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保管、配送、リユース事業を拡充!「find」が落とし物DXサービスで目指す日本の魅力発信(ICC KYOTO 2025)

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ICC KYOTO 2025 カタパルト・グランプリに登壇いただき4位に入賞した、find 高島 彬さんのプレゼンテーション動画【「find」が落とし物DXサービスで目指す日本の魅力発信】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。次回ICCサミット FUKUOKA 2026は、2026年3月2日〜3月5日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションのオフィシャルサポーターはAGSコンサルティングです。

【速報】世界で戦える日本の水産業をゲノム編集で実現する「リージョナルフィッシュ」がカタパルト・グランプリ優勝!(ICC KYOTO 2025)


【登壇者情報】
2025年9月1〜4日開催
ICC KYOTO 2025
Session 6A
CATAPULT GRAND PRIX (カタパルト・グランプリ)- 強者が勢揃い –
Sponsored by AGSコンサルティング

高島 彬
find
代表取締役CEO
公式HP | 公式X

「落とし物が必ず見つかる世界」の実現を目指し、2021年12月に株式会社findを共同創業し、代表取締役CEOに就任。落とし物に関係する当事者の課題を解決する「落とし物クラウドfind」は全国33社・3,000拠点以上に導入され、230万件以上の落とし物の課題解決に貢献。経歴:オリックス㈱にて環境エネルギー分野に従事後、スタートアップとの事業開発を担当。


高島 彬さん findは、落とし物が必ず見つかる世界を実現し、日本のおもてなし文化を価値にする、創業4年目のスタートアップです。

原点は落とし物で困った経験

皆さん、今までの人生で落とし物をした経験が、一度はあるのではないでしょうか?

実は、全国で拾得された落とし物は年間5,000万件。

すごく身近な課題です。

私も、その一人でした。

鉄道、タクシー、居酒屋、カラオケ…、現地を探し回り、何度も電話するも見つからない。

「こうやって困っているのは、きっと私だけではないはず」、これがfind創業のきっかけです。

findのビジョンは、落とし物が必ず見つかる世界の実現です。

海外の方が驚く日本のおもてなし文化を、価値にしていきます。

落とし物業務の現場に通いつめ課題を把握

創業当初、私たちにチャンスをくれたのは、京王電鉄JR九州の2社です。

私たちの恩人で、大切なパートナーです。

毎日のように一緒に働かせてもらい、落とし物が返ってくる日本を支えている現場の課題を、当事者として把握しました。

落とし物クラウドfindは、そんな現場の最前線で開発した私たちの最初のプロダクトです。

「落とし物クラウドfind」の仕組み

落とし物が返ってくるまでには、たくさんの方が関わります。

findは、関係者それぞれの課題をテクノロジーで解決し、モノと想いを繋げるサービスです。

まずは、大切なものが、「あれ?ない」と気づいた落とし主です。

スマホから簡単にチャットで問い合わせると、1分以内で回答がきます。

そんな問い合わせに対応するのは、私たち自慢のオペレーターチームです。

画像付きで素早く検索し、AIによる候補を確認後、システムから正確な回答を送ります。

落とし物を預かり、登録するのは企業現場のスタッフです。

写真から、必要な情報をAIが自動で入力。

警察への届け出も、ボタン1つで行えます。

導入企業の投資対効果は4倍以上

実はアナログで大変だった落とし物管理。

その業務時間を80%削減します。

サービス利用料は月額平均100万円ですが、導入企業の投資対効果は4倍以上です。

落とし物の返却率は、3倍になりました。

顧客接点が向上します。

たくさんの感謝の声が、毎日届いています。

海外の利用者からは、日本のおもてなし文化の象徴と認識されています。

鉄道会社だけでなく商業施設も導入

これらが評価され、京王電鉄さんが内閣総理大臣賞を受賞しました。

find提供の「落とし物クラウドfind」にて 京王電鉄がDigi田甲子園「内閣総理大臣賞(優勝)」を受賞(京王電鉄)

JR東日本は、全線導入を決定しました。

JR東日本で「落とし物クラウドfind」が2026年4月から導入決定(find)

2年前に2社から始まった取り組みは、今は業界、地域の壁を超え、全国各地に広がっています。

実は、ここICCサミットの会場でもfindが使えます。

現在は鉄道だけでなく、商業施設を含む様々な業界、そして警察にまで広がっています。

警視庁ホームページにfind導入施設のリンクが掲載されました!(find) 

findへの落とし物登録は「5秒に1件」となる見込み

全国3,300施設、80万件の、価値にすると10億円に相当する大切なものを返却しています。

半年後(2026年3月)には、年間800万件、全国の約15%をカバーし、5秒に1回、落とし物がfindに登録される見込みです。

「11秒に1件」全国の落とし物を可視化するfind、導入企業33社・19都道府県に拡大 返却率3倍・業務負担8割削減も実現(find)

