップ・カタパルトに登壇した、AccordX(アコードエックス) 安井 一男さんのプレゼンテーション動画【督促電話不要のデジタル請求サービスで、飲食業界のキャンセル被害を最小化する「AccordX」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!
ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。次回ICCサミット KYOTO 2025は、2025年9月1日〜9月4日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。
本セッションのオフィシャルサポーターは EVeM です。
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【登壇者情報】
2025年2月17〜20日開催
ICC FUKUOKA 2025
Session 1A
STARTUP CATAPULT スタートアップの登竜門
Sponsored by EVeM
安井 一男
AccordX
代表取締役CEO
公式HP | 公式X
株式会社AccordX(アコードエックス) 代表取締役CEO。大学卒業後、株式会社サイバーエージェントに入社し、グループ会社にて新規事業の責任者を務め、事業統括に携わる。2017年10月に独立し、2019年に株式会社cookpyを創業。飲食業界向けにサービスを提供し、同業界の課題解決に取り組む。2024年11月、社名を株式会社AccordXに変更し、少額債権の回収・督促を効率化するデジタルプラットフォーム事業を展開。「透明で公平な経済循環を実現する」をミッションに、消費者と事業者双方にとって公平で持続可能な経済循環の構築を目指している。
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安井 一男さん 我々は、キャンセル料金のデジタル請求サービス「請求できるくん」を提供しています。

予約キャンセルで年間1.6兆円もの被害
この会場にはいないと信じていますが、飲食店の予約を無断キャンセルされたことはないでしょうか?

実は、予約全体の1%が無断キャンセルされ、さらに直前キャンセルを含めると、全体の6%強がキャンセルされており、年間で1.6兆円もの被害が出ています。

キャンセルが発生すると、 現場スタッフが電話で請求しますが、この業務は忙しい飲食店にとって、負担が大きい割に回収率が低いという課題があります。

キャンセル料金を督促電話なしで回収する「請求できるくん」
この課題を解決するのが、「請求できるくん」です。
具体的なソリューションをご覧ください。
まず、グルメ媒体などを通じて、お客様から予約が入ります。
予約を受け付け、席を確保し、来店に備えます。
しかし、予約当日、無断キャンセルが発生しました。
店舗はお客様に電話をかけますが、この方法で実際に回収できるのは数%です。
加えて、督促電話はお客様にとって良くないUXであり、体験の質を下げてしまうという問題があります。
こうした問題を、請求できるくんが解決します。
ポイントは3点です。
誰でも使いやすいUIを実現、たった30秒で請求が完了し、回収は全て自動化。
請求時にクーポンを発行することで、お客様の再来店促進が可能。
海外への請求にも対応しているので、外国人客に多言語で請求が可能になっています。
画面操作も、とことんシンプルです。
必要項目を入力するだけ、簡単2ステップ、たった30秒で請求が完了。
請求確定ボタンを押すと、お客様にショートメッセージで請求書が送付されるので、お客様はクレジットカードなどで素早く支払いができます。
さらに、支払いに対して次回利用できるクーポンが配布されることで、再来店を促進します。
このように、 料金回収だけではなく、新たな顧客接点を生み出すことができるソリューションとなっております。
督促電話と比較して20倍以上の回収率
店舗の導入コストはゼロ円、決済ごとに23%の手数料を頂いています。

請求できるくんは従来の督促電話と比較して、20倍以上の回収率を実現しており、サービス開始から6カ月で、上場企業から個店まで、全国2,000店舗以上でご利用いただいています。


事例を1つ、紹介します。
渋谷の客単価8,000円のお店では、導入後、単月でキャンセル18件中12件でキャンセル料を回収したので、回収率は66.67%でした。

手数料を差し引いても、8万円が収益として事業者に還元されました。
リファラルとパートナーセールスで効率的に顧客を獲得
このビジネスは、参入障壁を築き、短期間で面を取ることが非常に重要です。
我々は顧客獲得手法に独自性を持っており、それが大きな参入障壁となっています。
飲食SaaSで最も難易度が高いのが顧客獲得ですが、当社は効率的な顧客獲得体制を確立し、リファラルとパートナーセールスで、実に全体の95%の顧客を獲得しています。

リファラルによる導入は全体の35%にまで伸長、我々はバーティカルに特化、顧客に密着し、業界特有の課題を解決し続けることで、熱狂的なファンを作ってきました。
結果として、顧客が自らアンバサダーになってくださり、マーケティングコストを一切かけず、口コミでの自然拡大を実現しています。
既存サービスでは対応しきれないニッチ市場
既存プレイヤーに対しても、優位性があります。
昨今、オールインワンソリューションの台頭もありますが、対象とする領域が我々と違います。

予約管理のフロント領域は、差別化が難しく、参入しにくい領域です。
また、予約システム系の既存プレイヤーも、フロントで一部サービスを提供している構造上、エンドユーザーの離反を避ける必要があるので、この領域に参入するインセンティブがあまりありません。
それでも、機能だけを追加する可能性がありますが、顧客課題を解決するには新たなCS体制の構築など組織転換が必要になり、合理的ではありません。
現に、我々との間でAPI連携が進んでいます。
請求できるくんは、既存サービスでは対応しきれない、キャンセル料回収というニッチ市場における顧客のバーニングニーズを捉え、その解決と成果に徹底的にフォーカス。

さらに、フィンテック領域へサービスを拡張させることで、独自のポジショニングを確立していることが本質的な差別化となっています。
さらに、大量の回収データも先行して蓄積し、アルゴリズムを最適化することで、回収率を向上させるなど、サービスの価値を日々高めています。

このような優位性がネットワーク効果を生み出し、長期的な参入障壁を築いています。

キャンセル料金回収のブランドポジションを確立
業界内認知もどんどん拡大、インフォマート主催ピッチコンテストでの優勝、ビールメーカー主催ピッチコンテストでも優勝、業界誌でのオーガニックの特集記事掲載など、戦略的に認知を拡大させ、「飲食店のキャンセル料金の請求回収と言えば請求できるくん」というブランドポジションが定着しつつあります。




狙う市場については、飲食店のキャンセル料回収を切り口に、ホリゾンタルな展開も視野に入れつつ、金融セクターの事業に拡張することで、より大きなTAM(実現可能な最大の市場規模)を狙っていきます。
事業者が安心して健全な売上と未来を描ける世界を
最後に、この事業は、僕自身が飲食店でスポットバイトをする中で痛みを体感し、それを解決したいという思いからスタートしたものです。
理不尽なキャンセルに泣き寝入りしている事業者が、あまりにも多いと思います。

どれほど素晴らしいサービスを提供していても、頑張りが報われないような構造になっています。
理不尽な損失をなくし、業界全体を、より持続可能で魅力的なものにしたい。
これは単なるビジネスではなく、”努力が正当に報われる仕組み”を作る社会的な挑戦と捉えています。
事業者が安心して、健全な売上と未来を描けるようにすることこそが、私たちの使命です。
そんな世界を、皆さんと作っていきたいです。
「透明で公平な経済循環を実現する」、AccordXでした。
応援よろしくお願いします。
(終)
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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/小林 弘美/戸田 秀成