そんな大きなデータベースを、業界や地域の壁を超えて横断で検索できる夢の仕組みを作っていきます。

世界初の便利で「みつかるみらい」への挑戦です。

国境を越えて、海外の空港や観光地をつなぐ取り組みにもチャレンジしていきます。

ARRは3倍に成長

ARRは、Year-on-Yearで3倍成長、内示込みで15億円です。

2024年末、シリーズAを実行し、ぐっと成長角度を上げています。

新事業、落とし物の共同保管・配送サービス

そんな私たちは、2つの新規事業に挑戦します。

1つ目が、findセンターです。

落とし物の共同保管、配送サービスを立ち上げます。

施設が行っている落とし物業務では、実は保管、配送にはまだまだ課題が残っています。

企業や警察のバックヤードは落とし物で溢れており、モノに関する仕事はまだまだ山積みです。

そこで、findがやります。

findセンターを、全国主要地域に作っていきます。

企業の代わりに、私たちが落とし物関連業務をfindシステムで効率的に行っていきます。

主要地域から全国に広げていき、警察機能の一部を引き受け、「落とし物業務の民営化」に挑戦していきます。

センター事業の提供価値はとても大きく、従来サービス料の3倍水準です。

サービス開始を楽しみにしていてください。

落とし物のリユース事業でメルカリと連携

もう1つの新規事業は、findリユースです。

落とし物が捨てられない世界を創っていきます。

3カ月間、持ち主が現れない落とし物は、残念ながら廃棄・処分されています。

その割合は、実に70%です。

そこで、findリユースでは、私たちが回収、仕分け、出品、販売まで、責任を持って一気通貫で行います。

収益の一部を企業に還元もしくは寄付をする循環型の取り組みです。

第1弾として開始したメルカリとのfind shopは、全国有数の注目を集めています。

「落とし物クラウドfind」 破棄されていた落とし物をメルカリにてリユース(find)

パートナーとの実証実験では、従来廃棄処分されていた落とし物に第二の人生を与え、新たな経済価値を創出しました。

全国の顧客ネットワークを生かし、10億円規模のリユース事業を作っていきます。

センターとリユースのサービスを立ち上げることで、落とし物にまつわる課題を全方位で解決し、findは社会インフラになっていきます。

まずは、2030年に売上100億円を目指し、アセットを生かした新たな事業にも挑戦し続けます。

「落とし物が必ず見つかる世界」はみんなの夢

さて、これまで事業について語ってきました。

最後は、findの社会性についてです。

一人ひとりの想いや感謝の積み重ねが、findを作っていることをお話しします。

初めての展示会では、京王電鉄とJR九州がパートナーとして、3日間無償でブースに立ち続けてくれました。

JR九州の1人が「この仕組みを全国に広めていきたい」と、今ではfindの一員になりました。

オペレーターチームでは、従来働きづらかったシングルマザーや障害のある方も活躍しています。

落とし物が持ち主の手元に返る瞬間は、渡すほうも笑顔になります。

「ありがとう」

感謝の声が、ずっと大変だった現場を笑顔にしています。

海外の方からも、驚きと感謝の声が寄せられています。

日本のおもてなし文化が、世界に伝わっています。

findが掲げた「落とし物が必ず見つかる世界」という夢。

今では私たちだけではない、findに関わる一人ひとりの夢、社会の夢になっているのです。

おもてなしの国、日本でスタートアップを創る意味

find立ち上げの2年前、アメリカの起業家に囲まれ、「Akiraはどんな世界を作りたいの?」と聞かれ、私は答えられませんでした。

それ以来、日本人の私が、この日本でスタートアップを創る意味を、ずっと自問自答していました。

今は胸を張って答えられます。

私はこの日本から「落とし物が必ず見つかる世界」を創り、世界に広げていきたい。

findの成長が社会を確実に前進させ、日本のおもてなし文化を価値にします。

それが、私たちが今ここにいる、この日本の魅力を、世界に示していくことになります。

どうか、findのチャレンジを応援のほど、よろしくお願いします。

▶︎実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

(終)

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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/原口 史帆/正能 由佳/戸田 秀成

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